オール電化
2025/04/23
子育てエコホーム支援事業でエコキュートの補助金は貰える?エコキュートの購入におすすめの補助金制度も紹介
子育てグリーン住宅支援事業とは、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、特定の世帯が新築住宅を建てたり、購入したりする場合や、すべての世帯が既存住宅をリフォームする場合に補助金を出す制度です。国が支給する補助金制度で、年度によって名称や仕組みが異なるため、なるべく最新の情報を確認しましょう。
そこで今回は、2025年度に開催する子育てグリーン住宅支援事業のポイントや有効活用する方法などを解説します。
子育てグリーン住宅支援事業とは?
子育てグリーン住宅支援事業とは、国が行っている補助金制度です。
2024年11月22日以降に対象工事に着手したものが補助の対象になる可能性があり、遅くとも2025年12月31日まで交付申請が可能です。
ただし、交付申請の予約期間は遅くとも2025年11月14日までで、予算上限に達した時点で終了します。
主に次の4つのパターンで補助金を貰えます。
- 注文住宅の新築
- 新築分譲住宅の購入
- 賃貸住宅の新築
- リフォーム
上記を順番に解説します。
注文住宅の新築
子育てグリーン住宅支援事業では、注文住宅を新築する場合に、40万円~160万円の補助金を貰うことができます。
ただし、補助金額は補助の対象住宅と対象となる世帯によって異なるので注意しましょう。
補助対象住宅 | 対象となる世帯 | 補助金額 |
---|---|---|
GX志向型住宅 | すべての世帯 | 160万円 |
長期優良住宅 | 子育て世帯または若者夫婦世帯のいずれか | 80万円(要件を満たす古家の除去で20万円加算) |
ZEH水準住宅 | 40万円(要件を満たす古家の除去で20万円加算) |
住戸床面積が50㎡以上240㎡以下で、住宅の立地が立地等の除外要件に該当しないなどの条件はありますが、GX志向型住宅ならすべての世帯で160万円の高額な補助金が受け取れることは魅力です。
新築分譲住宅の購入
子育てグリーン住宅支援事業では、新築分譲住宅を購入する場合に、40万円~160万円の補助金を貰うことができます。
ただし、補助金額は補助の対象住宅と対象となる世帯によって異なるので注意しましょう。
補助対象住宅 | 対象となる世帯 | 補助金額 |
---|---|---|
GX志向型住宅 | すべての世帯 | 160万円 |
長期優良住宅 | 子育て世帯または若者夫婦世帯のいずれか | 80万円(要件を満たす古家の除去で20万円加算) |
ZEH水準住宅 | 40万円(要件を満たす古家の除去で20万円加算) |
基本的な内容は注文住宅を新築するときと同じですが、交付申請までに不動産売買契約を締結する必要がある点に注意しましょう。
賃貸住宅の新築
子育てグリーン住宅支援事業では、賃貸住宅を新築する場合に、40万円~160万円の補助金を貰うことができます。
ただし、補助金額は補助の対象住宅と賃貸住宅に入居する世帯によって異なるので注意しましょう。
補助対象住宅 | 入居する世帯 | 補助金額 |
---|---|---|
GX志向型住宅 | すべての世帯 | 160万円 |
長期優良住宅 | 子育て世帯または若者夫婦世帯のいずれか | 80万円(賃貸物件のオーナーが要件を満たす古家の除去で20万円加算) |
ZEH水準住宅 | 40万円(賃貸物件のオーナーが要件を満たす古家の除去で20万円加算) |
賃貸物件の新築では、補助金を貰うための条件に入居募集を実行する必要があります。
記事執筆時点では詳細が決まっておりませんが、募集期間3カ月以上で、長期優良住宅とZEH水準住宅では補助金額を含めた家賃額を設定する必要があるため、条件を確認しましょう。
リフォーム
子育てグリーン住宅支援事業では、ご自身が住んでいる住宅に対して、次のリフォーム工事をした場合に補助金を貰うことができます。
概要 | 区分 | 金額 | |
---|---|---|---|
開口部の断熱改修 | 一定以上の性能を持つガラスや内窓、外窓、ドアへのリフォーム | 必須 | 4,000円~49,000円 |
躯体の断熱改修 | 一定以上の性能を持つ外壁や屋根、床へのリフォーム | 30,000円~169,000円 | |
エコ住宅設備の設置 | 一定以上の性能を持つ太陽熱利用システムや節水型トイレ、給湯器などを設置する | 30,000円~64,000円 | |
子育て対応改修 | 家事負担軽減や防犯性の向上、生活騒音への配慮などを目的としたリフォーム | 任意 | 家事:11,000円~25,000円
防犯:22,000円~53,000円 生活騒音:3,000円~36,000円 キッチンセットの交換:91,000円 |
防災性向上改修 | 一定以上の防災性能を持つ窓へのリフォーム | 7,000円~41,000円 | |
バリアフリー改修 | 手すりの設置や段差解消などのリフォーム | 6,000円~21,000円 | |
