エコな知識
2016/12/25
補助金は出る?使用電力を「見える化」できるHEMS(ヘムス)のメリット
今月は電気をどのくらい使用しているのか、不安になることありませんか?HEMS(ヘムス)を導入すれば、現在の使用電力をリアルタイムで見ることができます。そんなHEMSのメリットや仕組み、導入に必要な工事や補助金の支給について詳しく解説しています。
HEMS(ヘムス)ってなに?
HEMS(ヘムス)とは「Home Energy Management System(ホームエネルギーマネジメントシステム)」の頭文字をとった略語で、家庭で使用するエネルギーを快適に節約するためのシステムのことです。
具体的には、家庭内でどのくらいの電気を使用しているかが、液晶パネルやスマートフォンを通してリアルタイムで閲覧したり、制御することができます。
HEMSの仕組み
HEMSはまず家電同時を無線ネットワークで繋ぎ、分電盤に各家電の電力使用量を測定するCT(電流センサー)を取り付けます。こうすることで、それぞれの家電がどのくらい電力を使用しているかを把握することができるようになります。あとは、そのデータを液晶端末やパソコン・スマートフォンなどで受信することで、閲覧が可能です。
HEMSの導入に必要な工事
HEMSの導入に必要な工事は、通常の分電盤か、HEMS対応分電盤かによって変わります。
通常の分電盤の場合
通常の分電盤の場合の導入工事は、分電盤とは別にエネルギー測定ユニットを設置する必要があります。そして、分電盤の各回路に、使用電力を測定するためのCT(電流センサー)と呼ばれるセンサーを取り付けていきます。
HEMS対応分電盤の場合
通常の分電盤から、HEMS対応分電盤に切り替えることも可能です。
HEMS対応分電盤には、以下のようなメリットがあります。
◯エネルギー測定ユニットを設置しなくて済むので、余計なスペースを取らない。
◯CT(電流センサー)の取り付け工事が不要。
もし見た目をスッキリとさせたい場合は、HEMS対応分電盤をオススメします。
なお、HEMSの導入に必要な工事は、メーカーや契約コースによって異なる場合がありますので、詳しくはメーカーへお問い合わせください。
HEMS(ヘムス)を導入するメリット
ここではHEMS(ヘムス)を導入するメリットについて、詳しくご紹介していきます。
電気の使用量を「見える化」して賢く節約
普段、わたしたちは家の中で当たり前に電気を使用していますが、「どのくらい使用しているか」までは詳しく把握していません。電気代の請求書などを見て、あとから知ることがほとんどです。
HEMS(ヘムス)を導入することによって、これまでは不可能だったリアルタイムでの電力使用状況の確認ができるようになります。これが、いわゆる「エネルギーの見える化」と呼ばれているものです。
スマートフォンでもリアルタイムに電力チェックが可能
「エネルギーの見える化」を実現できるHEMS(ヘムス)では、液晶パネルでリアルタイムに使用電力をチェックすることができます。さらに、スマートフォンを使用したリアルタイムの使用電力チェックも可能なのです。
これによって、たとえば外出先でHEMSをチェックしたら、エアコンの切り忘れに気がつくことができた、といった事につながります。
電源を切り忘れても、スマートフォンで外出先から遠隔操作
外出先からHEMS(ヘムス)をチェックして、エアコンの切り忘れを発見したあと、普通であれば家族に電話をして切ってもらったり、ひとり暮らしであれば諦めて次は気をつけようと思うなどするしかありません。
HEMS(ヘムス)を導入すれば、こういうエアコンを切り忘れていた場合などでも、外出先から簡単にスマートフォンでエアコンの電源を切ることが可能です。また、エアコンだけではなく、その他家電の操作もできますので、「外出先で切り忘れを発見して、電源を切る」という操作が、HEMS(ヘムス)を導入することで簡単にできるようになります。
HEMSの自動制御により無駄な電気をカット
さらにHEMS(ヘムス)の凄いところは、状況にあわせた自動制御が可能という点です。
具体的な例をあげてみますと、「オール電化プランで電気代が高い時間帯はエアコンの設定温度を上げる」だとか、「月の電気代が一定額を超えたら省エネモードで作動させる」など、まるで人間が行うような緻密な自動制御運転が可能になっています。
このHEMS(ヘムス)の自動制御によって、より細かい電気代の節約をすることもできますし、電気代の無駄を防ぐことにも繋がります。
ただし、HEMS(ヘムス)の自動制御はすべての家電で行えるわけではなく、HEMSに対応した家電でなければ行うことはできませんので、その点は注意が必要です。
太陽光発電でもHEMSが活躍
HEMS(ヘムス)が「見える化」できるのは電気使用量だけではなく、太陽光の力で電気を作りだす太陽光発電システムの発電量も、正確にチェックすることができます。たとえば1日の発電量を時間ごとのグラフで見たり、1ヶ月の発電量を日別グラフで確認することができるようになります。
太陽光発電システムの発電量を正確に把握できるようになることによって、売電目標に到達しているか、故障などによって発電量が下がっていないか、電気会社から電気を買わずにやっていけているかなど、目的にあわせた管理がしやすくなります。
太陽光発電を導入するときは、一緒にHEMSも導入しておくと便利です。
HEMS(ヘムス)に補助金は出るの?
HEMS(ヘムス)を導入するにあたって補助金は支給されるのか、詳しく解説します。
国からの補助金は既に打ち切られている
HEMS(ヘムス)の国からの補助金は、SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)を通して交付されていましたが、平成25年を最後にHEMS(ヘムス)への補助金交付は打ち切られています。
都道府県によってはHEMSに補助金を出している
国からの補助金は打ち切られましたが、都道府県によっては、現在もHEMS(ヘムス)への補助金を支給しているところもあるようです。気になる方は、お住いの都道府県へ問い合わせてみると、補助金が支給されているかどうか教えてくれると思います。
補助金はZEHへ移行している
なお、SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)によるHEMS(ヘムス)への補助金は打ち切られましたが、かわりにZEH(ゼッチ)と呼ばれる住宅への補助金が支給されています。HEMS(ヘムス)とZEH(ゼッチ)の関係については次の項目でご説明します。
HEMSの導入はエネルギー自給型住宅「ZEH」に不可欠
ZEH(ゼッチ)とは日本政府が将来的に実現を目指している「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略称です。家庭で使用するエネルギーを、太陽光発電などで作り出したエネルギーで全てまかなう住宅のことで、使用電力量と発電量がプラスマイナス「ゼロ」になる住宅のことを指しています。
HEMS(ヘムス)の使用電力の無駄を省く自動制御システムは、ZEH(ゼッチ)の実現のためには必要不可欠なのです。
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