オール電化

2024/09/29

【どっちがお得?】電気温水器とエコキュートの違いを比較!オール電化の給湯器ならこれ!

電気温水器とエコキュートの違い

オール電化住宅に備え付ける代表的な給湯器は、電気温水器とエコキュートです。 電気温水器とエコキュートはお湯を沸かすために電気が必要で、沸かしたお湯を貯めておく貯湯タンクユニットがあるといった共通点を持つ給湯器です。

しかし、お湯を沸かす仕組みやランニングコストなどの点が違うため、電気温水器とエコキュートで迷っている方は違いを知っておくと良いでしょう。
そこで今回は電気温水器とエコキュートの違いについてわかりやすく解説します。電気温水器とエコキュートで迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

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電気温水器とエコキュート

「電気温水器」と「エコキュート」は、共に「電気給湯器」に分類される給湯器です。

両者には基本的な部分で共通する部分が大きく3点あります。

  • 電気を使って湯沸しする(火を使わない)
  • 夜間等、電気代の安い時間帯に湯沸しする
  • あらかじめ沸かしたお湯をタンクに貯蔵しておく

上記のように、給湯器として湯沸しから保存方法までが大きく共通しているため、入手しやすい方で良いと考える方がいるかもしれません。

しかし、実際に購入して運用していく場合、両者には無視できない違いが多数あります。

次からはどちらを手に入れるべきか、違いを見ていきましょう。

電気温水器とエコキュートの違い

電気温水器とエコキュートの違い
電気温水器とエコキュートは、電気を主なエネルギー源とする点が共通していますが、多数の差異があります。

電気温水器とエコキュートの主な違いは以下のとおりです。

  • お湯を沸かす仕組み
  • ランニングコスト
  • 初期費用
  • 搭載している機能や性能
  • 補助金

上記の違いを順番に解説します。

お湯を沸かす仕組み

電気温水器とエコキュートはお湯を沸かすために電気を必要としている点では共通しています。

しかし、電気温水器が電気のみでお湯を沸かすのに対して、エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯を沸かします。

  • 電気温水器…電気のみでお湯を沸かす
  • エコキュート…電気と空気の熱でお湯を沸かす

電気温水器は貯湯タンクユニット内部に設置された電熱器(電気ヒーター)に電気が通ることで熱を発し、貯めてある水道水を直接熱してお湯を沸かします。

一方、エコキュートはエアコンの室外機に似たヒートポンプユニットが空気の熱を取り込んで圧縮し、高熱にしてお湯を沸かします。

空気の熱を利用しているため、エコキュートは電気温水器に比べて省エネルギーでお湯を沸かすことが可能です。

一方で、空気の熱を利用するため、外気温の影響を受ける可能性を考慮する必要があります。

ランニングコスト

電気代の違い
お湯の沸かし方が違うことで、電気温水器とエコキュートではお湯を沸かすためのランニングコストも違います。

次の表は、電気温水器とエコキュートで同量のお湯を沸かした場合のランニングコストを比較したものです。

電気温水器 エコキュート
北海道電力エリア 約184,800円 約54,000円
東北電力エリア 約189,600円 約48,000円
北陸電力エリア 約166,800円 約42,000円
東京電力エナジーパートナーエリア 約158,400円 約37,200円
中部電力エリア 約100,800円 約25,200円
関西電力エリア 約87,600円 約20,400円
中国電力エリア 約176,400円 約43,200円
四国電力エリア 約193,200円 約44,400円
九州電力エリア 約84,000円 約20,400円
沖縄電力エリア 不明 約27,600円

実際のランニングコストは電気温水器とエコキュートの性能や家族の人数、お湯の使い方などによって異なりますが、空気の熱を利用できるエコキュートに比べて電気のみを熱源とする電気温水器のランニングコストは、3倍以上高くなると考えておきましょう。

電気代が高騰していることを考えると、支出を節約するためなら電気温水器よりもエコキュートのほうを検討してみましょう。

初期費用

初期費用とは、電気温水器とエコキュートを設置するための工事費や本体価格などを含めた費用のことです。

メーカーや機種によって異なりますが、電気温水器の初期費用の相場は約20万円~40万円で、エコキュートの初期費用の相場は約40万円~約70万円になります。

  • 電気温水器…約20万円~約40万円
  • エコキュート…約40万円~約70万円

初期費用だけを比較した場合、電気温水器よりもエコキュートのほうが高額な給湯器です。

搭載している機能や性能

メーカーや機種によって異なりますが、電気温水器は搭載している機能が少ない傾向があります。

例えば、三菱電機の電気温水器はボタン1つでお湯はりから保温まで自動で行うフルオートタイプやオートタイプ、給湯のみに特化した給湯専用タイプなど、基本的なタイプは揃っています。

