オール電化
2023/12/22
設定や使い方を見直してエコキュートを節電する方法
エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯を沸かす給湯器のため、稼働させるとガス代ではなく電気代が発生します。そのため、エコキュートの支出を減らしたい方は、節電を考えると良いでしょう。
そこで今回は、エコキュートの設定や使い方を見なおして、節電する方法を解説します。エコキュートの節電に興味がある方は、最後までご覧ください。
エコキュートの電気代の仕組み
エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯を沸かす給湯器です。
ヒートポンプユニットが空気の熱を圧縮してさらに高温にしてお湯を沸かすと、貯湯タンクユニットで溜めておき、必要に応じて各所に給湯します。基本的な仕組みはメーカーや機種ごとに違いは少なく、一般的なエコキュートは夜にお湯を沸かします。
夜にお湯を沸かすのは、エコキュートを設置すると夜間の方が電気量料金単価の安い季節別時間帯別電灯に切り替えるからです。
例えば、東京電力エナジーパートナーエリアに住んでいる方がエコキュートを設置した場合、次の料金プランに切り替えます。
スマートライフS | 単位 | 料金 | |
---|---|---|---|
基本料金 | 10Aにつき | 1契約 | 295.24円~ |
電気量料金単価 | 午前6時~翌午前1時 | 1kWhあたり | 35.96円 |
午前1時~午前6時 | 28.06円 |
スマートライフSの昼間時間帯での電気量料金単価は1kWhあたり35.96円で、夜間時間帯は1kWhあたり28.06円で、時間帯による差額は 1kWhあたり7円程度です。
エコキュートの消費電力は機種や季節によって異なりますが、1.0kW~1.5kW程度になります。
仮に、消費電力を1.5kWとし、昼間と夜間に5時間ずつかけてお湯を沸かした場合の電気代を比較すると、夜間より昼間に沸かした方が1ヵ月で1,050円、1年で12,600円ほど高くなる可能性があります。
エコキュートは空気の熱を利用してお湯を沸かすため、ランニングコストがほかの給湯器に比べて安いですが、季節別時間帯別の電気量料金単価が安い時間帯にお湯を沸かしていることもポイントです。
つまり、エコキュートで電気代を節約したいなら、「電気量料金単価が安い夜間にお湯を沸かすこと」が重要です。
エコキュートの「沸き上げ時間」を電力会社と合わせる
エコキュートは沸き上げ時間を設定することが可能です。
メーカーや機種によっては、電力会社の料金プランがリモコンユニットに登録されており、電気量料金単価が安くなる夜間時間帯に合わせてお湯を沸かしたり、反対に高くなるピーク時間帯では停止したりすることが、簡単な操作で設定できます。
例えば、三菱エコキュートの電力契約モードでは、主要な電力会社の季節別時間帯別料金や、自由料金などが登録されているため、すぐに「沸き上げ時間」を電力会社と合わせることが可能です。
電力会社の料金プランが登録されていなくても、マニュアル操作でお湯を沸かす時間帯や停止する時間帯を設定できるため問題ありません。
エコキュートの電気代を節約する重要なポイントは、「電気量料金単価が安い夜間にお湯を沸かすこと」です。
そのため、エコキュートの電気代が高いと感じたら、沸き上げ時間が契約している季節別時間帯別の夜間時間と合っているか確認してみましょう。
ピークカット設定を使用しているか確認する
スマートライフSのように、季節別時間帯別電灯は昼間の時間帯に電気量料金単価が高くなります。季節別時間帯別電灯によっては時間帯だけでなく、季節によっても電気量料金単価が高くなることがあります。
特定の時間帯・特定の季節で電気量料金単価が高くなることを「ピークシフト」と呼び、エコキュートの機種によってはピークシフト時にお湯を沸かさない「ピークカット設定」が搭載されています。
エコキュートは貯湯式給湯器で、夜間に沸かしたお湯を日中に消費しますが、使いすぎてしまうと湯切れとなり、お湯を沸かすまで使えません。
