オール電化
2023/07/31
令和5年度クールネット東京とは?令和5年度クールネット東京の6つの事業の概要をわかりやすく解説
東京都では2023年5月29日より、令和5年度クールネット東京の事前申し込み受け付けを行っております。総額495億円の補助金制度で、蓄電池や太陽光発電システム、エコキュートなどの導入時に補助金を貰うことができます。
そこで今回は令和5年度クール・ネット東京の6つの事業について解説します。令和5年度クール・ネット東京に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
令和5年度クール・ネット東京とは?
令和5年度クール・ネット東京とは、東京都が主導している補助金制度です。省エネ性能に優れ、災害に強く、健康も守れる住宅の普及拡大を促進するため、高断熱窓や高断熱ドアへの改修や蓄電池、太陽光発電設備などの設置に補助金が出ます。
なお、本来の正式名称は「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」ですが、本記事では理解のしやすさを優先して令和5年度クール・ネット東京と記載しております。
令和5年度クール・ネット東京の6つの事業の概要
令和5年度クール・ネット東京は次の6つの事業を行っています。
- 太陽光発電設備
- 蓄電池
- V2H
- 太陽熱・地中熱利用システム
- 断熱改修(高断熱窓・高断熱ドア・断熱材)
- パワーコンディショナの更新
事業ごとに助成要件や金額、スケジュールなどが異なり、唯一共通していることが、予算額が全体で495億円という部分だけです。なお、6つの事業は併用して申し込むことや、単体だけ申し込むことも可能です。
次項より、6つの事業の概要を順番に解説します。
太陽光発電設備
令和5年度クール・ネット東京では、太陽光発電システムの設置にかかる費用に補助金を出します。次の表は本事業の概要をまとめたものになります。
概要 | |
---|---|
スケジュール | 事前申し込みは2023年5月29日より 交付申請兼実績報告は2023年6月30日~2024年3月29日まで |
助成対象者 | ・助成対象機器の所有者、または管理組合 ・助成対象機器をリース等により個人に対して貸与する者 |
補助対象の要件 | 下記のすべてを満たしていること ・未使用品であること。 ・都内の住宅、または、その敷地内に新規に設置されたものであること ・太陽光発電システムにより供給される電気を、助成対象住宅の居住用で使用するものであること ・太陽光発電システムが次のいずれかの認証を受けていること └ア 一般財団法人電気安全環境研究所が定めるJETPVm認証のうちモジュール認証を受けたもか同等以上であること └イ 国際電気標準会議(IEC)のIECEE-PV-FCS制度に加盟する認証機関による太陽電池モジュール認証を受けたものであること ・ 対象機器で、都や公社の補助金を重複して受けていないこと ・太陽光発電システムの発電出力が50kW未満であること |
補助金額 | 1kWあたりに対して、10万円~15万円まで補助する |
注意点 | 対象機器が東京都の他の補助金を受けている場合は補助金制度を受けられない 既存の太陽光発電システムに増設する場合も補助金の対象外 |
令和5年度クール・ネット東京では、新築住宅と既存住宅で太陽光発電システムの設置の補助金額が次のように異なります。
発電出力 | 1kWhあたりの補助金額 | 上限 | |
---|---|---|---|
新築住宅 | 3.6kW以下 | 12万年 | 36万円 |
3.61kW以上50kW未満 | 10万円 | 499.8万円 | |
既存住宅 | 3.75kW以下 | 15万円 | 45万円 |
3.76以上50kW 未満 | 12万円 | 599.8万円 |
また、本事業は太陽光発電システムの架台や防水工事費、機能性PV経費などが補助金に上乗せできる場合があります。太陽光発電システムを導入したい方は、検討してみましょう。
蓄電池
令和5年度クール・ネット東京では、蓄電池の設置に対して補助を行っています。次の表は本事業の概要をまとめたものになります。
概要 | |
---|---|
スケジュール | 事前申し込みは2023年5月29日より 交付申請兼実績報告は2023年6月30日~2024年3月29日まで |
