オール電化
2025/03/17
エコキュートの延長保証とは?メーカーごとの延長保証や必要なメンテナンスなどを解説
エコキュートを購入する際は、延長保証への加入を検討しましょう。延長保証に加入すれば、最長10年間は、故障しても修理費用が無料になる可能性があります。ただし、メーカーごとに延長保証の保証料金や加入できる期限が異なるので、注意しましょう。本記事では、エコキュートの延長保証について解説します。ぜひ、最後までご覧ください。
エコキュートの延長保証とは?
エコキュートは購入時に、修理費用が無料になる可能性があるメーカー保証が付きます。
ただし、メーカーやパーツごとに無償保証の期間が異なります。
リモコンユニット | ヒートポンプユニット | 貯湯タンクユニット | |
---|---|---|---|
三菱 | 2年 | 3年 | 5年 |
パナソニック | 1年 | 3年 | 5年 |
ダイキン | 1年 | 3年 | 5年 |
コロナ | 2年 | 3年 | 5年 |
日立 | 1年 | 3年 | 5年 |
延長保証とは、上記の保証期間を最長で10年間までに延長できる有償保証制度です。
購入後に30,000円前後の保証料金を支払えば、無償保証期間と同等の修理を受けることができ、修理費用がかかりません。
ただし、有償保証であっても、すべての修理で無料になるとは限りません。
メーカーごとの延長保証
次の表は、主要メーカーの延長保証をまとめたものです。
延長保証制度 | 延長保証料金(税込) | |
---|---|---|
三菱 | 三菱のスマート電化延長保証制度 | 10年間:31,460円 8年間:25,850円 5年間:12,100円 |
パナソニック | 長期安心修理サービス | 10年間:31,680円 8年間:27,280円 5年間:12,980円 |
ダイキン | ダイキン延長保証サービス | 10年間:30,800円 |
コロナ | コロナ延長保証システム | 10年間:31,130円 8年間:25,520円 5年間:11,880円 |
日立 | 日立TWGオール電化延長保証 | 10年間:31,219円 7年間:23,049円 |
基本的な内容は変わりませんが、申し込み方法や申込期限が異なるので注意しましょう。
次項より、メーカーの延長保証を順番に解説します。
三菱の延長保証
三菱では「三菱のスマート電化延長保証制度」を提供しており、購入後3ヵ月以内に申し込むことで、最大10年間の保証を受けられます。保証料金は以下の通りです。
- 10年間:31,460円(税込)
- 8年間:25,850円(税込)
- 5年間:12,100円(税込)
申し込みは三菱の公式サイトで申請し、申込資料を請求して手続きを行います。保証料は購入後3ヵ月以内に振り込みが必要です。
加入すると、メーカー保証の期間が延長され、本体の購入価格を上限として修理費用が無料になります。延長保証を検討している場合は、期限内に手続きを済ませましょう。
パナソニックの延長保証
パナソニックでは「長期安心修理サービス」という延長保証を提供しています。保証料金は以下の通りです。
- 10年間:31,680円(税込)
- 8年間:27,280円(税込)
- 5年間:12,980円(税込)
他のメーカーと比較すると、申し込み期限が設置後10ヵ月以内と長めに設定されているため、購入後にじっくり検討できるのが大きな特徴です。
また、すべての手続きがインターネットで完結するので、手間もかかりません。
延長保証に加入すれば、免責事項を除いた修理費用がすべて無料になります。
さらに、契約者専用のフリーダイヤルで24時間365日対応しているため、故障やトラブルが発生した際も迅速にしてもらえることもポイントです。
ダイキンの延長保証
ダイキンでは「ダイキン延長保証サービス」を提供しています。
保証料金は30,800円(税込)で、ほかのメーカーとは異なり、延長できる期間は10年間のみとなっていることが特徴です。
申し込む場合は設置から6ヵ月以内に購入した販売業者から申込書を受け取り、記入してから郵送します。
申込書が受理されると、後日振込用紙が送付されるので、1ヵ月以内に保証料金を振り込みましょう。
コロナの延長保証
コロナでは「コロナ延長保証システム」を提供しています。保証料金は以下の通りです。
- 10年間:31,130円
- 8年間:25,520円
- 5年間:11,880円
延長保証への加入は購入後6ヵ月以内に行う必要があります。
申し込みはコロナの公式サイトで手続きを進め、振込用紙を受け取ったら1週間以内に入金すれば完了です。申し込みの手続きがインターネット上で済むので、郵送などの手間がかからずスムーズに申し込めます。
日立の延長保証
日立では「日立TWGオール電化延長保証」を提供しています。
日立の場合、エコキュートの種類によって保証料金が次の表の通り異なるので注意しましょう。
標準仕様 | 耐塩害・耐重塩害仕様 | |
---|---|---|
10年間 | 31,219円(税込) | 36,457円(税込) |
7年間 | 23,049円(税込) | 26,192円(税込) |
延長保証の申し込みは設置後3ヵ月以内に行う必要があります。申し込みは販売業者を通じて行う形式となっており、購入時にそのまま手続きを済ませるとスムーズです。
メーカーの延長保証以外に保証はないの?
