太陽光発電
2024/09/29
太陽光発電とオール電化を同時設置のメリット・デメリット
ガスコンロや給湯器を全く使わず、IHヒーターやエコキュートといった機器で調理・給湯するオール電化と、太陽光から電気を作り出す太陽光発電。これらを組み合わせることのメリット・デメリットを光熱費のシュミレーションも合わせて考えてみましょう。
オール電化とは?
オール電化とは、ガスコンロや給湯器の代わりに、IHクッキングヒーターやエコキュートを導入して、ガス代をカットするものです。
オール電化を指す住宅設備は、一般的に以下のものになります。
- IHクッキングヒーター……電気のみを使って動く調理器具で、電磁誘導を利用して鍋自体を発熱させるため、火が一切出ないのが特徴です。
- エコキュート……ヒートポンプ技術を利用し、空気の熱でお湯を沸かすことができます。二酸化炭素(CO2)を冷媒として仕様しています。
- 浴室暖房乾燥機(電気ヒーター式)……冬場の寒いお風呂場を温風によって暖めることができます。
- 温水床暖房……床下の温水パネルに60℃程度の低温水を循環させ、床から部屋全体を暖めることができます。
オール電化のメリット
オール電化を導入した際のメリットとして挙げられるのは次の通りです。
光熱費の削減
オール電化のメリットとしてまず挙げられるのは、ガス代が無くなり電気に一本化されることによる光熱費の削減です。
特にガス代が高いご家庭や、冬場などガス代が高騰する時期では、その恩恵はより多く得られるでしょう。
また、夜間に電気代が安くなるプランに加入することになるため、エコキュートのように夜間のうちにお湯を沸かし貯めておくシステムを導入することで、安くお湯が使えるようになり、光熱費の削減につながります。
安全性の向上
ガスコンロから火を使わないIHクッキングヒーターに変更することによる、安全性の向上も忘れてはいけないメリットのひとつです。
ガスコンロに起因する火事や、ガス漏れの危険性などが無くなりますので、小さいお子様のいるご家庭や、高齢者の方にも安心です。
災害時の復旧
最後に、近年ますます需要が高まっている災害への備えにもなるというメリットがあります。
災害が発生したとき、ガス・水道・電気の中で一番最初に復旧するのが電気と言われています。
また、災害時にエコキュートの貯水タンク中にたまっている水を、生活用水として活用することもできます。
オール電化のデメリット
オール電化を導入した際のデメリットとして挙げられるのは次の通りです。
日中の電気代が高くなる
オール電化を導入すると、日中の電気代が高くなってしまうというデメリットがあります。
関西電力の場合、夜間の電気代が1kWhあたり12.19円なのに対して、昼間は1kWhあたり37.98円と、3倍以上の価格設定になっています。
ですので、昼間はできるだけ電気を使わないなど、生活していく上での工夫が必要になります。
※尚、上記の金額は関西電力における夏季(毎年10月1日~翌年6月30日)および軽減期間(平成27年6月1日~9月30日)の値です。
参考:関西電力|はぴeタイム(外部サイト)
停電に弱い
停電したときに、家中の電化製品が全く使えなくなってしまう、というデメリットもあります。
すべてを電気に頼っているので、お湯も使えなくなりますし、料理も作れなくなってしまいます。
ただし、停電時でも断水していなければ、エコキュートに貯めてあるお湯は使うことが出来ます。
初期費用が高額である
オール電化を導入する際、もっとも基本的なIHクッキングヒーターとエコキュートのみを導入するにしても、工事も含めて40~70万円ほどの初期費用がかかります。
より良い物を選ぼうと思ったら、さらに費用がかかってしまいます。
オール電化を導入するのに向いているご家庭
オール電化を導入するのに向いているご家庭は、ずばり「ガス代が高い」ご家庭です。
ガス代が月に6,000円以上かかっているご家庭ならば、オール電化の恩恵を受けることができるでしょう。
詳しくは、後述する導入シミュレーションをご覧ください。
太陽光発電のメリット・デメリット
太陽光発電を導入した際のメリットとデメリットですが、過去の記事に詳しく書いてありますので、そちらをご参照ください。