「ピークカット設定」が使用されていない場合、湯切れとなったエコキュートは電気量料金単価が高いピークシフトのタイミングでもお湯を沸かそうとしてしまい、結果として電気代が高くなる可能性があります。
そのため、エコキュートの「ピークシフト設定」が使用されているか確認しておきましょう。
家を離れる場合にできるエコキュートの節電
エコキュートは貯湯タンクユニットにお湯を溜めておき、必要に応じて各所に給湯する給湯器です。
貯湯タンクユニット内部には温度を下げない工夫が施されていますが、時間経過と共に内部の湯温が下がってしまうと、お湯を消費していなくても設定された温度まで温めなおそうとします。
そのため、家を一時的に離れるときにエコキュートの設定を変更しておかないと、余分な電気代が発生するため注意しましょう。
家を離れるときは、次の節電方法を実行すると良いです。
- 「沸き上げ休止モード」を利用する
- 「自動沸き増し」を停止する
上記を順番に解説します。
「沸き上げ休止モード」を利用する
長期の旅行や外泊などで家のお風呂を使用しない場合、エコキュートがいつも通り沸き上げを行わないように「沸き上げ休止モード」を設定するようにしましょう。
「沸き上げ休止モード」を設定することで、エコキュートは沸き上げ設定時間が来ても沸き上げを行わないので、無駄な電気代を省くことができます。
「自動沸き増し」を停止する
旅行や外泊などの理由で、その日にお湯を使用することがない場合、エコキュートが昼間に行っている「自動沸き増し」を停止することで電気代の無駄を省くことができます。
エコキュートの節約モードを使用する
エコキュートはメーカーや機種によって多少異なりますが、幾つかの運転モードが搭載されており、省エネに特化したモードがあります。
例えば、パナソニックエコキュートには「おまかせ節約」という節約モードがあり、使用湯量を学習して必要なお湯の量を自動で沸き上げるように設定します。
貯湯タンクユニットの上限に対して使用湯量が少ない家庭の場合は、全量を沸かさないことによって無駄なエネルギーの消費を防ぎます。
主要なエコキュートメーカーごとの節約モードは以下のとおりです。
- パナソニック…「おまかせ節約」
- 三菱電機…「おまかせ」
- ダイキン…「おまかせモード」
- コロナ…「おまかせ省エネ」
- 日立…「おまかせ節約」
- 東芝…「おまかせ」
湯量や湯温を上手にコントロールして電気代の節約を見込めるモードのため、電気代の節約をしたい方はモードを切り替えてみましょう。
今日からできるエコキュートの節約方法
エコキュートの電気代は、「電気量料金単価が安い夜間にお湯を沸かすこと」で抑えることができます。
また、次のような節約方法を実践できれば、さらに電気代を節約できる可能性はあります。
- ふろ自動をオフにする
- 浴槽に蓋をする
- 入浴の間隔を空けない
- お湯の無駄遣いをしない
- 給湯温度は低くする
- お湯の使用履歴を確認する
- ヒートポンプユニットの周りに荷物を置かない
- 太陽光発電システムや蓄電池の設置を検討する
上記の節約方法を順番に解説します。
ふろ自動をオフにする
フルオートタイプのエコキュートはボタン1つでお湯はりから保温までを自動でコントロールできて便利です。
しかし、ふろ自動がオンのままだと自動で保温運転を行うため、余分な電気代が発生します。
電気代を節約したいなら、お風呂が沸いたらふろ自動をすぐに切るようにしましょう。
浴槽に蓋をする
ふろ自動をオフにすると、湯船の温度が下がっていき冷たくなってしまいます。
エコキュートには追い焚き機能やたし湯機能などがあり、湯船の温度を上げることはできますが、温めてしまうと余分な電気代が発生してしまうため、ふろ自動をオフにした意味がありません。
そのため、ふろ自動をオフにする際に、浴槽に蓋をして熱が逃げないようにすると良いです。
入浴の間隔を空けない
浴槽に蓋をしていても、時間経過と共に温度は下がっていきます。
そのため、お風呂に入るときは直前に沸かして家族全員が時間を空けずに早めに入りましょう。