助成対象者 | 助成対象機器の所有者 |
補助対象の要件 | 下記のすべて満たしていること ・都内の住宅に新設された助成対象機器であること ・2023年4月1日から2028年3月31日までの間に助成対象機器を設置すること ・蓄電池システムの機器費が蓄電容量1kWhあたり20万円以下であること ・一般社団法人環境共創イニシアチブにより登録されている蓄電池である事 対象機器で、都や公社の補助金を重複して受けていないこと |
補助金額 | 1kWhあたり15万円か19万円 (補助率は4分の3) |
注意点 | 太陽光発電システムや蓄電池の容量によって補助金額が変動する 契約や工事を行う前に申請して、1年以内に契約施工を終わらせて交付申請を行う |
令和5年度クール・ネット東京では、一定発電量の太陽光発電システムを同時に設置する場合と単独で設置する場合で補助金額が異なります。
補助金の上限額(補助率はすべて4分の3) | |
---|---|
4kW以上の太陽光発電システムと蓄電池を一緒に設置する場合 | 以下のうちいずれか小さい額で、最大1,500円まで ・蓄電容量が6.34kWh以上なら、1kWhあたり15万円(最大100kWh未満まで) ・蓄電容量が6.34kWh未満なら1kWhあたり19万円(最大95万円) ・太陽光発電システムの発電出力1kWあたり30万円 |
4kW未満の太陽光発電システムと蓄電池を一緒に設置する場合 | 以下のうちいずれか小さい額 ・蓄電容量が6.34kWh以上なら、1kWhあたり15万円(最大120万円) ・蓄電容量が6.34kWh未満なら1kWhあたり19万円(最大95万円) |
蓄電池のみを設置する場合 |
4kW以上の太陽光発電システムと蓄電池を一緒に設置する場合は、システムの発電出力と蓄電容量が重要になります。例えば、4kW以上の太陽光発電システムと蓄電容量が5kWhの蓄電池を購入した場合の上限金額は下記のとおりです。
- 太陽光発電システム…4kW×30万円=120万円
- 蓄電池…5kWh×19万円=95万円
いずれか小さい額が上限になるので、上記の場合は95万円が上限額です。仮に、蓄電容量が9kWhだった場合は、上限金額は次のとおりになります。
- 太陽光発電システム…4kW×30万円=120万円
- 蓄電池…9kWh×15万円=135万円
上記の場合は太陽光発電システムのほうが少なくなるので、上限金額は120万円です。令和5年度クール・ネット東京で蓄電池の補助金を得たい場合は、太陽光発電システムとセットで購入するか、蓄電容量はどうするのかなどを検討しておくと良いです。
V2H
令和5年度クール・ネット東京では、電気自動車やプラグインハイブリッドへの充電や、車から住宅への給電を可能にするV2Hの設置に対して補助を行っています。次の表は本事業の概要をまとめたものになります。
概要 | |
---|---|
スケジュール | 事前申し込みは2023年5月29日より 交付申請兼実績報告は2023年6月30日~2024年3月29日まで |
助成対象者 | ・助成金の交付対象となるV2Hを所有する事業者や個人 ・助成金の交付対象となるV2Hを所有し、当該V2Hをリース契約により個人に対して貸与する者 |
補助対象の要件 | 下記のすべて満たしていること ・都内の戸建住宅に新規に設置された助成対象機器であること ・2023年4月1日から2028年9月30日までの間に助成対象機器を設置すること ・設置された日に、CEV規程に基づきセンターが実施する補助事業において補助金の交付対象のV2Hとなっていること。 ・ 対象機器で、都や公社の補助金を重複して受けていないこと |
補助金額 | 上限50万円 (補助率2分の1) |
注意点 | 国の他の補助金を受けている場合は上限金額が変動する 一定の条件を満たしていると補助金が増額される |
令和5年度クール・ネット東京では、V2Hの導入に対して上限50万円の補助金が出ます。補助率は2分の1なので、本体費用と工事費用の合計が100万円なら、補助金の上限まで受け取れます。
ただし、国の別の補助金を受けている場合は、既に受けている補助金が令和5年度クール・ネット東京から控除されます。例えば、30万円分の補助金を受けている場合、100万円のV2Hを設置する際に受け取れる補助金は50万円から30万円を差し引いた20万円です。
