エコな知識
2020/02/28
ガス代を節約するためにできることは?
生活インフラの1つであるガスですが、ちょっとした工夫でガス代を節約することができるかもしれません。そんな生活の知恵を今回はご紹介していきたいと思います。
ガスの契約を知ること
まずはガスには2種類のタイプがあります。「都市ガス」と「プロパンガス」です。簡単には地中にガス管が埋設されているのが都市ガス、灰色の大きなボンベを業者さんが、自宅まで持ってきてくれるのがプロパンガスです。
まずは、ご自宅のガスがどちらのガスの種類だったか?を確認してみましょう。
契約の内容によっては、「現在契約しているガス会社を変える」ことで割安な契約に切り替えることができる場合があります。
現在は「ガスの自由化」がされており、既存のガス会社でなくともガスを販売することができます。(条件はあります)
都市ガスの場合
現在は比較的簡単に契約を切り替えたりすることが可能です。
特に今まで契約の変更をされていない方は、地域の大手ガス会社(東京ガスや大阪ガス)になっていると思いますが、最近は電気の契約とまとめたりすると割安になるサービスを始めているところもあったり、反対に電力会社が都市ガスも扱っている場合ばあり、同様の割安なサービスを競争激化の中で打ち出しているため、契約の切り替えをしてみるだけで、使い方などは変えずとも、何パーセントか安くなることもあります。
プロパンガスの場合
プロパンガスは、元々自分で業者が選択できるメリットがあります。
しかしプロパンガスでよくある話ですが、最初の契約によっては変更が難しい場合があります。例えば、最初の契約でやむを得ない引っ越し等の場合を除き、最低でも何年かは使用すること、といった契約上の縛りがあったりすることがあります。
また、新築の際に契約したガス会社と、安価に給湯器などを提供してもらう代わりに、上記のような形で、最低使用年数が設定されている場合がありますので、こちらの契約をまずは確認してください。解約自体は可能かと思われますが、この場合ガス機器の提供に伴った初期費用の一部を違約金として請求されることも想定されます。
そして集合住宅の場合は、1戸だけ単独で契約を変更することは難しい場合が多いため、契約変更での節約は難しいと思われます。
ガスを節約するコツ
まずご自宅で、ガスがどういった箇所に使用されているかを確認しましょう。当てはまる箇所を確認してみてください。
ガスコンロ
料理の方法などの少しの工夫で、ガス代を削減したりすることもできます。
電子レンジでの調理方法を活用する
例えば野菜を炒めたり、煮込んだりする場合に根菜は電子レンジで加熱してから料理をすると、火が通りやすくなるため、料理の時短に繋がりガス代の節約にもなります。
鍋の大きさと、火の大きさを合わせる
ガスを使用する方の中には、強火で豪快に一気に料理をしたい、という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ガスは鍋に向かって広がっており、鍋に対して火がはみ出ている場合は無駄遣いに繋がっている可能性もあります。
また時間を少し犠牲にすれば、同じ量の水を沸騰させるためのガス代は、強火に比べて中火が安く済みます。1Lの水を沸かすのに、都市ガスでは1円未満ですが、プロパンガスでは2~3円安くなります。
鍋底の広い鍋を使用する
先ほどの火の大きさを無駄にしない、というコツと似ているコツですが、なべ底が広いとエネルギーを有効的に鍋に伝わりやすいため、調理の時間が短くなります。
キッチンのお湯
食器洗浄乾燥機を活用する
食器洗浄乾燥器は、ガス代だけでなく水道代も節約できることに加えて、家事の時間短縮にもなります。特に冬はお湯で食事後の食器や、調理後の鍋等を洗うため、断続的にお湯を使てガスを消費します。
通常の手洗いから、食器洗浄乾燥機に変えると、1回あたりの食器洗いに係るガス代は、例えば10分短くなったと仮定して都市ガスで約20円、プロパンガスは20円~30円程度の節約になります。食器洗浄乾燥器は、電気を使って洗浄用のお湯を作りますが、電気代と相殺しても安いです。
これは毎日の作業になるため、水道代や奥様の家事負担を考えると、食器洗浄乾燥器を使うのも1つの手です。
エコ水栓にする
最近の水栓は、エコ水栓と言って水とお湯の切り替えの時に、カチっと合図をしてくれる水栓があります。
通常の水栓のレバーを、お湯と水の真ん中あたりで使っている方もいらっしゃるかと思いますが、知らぬうちに給湯機が作動している場合があります。お湯になっていなくとも、給湯機が弱運転で稼働してしまってガスを無駄遣いになっていませんでしょうか。
