オール電化
2024/04/21
おひさまエコキュートのメリットは?おひさまエコキュートを販売しているメーカーごとの違いも解説
ダイキンやパナソニックから販売されている「おひさまエコキュート」は、太陽光発電システムとの連携が必須の新しいタイプのエコキュートです。 太陽光発電システムとの連携により従来のエコキュートよりもランニングコストを抑えることができるので、オール電化住宅を考えている方におすすめの商品になります。
そこで今回は、おひさまエコキュートのメリットや、メーカーごとの違いについて分かりやすく解説します。ぜひ、最後までご覧ください。
おひさまエコキュートとは?
おひさまエコキュートは、太陽光発電システムと連携出来る新型エコキュートのことです。
従来のエコキュートは、空気の熱を圧縮し高温にして、お湯を作ります。ガス給湯器や電気温水器と違って、自然冷媒を繰り返し利用するため、ほかの給湯器に比べて省エネ性能が高く、ランニングコストを抑えることができます。
おひさまエコキュートは従来のエコキュートと仕組みは変わりませんが、太陽光発電で作ったエネルギーを自家消費する昼間沸き上げをメインとしたエコキュートになります。
空気の熱だけでなく、太陽光発電の電力を利用してお湯を沸かすため、従来のエコキュートよりもランニングコストの節約を期待できます。
エコキュートとおひさまエコキュートの違い
エコキュートとおひさまエコキュートの違いは、お湯を沸き上げる時間帯が違うことです。
従来のエコキュートは電気料金が安くなる深夜にお湯を沸かし、貯湯タンクユニットで貯めておき、必要に応じて各所に給湯します。そのため、お湯を使いすぎると湯切れを起こしてしまい、電気料金が高くなる昼間にお湯を沸かすリスクがあります。
おひさまエコキュートは太陽光発電の余剰電力、もしくは契約している電力を活用して、昼間に沸き上げをおこなうエコキュートです。
エコキュートを動かすための電力を自家発電で賄い、おひさまエコキュート専用新電力料金プラン「くらし上手」と組み合わせることで、昼間に沸き上げをおこなっているのに、従来のエコキュートに比べて給湯にかかる光熱費を約24%も削減できます。
おひさまエコキュートのメリット
おひさまエコキュートのメリットは以下の通りです。
- 昼間に沸き上げるので必要な電力量が少ない
- タンクの放熱ロスも少ない
上記のメリットを順番に解説します。
昼間に沸き上げるので必要な電力量が少ない
エコキュートは外気の熱を利用してお湯を作る給湯器システムです。そのため、外気温が低い寒い季節や夜だと給湯効率が下がり、電力量が多くなる傾向があります。
おひさまエコキュートは主に昼間にお湯を沸かします。昼間と夜では、昼間のほうが外気温は高いため、冬場でも給湯効率が下がりにくく、必要な電力量が少ないというメリットがあります。
タンクの放熱ロスも少ない
従来のエコキュートは深夜11時頃から翌7時までにお湯を作ります。その後、お湯は貯湯タンクユニットで貯めておきますが、普通の家庭が風呂に入るのは20時前後が一般的です。
つまり、従来のエコキュートの場合は、貯めてあるお湯が使用されるまでに長い時間を必要とします。
おひさまエコキュートは設定にもよりますが、16時頃までにお湯の沸き上げが終了します。風呂に入る時間が20時と仮定した場合、放置する時間は4時間程度と短いため、放熱ロスは少ないです。
放熱ロスが少ないとお湯を温めなおす必要もないので、ランニングコストを抑えることに繋がります。
おひさまエコキュートを発売しているメーカー
2024年4月時点で、おひさまエコキュートを発売している主要メーカーは下記メーカーです。
メーカーごとに搭載されている機能が異なりますので、おひさまエコキュートを購入したい方はメーカーごとの機能を比較しましょう。
- ダイキン
- パナソニック
- コロナ
- 三菱
順番に解説します。
ダイキンのおひさまエコキュート
ダイキンのおひさまエコキュートは「EQ46XFPV」と「EQ37XFPV」の2種類です。違いは貯湯容量で、「EQ46XFPV」の貯湯容量は460Lあり4人~7人向け、「EQ37XFPV」の貯湯容量は370Lで3人~5人向けです。