また、令和5年度クール・ネット東京ではV2Hの補助金が増額される場合があります。実績報告時に次のすべての条件を満たしていれば、補助金上限額が100万円に、補助率は1分の1まで引き上げられます。
- 発電出力が50kW未満の太陽光発電システムを設置している
- 電気自動車、あるいはプラグインハイブリッド車を使用している
上記を証明できる資料を添付して実績報告すれば、補助金の増額が可能です。太陽光発電システムを設置していない方は、V2Hと一緒に設置を行うと良いです。
太陽熱・地中熱利用システム
令和5年度クール・ネット東京では、太陽熱利用システムや地中熱利用システム、エコキュートの設置にかかる費用に補助金を出します。次の表は本事業の概要をまとめたものになります。
概要 | |
---|---|
スケジュール | 事前申し込みは2023年5月29日より 交付申請兼実績報告は2023年6月30日~2024年3月29日まで |
助成対象者 | 助成対象設備の所有者 |
補助対象の要件 | 下記のすべてを満たしており、各事業の条件を満たしていること ・2023年4月1日から2028年3月31日までの間に助成対象機器を設置すること ・助成対象設備により供給される熱及び電気を助成対象住宅の住居用で利用すること ・対象設備について、都及び公社の他の同種の助成金を重複して受けていないこと 「太陽熱利用システムの条件」 ・太陽熱を集熱器に集めて給湯、空調、給湯及び空調に利用するシステムで、液体集熱式(強制循環式)、または空気集熱式によるものであること ・集熱器が、日本産業規格のJIS A 4112に規定する基準相当の性能を持つものとして公社が認めるものであること 「地中熱利用システムの場合」 ・地中の熱を熱源として給湯や空調に利用するシステムで、クローズドループ型で地中に埋設した地中熱交換器を使用するものであること ・ 暖房時エネルギー消費効率(定格COP値)が3.7以上であること 「エコキュートの場合」 ・ヒートポンプを利用した給湯器で、電気ヒートポンプ給湯器。またはヒートポンプ・ガス瞬間式併用給湯器であること ・太陽光発電の電力を利用して、日中に沸き上げる機能を有すること ・電気温水機器のエネルギー消費性能の向上に関するエネルギー消費機器製造事業者等の判断基準等(平成25年に経済産業省公示第38号)におけるエネルギー消費効率が、貯湯缶が1缶の場合にあっては、3.3以上、貯湯缶が多缶の場合にあっては、3.0以上であること |
補助金額 | 新しく設置する場合と更新する場合で補助金額が異なる |
注意点 | エコキュートだけの設置は認められない |
本事業は太陽熱利用システムや地中熱利用システム、エコキュートを新しく設置する場合と、既に設置している機器の更新で補助金額が次のように異なります。
対象 | 補助金上限 | |
---|---|---|
新設 | 太陽熱利用システム | 下記のいずれか小さい額(補助率2分の1) ・1住戸当たり55万円 ・1㎡あたり10万円×集熱器の面積 |
地中熱利用システム | 1台あたり180万円 (補助率5分の3) |
|
エコキュート | 1台あたり22万円 (補助率3分の1) |
|
更新 | 太陽熱利用システムの補助熱源のための機器 | 1台あたり10万円 (補助率2分の1) |
地中熱利用システム | 1台あたり275,000円 (補助率2分の1) |
また、本事業ではエコキュートだけの設置は認められません。太陽光発電システムを既に設置している住宅、あるいは一緒に設置する場合は申し込めます。
断熱改修(高断熱窓・高断熱ドア・断熱材)
令和5年度クール・ネット東京では、高断熱窓や高断熱ドア、断熱材などの改修工事に対して補助を行っています。次の表は本事業の概要をまとめたものになります。
概要 | |
---|---|
スケジュール | 事前申し込みは2023年5月29日より
交付申請兼実績報告は2023年6月30日~2024年3月29日まで |
助成対象者 | 都内に住宅を所有する個人や法人、管理組合、及び共同で申請するリース事業者 |