メーカーの延長保証とは別に、エコキュートを販売する業者の延長保証が付けられる場合があります。
例えば、エコ突撃隊では「NICE保証」を提供しています。保証料金は30,000円(税込)で、最長10年間修理上限金額の低下なしで、何度でも修理が可能です。
部品代や技術代、出張代が無料になり、修理不可の場合は同等の代替品と入れ替えるので、安心して使い続けられる保証になります。
ただし、メーカーの延長保証によっては併用しての加入はできても、同時に使用することはできません。
メーカーの延長保証に加入するべき?
結論から申し上げますと、可能であるならメーカーの延長保証か販売業者の延長保証に加入するべきです。
加入するべきとおすすめする理由は以下の通りです。
- エコキュートは10年以上利用したほうがお得
- 修理費用が高額になるケースがある
上記を順番に解説します。
エコキュートは10年以上利用したほうがお得
エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯を沸かす給湯器です。エアコンで用いられるヒートポンプ技術を採用しているため、お湯を沸かすためのランニングコストが抑えられています。
次の表は、エコキュートとガス給湯器のランニングコストを比較したものです。
エコキュート | ガス給湯器 | |
---|---|---|
1月 | 6,710円 | 10,765円 |
2月 | 6,109円 | 9,704円 |
3月 | 6,298円 | 10,404円 |
4月 | 3,886円 | 8,654円 |
5月 | 3,508円 | 7,646円 |
6月 | 2,938円 | 6,784円 |
7月 | 2,310円 | 6,026円 |
8月 | 1,871円 | 5,339円 |
9月 | 2,083円 | 5,378円 |
10月 | 2,991円 | 6,651円 |
11月 | 3,705円 | 8,031円 |
12月 | 6,361円 | 10,030円 |
年間 | 48,770円 | 95,412円 |
実際のランニングコストは人数や給湯器の性能によって異なりますが、ガス給湯器からエコキュートへ買い替えると年間40,000円~50,000円程度の節約効果を得られます。
エコキュートはガス給湯器に比べると初期費用で400,000円程度高くなる傾向がありますが、お湯を沸かすためのランニングコストの節約効果が10年以上続けば、初期費用の差額を回収して、ある程度の節約が期待できます。
しかし、途中で故障すると、期待していたほどの節約効果が得られません。
エコキュートで節約をしたい場合は延長保証に加入して、10年間以上使い続けましょう。
修理費用が高額になるケースがある
エコキュートが故障した場合の修理費用は、メーカーや故障箇所、程度によって異なりますが高額になるケースがあります。
例えば、お湯が沸かないトラブルでも、20,000円程度で済む場合があれば、回路やセンサーの交換、内部の漏水の修理などで100,000円以上かかる可能性を否定できません。
メーカーの無償保証期間内なら修理費用がかからない可能性はありますが、ヒートポンプユニットの保証期間は短いです。
上記でも触れましたが、エコキュートはガス給湯器に比べて初期費用が高額で、余分な出費が嵩むと節約効果が薄れる恐れがあります。
高額な修理費用を節約するためにも、メーカーや販売業者の延長保証に加入しましょう。
また、エコキュートを購入したら長持ちさせるメンテナンスのやり方を知っておくと良いです。