太陽光発電とオール電化を同時設置した場合のメリット・デメリット
太陽光発電+オール電化のメリット
太陽光発電とオール電化を同時に設置すると、お互いのデメリットをお互いが補いあってくれるという利点があります。
どういうことかといいますと、太陽光が発電した電気を使うことによって、オール電化の導入によって値上がりした昼間の電気代を使わなくて済むのです。
これは、太陽光発電と蓄電池を同時に設置した場合も同様です。
同じ理由ですが、反対から見ると太陽光側にもメリットはあります。
太陽光発電システムを単体で導入した場合、昼間の電気代は一般的に1kWhあたり25円程度なので、電気を買い取ってもらったほうがお得なのはわかっているけれど、渋々昼間も電気を使われている方が多いです。
ところが、オール電化の導入によって1kWhあたり37.98円まで高くなった電気を買わずに済んでいると思えば、今度は逆に、昼間は太陽光発電で生み出した電気を使うことで、とてもお得に感じられるのです。
また、オール電化のみの場合、停電が起こった時に家電が全て使えなくなりますが、太陽光発電を同時設置しておくことで、停電の際にも「1,500W」以内であれば、家電は使用することができるようになります。
(停電時でも使用可能な家電:冷蔵庫、炊飯器、トースター、電子レンジ、電気ポット etc)
太陽光発電+オール電化のデメリット
太陽光発電とオール電化を同時に設置するデメリットはひとつです。
それは、初期費用が高いことです。先ほど、オール電化の初期導入費用は40~70万円とご説明しました。
太陽光発電はそれよりも高く、100~150万円かかりますので、両者を合わせると150~250万円程度の費用が必要になってきます。
ただし、国からの補助金なども出ていますので、それらも全て計算に入れて初期費用は算出する必要があります。
太陽光発電+オール電化の導入シミュレーション
シミュレーションをするにあたり、基本となる情報は以下の通りです。
- 家族構成:3人(近年の全国平均世帯人数)
- 居住地域:大阪府
- 太陽光発電システムの規模:3.84kW(標準的なシステム)
- 年間予想太陽光発電量:4,142 kWh
- ソーラーパネル設置傾斜角度:30度(標準的な傾斜)
- 屋根の設置方位:南
- 電気代:約11,000円(3人家族の全国平均電気代)
- ガス代:約6,000円(3人家族の全国平均ガス代)
シミュレーション結果(太陽光発電+オール電化を導入した場合)
電気代(導入前):月11,000円/年間132,000円 →
電気代(導入後):月4,111円/年間49,337円
ガス代(導入前):月6,000円/年間72,000円 →
ガス代(導入後):月0円/年間0円
合 計(導入前):月17,000円/年間204,000円 →
合 計(導入後):月4,111円/年間49,337円
以上の結果となり、年間154,663円の節約効果を見込むことが出来ます。
これは、初期導入費用が150万円であれば約10年で、200万円であれば約13年で費用回収が行えることになります。
※この結果はあくまで目安です。設置環境、天候、家族構成等の状況により、数値は変動いたします。
まとめ
オール電化とはガスをまったく使用せず、住宅設備を全て電気によって動かすことです。
オール電化にすればガス代をカットできる、火災等の心配が少なくなる、ガス漏れの心配が無くなる等のメリットがあります。
その反面、オール電化のデメリットとして、日中の電気代が高くなる、停電に弱い、初期費用が高額であることが挙げられます。
太陽光発電とオール電化を同時設置するメリットは、高くなった電気代を使わなくて済む、停電時にも一部家電が使えることです。
対して、太陽光発電とオール電化を同時設置するメリットは、初期導入費用が高額であることです。
太陽光発電もオール電化も、どちらも高額な商品です。もしも同時購入する場合は、より一層信頼できる設置業者へ依頼することが肝心です。
太陽光発電システム、オール電化をご検討の方は、エコ突撃隊までお問い合わせ下さい。
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