オール電化
2024/09/27
自分でできるエコキュートのメンテナンス方法は?故障予防で長持ちさせよう!
エコキュートはどれだけ丁寧に使っていても汚れや劣化が起きてしまいます。そのため、定期的なメンテナンスを行うことが、エコキュートを長期間安心して使用するためのコツです。 そこで今回は、自分でできるエコキュートのメンテナンス方法を解説します。
実際のエコキュートのメンテナンス方法を例にしつつ、メンテナンスをサボってしまうと起きるトラブルや有料定期点検についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートはメンテナンスが必要
一般的にエコキュートの寿命は10年~15年といわれていますが、この寿命は定期的にメンテナンスをしており、説明書に記載してある使い方をしている場合の予想です。
メンテナンスを怠っていると10年以下で故障する可能性もあるため、定期的に自分でメンテナンスをする必要があります。
エコキュートは水道水を使用する機械のため、水道水に含まれる不純物が沈殿し、タンクの中に溜まっていきます。また、風呂のお湯を循環させると、人の皮脂などの汚れがフィルターに流れて目詰まりを起こします。
これらのゴミや不純物を放置したままエコキュートを使い続けると、エコキュートの配管やタンクは劣化していき、稼働効率が低下、故障の原因にもなってしまいます。
メーカーによって目安の期間は異なりますが、半年に1回程度のペースでメンテナンスを行ってエコキュートの寿命を延ばしましょう。
エコキュートのメンテナンスをしていないとどうなるの?
エコキュートのメンテナンスを長期間怠ってしまうと、次のようなトラブルが発生しやすくなります。
- お湯がくさい
- お湯にゴミが浮かぶ
- 消耗品が壊れやすくなる
- 電気代や水道代が余計にかかる
- 寿命が縮んだり、故障に繋がる恐れがある
貯湯タンクの不純物やゴミを放置していると、新しいお湯を張ったのにくさかったり、ゴミが浮かんでくるというトラブルが起きやすくなります。まれにお湯が青く見えるという報告もあるため、貯湯タンクは定期的に排水するべきです。
また、逃し弁や給水口ストレーナーは消耗品のため、定期的に清掃やメンテナンスをしておかないと劣化しやすくなります。
ゴミや不純物が詰まったまま使用し続ければ、エコキュートの稼働効率が下がってしまい、電気代や水道代が予想よりも掛かってしまい、支出が増えるというトラブルもあります。
これらのトラブルを防ぐためにも定期的なメンテナンスは必要です。
エコキュートの仕組みと構造
メンテナンス方法を説明する前に、エコキュートの仕組みと構造を理解しましょう。エコキュートは貯湯タンクとヒートポンプユニットという2つの機械がセットになったシステムです。
基本的にエコキュートのメンテナンスとは貯湯タンク周りと浴槽周辺になります。ヒートポンプのメンテナンスもありますが、こちらはメーカーや機種によって対応が異なるため、説明書をよく読んで可能かどうか判断しましょう。
エコキュートのメンテナンス方法
エコキュートに必要なメンテナンスは次の通りになります。
- 貯湯タンクの清掃(タンク内の掃除)
- 貯湯タンクの清掃(給水口ストレーナーの掃除)
- 浴槽フィルターの清掃
- 配管の清掃
- 漏電遮断器の動作確認
- 逃し弁の動作確認
- 水漏れの点検
- 凍結防止の確認
貯湯タンクの清掃(タンク内の掃除)
貯湯タンクの清掃がエコキュートのメンテナンスのなかで最も重要なメンテナンスです。なぜなら、不純物やゴミが沈殿したままだと水が汚れてしまい、不衛生なお湯で入浴することになります。
タンク内の掃除手順は以下のとおりになります。
- 給水止水栓を閉じる
- 電源扉を開け、漏電遮断器を「切」にする
- 逃し弁レバーを上げてから約1分間待つ
- 排水栓を浸りに回して開く
- 排水がキレイになったら排水栓を閉める(2分が目安)
- 排水が止まったら給水止水栓を開きお湯が出てくるのを確認
- お湯が出たらすぐに逃し弁レバーを戻す
- 漏電遮断器を「入」にする
- 混合水栓のお湯側を開きお湯が出ることを確認
手順こそ多く感じられますが、タンク内部に溜まった不純物やゴミは専用の排水栓から流すだけでほとんど排出できます。タンクだけを取り外して洗うようなことはしないため、誰でも簡単に実行できます。
貯湯タンクの清掃(給水口ストレーナーの掃除)
給水口ストレーナーとはお湯を配管に流し込む際の入り口にあたり、ここにゴミが貯まってしまうとお湯の出が悪くなります。掃除をする際はブラシなどを用いましょう。
- 給水止水栓を閉じる
- 電源扉を開け、漏電遮断器を「切」にする
- 逃し弁レバーを上げてから約1分間待つ
- 給水口ストレーナーを外してブラシなどで掃除
- 給水口ストレーナーを着ける
- 給水止水栓を開き水漏れが無いか確認
- 逃し弁レバーを戻す
- 漏電遮断器を「入」にする
- 混合水栓のお湯側を開きお湯が出ることを確認
やり方はタンク内の掃除と一部同じで、ポイントは漏電遮断器を「切」にしてから行うことです。