エコキュートでやっておくべきメンテナンス
エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯を沸かし、貯湯タンクユニットで溜めておく貯湯式給湯器です。
エアコンの室外機に似たヒートポンプユニットと、大量のお湯を溜めておく貯湯タンクユニットで構成されているため、瞬間式給湯器のガス給湯器に比べるとメンテナンスが重要になります。
そのため、エコキュートを購入したら、次のメンテナンスを半年に1回のペースで行いましょう。
- 貯湯タンクの清掃(タンク内の掃除)
- 貯湯タンクの清掃(給水口ストレーナーの掃除)
- 浴槽フィルターの清掃
- 配管の清掃
- 漏電遮断器の動作確認
- 逃し弁の動作確認
- 水漏れの点検
- 凍結防止の確認
次項より、メンテナンスのやり方を順番に解説します。
貯湯タンクの清掃
貯湯タンク内は、長期間使用することで不純物や汚れが溜まります。放置すると、水質が悪化するだけでなく、内部の配管が詰まりやすくなり、給湯性能が低下する恐れがあります。
また、汚れが蓄積すると雑菌の繁殖につながる可能性もあるため、定期的に排水し、タンクを清潔に保つことが不可欠です。
貯湯タンクの清掃手順は以下の通りです。
- 給水止水栓を閉じる
- 電源扉を開け、漏電遮断器を「切」にする
- 逃し弁レバーを上げてから約1分間待つ
- 排水栓を浸りに回して開く
- 排水がキレイになったら排水栓を閉める(2分が目安)
- 排水が止まったら給水止水栓を開きお湯が出てくるのを確認
- お湯が出たらすぐに逃し弁レバーを戻す
- 漏電遮断器を「入」にする
- 混合水栓のお湯側を開きお湯が出ることを確認
なお、排水は高温の可能性があるので、実行する際は火傷に注意しましょう。
貯湯タンクの清掃(給水口ストレーナーの掃除)
給水口ストレーナーとは、エコキュートの貯湯タンクへ水を供給する際にゴミや不純物をろ過するフィルターの役割を果たします。
このストレーナーが詰まると、給湯の勢いが弱まったり、お湯の供給が不安定になったりするため、次の手順で定期的な清掃が必要です。
- 給水止水栓を閉じる
- 電源扉を開け、漏電遮断器を「切」にする
- 逃し弁レバーを上げてから約1分間待つ
- 給水口ストレーナーを外してブラシなどで掃除
- 給水口ストレーナーを着ける
- 給水止水栓を開き水漏れが無いか確認
- 逃し弁レバーを戻す
- 漏電遮断器を「入」にする
- 混合水栓のお湯側を開きお湯が出ることを確認
半年に1回を目安に掃除を行い、スムーズな給湯を維持しましょう。
浴槽フィルターの清掃
浴槽フィルターとは、浴槽内部の給湯口に設置されているフィルターのことで、お湯の出口にあたります。給水口ストレーナーがお湯を供給するための入り口なら、浴槽フィルターは出口と覚えておきましょう。
フィルター部分が不純物や異物が詰まると、お湯の出が悪くなったり、追い焚き機能が正常に動作しなくなったりする原因となるため、定期的な清掃が必要です。
2~3ヵ月に1回を目安にフィルターを外して、ブラシでゴミを取り除きましょう。
なお、清掃後にフィルターを取り付けずに給湯をすると、故障の原因になります。清掃後は必ずフィルターを元の位置に装着し、正常に給湯できるか確認しましょう。
配管の清掃
配管は、エコキュートと浴槽を繋ぐ部分であり、長期間使用するうちに水垢や皮脂汚れ、雑菌が蓄積しやすい箇所です。
機種によっては自動洗浄機能が備わっている場合もありますが、完全に汚れを落としきることは難しいため、半年に1回程度の清掃が推奨されます。
