オール電化
2024/05/30
追い焚き配管の新設や交換は追加工事になるの?エコキュートのオプション工事について解説
フルオートタイプのエコキュートを購入する場合、追い焚き配管の新設や交換を追加工事として見積もりされる場合があるかもしれません。原則、追い焚き配管は既存の物を再利用しますが、状況によっては追加工事が必要なので覚えておきましょう。
そこで今回は、追い焚き配管の新設や交換が追加工事になる理由を解説します。エコキュートのオプション工事についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートとは?
エコキュートは、エアコンにも用いられているヒートポンプ技術を利用して空気中の熱を取り込み、それを使ってお湯を沸かす高効率の給湯システムです。
従来の電気温水器やガス給湯器に比べてエネルギー効率が高いことが特徴です。次の表は、同じ湯量を沸かした場合のランニングコストを比較したものになります。
エコキュート | ガス給湯器 | 電気温水器 | 石油給湯機 | |
---|---|---|---|---|
北海道電力エリア | 約54,000円 | 約104,400円 | 約184,800円 | 約78,000円 |
東北電力エリア | 約48,000円 | 約98,400円 | 約189,600円 | 約70,800円 |
北陸電力エリア | 約42,000円 | 約112,800円 | 約166,800円 | 約70,800円 |
東京電力エナジーパートナーエリア | 約37,200円 | 約73,200円 | 約158,400円 | 約81,600円 |
中部電力エリア | 約25,200円 | 約81,600円 | 約100,800円 | 約67,200円 |
関西電力エリア | 約20,400円 | 約75,600円 | 約87,600円 | 約63,600円 |
中国電力エリア | 約43,200円 | 約108,000円 | 約176,400円 | 約67,200円 |
四国電力エリア | 約44,400円 | 約93,600円 | 約193,200円 | 約66,000円 |
九州電力エリア | 約20,400円 | 約102,000円 | 約84,000円 | 約64,800円 |
沖縄電力エリア | 約27,600円 | 約62,400円 | 不明 | 約55,200円 |
実際のランニングコストは性能やお湯の使い方によって異なりますが、エコキュートのランニングコストが抑えられていることが分かります。
追い焚き機能とは?
追い焚き機能は、浴槽に張ったお湯を再加熱する機能です。
フルオートタイプのエコキュートに搭載している機能で、浴槽にあるお湯を追い焚き専用の配管からタンクに戻して温め直して、再び浴槽に送り出します。
タンクに戻すといっても、貯湯タンクユニットに溜めてあるお湯と混ぜるのではなく、タンク内部の熱を利用して温めるため、内部のお湯が汚れるような心配はありません。
家族全員が順番にお風呂を使う場合や、長時間お風呂に入る場合に便利な機能です。
追い焚き配管の新設や交換は追加工事になるの?
エコキュートの施工業者にもよりますが、エコキュートの基本的な工事内容は以下のとおりです。
標準工事 | 概要 |
---|---|
基礎台設置 | エコキュートを設置するために必要なベースを設置する工事 |
既設給湯器取外工事 | 現在使用している給湯器の撤去、処分など |
新設給湯器取付工事 | 新しいエコキュートを設置する工事 |
給水・給湯配管接続工事 | 給水や給湯用の配管を接続する工事 原則、既存の配管を使用する |
追い焚き配管接続工事 | 追い焚き用の配管と接続する工事 原則、既存の配管を使用する |
電気配線工事 | エコキュートが利用できるように配電盤や配線を工事する |
既にエコキュートを使用しているご家庭では、配管も既存の物を使用出来るため、追加で費用を請求されることは少ないです。
しかし、次のようなケースでは追い焚き配管が新しく必要になるため、追加工事となる可能性があります。
- 追い焚き配管が無い場合
- 追い焚き配管が古い場合
- リフォームや増改築の場合
上記のケースを順番に解説します。
追い焚き配管が無い場合
現在使用している給湯器に追い焚き機能が無い場合、フルオートタイプのエコキュートを購入すると追い焚き配管を新設する追加工事が発生します。
住宅の状況にもよりますが、追い焚き配管を後から新設することは可能なので、フルオートタイプのエコキュートが欲しい方は施工業者に相談してみましょう。
追い焚き配管が古い場合
現在使用している給湯器に追い焚き機能がある場合でも、配管が古くて劣化していると使用できません。
水漏れや目詰まりなどが酷い場合は追い焚き配管を交換する必要があるので、追加工事を依頼しましょう。
リフォームや増改築の場合
リフォームや増改築により配管の位置や風呂場のレイアウトなどが変更される場合は、既存の追い焚き配管では長さが足りない可能性があります。
また、エコキュートはガス給湯器に比べてサイズの大きい給湯器で、敷地のスペースによっては風呂場から離れた場所に設置するケースがあるため、場合によっては追い焚き配管の延長が必要です。
リフォームや増改築、設置場所の変更などのケースでは追い焚き配管の延長が必要になると覚えておきましょう。
追い焚き配管の新設や交換の相場
追い焚き配管の新設や交換、延長に関する費用の相場は施工業者によって異なります。
たとえば、エコ突撃隊では追い焚き配管の交換(1m~5m)までを16,500円(税込)でおこないますが、別の施工業者ではもっと高額で請け負う場合があります。
また、現在使用している給湯器に追い焚き機能が無い場合は、浴槽から給湯器にお湯を送り返すための穴を開けて、配管を新たに設置する工事が必要です。