空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 | 一定以上の性能を持つ空気清浄機能や換気機能付きのエアコンの設置 | 20,000円~27,000円 | |
リフォーム瑕疵保険等への加入 | リフォーム瑕疵保険等への加入した場合 | 7,000円 |
リフォームの場合、8つあるカテゴリーのうち、3つが必須工事、5つが任意工事になります。
すべての世帯が対象ではありますが、補助金を受けるためには最低でも2つ以上の必須工事カテゴリーのリフォームが必要です。
同じカテゴリーの工事を複数行っても2つとはカウントされません。例えば、開口部の断熱回収として、内窓とドアを交換したいとしても、必須工事1つ分となるため、条件を満たしていないです。
内窓とドアの交換(開口部の断熱改修)に加えて、屋根の交換(躯体の断熱改修)やエコキュートの設置(エコ住宅設備の設置)が必要になります。
また、任意工事は2つ以上のカテゴリーの必須工事を行った場合に実施できる補助です。
任意工事である子育て対応改修やバリアフリー改修を実施したい場合は、必須工事を2つ以上申し込む必要があります。
なお、リフォーム工事での補助金は、工事の内容ごとに補助金が変動します。例えば、開口部の断熱改修では、窓ガラスの面積によって金額が変動する仕組みです。
ただし、補助金はすべての工事の合計金額が支給されますが、次の条件が設定されています。
条件 | 上限 | |
---|---|---|
Sタイプ | 必須工事のすべてのカテゴリーを実施する | 1戸あたり60万円 |
Aタイプ | 必須工事のうち、2つのカテゴリーを実施する | 1戸あたり40万円 |
多くのリフォーム工事が対象となる補助金制度ですが、条件が複雑なのでしっかりと確認しましょう。
子育てグリーン住宅支援事業のポイント
子育てグリーン住宅支援で覚えておきたいポイントは以下のとおりです。
- 住宅の取得とリフォームで高額な補助金が貰える
- 対象となるのは環境に配慮した住宅やリフォーム
- 住宅の場合は世帯属性に条件がある
- グリーン住宅支援事業者と契約する必要がある
- 国庫を財源とする補助金との併用は難しい
上記を順番に解説します。
住宅の取得とリフォームで高額な補助金が貰える
子育てグリーン住宅支援は特定の住宅を購入した場合に一律で40万円~160万円、リフォームでは1個あたり40万円~60万円までの補助金が貰える制度です。
住んでいる地方自治体によっては補助金を行っている場合がありますが、子育てグリーン住宅支援のほうが補助金額は高額な傾向があります。
住宅の購入やリフォームを検討している方は子育てグリーン住宅支援の内容をチェックし、活用しましょう。
対象となるのは環境に配慮した住宅やリフォーム
子育てグリーン住宅支援で対象となる住宅の条件は以下のとおりです。
概要 | 条件 | 補助金額 | |
---|---|---|---|
GX志向型住宅 | カーボンニュートラル(脱炭素)やエネルギー効率の向上を目指した次世代の省エネ住宅 | 断熱等性能等級「6以上」 再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量の削減率「35%以上」 再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量の削減率「100%以上」 高度エネルギーマネジメント(HEMS)を導入すること |
160万円 |
長期優良住宅 | 長期間にわたり良好な状態で使用できる性能や設備を備えた住宅 | 断熱等性能等級「5以上」 一次エネルギー消費量等級「6以上」 |
80万円(要件を満たす古家の除去で20万円加算) |
ZEH水準住宅 | 断熱性能の向上と省エネ設備の導入によって、エネルギー消費量を大幅に抑えた住宅 | 断熱等性能等級「5以上」 再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量の削減率「20%以上」 |
40万円(要件を満たす古家の除去で20万円加算) |
長期優良住宅やZEH水準住宅よりも、GX志向型住宅のほうが補助金額は大きいですが、必要になる建材や機器なども高額になります。
また、リフォームも寒さや熱さに強くなる工事や、省エネ性能に優れた設備の導入など、環境に配慮した内容となっていますが、性能が高い機器への買い替えでは支出が高額になりやすいです。
補助金額の大きさだけでなく、予算や支出とのバランスも見極めて検討しましょう。
住宅の場合は世帯属性に条件がある
長期優良住宅とZEH水準住宅を取得する場合、次のどちらかの世帯属性を満たす必要があります。
概要 | |
子育て世帯 | 申請時点で18歳未満の子どもがいる世帯 |
若者夫婦世帯 | 申請時点で夫婦のどちらか39歳以下の世帯 |
世帯の種類によって補助金額が減ることはありませんが、長期優良住宅とZEH水準住宅の取得で補助金が貰えるのは上記の属性のみだと覚えておきましょう。