清掃の際は、薬局やドラッグストアで販売されている風呂用の配管洗浄剤を使用しましょう。エコキュートや追い焚き機能に対応している洗浄剤を選ぶことがポイントです。
漏電遮断器の動作確認
エコキュートは電気を使用して稼働するため、万が一の漏電時に感電や火災を防ぐための漏電遮断器が備わっています。
しかし、漏電遮断器は長期間作動しないと正常に動作しなくなる可能性があるため、定期的に確認しましょう。
漏電遮断器の動作確認の手順は以下の通りです。
- 電源扉を開け点検ボタンを押す
- 漏電遮断器が「切」になれば正常
- 漏電遮断器を「入」に戻して扉を閉じる
なお、漏電遮断器が正常に作動しない場合は、メーカーや販売業者に修理を依頼しましょう。
逃し弁の動作確認半年に1回のペースで確認し
逃し弁とは、水が加熱されて膨張する際に余分な圧力を逃がし、タンク内の圧力を一定に保つ安全装置です。
弁が正常に機能していないと、タンクが変形したり、水漏れが発生したりする可能性があるため、半年に1回のペースで確認しましょう。
逃し弁の動作確認の手順は次になります。
- 逃し弁レバーを上げる
- 排水が始まれば正常
- 逃し弁レバーを戻す
なお、タンク内のお湯が高温の状態で逃し弁を開けると、高温の水が勢いよく出て火傷のリスクがあるため、沸き上げが行われていないときに点検を行うのが安全です。
逃し弁の動作不良は、タンク本体の故障や変形、最悪の場合は水漏れによる大きな修理費用につながるエコキュートを長持ちさせるためにも、忘れずに確認しましょう。
水漏れの点検
エコキュートは貯湯式給湯器のため、経年劣化により風呂配管から水漏れする可能性を否定できません。
基本的に宅外に設置する給湯器なので、水漏れしたからといって住宅内が浸水する可能性は低いです。
しかし、水漏れを放置していると余分なランニングコストがかかり、別の箇所の故障や近隣住宅へ悪影響を及ぼす恐れがあるので、定期的に確認しておく必要があります。
貯湯タンクの清掃時に、ヒートポンプユニットや貯湯タンクユニット周りの地面が濡れていないか確認すると良いです。
凍結防止の確認
エコキュートは、寒さに弱い機器であり、特に気温が氷点下まで下がる環境では配管が凍結する可能性があります。
凍結するとお湯が出なくなるだけでなく、配管の破損や機器の故障につながることもあるため、冬が来る前にしっかり対策を行うことが重要です。
機種によっては配管が凍結しないようにする「凍結防止ヒーター」は搭載されているので、冬になる前に電源を入れて作動するか確認しましょう。
また、寒さが厳しい地域では、配管の断熱対策や少量の水を一晩中流し続けるなどの対策も有効です。
まとめ
以上が、エコキュートの延長保証の解説です。主要なメーカーでは、30,000円前後で最長10年間まで延長できる保証サービスを提供しています。
加入すれば、故障した場合の修理費用が無料になる可能性があるので、エコキュートをお得に使い続けたい場合におすすめです。
また、販売業者によっては有償の延長保証があり、メーカーの延長保証と同程度のサービスを受けられるので、比較すると良いでしょう。
「エコ突撃隊」では、メーカー保証と同程度の修理を受けられる延長保証「NICE保証」を30,000円(税込)で付けられます。購入時にお金を支払うだけなので、メーカーの延長保証に比べて手続きの手間がかかりません。
メーカー正規品を低価格で販売しており、専門的な知識を身につけたスタッフが対応いたしますので、エコキュートを購入したい方は、ぜひご相談ください。