オール電化

2025/02/25

エコキュートの水道代は?目安や急に高くなった場合の対処法などをわかりやすく解説

エコキュートの水道代は?目安や急に高くなった場合の対処法などをわかりやすく解説

エコキュートはお湯を沸かすためのランニングコストを抑えられる給湯器ですが、水道代に関する説明は少ない傾向があります。しかし、エコキュートを利用していて水道代が急に高くなった場合は、注意が必要です。特に、漏水が原因で高くなった場合は、早めに対処しなければなりません。

そこで今回は、エコキュートの水道代について解説します。ぜひ最後までご覧ください。

エコキュートの給湯の仕組み

エコキュートは電気と空気の熱でお湯を沸かす貯湯式給湯器です。

エアコンの室外機に似たヒートポンプユニットが空気を圧縮させ高温にすると、発生させた熱を用いてお湯を沸かします。

沸かしたお湯は高温の状態で貯湯式給湯器に溜められ、必要に応じて各所へと給湯される仕組みです。

貯湯タンクユニットに溜めてあるお湯は65℃~90℃と高温のため、設定された給湯温度まで水道水と混ぜてから、シャワーや蛇口へ送り出されます

エコキュートは機種によって貯湯容量が異なりますが、水道水と混ぜて使用するため、実際に使用できるお湯の量は貯湯容量以上です。

例えば、貯湯容量が460Lのエコキュートの場合、給湯温度が42℃なら約850Lのお湯が使える可能性があります。

実際の使用可能な湯量は給湯温度や外気温などで異なりますが、貯湯容量の2倍程度は使えると覚えておきましょう。

なお、お湯を使いすぎてしまい、沸かさないと利用できない状態を湯切れと呼びます。

エコキュートの水道代の目安

エコキュートの水道代は?目安や急に高くなった場合の対処法などをわかりやすく解説

結論から申し上げますと、エコキュートの水道代の相場は公的な統計がないため不明です。

ただし、シミュレーションすればある程度までは近づくことが可能です。

例えば、次の条件を満たす家庭での水道代をシミュレーションしてみましょう。

  • 貯湯容量が460Lのエコキュートを湯切れするまでお湯を使う
  • 1日の水道使用量は約850L
  • 東京都に水道代を支払っている
  • メーター口径は25mm

水道料金は基本料金と従量料金の組み合わせで決定します。

東京都の場合、メーター口径が25mmなら基本料金が1,460円です。毎日約850Lの水を使用した場合、1カ月の使用量は25.5㎥になるため、次の式で水道料金を求めます。

  • 1,460円+(5㎥×0円)+(5㎥×22円)+(10㎥+128円)+(5㎥×163円)=3,746円

また、東京都では水道料金と一緒に下水道料金が請求されます。水道使用量がそのまま下水使用量となるため、次の式で下水道使用料料金を求めます。

  • 560円+(12㎥×110円)+(5㎥×140円)=2,650円

水道料金と下水道料金を合算すると、1カ月の水道代は6,396円です。

つまり、東京都で貯湯容量が460Lのエコキュートを毎日湯切れ近くまで使った場合、1カ月あたりの水道代は6,396円、年間約76,752円となります。

あくまでもシミュレーションで、お湯の使う量によっては変動する可能性がありますが、エコキュートを導入した場合の目安として覚えておきましょう。

なお、水道代は2カ月ごとに請求されるので、ご自身でシミュレーションする場合は2カ月分の水道代も求めましょう。

エコキュートとガス給湯器の水道代はどちらが高い?

公的な統計がないためどちらが高いと断言することはできませんが、基本的にはエコキュートとガス給湯器で水道代に大きな違いはありません。

ガス給湯器は瞬間式給湯器と呼ばれており、お湯を使うときに水道水を直接温め、設定された給湯温度まで水道水を混ぜて調整し、各所に給湯する仕組みです。

エコキュートの貯湯式給湯器とお湯を沸かすタイミングこそ異なりますが、高温のお湯を設定した温度まで水道水で下げてから給湯するという仕組みは同じなので、ガス給湯器からエコキュートに交換したとしても水の使用量で大きな違いは発生しません

むしろ、ガス給湯器からエコキュートに交換したことで水道代が下がる可能性があります。

エコキュートは沸かしたお湯を貯湯タンクユニットで溜めておくときに、タンクが内部の圧力で変形しないように水圧を下げます

お湯を使うときに水道水と混ぜていますが、機種によっては190kPa前後まで下がってしまう場合があります。

一方、ガス給湯器は水道水の水圧をそのまま利用するので、水圧は最大500kPaです。

水圧が高いほど1分間あたりに給湯できるお湯の量は多くなるので、同じようにシャワーを使っていれば、ガス給湯器よりも水圧の弱いエコキュートのほうが水道水の使用量が少なくなり、結果として水道料金が安くなる可能性があります。

実際は、シャワーの水圧が弱くなったことで、ガス給湯器のときよりもシャワーの勢いを強くする、または使う時間を長くして水道の使用量が減らず、水道代が変わらないかもしれません。