給湯器(お風呂)
お湯を沸かす量を単純に減らせば、お湯代の節約になります。
シャワーヘッドを節水ヘッドにする
最近のシステムバスは既に節水タイプが主流になっていますが、それ以外のお風呂では標準で付いているシャワーヘッドを変えるだけで20~30%節水ができるものが、ホームセンターなどで買うことができます。
追い炊きをでなく、熱い足し湯をする
追い炊きは、ぬるくなったお湯を温め直すよりも、50度~60度のお湯を足した方がガス代は節約することができます。ただし、一晩置いて完全に冷たくなったお湯は雑菌なども問題もあるため、できれば入替をすることをお勧めします。
家族でのお風呂入り替わり時間を短くする
時間を置いて入っていると、その分追い炊きの回数も増えてしまいますので、追い炊きを減らす意味で家族が入れ替わり素早く入浴することで、追い炊きの回数を減らして節約することができます。
ガス床暖房
冬場の温まりの早さと、快適さは一度味わうと手放せない!という方も多いはずです。しかし床暖房はかなりのガスを消費していることも、ガス代の請求を見れば分かってはいる…という方も多いのではないでしょうか。
床暖房は短時間での温度調整での節約が難しいため、本当に寒い週や月だけにする、などの使い方を制限して年間で使用している期間を短くしましょう。
オール電化に切り替える(最も効果が大きい)
上記のように、キッチンやお風呂での節約術はありますが、頑張って意識をしても数百円だったり、我慢をしてしまっていたり、何か新しい設備(食器洗浄乾燥機など)を購入しないといけなかったりします。
そういった節約を強いることよりも、最も効果があるのがガスをオール電化に切り替えることです。特に現在プロパンガスを使っている方は、都市ガスに比べても高額になるため、オール電化に切り替えた際の節約効果が絶大になってきます。
なぜ安くなるのか?
一番効果がある理由は、電気に一本化することでガスの基本料金分がなくなることです。
また、一概に単純比較はできませんが、お湯作ったりするエネルギーは、電気を使った方が効率が良く、その分お金も安く済みます。
当然、ガス機器として使っていた給湯器やガスコンロを入れ替える必要があり、その分のリフォームにかかる費用は必要ですが、一昔前に比べるとエコキュートの値段もかなりお値打ちになってきており、長い目で見れば(ずっと払い続ける光熱費のことを考えれば)、新しく入れ替えたリフォーム費用は何年かで回収できる見込みがあります。
どれくらい安くなるのか?
単純な話ではありますが、ガスコンロとガス給湯器を入れ替えてオール電化にした場合、どれくらいの金額かになるか?をみましょう。今までのガス代で支払っていたお金が、下記に変わります。
・IH:1,000円前後の電気代(ガスコンロの入替)
・エコキュート:2,000円前後の電気代(ガス給湯器の入替)
勿論、家族構成などによって変わってきますが、概ね4人家族での普通の生活をしていれば、月額で3,000円前後の電気代に置き換えになります。
ガス併用からオール電化にした場合、基本料金とガスでの使用料金が丸々なくなった代わりに、月々3,000円程度の電気代が加算させることになります。そのため例えば今まで1万円ガス代で支払っていた場合、月額で7,000円程度節約することができます。
この節約金額をリフォーム代が相殺するにはどれくらいになるか?ですが、
例えば給湯器とIHの入替工事で70万円かかったとしても、月々7,000円安くなったとすれば約8年で、元が取れてしまう計算になります。
ただし、電気の契約を従量電灯から時間帯別契約になるため、使ってる時間帯によっては、今まで使っていた電気代が若干高くなる可能性もありますが、条件によってかなり変動するためこの金額は除きますが、この電気代のアップ分を考慮してもかなりの節約になりますので、ガス代が月々高い方は、オール電化のリフォームを検討することをおすすめいたします。
また電気代を更に安くしようとする場合は、太陽光発電や蓄電池のリフォームを一緒にするとメリットがさらに出やすくなります。
最近は、新規で太陽光発電を設置される方の契約は、安い単価でしか売電できない為に、昼間に太陽光の余剰電力でエコキュートを稼働させてお湯を沸かして貯めておくこともできます。
リフォームで思ったより効果が出る場合もあるので、一度トータルで相談に乗れる業者へご相談してみてください。