補助対象の要件 | 「高断熱窓」 ・1つ以上の居室において、すべての窓について、高断熱窓を設置すること ・国が認めている高断熱窓を設置すること 「高断熱ドア」 ・東京ゼロエミ住宅指針の要件である熱貫流率が3.49 W/(㎡・K)以下のドアを設置すること。 「断熱材」 ・1つ以上の居室において、外気に接する部分に断熱材を設置すること ・国が認めている断熱材を設置すること ・断熱材の熱抵抗値(断熱材の厚さ÷熱伝導率の値)が、天井:2.7以上 外壁2.7以上 床:2.2以上であること |
補助金額 | 高断熱窓 ・1住戸当たり最大1,000,000円 高断熱ドア ・1住戸当たり最大160,000円 断熱材 ・1住戸当たり最大240,000円 (補助率はすべて3分の1) |
注意点 | 他の補助金と併用する場合は上限が変更される 契約や工事を行う前に申請して、1年以内に契約施工を終わらせて交付申請を行う |
令和5年度クール・ネット東京の断熱改修では、高断熱窓や高断熱ドア、断熱材の3つで最大140万円の補助金が受け取れます。補助率はすべて3分の1のため、材料費と工事費の合計が420万円なら、補助金額を上限まで申請できます。
なお、他の補助金との併用は可能ですが、国の断熱改修の補助金を受ける場合は上限が下がる可能性があります。先進的窓リノベ事業のように、ほかの断熱改修工事の補助金を受けるときは注意しましょう。
パワーコンディショナの更新
令和5年度クール・ネット東京では、パワーコンディショナの更新にかかる費用に補助金を出します。次の表は本事業の概要をまとめたものになります。
概要 | |
---|---|
スケジュール | 2023年6月30日~2024年3月29日まで |
助成対象者 | ・所有する対象機器を都内の住宅に設置する個人、または法人。 ・その他マンション管理組合の管理者および管理組合法人並びに住宅供給事業者。 |
補助対象の要件 | 下記のすべてを満たしていること ・未使用品であること ・都内の住宅に既に設置されている太陽光発電システムを構成するものであって、当該システムを継続して利用するために更新されるものであること ・パワーコンディショナと接続する太陽光モジュールが以下のいずれかであること └①JETPVm認証を受けたもの └②JETPVm認証を受けたもの同等以上であること └③IECEE-PV-FCS制度に加盟する認証機関による認証を受けたもの ・対象機器から供給される電力が、住宅の住居の用に供する部分(当該部分に付属するエレベーター等の施設を含む)で使用されていること ・対象機器を購入した際の領収書の日付が、2023年1月31日~2028年3月31日までのものであること |
補助金額 | 上限額10万円 (補助率2分の1) |
注意点 | 現在使用している太陽光発電システムを使用し続ける場合に補助金が出る 本事業だけ申請の流れが異なる |
パワーコンディショナとは、太陽光発電システムで発電した電気を住宅や蓄電池などで利用できるように変換する機器です。太陽光発電システムを構成する機器ですが、ソーラパネルに比べて耐久年数が短いため、途中で交換するケースがあります。
令和5年度クール・ネット東京では、パワーコンディショナを交換する場合に、上限10万円の補助金が出ます。補助率は2分の1なので、パワーコンディショナの本体費用と工事費用が20万円の場合、上限額まで貰えます。
ただし、現在使用している太陽光発電システムを継続して使用することが条件です。太陽光発電システムを買い替える場合は、本事業の申し込みができません。
また、令和5年度クール・ネット東京の5つの事業は事前に申し込みを行い、受け付け通知を受け取ってから契約、施工して、交付申請兼実績報告を行います。しかし、パワーコンディショナの更新だけは、設置してから180日以内に申請を行う形式となっています。
まとめ
以上が、令和5年度クール・ネット東京の解説になります。令和5年度クール・ネット東京では6つの事業を行っており、事業ごとに補助金の対象や要件、金額などが異なります。全てを把握するのは難しいので、利用したいと考えている方は業者に相談しましょう。
「エコ突撃隊」では、令和5年度クール・ネット東京で扱っている太陽熱利用システムや蓄電池、エコキュートなどのメーカー正規品を低価格で販売しております。専門知識が豊富なスタッフが対応致しますので、補助金制度の利用を検討している方はぜひご相談ください。
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