ふろ自動をオフにして、浴槽に蓋を置き、入浴の間隔を空けないようにしていれば、保温時間や追い焚きの回数などが減り、電気代の節約につながります。
お湯の無駄遣いをしない
お湯を使いすぎてしまうと、翌日に沸かす量が増えてしまいます。エコキュートの性能や時期によっては夜間時間内に必要な湯量を沸かすことができず、朝方までかかってしまう可能性は否定できません。
そのため、夜間時間内にお湯が沸きあがるように、普段からお湯をあまり使わない生活を行うと良いです。
例えば、浴槽にお湯を張るときは水位を必要以上に高くしない、シャワーや台所でのお湯は小まめに止めるなどを実践してみましょう。
給湯温度は低くする
エコキュートは沸き上げ温度と給湯温度の異なる温度設定が可能です。
沸き上げ温度として設定した温度に達したお湯は貯湯タンクユニットにて溜められ、給湯時に給湯温度になるまで水道水と混ぜて調整してからシャワーや洗面所などで利用します。
給湯温度が低いと、水道水の割合が多くなるため、自然とお湯の消費量が少なくなります。
つまり、給湯温度を低くしておくとお湯の消費量が少なくなり、結果として電気代の節約につながります。
お湯の使用履歴を確認する
エコキュートのリモコンユニットやスマートフォンの専用アプリでは、お湯の使用履歴を確認できます。お湯を使いすぎていないか、お湯が夜間時間内で湧き上がっているかなどが確認できるため、電気代節約の分析に役立ちます。
エコキュートは空気の熱を利用する給湯器のため、外気温が下がる冬になると給湯効率が下がりやすいです。給湯効率が下がると電気代が余分にかかるため、冬になったらお湯の使用履歴を確認して、節約を意識してみましょう。
ヒートポンプユニットの周りに荷物を置かない
エコキュートはエアコンの室外機に似たヒートポンプユニットと、お湯を溜めておく貯湯タンクユニット、湯温や湯量をコントロールするリモコンユニットで構成されています。
ヒートポンプユニットはエコキュートの心臓部と呼ばれており、ファンの周りに荷物やゴミなどが置いてあると空気の熱を取り込むことができず、給湯効率が低下する可能性が高いです。
お湯の使用履歴を確認してエコキュートの給湯器効率が下がっているなら、ヒートポンプユニットの周りをチェックしてみましょう。
太陽光発電システムや蓄電池の設置を検討する
太陽光発電システムは日中に電気を発電し、蓄電池は夜間時間に電気を蓄えておくことができる住宅機器です。
太陽光発電システムがあれば、日中の余剰電力を利用してお湯を沸かすことができるため、エコキュートのランニングコストを大幅に抑えることができます。
蓄電池は電気量料金単価が安い時間帯に電気を蓄えておけるため、電気量料金単価が高い昼間時間の買電量を減らすことができ、家庭全体の電気代の節約が可能です。
どちらも高額な住宅機器ですが、適切な機器を選び、補助金制度を活用できれば将来的な節約効果を期待できます。太陽光発電システムと蓄電池はエコキュートと相性が良いため、一緒に導入してみましょう。
まとめ
以上が、エコキュートを節電する方法の解説になります。エコキュートは夜間時間内にお湯を沸かすことができれば電気代が節約できるため、次のポイントに注意しましょう。
- エコキュートの「深夜時間沸き上げ時間」を電力会社と合わせる
- ピークカット設定を使用しているか確認する
- 家を離れる際は「沸き上げ休止モード」を利用して、「自動沸き増し」を停止する
- エコキュートの節約モードを使用する
上記4つのポイントを抑えておけば、電気代が高くなりにくいです。さらに電気代を節約したいと考えている方は、エコキュートの使い方を見なおして、太陽光発電システムや蓄電池の導入を検討してみましょう。
「エコ突撃隊」では、メーカー正規品を低価格で販売しております。エコキュート以外に太陽光発電システムや蓄電池も販売しているので、気になる方はご相談ください。
こちらの記事もおすすめ!
お見積り・ご相談はこちら
「ダイキン空調機特約店」
エコ突撃隊 お客様相談窓口
当店の自社施工は、
ダイキンの空調機特約店に認定されています。
安心してお任せいただけるよう、迅速・丁寧にご対応させていただきます。
お電話でのお問い合わせ
10時00分~19時00分