しかし、搭載している機能は「追い焚き機能」や、湯はりとシャワー・蛇口で湯温を別々にする「ツイン湯温コントロール」など、お湯を沸かすことに特化したものが多いです。

一方、三菱電機のエコキュートはマイクロバブルで湯冷めしにくく肌に潤いをプラスする「ホットあわー」や残り湯の雑菌を除菌できる「キラリユキープplus」、マイクロバブルで配管を掃除する「バブルおそうじ」など便利で快適な機能が幾つも搭載されています。

また、三菱電機の電気温水器の水圧は170kPaに対して、エコキュートは290kPaと高い数値です。

電気温水器やエコキュートのような貯湯式給湯器はお湯をタンク内部に貯めておく際に減圧するため、水圧が弱くなる傾向があります。

エコキュートも当初は180kPa前後と電気温水器並みに弱かったですが、最近は進化しており、メーカーによっては300kPaを超えることも珍しくありません

搭載している機能や性能を比較した場合、電気温水器よりもエコキュートのほうがおすすめです。

補助金

政府や市区町村などの自治体は省エネ性能の高い住宅機器の導入に対して補助金を出す傾向があります。

例えば、太陽光発電システムや蓄電池などの省エネ・創エネ機器に数万円の補助金が貰える可能性は高いです。

エコキュートも省エネ性能の高さから補助金の対象になることが多く、経済産業省が行っている「給湯省エネ2024事業」を活用すれば1台につき8万円の補助金を貰えます。

さらに条件を満たせば、最大で18万円もの補助金を受けることが出来ます。

給湯省エネ2024事業について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

補助金制度にもよりますが、地方自治体が行っている補助金との併用が可能なため、2種類以上の補助金を受けられる可能性もあります。

一方、電気温水器はエコキュートに比べて省エネ性能が低いことから、2023年時点で補助金はありません。今後も行われる可能性は低いと予想されます。

  • 電気温水器…補助金なし
  • エコキュート…補助金あり

エコキュートは初期費用が高額なため、購入したい方は補助金の活用をおすすめします。

電気温水器とエコキュートのどっちが良いの?

どちらを選ぶべきか エコキュートがおすすめ!
次の表は、電気温水器とエコキュートの違いをまとめたものです。

電気温水器 エコキュート
お湯の沸かし方 電気のみ 電気と空気の熱
ランニングコスト(東京電力エナジーパートナーエリアの場合) 約158,400円 約37,200円
初期費用 約20万円~約40万円 約40万円~約70万円
搭載している機能や性能 低い 高い
補助金 なし あり

エコキュートを選んだ方が満足できる

基本的に、電気温水器とエコキュートの違いを比較すると、多くの点でエコキュートが上回っています。

特に、地域によって異なりますが、お湯を沸かすためのランニングコストが約3倍~約5倍近く違う点は大きいです。

唯一、電気温水器がエコキュートに勝っている点は初期費用ですが、10年間のトータルコストを考えると問題ありません。

例えば、電気温水器とエコキュートの初期費用の差額が50万円だったとしても、東京電力エナジーパートナーエリアならお湯を沸かすためのランニングコストはエコキュートのほうが年間約12万円安いです。

エコキュートを4年以上使用すれば初期費用の差額を回収でき、以降は支出の節約効果を期待できます

エコキュートの補助金を活用すれば、初期費用の差額を更に減らせるため、もっと早くに回収することも可能です。

以上の理由により、電気温水器とエコキュートで迷っているならエコキュートを選んだ方がお得になる可能性が高いです

ただし、電気温水器を選んだ方がいいご家庭もあります。

電気温水器のメリットデメリットまとめ

これまでお伝えした通り、ランニングコストや性能など多くの点でエコキュートが優越しています。
しかし、電気温水器にはエコキュートにはない利点もあります。
次にあげるメリットを重視する方は電気温水器を検討するとよいでしょう。