グリーン住宅支援事業者と契約する必要がある
子育てグリーン住宅支援で補助金を受け取るためには、本事業に登録しているグリーン住宅支援事業者と契約して、注文や購入などを行う必要があります。
グリーン住宅支援事業者は補助金の交付申請を行うことができる事業者のため、購入者や工事発注者が手続きをする必要はありません。
公式サイトでグリーン住宅支援事業者を検索できるので、住宅の取得やリフォームで補助金が欲しいと考えている方は相談してみましょう。
国庫を財源とする補助金との併用は難しい
子育てグリーン住宅支援事業は国から次の予算が出ている補助金制度です。
予算 | |
---|---|
GX志向型住宅分 | 500億円 |
長期優良住宅・ZEH水準住宅分 | 1,600億円 |
リフォーム | 400億円 |
子育てグリーン住宅支援事業以外にも国庫から補助金が出る制度はありますが、財源が同じ場合は併用ができません。
例えば、子育てグリーン住宅支援事業のリフォームでエコキュートを設置した場合、経済産業省が主催している「給湯省エネ2025事業」で同じエコキュートの申請はできないです。
補助金制度によって補助金額は異なり、子育てグリーン住宅支援事業のリフォームではエコキュートに対して1台あたり30,000円の補助金が出ますが、給湯省エネ2025事業では1台あたり60,000円、条件を満たせば130,000円までアップします。
子育てグリーン住宅支援はリフォームの対象工事が幅広いですが、個々の補助金額は他の補助金制度に比べて抑えられている場合があるので、利用する前に比較しましょう。
なお、同じ機器やリフォームでの補助金申請の併用ができないだけで、別々の補助金申請は可能です。
例えば、子育てグリーン住宅支援で窓や屋根を交換し、給湯省エネ2025事業でエコキュートを導入するといった使い方は問題ありません。
子育てグリーン住宅支援事業を有効活用する方法
子育てグリーン住宅支援を有効活用する方法は以下のとおりです。
- GX志向型住宅と長期優良住宅の取得
- 複数のリフォームを同時に行う
上記を順番に解説します。
GX志向型住宅と長期優良住宅の取得
子育てグリーン住宅支援では、GX志向型住宅と長期優良住宅、ZEH住宅の取得時に補助金が貰えます。
GX志向型住宅なら160万円、長期優良住宅なら80万円と高額なため、これらを取得する場合にはおすすめです。
しかし、ZEH住宅の補助金額は一律40万円で、2024年度に一般社団法人 環境共創イニシアチブが行っていた「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金」の55万円、または100万円に比べると抑えられています。
一般社団法人 環境共創イニシアチブが同様の規模の補助金制度を実施するかは現時点で不明ですが、実施した場合は国庫を財源としている可能性が高いので、併用ができません。
古家の除去を行った場合は60万円にアップしますが、ZEH住宅で補助金を申請したい場合は、他の補助金制度と比較しましょう。
複数のリフォームを同時に行う
子育てグリーン住宅支援のリフォームに関する補助金で魅力的なポイントは、複数のリフォーム工事が補助の対象となっていることです。
給湯省エネ2025事業のように、単体の補助金制度のほうが補助金額や条件は良い場合が多いですが、補助金制度ごとの条件や申請を確認するのは手間がかかります。
また、補助金制度によっては許可が降りてからでないと工事が出来ないケースもあり、複数の制度を活用しようとすると手続きやリフォームのスケジュールが複雑になる可能性が高いです。
子育てグリーン住宅支援の場合は、複数のリフォーム工事に対応しており、手続きがまとまっているので、スケジュールを考える手間がありません。
一度に複数のリフォームを行いたいと考えている方は、子育てグリーン住宅支援を活用しましょう。
まとめ
以上が、子育てグリーン住宅支援の解説になります。2025年度の子育てグリーン住宅支援は住宅の取得とリフォームで補助金を貰うことができます。
GX志向型住宅と長期優良住宅の取得や、複数のリフォームを実施したいと考えている場合におすすめです。
ただし、リフォームは複数の工事を一緒に申請することが条件となっているので、給湯器だけを買い替えたい、窓だけを交換したいといった場合は別の補助金制度を活用しましょう。
例えば、給湯省エネ2025事業では一定以上の性能を持つエコキュートへ買い替えた場合に、基本額として60,000円、加算条件を満たすと合計130,000円の補助金を貰うことができます。
都道府県や市区町村レベルで実施している補助金との併用も可能なので、高額なエコキュートをお得に購入できるチャンスです。
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└「住宅の省エネ性能に応じて、要件を満たす入居募集を行う必要があります。(詳細決定後、公表します。)