どちらもフルオートタイプのエコキュートなので、お湯はりから保温、たし湯までがボタン一つで行えます。
また、ダイキンのオプション機能「ウルトラファインバブル入浴」に対応しているのもポイントで、0.001ミリ未満の微細な泡により、温浴・美肌・洗浄効果を期待できます。別売りのオプション機能ですが、お風呂の時間を快適にしたい方は検討してみましょう。
パナソニックのおひさまエコキュート
パナソニックのおひさまエコキュートは「HE-Y46KQV」と「HE-Y37KQV」の2種類です。貯湯容量が違っており、「HE-Y46KQV」は貯湯容量が460Lなので4人~7人向け、「HE-Y37KQV」は貯湯容量が370Lなので3人~5人向けの商品になります。
パナソニックのエコキュートは機能が多いことが特徴で、本製品も下記の機能を搭載しています。
- スマホアプリによる遠隔操作
- AIエコナビによる効率の良い保温
- 配管洗浄機能
- 無線LAN搭載
- 貯湯タンクにユニットに真空断熱材
- 4本脚による耐震設計技術
フルオートタイプのエコキュートのため、お湯はりや保温、たし湯が自動で行われます。
コロナのおひさまエコキュート
コロナのおひさまエコキュートも2種類あり、貯湯容量が460Lの「CHP-46Y5V」と、370Lの「CHP-37AY5V」です。
コロナ快適ホームアプリに対応しており、ふろ自動の遠隔操作はもちろん、お湯の使用量や自宅のみまもり、遠隔地のみまもりなどをアプリでおこなえます。
停電や断水の発生が予測されるときは、自動でお湯を確保するレジリエンス機能に対応しているので、万が一に備えることが可能です。
水圧はパナソニックと同等の190kPaです。こちらも給水圧力は高水圧モデルに比べ弱い傾向にあるため、水圧を重視する方、高水圧モデルから切り替える方は注意しましょう。
三菱のおひさまエコキュート
三菱からは「SRT-B376U-PV」と「SRT-B466U-PV」の2機種が発売されています。
290kPaの高い水圧と、給湯効率の高さが魅力です。
三菱電機家電統合アプリ「MyMU」に対応しており、外出先からのお湯はりや外出先からのわき上げ停止等と利便性に優れています。
各メーカーの水圧
エコキュートを選ぶ際、水圧を重視する方も多いでしょう。
通常のエコキュートでは各メーカーがハイパワータイプを発売しており、どのメーカーも一定以上の水圧を備えています。
しかし、おひさまエコキュートではモデル数の少なさもあり、水圧にばらつきがあります。
下記は、各メーカーの水圧一覧です。
- ダイキンのおひさまエコキュート…310kPa
- パナソニックのおひさまエコキュート…190kPa
- コロナのおひさまエコキュート…190kPa
- 三菱のおひさまエコキュート…290kPa
シャワーの勢いが強いほうが好きな方は、ダイキンか三菱のおひさまエコキュートを選ぶと満足出来るでしょう。
おひさまエコキュートの導入で補助金を受けられる
国は高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業を行っています。
おひさまエコキュートは、エコキュートのエネルギー効率の良さだけでなく、太陽光発電による省エネ性能も加わるため、補助金事業においては特に対象となりやすい製品です。
2024年4月現在、国主導の「給湯省エネ2024事業」という補助金事業が実施されており、エコキュートにも高額な補助金を受けることが出来ます。
補助金を受けられるエコキュートの条件は幾つかありますが、おひさまエコキュートは基準に関わらず支援対象です。
施工業者が執行団体に手続きを行うので、おひさまエコキュートを購入した方が申し込みの手続きをする必要はありません。
おひさまエコキュートは12万円もの補助金を受けることが出来ますので、太陽光発電システムを設置している方はこの機会に交換を検討してみるとよいでしょう。
給湯省エネ2024年事業について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
おひさまエコキュートの注意点
おひさまエコキュートの注意点は以下の通りです。