電気温水器のメリット エコキュートに勝る点

電気温水器がエコキュートより優れる点は下記のとおりです。

  • 設置スペースが狭くても設置できる
  • 動作音が小さい

順番に解説します。

設置スペースが狭くても設置できる

設置に必要とするスペースという点において、電気温水器はエコキュートより優れています。

共に巨大な貯湯タンクを持つという点では共通していますが、電気温水器にはエコキュートの湯沸しの肝となるヒートポンプユニットが存在しません。

電気温水器を選べば、必要とするスペースがエアコンの室外機と同等かそれ以上少なくて済むため、給湯器設置場所の周辺スペースに余裕が無い場合でも設置が可能です。

エコキュートの狭小地対応モデルよりもさらに少なくて済むため、設置場所が少ない方は電気給湯器を選ぶといいです。

動作音が小さい

エコキュートは、時折騒音問題が取り沙汰される事があります。

主な要因として、エコキュート特有のヒートポンプユニットが低周波音等を発生させるためです。

電気温水器にはヒートポンプが存在しないので、基本的な動作音は無音に近いです。

隣家が近いご家庭では、電気温水器を選ぶメリットがあります。

電気温水器のデメリット エコキュートに劣る点

電気温水器がエコキュートより劣る点を下記にまとめました。

  • 電気代のランニングコストが高い
  • 電気代高騰の影響が大きい
  • 水圧が低い

順番に解説します。

電気代のランニングコストが高い

エコキュートに比較して、電気代のランニングコストは高いと言わざるを得ません。

それは何故かというと、単純にいうと電気の消費量が違うからです。

エコキュートは電気と空気の熱を利用するのに対して、電気温水器のエネルギー源は全て電気です。

同じ量のお湯を沸かすにしても、電気温水器では3倍もの電気を必要とするため、ランニングコストが大幅に高くなります。

電気代高騰の影響が大きい

前項目ではエネルギー源の差によるランニングコストの差が大きいことをお伝えしました。

これは湯沸しの仕組みにより生まれた料金差です。

しかし実のところ、この料金差は広がる一方なのです。

何故かというと、電気料金そのものが変化しているからです。
電気の消費量が多い電気温水器は、電気代が高騰する度に金額的な影響をより強く受けます。

水圧が低い

電気温水器とエコキュートは、共に「貯湯式」に分類される給湯器です。

貯湯式給湯機は、ガス給湯器などのような「水道直圧式」の給湯器に比べ水圧が弱いです。

これは、貯湯式給湯機はあらかじめ沸かしたお湯をタンクに溜めておき、必要な時に使うという仕様に起因します。

その理由は、タンクに水を送る際、貯湯タンクの耐圧性では水道直圧式の水圧に耐えられない為、意図的に減圧している為です。

メーカーによって差がありますが、各機器の水圧の目安は以下となります。

給湯機 水圧
水道直圧式 ~500kPa
電気温水器 100~190kPa
エコキュート 180~330kPA

電気温水器の水圧は、他給湯器に比べ明確に一段下がることが分かります。

シャワーの水圧の好みは個人差がありますが、200kPa以下は低刺激、物足りないと感じる方も多いようです。

電気温水器についてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

エコキュートを選ぶ際のポイント

エコキュートを選ぶ際のポイントは以下のとおりです。

  • 搭載している機能
  • 貯湯容量とタンクの形状
  • 住んでいる地域に合った種類

上記のポイントを順番に解説します。

搭載している機能

エコキュートの基本的なシステムやお湯を沸かすための仕組みなどは、メーカーや機種が違っていても同じです。

しかし、搭載している機能はメーカーが異なると利用できない場合があります。次の表は、主要なエコキュートメーカーの代表的な機能をまとめたものです。

機能名
パナソニック AIエコナビ
リズムeシャワープラス
ウルトラ高圧など
三菱電機 キラリユキープplus
ホットあわー
ホットりたーんなど
ダイキン おゆぴかUV
ウルトラファインバブル入浴
温浴タイム
コロナ 音声モニター
高温さし湯など
日立 水道直圧給湯
きらりUVクリーン
シルキー快泡浴など
東芝 銀イオンの湯
光タッチリモコンなど

