オール電化
2025/02/13
エコキュートでシャワーが途中で冷たくなるのは故障?原因や対処法をわかりやすく解説
エコキュートを利用していて、シャワーが途中で冷たくなるのは、必ずしも故障とは限りません。 しかし、故障の場合もあるので、原因と対処法を知っておきましょう。 本記事では、エコキュートでシャワーが途中で冷たくなる原因と対処法を解説します。ぜひ、最後までご覧ください。
エコキュートでシャワーが途中で冷たくなるのは故障?
結論から申し上げますと、シャワーが途中で冷たくなるのは故障とは限りません。
お湯の使いすぎや給湯温度の設定を間違えると、シャワーが途中で冷たくなる場合があります。
一方で、故障が原因でシャワーが途中で冷たくなる可能性もあり、放置しているとエコキュートが修理できなくなるので、早めに対処しましょう。
エコキュートでシャワーが途中で冷たくなる原因と対処法
エコキュートでシャワーが途中で冷たくなる原因は以下のとおりです。
- 冷水サンドイッチ現象
- お湯の使いすぎ
- 給湯温度が低い
- 配管の放熱
- ほかの場所でお湯を使っている
- エコキュートの故障
上記を順番に解説します。
冷水サンドイッチ現象
冷水サンドイッチ現象とは、使用を一時的に中断した後に再びシャワーを出した際に、設定温度を変更していないのに水が出てくる現象です。
温かいお湯から水が出て、再びお湯が出てくることから、冷水サンドイッチ現象と呼びます。
冷水サンドイッチ現象が起こる主な原因は、配管内に溜まった冷水が関係しています。
シャワーを一時的に止めると、配管内の残り湯が徐々に冷えて、次にお湯を出す際に配管内部に残った水が流れ出てきます。
配管内部に残ったお湯の温度が下がったことで発生する現象なので、エコキュートの故障ではありません。
しかし、エコキュートとお風呂場の距離が長い家庭の場合は、配管内部にお湯が多く残り、外気温によっては冷水になってしまうので、冷水サンドイッチ現象が起きやすいです。
また、外気温が下がる冬場も発生する可能性が高まります。
冷水サンドイッチ現象が頻発しやすい住宅や季節の場合、シャワーの一時停止を極力避けるか、配管に保温材を取り付けて温度を下げにくくしましょう。
お湯の使いすぎ
エコキュートは電気と空気の熱でお湯を沸かす貯湯式給湯器です。電気量料金単価が抑えられている時間帯にお湯を沸かしておき、翌日以降に消費する仕組みとなっています。
貯湯容量はメーカーや機種によって異なりますが、瞬間式給湯器であるガス給湯器と異なり、お湯を使いすぎると湯切れが発生するリスクが高いです。
そのため、シャワーを使用中に湯切れが発生すると、お湯の代わりに冷たい水が出てきます。
貯湯タンクユニットのお湯が無くなった場合、沸かし直すまでは新しいお湯が利用できません。お湯が使いたいなら、手動でお湯の沸かし直しを行いましょう。
ただし、エコキュートを設置している家庭は時間帯によって電気量料金単価が異なる季節別時間帯別電灯と契約しています。
次の表は東京電力エナジーパートナーのスマートライフSの料金をまとめたものになります。
基本料金(10Aにつき) | 時間帯(1kWhあたりの料金) | ||
---|---|---|---|
午前6時~翌午前1時 | 午前1時~午前6時 | ||
スマートライフS | 311.75円 | 35.76円 | 27.86円 |
電気量料金単価が高い時間帯にお湯を沸かそうとすると、ランニングコストが高くなる可能性があるので、日頃から節水を意識して湯切れを回避しましょう。
給湯温度が低い
エコキュートはヒートポンプユニットで沸かした高温のお湯を貯湯タンクユニットで溜めておき、リモコンユニットで設定された給湯温度や給湯栓側で設定した温度になるまで水道水と混ぜて各所に給湯します。
貯湯タンクユニットで溜めているお湯は65℃~90℃で維持されており、給湯温度が50℃の場合は50℃になるまで水道水と混ぜてから給湯される仕組みです。
仮に、給湯温度が低い場合は、水道水の比率が高くなります。さらに、シャワーとして給湯されるまでに若干のタイムラグが生じ、配管の長さやエコキュートの位置によっては湯温が下がる可能性を否定できません。
そのため、給湯温度が低すぎると湯温が安定せず、シャワーの水温が途中で冷たくなる場合があります。
ご家庭のシャワーが温度調整つまみのあるサーモスタットタイプの場合、給湯温度は混合水栓で使用する温度より5℃~10℃高く設定しましょう。
シャワーの温度を40℃にしているなら、給湯温度は45℃~50℃がおすすめです。
なお、給湯温度を高く設定するのは、途中で温度が下がるのを防ぐ以外に、サーモスタット混合栓の故障を防ぐための理由もあります。
配管の放熱
混合水栓の温度を40℃にしていてシャワーの温度が40℃を下回る場合、考えられる原因として配管の放熱があります。
エコキュートは屋外に設置する給湯器ですが、貯湯タンクユニットの形状やサイズ、設置スペースなどの理由によっては遠くに設置します。
