オール電化
2024/07/13
エコキュートってエア抜きが必要なの?タイミングや手順などをわかりやすく解説
エコキュートを長持ちさせるためにはエア抜きが必要です。エア抜きをしないで放置していると、給湯効率が低下するだけでなく、トラブルや故障の原因となり、最悪の場合は買い替えになります。 エア抜きはタイミングや手順、注意すべきポイントなどを知っておくと良いでしょう。
そこで今回は、エコキュートのエア抜きに付いて解説します。エア抜きのタイミングや手順を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートってエア抜きが必要なの?
結論から申し上げますと、エコキュートはエア抜きの作業が必要です。
エコキュートはお湯を沸かすためのヒートポンプユニットと、沸かしたお湯を溜めておく貯湯タンクユニットが配管で繋がっています。
本来、配管内部は水で満たされていますが、何らかの原因によって空気が混じってしまうと、お湯の循環がスムーズに行えない現象が発生します。
上記のような現象や状態を解決するために、エア抜きが必要です。また、エア抜きには別のメリットもあります。
エコキュートのエア抜きのメリット
エコキュートのエア抜きを行う最大のメリットは、配管内部に混じってしまった空気を抜くことです。
放置したまま使い続けると、お湯の沸き上げや給湯が正常に行えず、エラーや故障の原因になる可能性があります。
また、エア抜きをすると、空気だけでなく配管内部に蓄積された不純物やゴミなども一緒に排出できます。
不純物やゴミなどがフィルターにこびりつくと目詰まりを起こしてしまい、結果としてお湯の循環を妨げたり、給湯効率の低下を招いたりするため、メーカーは定期的にエア抜きを行うことを推奨しています。
エコキュートのエア抜きのタイミング
エコキュートのエア抜きは主に次のタイミングで行います。
- エコキュートを開始・停止するとき
- 定期メンテナンスのとき
- トラブルが発生したとき
上記を順番に解説します。
エコキュートを開始・停止するとき
エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯を沸かす給湯器です。ヒートポンプユニットにて沸かしたお湯を貯湯タンクユニットで溜めておき、翌日以降に使用する貯湯式給湯器になります。
そのため、日常的に使用しているなら常に水やお湯で満たされていますが、初めて設置したときや、1ヵ月以上使わなかったとき、水やお湯を抜いたときは一度エア抜きを行います。
まず、機器を満水にしてからエア抜きを行い、空気が抜けたのを確認してからお湯を沸かしましょう。
また、エコキュートをしばらく使わない場合も電源を切ってお湯を水にしたら、エア抜きを行ってから排水する必要があります。
定期メンテナンスのとき
エコキュートは10年以上使用できる住宅設備とされていますが、定期的なメンテナンスを行わないと故障する確率が高くなります。
エコキュートに必要なメンテナンスは以下のとおりです。
- ヒートポンプユニットのエア抜き
- 貯湯タンクユニットの水抜き
- 給水口ストレーナーの清掃
- 風呂配管の清掃
- 浴槽フィルターの清掃
- 漏電遮断器の点検
- 逃し弁の点検
- 水漏れの確認
- 凍結防止ヒーターの動作確認
上記のなかで、ヒートポンプユニットのエア抜きと貯湯タンクユニットの水抜きが、本記事で紹介しているエア抜きを指します。
つまり、定期的なメンテナンスでほかの作業と一緒に行えば、エア抜きだけを単体で行う必要はありません。
メーカーや機種によって異なりますが、上記のようなメンテナンスは半年に1度のペースで行うと良いです。
エコキュートを購入したら、エア抜きを含めたメンテナンスを半年に1度のペースで行うと覚えておきましょう。
トラブルが発生したとき
エコキュートにトラブルが発生すると、リモコンユニットにエラーコードが表示されます。
エラーコードとは、アルファベットと数字の組み合わせによって発生しているトラブルの内容と対処法を伝える表示です。
メーカーによってアルファベットと数字の組み合わせは異なり、ダイキンの場合はC80-01やC80-02がエア抜きの必要なトラブルのエラーコードになります。
エコキュートでトラブルが発生し、対処法にエア抜きの指示があったら、指示のとおりにエア抜きを行いましょう。
エコキュートのエア抜きのやり方
メーカーや機種によってエア抜きのやり方は異なります。そのため、エコキュートでエア抜きを行う際は必ず取扱説明書を読んでから実行しましょう。
今回はパナソニックエコキュートを例に、ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットのエア抜きのやり方を解説します。
ヒートポンプユニットのエア抜きのやり方
ヒートポンプユニットのエア抜きのやり方は以下のとおりです。
- ヒートポンプユニットの水抜き栓を開く
- 1回転以上回して1分以上水が出ることを確認する
- 水抜き栓をすべて閉じる
ヒートポンプユニットの水抜き栓の位置や数はメーカーや機種によって異なりますが、大抵の場合は機器の下部側面にあります。
