オール電化
2024/02/23
エコキュートは追い焚きできるの?エコキュートの追い焚きの仕組みや注意点などをわかりやすく解説
エコキュートには追い焚き機能が搭載されている場合があります。しかし、ガス給湯器と違ってお湯を沸かすための仕組みが異なるため、メリットや注意点などを知っておくと良いでしょう。 そこで今回は、エコキュートの追い焚き機能について解説します。エコキュートをお得に使うためのポイントも紹介するため、ぜひ最後までご覧ください。
追い焚き機能とは?
追い焚き機能とは、お風呂に張ってあるお湯を温める機能です。
浴槽に張ったお湯は時間経過と共に温度が下がっていきます。お風呂に蓋をしていても1.5時間後には2℃、6時間後には6℃ほど下がるとされており、蓋をしていない場合は更に下がりやすいです。
追い焚き機能があれば、張ってあるお湯を沸かしなおすことができ、時間が経ってからでも温かいお湯に浸かることが可能です。
給湯器によって仕組みは異なりますが、基本的に風呂配管とは別の追い焚き配管を活用して浴槽内部のお湯を温めます。そのため、浴槽内部のお湯が汚れていても風呂配管を汚すことはありません。
エコキュートに追い焚き機能はあるの?
エコキュートとは、電気と空気の熱を利用してお湯を沸かす給湯器です。エアコンの室外機に似たヒートポンプユニットがお湯を沸かし、貯湯タンクユニットで溜めておいて、必要に応じて各所に給湯します。
結論から申し上げますと、エコキュートのフルオートタイプなら追い焚き機能が付いています。
ただし、すべてのタイプのエコキュートに追い焚き機能があるとは限りません。
エコキュートはお湯を沸かすための仕組みはメーカーや機種によって違いは少ないですが、給湯の仕組みが次のように異なります。
概要 | |
---|---|
フルオートタイプ | お湯はりから保温、高温たし湯、追い焚きまでをボタン1つで、自動で行う |
オートタイプ | お湯はりから保温、高温たし湯までをボタン1つで、自動で行う |
給湯専用 | お湯はりを手動で行う |
追い焚き機能を利用できるエコキュートは、フルオートタイプのみです。そのため、エコキュートで追い焚き機能を利用したい方は、フルオートタイプのエコキュートを選ぶようにしましょう。
エコキュートの追い焚きの仕組み
エコキュートのフルオートタイプの場合、追い焚き専用の配管を通じて浴槽内部のお湯が貯湯タンクユニットまで戻り、タンク内部のお湯の熱と交換されます。
浴槽へとお湯を張る風呂配管とは別の配管を使うため、浴槽内部のお湯が貯湯タンクユニットに戻っても、未使用のお湯と混ざってしまうようなことはありません。
熱交換を済ませてから浴槽にお湯が戻っていくため、いつでも温かいお湯でお風呂に入ることができます。
エコキュートの追い焚きのメリット
エコキュートの追い焚きのメリットは以下のとおりです。
- 余分な水道代が発生しない
- 好きなタイミングでお湯を温めることができる
上記のメリットを順番に解説します。
余分な水道代が発生しない
追い焚きは浴槽内部のお湯を温めなおす機能です。
一方で、たし湯は貯湯タンクユニット内部に溜めてあるお湯を湯船に足すことで、浴槽内のお湯の温度を上げる機能になります。
エコキュートは貯湯タンクユニットの上部が高熱のお湯で、下部は水道水で満たされており、お湯を消費すると水道水が補給されて満水の状態を保ちます。
つまり、たし湯を利用すると、足されたお湯の分だけ水道水が給水されるため、余分な水道代が発生する可能性があります。
追い焚きはたし湯機能と違い、利用しても浴槽内部に張ってあるお湯の量自体は変わらないため、余分な水道代が発生しないというメリットがあります。
好きなタイミングでお湯を温めることができる
追い焚きの最大のメリットは、いつでも好きなタイミングでお湯を温められることです。
日常生活において、風呂に入る時間は家庭やライフスタイルなどによって異なります。
例えば、子どもは6時~7時に入り、父親が9時~10時、母親は11時以降とバラバラになることは珍しくなく、あとに入るとお湯が冷めている可能性は高いです。
追い焚き機能があれば、お風呂に入る時間がバラバラでも、好きなタイミングで温かいお湯に浸かれます。
エコキュートの追い焚きの注意点
エコキュートで追い焚きをする場合は、次のポイントに注意しましょう。
- 追い焚きは貯湯タンクユニットの湯温を下げる
- 追い焚き配管の定期的な掃除が必要
上記を順番に解説します。
追い焚きは貯湯タンクユニットの湯温を下げる
エコキュートの追い焚き機能では、浴槽内のお湯を貯湯タンクユニットに戻して溜めてある未使用のお湯と熱交換をして、温め直してから浴槽へと循環させます。
貯湯タンクユニットのお湯と熱交換するだけなので、タンク内部のお湯が汚れることは無く、たし湯と違って浴槽内の湯量は変わらないため余分な水道代も発生しません。
しかし、追い焚き機能は貯湯タンクユニットのお湯と熱交換するため、タンク内部の温度が下がってしまう可能性があります。
貯湯タンクユニット内部の温度が下がると、湯温や湯量をコントロールしているリモコンユニットが、お湯の量が少なくなったと判断して、設定によっては自動的にお湯を沸かし始めようとします。
エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯を沸かす給湯器のため、ガス給湯器や電気温水器に比べるとお湯を沸かすための年間ランニングコストが大幅に抑えられています。
次の表のように、電気代が安い深夜にお湯を沸かしていることも、エコキュートのランニングコストが安い理由の1つです。
単位 | 料金 | ||
---|---|---|---|
基本料金 | 10Aにつき | 1契約 | 295.24円~ |
電気量料金単価 | 午前6時~翌午前1時 | 1kWhあたり | 35.96円 |
午前1時~午前6時 | 28.06円 |
追い焚き機能を利用して貯湯タンクユニットの湯温が下がってしまうと、エコキュートはお湯の量が足りないと判断して、沸かし直しを行おうとします。
つまり、追い焚き機能はたし湯と違って余分な水道代は発生しませんが、余分な電気代が発生する可能性は否定できません。
日中に沸かし直しをされると、電気代が高くなってしまい、エコキュートを利用するメリットが減ってしまうと覚えておきましょう。
追い焚き配管の定期的な掃除が必要
人が入った後の風呂は数百から数千の雑菌が存在しており、時間経過と共に繁殖して増加します。
皮膚に付いていた雑菌を浴びたり口に含んだりしても、直ちに健康に悪影響を及ぼすことはありませんが、雑菌の増殖によりヌメリが発生します。また、残り湯には皮膚や髪の毛などのゴミも浮かんでいます。
追い焚き機能を利用すると、ヌメリやゴミなどを含んだお湯が追い焚き配管を循環するため、利用していると配管内部が汚れたり、雑菌の温床になったりする可能性は否定できません。
そのため、エコキュートメーカーは3カ月~半年に1度のペースで、追い焚き配管の清掃を推奨しています。
次の手順は、パナソニックエコキュートの洗浄手順をまとめたものです。なお、メーカーや機種によって追い焚き配管の洗浄のやり方は異なるため、取扱説明書を確認しましょう。
- 前日の残り湯、あるいは新しい水を循環口の10cm上までの地点に溜める
- 循環口のキャップを開ける
- 配管洗浄材を溜めてあるお湯・水にまんべんなく撒く
- 洗浄材が溶けるようにかき混ぜる
- リモコンユニットの配管洗浄機能をスタートする
- 洗浄運転が終わるまで待つ
- 配管内部のゴミを掬い取る
- お湯・水を抜く
- 風呂を洗う
- 再び洗浄口の10cm上までの地点にお湯や水を溜める
- 再び洗浄運転を行う
- 終わったらお湯や水を抜いて風呂を洗う
- 循環口のキャンプを閉める
追い焚き配管の洗浄では、浴槽内部のお湯や水を利用します。そのため、循環口の10cm上までの地点に前日の残り湯や、新しい水やお湯などを溜めましょう。
あとは手順通りに循環口を開けて、配管洗浄材を満遍なく撒いて、溶けるようにかき混ぜます。
なお、メーカーから専用の配管洗浄材が販売されていますが、ドラックストアやスーパーなどの「ジャバ(1つ穴用)」でも問題ありません。
1回目の洗浄運転で配管からゴミが出たら、もう1度洗浄運転を行う準備をします。洗浄運転をもう1回行うのは、1回目の洗浄運転で追い焚き配管内に洗剤がこびりついているため、洗い流す必要があるからです。
上記の手順がすべて終わったら、追い焚き配管の洗浄は終了です。3カ月~半年に1回のペースで、ほかのメンテナンスや点検と一緒に行うと良いでしょう。
エコキュートをお得に使うポイントは?
エコキュートをお得に使いたいなら、追い焚き機能はなるべく使わないほうが良いでしょう。
メーカーや機種によって追い焚き機能の電気代は異なりますが、1回35円~55円程度です。仮に、1回40円とした場合、1日2回行うと80円、1カ月で2,400円、1年で28,800円の余分な出費となります。
エコキュートはお湯を沸かすためのランニングコストが安く、ガス給湯器や電気温水器からエコキュートに買い替えると、年間数万円の節約効果を期待できます。
しかし、追い焚き機能を頻繁に使うと、せっかくの節約効果が薄まってしまい、場合によってはエコキュートに買い替えたことでランニングコストが高くなってしまう可能性を否定できません。
エコキュートをお得に使いたいなら、お風呂を入れたらできるだけ早く入るようにして、なるべく追い焚き機能は使わないようにしましょう。
まとめ
以上が、エコキュートの追い焚き機能の解説になります。エコキュートの追い焚き機能は余分な水道代が発生せず、いつでも好きなタイミングに温かいお湯に入れる機能です。
しかし、追い焚き機能を使いすぎると余分な電気代が発生してしまう可能性があります。エコキュートの最大のメリットであるランニングコストが高くなってしまう恐れがあるため、なるべく使わないほうが良いです。
「エコ突撃隊」では、メーカー正規品を低価格で販売しております。エコキュートに詳しいスタッフがご家庭に合った商品を提案いたしますので、エコキュートに興味がある方は、ぜひご相談ください。
こちらの記事もおすすめ!
お見積り・ご相談はこちら
「ダイキン空調機特約店」
エコ突撃隊 お客様相談窓口
当店の自社施工は、
ダイキンの空調機特約店に認定されています。
安心してお任せいただけるよう、迅速・丁寧にご対応させていただきます。
お電話でのお問い合わせ
10時00分~19時00分