浴槽フィルターの清掃
浴槽フィルターとは、浴槽内部にある金具の内側にあるフィルターのことです。給水口ストレーナーがお湯の入り口なら、浴槽フィルターは出口になります。
給水口ストレーナー同様、フィルターが汚れていたりゴミが詰まっているとお湯の出が悪くなるため、定期的な清掃が必要です。
フィルターを外し、ブラシなどで髪の毛などのゴミを取り除きましょう。なお、清掃後にフィルターを取り付けずに給湯をすると、故障の原因になります。
配管の清掃
配管はエコキュートと浴槽を繋ぐ部分で、汚れが溜まりやすい箇所になります。エコキュートに配管を自動洗浄する機能はついていますが、限界もあるため半年に1回程度の頻度で清掃をしておくと清潔な状態を保ちます。
薬局やドラックストアで販売している風呂用の配管洗浄液を用いてメンテナンスを行いましょう。
漏電遮断器の動作確認
漏電遮断器はエコキュートが漏電したときに電気を自動的に切るための安全装置です。漏電遮断器が作動していないと、家全体のブレーカーが落ちてしまい、上がらない状態となってしまうため、作動できるか確認しておきましょう。
漏電遮断器の動作確認の手順は次になります。
- 電源扉を開け点検ボタンを押す
- 漏電遮断器が「切」になれば正常
- 漏電遮断器を「入」に戻して扉を閉じる
逃し弁の動作確認
逃し弁とは水からお湯になるときの膨張分を排水し、タンクを守る安全装置です。正常に動作しないとタンクが変形し、故障や水漏れの原因になります。
逃し弁の動作確認の手順は次になります。
- 逃し弁レバーを上げる
- 排水が始まれば正常
- 逃し弁レバーを戻す
手順は簡単ですが、動作確認は沸き上げ(沸き増し)をしていない時に行いましょう。
水漏れの点検
貯湯タンクで水漏れが起きていないか目視で確認をしましょう。戸建て住宅なら水漏れの被害は最小限に抑えられますが、集合住宅で水漏れが起きた場合は別の住人に被害が及ぶ可能性があります。
凍結防止の確認
エコキュートは寒さに弱い機械のため、凍結するほど外気が下がるような環境では故障しやすいです。
そのため、冬が近づいてきたら早めに凍結防止ヒーターの電源を入れて、凍結防止が機能しているか確認をしましょう。
エコキュートのメンテナンス頻度
メンテナンスは一度やれば終わりというわけではありません。
今回ご説明した内容は、半年に一回程度を目安に行うとよいでしょう。
また、以下のようなことは日常的に行いましょう。
- リモコンや貯湯ユニット、ヒートポンプに汚れがあれば乾いた布で拭う。
- ふろ配管に残存した水は、10L程の水で洗い流す
- ふろ接続アダプターのフィルター汚れを除去する
日々のお手入れは手間かもしれませんが、エコキュートを長持ちさせるためにも是非実施して下さい。
エコキュートのメンテナンスの注意点
エコキュートのメンテナンスをする際は、次の点に注意しましょう。
- 漏電遮断器をオフにする
- 気温が低いときに水抜きを行わない
- 水抜きは高温のお湯が出る
上記の注意点を順番に解説します。
漏電遮断器をオフにする
エコキュートは電気で稼働する給湯器のため、常に電源が入っている状態です。しかし、電源が入っているままメンテナンスを始めると感電するリスクがあります。
そのため、エコキュートのメンテナンスを行う際は漏電遮断器を切ってから始めましょう。
また、感電や火傷対策として、ゴム手袋を付けておくと良いです。
気温が低いときに水抜きを行わない
貯湯タンクの清掃を水抜きと呼びますが、外気温が0℃以下の環境では行わないようにしましょう。
外気温が0℃以下だと、水抜き作業中に水が凍結してしまい、作業が終わらない、あるいは配管が傷つくなどのトラブルが発生する可能性があります。
冬場や寒い地方でエコキュートのメンテナンスを行う際は、外気温に注意しましょう。
水抜きは高温のお湯が出る
エコキュートは貯湯式給湯器です。高温に沸かしたお湯を貯湯タンクユニットで溜めておき、水道水と混ぜて設定した温度に下げてから各所に給湯します。
そのため、貯湯タンクユニットに溜まっているお湯は非常に高温で、水抜きの最中に触れてしまうと火傷する可能性があります。
水抜きを行う際は感電や火傷対策でゴム手袋を付けておき、注意しながら行いましょう。
エコキュートは長く使えたほうが良い
エコキュートはほかの給湯器に比べると、初期費用が高額な給湯器です。
例えば、ガス給湯器の工事費込みの初期費用は15万円~25万円に対して、エコキュートは工事費込みの初期洋画40万円~70万円程度になります。
- ガス給湯器…15万円~25万円
- エコキュート…40万円~70万円
一方で、エコキュートはヒートポンプ技術を使用しているため、ほかの給湯器に比べてお湯を沸かすためのランニングコストが抑えられています。
次の表は、同量のお湯を沸かした場合の年間ランニングコストを比較したものです。
エコキュート | ガス給湯器 | |
---|---|---|
北海道電力エリア | 約54,000円 | 約104,400円 |