風呂の状況にもよりますが、追い焚き配管の新設には20万円~60万円かかるケースもあるため、事前に見積もりを取りましょう。
追い焚き配管を新設や交換する場合の注意点
現在使用している給湯器に追い焚き機能が付いていなくても、工事によって追い焚き機能を後付けすることは可能です。
ただし、次のことには注意しましょう。
- 風呂の状況によってはリフォームが必要
- 賃貸では勝手に交換できない
上記を順番に解説します。
風呂の状況によってはリフォームが必要
現在使用している給湯器に追い焚き機能が無い場合、新しく追い焚き配管を設置するための工事が必要です。
しかし、風呂の状況では物理的に配管工事が出来ない可能性があります。
風呂場を解体してユニットバスごと交換するような大規模な工事をおこなうなら問題ありませんが、現在のお風呂に追い焚き機能を取り付けたいケースでは難しいです。
現在使用している給湯器に追い焚き機能が無い場合は、追い焚き機能が付いていないセミオートや給湯専用のエコキュートを購入するか、風呂場の大規模なリフォームをおこなうことも検討してみましょう。
賃貸では勝手に交換できない
住んでいる住宅が賃貸物件の場合、給湯器が故障しても勝手に交換はできません。
基本的に、賃貸物件の住宅設備機器が故障したら管理会社が修理や交換の手配する契約となっており、費用も負担します。
そのため、フルオートタイプのエコキュートを購入したいと考えていても、賃貸物件では管理会社の許可がないと設置できないので注意しましょう。
エコキュートのオプション工事
エコキュートには追い焚き配管の新設や交換以外にも、次のようなオプション工事があります。
- 循環アダプターの交換
- 給水・給湯配管の交換
- 転倒防止金具取付
- 延長保証
上記を順番に解説します。
循環アダプターの交換
現在使用している風呂に追い焚き機能が付いている場合、浴槽内部に循環アダプターが付いています。
循環アダプターはお風呂のお湯を給湯器と浴槽で循環させる金具で、使用していると汚れやゴミなどで目詰まりする場合があるので、交換が必要です。
工事費用の相場は1万円前後となっており、すぐに終わる交換工事なのでお風呂の異臭や不具合が気になる方は相談してみましょう。
給水・給湯配管の交換
給湯器を交換する場合、給水や給湯配管は既設配管を利用することが多いです。
しかし、配管が劣化したり、目詰まりを起こしたりしていると再利用できません。また、エコキュートはサイズが大きいため、現在使用している給湯器の場所に置くことができず、別の場所に設置することも珍しくありません。
そのため、追い焚き配管と同様に新設や交換、延長などの工事が発生します。
給水・給湯配管のオプション工事の相場は1mあたり5,000円前後です。設置してから10年前後が交換の目安なので、エコキュートへの買い替え時に交換をおすすめします。
転倒防止金具取付
エコキュートはお湯を沸かすためのヒートポンプユニットと、お湯を溜めておく貯湯タンクユニットで構成されている給湯器です。
貯湯タンクユニットは貯湯容量にもよりますが、人の背丈よりも大きなサイズで、満水時には600kg前後になります。
非常に重く、倒れたら大きな被害をもたらす可能性がある住宅設備のため、エコキュートを設置する際は地面に基礎工事をおこない、地盤を固めます。
しかし、地震の規模や震度によっては基礎工事をおこなっても倒れてしまう、あるいは傾いてしまうというケースがあるため、オプション工事として転倒防止金具取付があります。
転倒防止金具取付は外壁とエコキュートを固定する金具で、地震が起きても横から抑えることで転倒を防ぐ金具です。すべての地震で効果があるわけではありませんが、万が一の事態に備えたい方は取り付けを依頼しましょう。
延長保証
エコキュートは購入すると、次の期間のメーカー無償保証が付きます。
リモコンユニット | ヒートポンプユニット | 貯湯タンクユニット | |
---|---|---|---|
パナソニック | 1年 | 3年 | 5年 |
三菱 | 2年 | 3年 | 5年 |
ダイキン | 1年 | 3年 | 5年 |
コロナ | 2年 | 3年 | 5年 |
日立 | 1年 | 3年 | 5年 |
東芝 | 5年 | 5年 | 5年 |
故障の状態にもよりますが、メーカー保証期間内なら修理費用はかかりません。上記のメーカー保証はお金を払うことで最長10年間に延長できます。
エコキュートはランニングコストを抑えることができる給湯器ですが、故障を繰り返すと修理費用が嵩んでしまい、寿命を迎える前に動かなくなる可能性を否定できません。
そのため、メーカー保証を延長する保証を付けるべきですが、メーカーごとに延長保証の料金が異なります。
エコキュートの施工業者によっては、メーカー保証と同等の内容の有償保証を最長10年間付けることが可能です。金額は30,000円(税込)前後で、メーカーの延長有償保証に比べて安い場合もあります。
施工業者にもよりますが、メーカーの延長保証を付けるよりもお得になる場合があるため、オプションとして提示された場合は内容を比較してみましょう。
まとめ
以上が、追い焚き配管の新設や交換が追加工事になる理由の解説です。本来なら既存の追い焚き配管を使用するので標準工事の範囲内で済みますが、既存の追い焚き配管がない、あるいは使用できない場合は追加工事としておこなう必要があります。
給湯器の買い替えは既存の設備を再利用するため標準工事の範囲で収まることが多いですが、場合によっては新設・交換・延長などが必要になり、追加工事として支払うことがあると覚えておきましょう。
「エコ突撃隊」では現地調査をおこない、事前に必要な追加工事を含めた見積もりを出します。専門的な知識が豊富なスタッフが対応いたしますので、エコキュートへの買い替えを考えている方はぜひご相談ください。
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