エア抜きの時間は1分程度ですが、注意すべきポイントは水抜き栓を抜かないことです。
水抜き栓を抜いてしまうと故障する原因になるため、抜かずに緩める程度にしておきましょう。
貯湯タンクユニットのエア抜きのやり方
貯湯タンクユニットの場合は、厳密にはエア抜きではなく水抜き、あるいは貯湯タンクユニットのお手入れと呼びます。
パナソニックエコキュートでのやり方は以下のとおりです。
- ブレーカーと漏電遮断器を「切」にする
- 給水配管に付いている止水栓を閉める
- 逃し弁のレバーを手前に引く
- 排水栓を開き、約1分~約2分、水やお湯を出す
- 排水栓を閉じて給水配管の止水栓を開く
- 排水口から水があふれるようになったら逃し弁のレバーを戻す
- ブレーカーと漏電遮断器を「入」にする
上記手順で貯湯タンクユニットに溜まったゴミや不純物、空気などが排出されるので、試してみましょう。
最新モデルはエア抜きが自動的に行われる
従来のエコキュートは手動でエア抜きを行いますが、最新のモデルではリモコンユニットを操作するだけでエア抜きが行えるようになっています。
例えば、三菱電機の最新モデルではリモコンユニットの選択スイッチを同時に3秒以上長押しすると、エア抜き運転のモードに切り替わります。
あとは、放置していればエア抜きが自動的に終了するため、ご自身で栓を開いたり、排水を確認したりする必要はありません。
エア抜きやメンテナンスの手間を減らしたいと考えている方は、なるべく最新のエコキュートを購入するようにしましょう。
エコキュートのエア抜きの注意点
エコキュートのエア抜きの注意点は以下のとおりです。
- 手順通りに行わないと危険
- 周りが水やお湯で濡れる
上記を順番に解説します。
手順通りに行わないと危険
エコキュートは10年以上使用できる給湯器ですが、メンテナンスを定期的に行わないと経年劣化によって給湯効率が下がってしまい、故障する確率が高くなる恐れがあります。
しかし、メンテナンスの手順は決まっており、手順に従わなかったり、間違えたりすると、トラブルや故障が発生する可能性が高いです。
特に、ヒートポンプユニットのエア抜きで水抜き栓を回し過ぎると外れてしまうので、注意しましょう。
周りが水やお湯で濡れる
ヒートポンプユニットのエア抜きや貯湯タンクユニットの水抜きは、水やお湯を1分~2分程度排水する作業です。
そのため、水やお湯が流れて周りが濡れてしまう可能性があります。
エコキュートを戸建住宅で使用しているなら、ご自宅の敷地が濡れるだけで済みます。
しかし、エコキュートを集合住宅で使用している場合、ヒートポンプユニットはベランダに、貯湯タンクユニットはパイプスペースやメーターボックスに設置していることが多いです。
エア抜きを行うと水やお湯が周りを濡らしてしまい、周りに迷惑をかけてしまう可能性が十分に考えられます。そのため、集合住宅でエア抜きを行う際はバケツを用意しておきましょう。
また、貯湯タンクユニットの水抜きでは熱いお湯が流れ出る可能性があるため、直接触れないように注意すると良いです。
エア抜きを行ったのにエラーコードやトラブルが解決しない場合
リモコンユニットにエラーコードが表示されたり、エコキュートの給湯効率が低下したりして、エア抜きを実行しても、解決しないことがあります。
エラーコードやトラブルが解決しない場合は、メーカーや施工業者にエコキュートの修理や点検を依頼しましょう。
有償の延長保証に加入していれば、修理費用を抑えることが可能です。
ただし、延長保証の延長期間は最長10年と決まっています。10年目以降は修理可能なパーツが廃棄される可能性も高くなってくるため、修理や点検を依頼しても直らないことは珍しくありません。
そのため、購入してから10年が経過したならエコキュートの買い替えを検討してみましょう。
エコキュートの買い替え時には補助金制度がおすすめ
エコキュートはメーカーや機種によって販売価格は異なり、相場は40万円~70万円程度です。
高額な住宅設備ですが、省エネ性能が高いことから、国や自治体が購入時に補助金を出している傾向があります。
例えば、経済産業省が開催している「給湯省エネ2024事業」では、条件を満たした高性能なエコキュートを購入する場合、1台につき8万円~23万円の補助金を貰うことが可能です。
国が行っている補助金制度は、県や市が独自に行っている補助金制度との併用も可能なため、高額なエコキュートをお得に購入できます。
エコキュートを購入する際は、補助金制度をチェックしてみましょう。
まとめ
以上が、エコキュートのエア抜きに関する解説です。エコキュートのエア抜きは、長持ちさせるために必要なメンテナンスの1つなので、他の作業と一緒に半年に1度のペースで行いましょう。
なお、エア抜きはメーカーや機種によって手順が異なり、水やお湯で周りが濡れるなどの注意すべきポイントがあるため、事前にしっかりと準備してから行うと良いです。
また、エア抜きやメンテナンスを続けても、エコキュートは10年以上経過すると故障する確率は高くなります。トラブルやエラーコードが頻発するようになったら、エコキュートの買い替えを検討しましょう。
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