東北電力エリア | 約48,000円 | 約98,400円 |
北陸電力エリア | 約42,000円 | 約112,800円 |
東京電力エナジーパートナーエリア | 約37,200円 | 約73,200円 |
中部電力エリア | 約25,200円 | 約81,600円 |
関西電力エリア | 約20,400円 | 約75,600円 |
中国電力エリア | 約43,200円 | 約108,000円 |
四国電力エリア | 約44,400円 | 約93,600円 |
九州電力エリア | 約20,400円 | 約102,000円 |
沖縄電力エリア | 約27,600円 | 約62,400円 |
実際のランニングコストは給湯器の性能やお湯の使用量などによって異なりますが、ガス給湯器からエコキュートに買い替えることで年間5万円程度の節約が見込めます。
つまり、エコキュートを10年以上使用できれば、50万円以上の節約が見込めるため、初期費用の差額を回収でき、ある程度の節約効果を期待できます。
反対に、エコキュートが数年で故障したり、給湯効率が低下したりすると、初期費用の差額の回収は期待できません。
そのため、エコキュートは長く使用したほうが支出を節約できてお得になるので、定期的なメンテナンスを行いましょう。
エコキュートの修理費用
エコキュートの修理費用は故障箇所や程度、メーカーなどによって異なります。次の表は、三菱電機の修理費用の目安です。
症状(状態) | 修理費用の目安(税込) |
---|---|
電源が入らない | 16,500円~48,400円 |
お湯が沸かない お湯が出ない |
18,700円~188,100円 |
ふろ自動運転しない 追い焚き運転しない |
18,700円~66,000円 |
お風呂の湯はりができない | 18,700円~66,000円 |
リモコンが点灯・表示しない | 27,500円~49,500円 |
水漏れ | 16,500円~68,200円 |
「C-」のエラーがリモコンに表示される | 18,700円~176,000円 |
「H-」「E-」「F-」のエラーがリモコンに表示される | 18,700円~68,200円 |
取扱説明 点検調整 |
9,680円~15,180円 |
見積診断 | 6,490円~9,680円 |
メーカーや販売業者の保証期間内なら修理費用はかかりませんが、保証期間外、あるいは対象外の修理では修理費用が発生します。
故障を繰り返して修理費用がかさむと、初期費用の差額の回収が難しくなるため、なるべく故障しないように、半年に1回のペースでメンテナンスを行うと良いです。
自分でメンテナンスをするのが面倒な方はメーカーの定期点検を検討
自分でメンテナンスをするのが面倒だったり、エコキュートを長期間安心して利用したい方はメーカーの有料定期点検も検討してみましょう。
次の表は、主要なエコキュートメーカーの点検に関する相談窓口の連絡先をまとめたものです。
相談窓口 | |
---|---|
三菱電機 | 0120-56-8634(フリーダイヤル) 0570-01-8634(携帯電話) |
パナソニック | 0120-878-554(フリーダイヤル/携帯電話) |
ダイキン | 0120-881-081(フリーダイヤル/携帯電話) |
コロナ | 0120-919-302(フリーダイヤル) 0570-550-992(携帯電話) |
日立 | 0120-3121-68(フリーダイヤル) 0570-0031-68(携帯電話) |
定期点検は専門のスタッフが確認するため、ユーザーが気付かなかった故障を見つけてもらえます。保証期間内なら不都合な部品を無料で取り換えてもらえるのもポイントです。
悪質な点検詐欺にご注意!
専門家に点検を依頼するのはエコキュートを長く使うためにも重要なことです。
ただし、点検を依頼する相手は信頼出来るメーカーや業者にしましょう。
というのも近年、給湯器をターゲットにした詐欺が増えているからです。
まず無料での点検を餌に消費者に取り入り、給湯器や他設備の不調をことさらに強調し、何らかの購入へ繋げるという手口です。
悪質な業者の食い物にされないために、十分ご注意下さい。
点検詐欺については下記の記事で詳しく解説しています。
もっと詳しく知りたい方は是非ご覧ください。
まとめ
以上が、自分でできるエコキュートのメンテナンス方法の解説になります。エコキュートは長期間安心して利用するためにはメンテナンスが大事で、特に貯湯タンクの清掃は半年に1回程度は行いましょう。
弊社ではさまざまなタイプのエコキュートを販売しており、業界最安値に挑戦しております。最近では水の除菌効果を期待できる「キラリユキープPLUS」機能を搭載したエコキュートも登場しており、エコキュートのメンテナンスはしやすくなっています。エコキュートでご相談がありましたら、ぜひエコ突撃隊までご連絡ください。
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