- 太陽光発電システムが必須
- 現時点で契約できるプランが限られている
- 太陽光発電の余剰電力が足りない場合は通常の電力を使用する
太陽光発電システムが必須
おひさまエコキュートは太陽光発電システムが必須の給湯器システムのため、太陽光発電システムを導入する必要があります。太陽光発電システムを持っていない方は、先に太陽光発電システムの導入を検討しましょう。
なお、太陽光発電システムのメーカーは指定されていません。そのため、既に太陽光発電システムを設置している方は、おひさまエコキュートを導入することは可能です。
現時点で契約できるプランが限られている
エコキュートを購入すると、夜間蓄熱式機器の料金プランに変更になります。例えば、東京電力エナジーパートナーの場合はオール電化住宅向けの「スマートライフ」に変更します。
基本料金(10Aにつき) | 時間帯(1kWhあたりの料金) | ||
---|---|---|---|
午前6時~翌午前1時 | 午前1時~午前6時 | ||
スマートライフS | 311.75円 | 35.76円 | 27.86円 |
エコキュートの電気料金プランは深夜が安く、昼間は高くなり、季節によって変動する季節別時間帯別電灯契約です。
しかし、太陽光発電システムとおひさまエコキュートを両方設置している場合は、よりお得になる専用のプランが存在する場合があります。
例えば、東京電力エナジーパートナーの「くらし上手」がそれに該当します。
「くらし上手」は、どの時間帯も同じ料金のプランです。
基本料金 | 電力料金 | ||
---|---|---|---|
定額料金(120kWhまで) | 従量料金120kWh超過 | ||
くらし上手S | 2,654.5円/月 | 3,670.40円/月 | 30.72円/1kWh |
「くらし上手」は1ヵ月の電力量が120kWh以下だと、電気料金が約6,325円プラス燃料調整費に固定されます。そのため、ライフスタイルやお湯の使い方、太陽光発電システムの構成によっては、おひさまエコキュートを導入したことで光熱費が高くなるケースも考えられますので、使い方には注意が必要です。
おひさまエコキュート向けの電力プランは、全ての電力会社で用意されているわけではありません。
記事執筆時点では、下記の電力会社とプランが確認出来ています。
- 東京電力エナジーパートナー 「くらし上手」
- 東北電力 「よりそうプラスおひさまeバリュー」
- 九州電力 「おひさま昼トクプラン」
機種や地域によって対応するか異なる場合があるので、おひさまエコキュート導入の際は専門家に相談するとよいでしょう。
太陽光発電の余剰電力が足りない場合は通常の電力を使用する
おひさまエコキュートは電力消費量が少ない日中に、太陽光発電システムの余剰電力でお湯を沸かします。日中は太陽光発電システムの発電量が多いので、効率的にお湯を沸かして電気代を節約できます。
しかし、太陽光発電システムの発電量は常に一定とは限りません。季節や天気、周辺の環境、太陽光発電システムの構成などによって変動するため、余剰電力が足りない場合があります。
そのため、太陽光発電システムの余剰電力が足りない場合は通常の電力を使用するため、状況によっては電力会社から電力を買う量が増えます。おひさまエコキュートを導入するときは、太陽光発電システムの発電量と消費量のバランスに注意しましょう。
まとめ
以上が、おひさまエコキュートの解説になります。おひさまエコキュートは太陽光発電システムの余剰電力により、昼間にお湯を沸かすエコキュートです。外気温の高い昼に、余剰電力で沸かすため、従来のエコキュートよりもランニングコストを抑えることができます。
当社はパナソニックやダイキンだけが発売しており、対応している電力会社も少なかったおひさまエコキュートですが、省エネ推進の流れによって機種や対応地域が増えてきました。太陽光発電システムを導入している方は検討してみましょう。
エコ突撃隊では、「おひさまエコキュート」をお取り扱いしております。
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