特に重要なのが、マイクロバブルによって様々な温浴効果を得られる「バブル機能」と、お湯内部の除菌効果を期待できる「深紫外線機能」を搭載しているエコキュートを販売しているメーカーは、2023年時点で三菱電機、ダイキン、日立の3社しかないことです。

エコキュートの購入を検討している方は、ご自身が利用したい機能を搭載している機種から選びましょう。

貯湯容量とタンクの形状

エコキュートは貯湯式給湯器で、夜間に沸かしたお湯を貯湯タンクユニットで貯めておき、日中に消費します。

お湯を使いすぎてしまうと湯切れになり、お湯を沸かすまで利用できません。

機種によって貯湯タンクユニットの容量は異なるため、家族の人数やお湯の使い方に合った貯湯容量を選ぶと良いでしょう。

次の表は、エコキュートの貯湯容量と家族の人の目安です。

貯湯タンクユニットのサイズ 家族の人数
180~370L 2~4人家族
370~460L 3~5人家族
460~560L 4~7人家族

また、貯湯タンクユニットは貯湯容量によってサイズが異なり、一般的な370Lだと高さが200cmを超えることも珍しくありません。

そのため、サイズや形状によっては敷地に設置できない可能性はあります。

一般的なエコキュートの貯湯タンクユニットの形状は角型ですが、メーカーや機種によっては薄型や背低型などもあり、狭小スペースでも設置しやすいです

エコキュートを設置する際は家族の人数に合った貯湯容量で、なおかつ敷地に設置できるサイズや形状の商品を選ぶ必要があります。

住んでいる地域に合った種類

エコキュートは基本的に住宅の外に設置して使用する給湯器のため、外気や周りの影響を受けます

そのため、一部の地域では次のようなタイプのエコキュートの使用が推奨されます。

特徴
寒冷地仕様 マイナス10℃以下の地域で使用できる
塩害地仕様 臨海地域で使用できる
日立の「ナイアガラ タフネス」 硬度の高い水道水や井戸水でも使用できる

一般的なエコキュートは一般地仕様と呼ばれており、マイナス10℃までの環境ならお湯を沸かすことができます。

しかし、北海道や東北地方の内陸部はマイナス10℃を下回ることが多く、一般地仕様のエコキュートでは給湯効率が下がる、故障するなどのリスクがあります。

寒冷地仕様マイナス10℃~マイナス25℃までの環境で使用可能なエコキュートです。寒さに強く、配管が凍らない機能を搭載している傾向があります。

また、塩害地仕様は潮風で錆びないように防錆効果を高めているタイプです。臨海地域は空気中の水分に塩分が多く含まれているため、金属が腐食しやすい地域のため、一般地仕様ではなく、塩害地仕様の設置が推奨されています。

上記のような寒冷地仕様や塩害地仕様は主要なメーカーで販売されていますが、日立では硬度の高い水道水や井戸水でも対応できる「ナイアガラ
タフネス
」という独自機構のエコキュートを販売しています。

一部の地域では水道水にカルシウムや不純物を多く含んでおり、通常のエコキュートでは目詰まりを起こしてしまい、故障する可能性が高いです。

日立の「ナイアガラ タフネス」は貯湯タンクユニットのお湯を熱源として水道水を温める独自構造となっているため、カルシウムや不純物の流入が少なく、ほかのエコキュートが設置できないような地域でも使用できます。

基本的に、一般地仕様のエコキュートを選べば問題ありません。

しかし、住んでいる地域によっては寒冷地仕様や塩害地仕様、日立の「ナイアガラ タフネス」といった特殊な地域に対応したエコキュートが必要です。

寒冷地仕様や一般地仕様について詳しく知りたい方はこちらをご覧下さい。

まとめ

以上が、電気温水器とエコキュートの違いの解説になります。電気温水器とエコキュートを比べた場合、お湯を沸かすためのランニングコストを抑えることができ、将来的な節約効果を見込めるエコキュートのほうがおすすめです。

しかし、エコキュートを選ぶ際には、搭載している機能を比較し、家族の人数や敷地に合った貯湯容量のタンクを決め、地域の特徴も考慮しなければなりません。そのため、ある程度の専門知識が必要です。

エコ突撃隊」では、エコキュートに関する専門知識が豊富なスタッフが対応いたします。メーカー正規品を低価格で販売しており、丁寧な施工を心がけております。エコキュートの購入に興味がありましたら、ぜひご相談ください。

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