追い焚き機能が付いてあるフルオートタイプの場合、浴室から15m以内に設置する必要はありますが、10m以上離れた場所に設置可能です。
距離が長いほど配管内部のお湯は外気温や周囲の環境から影響を受けやすく、設定した温度よりも低いお湯、あるいは水が出てくる可能性があります。
理想的な設置場所は、お湯を大量に使う風呂場や台所の近くにエコキュートを設置することですが、どうしても設置できない場合は配管に保温材を巻いて、外気温の影響を減らしましょう。
また、給湯温度を5℃~10℃ほど上げ、シャワーを使うときは一時停止しないようにすると良いです。
ほかの場所でお湯を使っている
シャワーの温度が下がるときに勢いが弱くなるなら、ほかの場所でお湯を使っていることが原因として考えられます。
複数箇所で同時にお湯を使っていると、シャワーへ届く水圧が下がり、十分な量の温水が給湯されにくくなります。結果として、シャワーの温度が低下し、冷たく感じるかもしれません。
エコキュートは貯湯式給湯器なので、お湯を溜めておくときに減圧を行います。メーカーや機種によって異なりますが、給湯圧力が190kPa~330kPaで、一般的なガス給湯器に比べて低いです。
そのため、機種によっては同時にお湯を使っていると、湯温や湯量が一時的に落ちてしまう可能性があります。
対処法としては、水圧が強いエコキュートを購入するか、誰かが入浴中は台所で洗い物をしないなどのルールを決めましょう。
エコキュートの故障
上記まではエコキュートの仕様やお湯の使い方が原因のため、エコキュートは故障しておりません。
しかし、次のような故障が原因でシャワーの最中に温度が下がってしまう可能性があります。
- ヒートポンプユニットの故障
- 温度センサーの異常
- 配管の不具合など
上記の故障はエコキュートの設定を変更したり、使い方を見直したりしても解決しません。放置していると、エコキュートに余計な負荷がかかってしまうので、早めに対処しましょう。
なお、エコキュートは故障している場合、リモコンユニットにエラーコードが表示されます。
エラーコードとは、エコキュートで発生している故障やトラブルをアルファベットと数字の組み合わせで示すコードで、内容によってはご自身で対処が可能です。
メーカーによってエラーコードの意味が異なるので、取扱説明書でトラブルの内容と対処法を確認し、場合によっては修理業者を呼びましょう。
エコキュートの修理費用
エコキュートの修理費用は故障の箇所や程度によって異なります。
三菱の場合、お湯が沸かない、お湯が出ないなどのトラブルの場合、修理費用の目安は18,700円~188,100円です。
修理費用が高額になる可能性があるので、エコキュートを購入したら有償延長保証に加入することを検討しましょう。
エコキュートは購入時にメーカーの無償保証が付いており、保証期間内であれば修理費用が無料になる可能性があります。
有償延長保証は30,000円前後の加入料を支払えば、無償保証期間を最長10年間に延長する制度です。
高額に思えますが、シャワーの最中に温度が下がってしまう原因がヒートポンプユニットにある場合、100,000円以上の修理費用がかかる可能性があります。
エコキュートはほかの給湯器に比べてお湯を沸かすためのランニングコストが抑えられており、10年以上使用していればある程度の節約効果を得られます。
しかし、故障のたびに修理費用を支払っていると、節約効果が減少し、エコキュートを購入する最大のメリットが得られません。
シャワーの温度が下がってしまう以外にも、エコキュートが故障する可能性はあるので、購入した際はメーカーや販売業者の有償保証に加入しましょう。
修理できない場合の対処法
エコキュートは販売してから10年以上経過すると、メーカーがパーツの作成や保管を止める傾向があります。修理パーツがなければ、修理はできません。
また、有償延長保証も10年が経過すると終了するので、修理できたとしても、修理費用が発生します。
さらに、購入してから10年が経過すると、経年劣化により給湯効率が減少し、購入した当初に比べるとランニングコストの節約効果を得にくいです。
以上の理由から、修理できないエコキュートを無理に使うよりも、新しい機種へ買い替えを検討しましょう。
まとめ
以上が、エコキュートでシャワーが途中で冷たくなる原因と対処法の解説になります。シャワーが途中で冷たくなるのは、エコキュートの使い方や設定温度などが原因の可能性が高いので、本記事で紹介した対処法を試してみましょう。
一方で、エコキュートにエラーコードが表示されているなら、原因は故障です。放置していると、エコキュートに負荷がかかり、別の場所が故障する可能性があるので、早めに対処しましょう。
なお、修理できない場合は、エコキュートの買い替えを検討すると良いです。
「エコ突撃隊」では、さまざまなメーカーの正規品を低価格で販売しております。専門知識を身につけたスタッフが対応いたしますので、エコキュートのことで疑問がありましたら、ぜひご相談ください。