しかし、水圧が弱くなったことで水道代を減らせる可能性があるので、ガス給湯器からエコキュートに買い替えたら、お湯の使い方や風呂の湯量などを見直してみましょう。

エコキュートの水道代が高くなる原因

エコキュートの水道代が想定よりも高い場合は以下の原因が考えられます。

  • 新しいエコキュートが高圧タイプ
  • どこかで漏水している

上記を順番に解説します。

新しいエコキュートが高圧タイプ

古いエコキュートから新しいエコキュートに買い替えて水道代が高額になる場合は、高圧タイプが原因の可能性が高いです。

エコキュートが登場したばかりの頃の水圧は190kPa前後でしたが、現在のエコキュートの水圧は300kPa前後まで上昇しています

水圧が上昇すると、1分間当たりの水量が増えるため、結果として水を多く使用してしまう可能性が高いです。

例えば、三菱エコキュートの古い機種の水圧は180kPaで1分間当たりの水量は約12Lになります。

一方、最新機種の水圧は290kPaで、1分間当たりの水量は約16Lとなっており、4Lほど多いです。

古いエコキュートから水圧の強い新しいエコキュートに買い替えた場合、同じように使用していても1分間当たりの水量が多くなっているため、水道代が高くなる可能性があることに注意しましょう。

どこかで漏水している

ガス給湯器からエコキュートに買い替えて水道代が高額になっている場合や、例年よりも水道代が高額な場合は、漏水している可能性が考えられます。

瞬間式給湯器に比べて、エコキュートは配管が多く、経年劣化や目詰まりなどが原因で漏水する可能性が高いです。

水道代は水の使用量に応じて水道料金と下水道料金が上昇する仕組みとなっているので、漏水を放置していると高額な請求をされる恐れがあるので、次の手順で止水を行いましょう。

  • 家全体の蛇口を閉める
  • エコキュートの止水栓を閉じる
  • 水道メーターが動いていないか確認する
  • エコキュートの止水栓を開ける

エコキュートの止水栓を開けて水道メーターが動いたら、水漏れの原因はエコキュートです。

改めて止水栓を閉じて、メーカーの修理業者や施工業者に依頼しましょう

水道代の減免の方法

エコキュートの水道代は?目安や急に高くなった場合の対処法などをわかりやすく解説

漏水が原因で水道代が高額になった場合、減免制度を利用すれば水道料金の一部が軽減される可能性があります。

住んでいる自治体ごとに条件は異なりますが、使用者に過失がなく、発見の難しい箇所で不可抗力による水漏れが発生している場合に適用される可能性が高いです。

ただし、普段の水道使用量と比べて大きな変化がない場合は、減免対象外となるケースがあります。

条件を満たしているなら、水道代の減免申請書と自治体指定の水道業者が発行した修理の領収書、水漏れ箇所の修理前後の写真などを用意して、手続きを進めましょう。

なお、減免が認められても、水道代の全額が戻るわけではありません

例えば、普段の水道代が1カ月あたり6,000円だったのが、漏水が原因で30,000円に増えた場合、増加分である24,000円のうち、50%~80%が減免されます。

実際の適用範囲は自治体によって異なり、日常的に使用した分の水道代は支払うため注意しましょう。

エコキュートの水道代を抑えるためのポイント

エコキュートの水道代を抑えるためのポイントは以下のとおりです。

  • 水やお湯を使いすぎない
  • 節水効果を期待できるシャワーヘッドに交換する
  • 節水モードを活用する

上記を順番に解説します。

水やお湯を使いすぎない

水道代は水やお湯の使用量が増えると比例して高額になる仕組みなので、エコキュートの水道代を抑えるためには、水やお湯を使いすぎないようにしましょう。

例えば、シャワーを流しっぱなしにしない、洗顔や歯磨きの際にこまめに水を止める、お風呂のお湯をできるだけ長く保つために蓋をするなどの工夫が効果的です。

水やお湯を使いすぎないように、普段からの使い方を見直しましょう。

節水効果を期待できるシャワーヘッドに交換する

シャワーヘッドのなかには、水の使用量を減らす目的で設計された商品があります。

通常のシャワーヘッドに比べて水が出る穴が小さいので、水の使用量を減らしつつ、水圧が高くなるので、使い心地は快適な状態を維持します。

また、一部の節水シャワーヘッドは微細なミストや気泡を含ませることで、少ない水量でもしっかりと洗い流せる仕様になっており、さらなる節約が可能です。

エコキュートはガス給湯器に比べて水圧が弱いので、シャワーの勢いを強くしたい方は低水圧用で、節水効果を期待できるシャワーヘッドを購入しましょう。

節水モードを活用する

エコキュートには、「節水モード」や「エコモード」が搭載されています。湯量や給湯の温度設定を最適化することで、無駄な水やお湯の消費を防ぎ、水道代や電気代の削減につながる機能です。

例えば、コロナのエコキュートは節水モードで節水効果を大にすると、水道代が年間6,000円もお得になる可能性があります。

モードを変更するだけなので、水やお湯の使い方を見直す必要がなく、シャワーヘッドを交換する手間がかかりません。

まとめ

以上が、エコキュートの水道代に関する解説です。貯湯容量が460Lのエコキュートを毎日湯切れするぐらい利用した場合、1カ月あたりの水道代の目安は6,396円、年間約76,752円となります。

あくまでも目安ではありますが、エコキュートを利用していて水道代が目安を大幅に超えるようなら、原因を突き止めたほうが良いでしょう。

特に、漏水が原因で水道代が高額となっているなら、早めの対処が必要です。

エコ突撃隊」では、メーカー正規品を低価格で販売しております。節水機能を搭載したエコキュートも扱っているので、気になる方はご相談ください。

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