太陽光発電
2015/06/14
太陽光発電の仕組み
単結晶・多結晶・アモルファスシリコンなど太陽光モジュールや、太陽電池モジュールで発電した直流電力を変換するパワーコンディショナーの説明など、太陽光発電システムの発電の仕組みとシステム、寿命まで徹底解説。
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太陽光エネルギーとは
そもそも、太陽光エネルギーとはなんなのでしょうか?私達が普段浴びている太陽の光を、電気エネルギーに変換する試みは、いつから始まったのでしょうか?
太陽から地球に降り注いでいる太陽光エネルギーを、もしも電力に100%変換できるとしたら、世界の年間消費エネルギーをわずか1時間でまかなうことができてしまうと言われています。
それほど巨大な可能性を秘めているのが、太陽光エネルギーです。また、枯渇することがないため、各国のエネルギー資源問題を解決に導くこともできますし、
近年、人類を悩ませている地球温暖化に対しても、二酸化炭素を出さないクリーンなエネルギーとして注目されています。
その歴史を簡単にご説明すると、1839年に物質に光を当てると電気が発生する現象「光起電力効果」が発見されます。この発見から100年以上経過した1954年に、太陽電池がアメリカで発明されます。日本では、オイルショックやサンシャイン計画などを経て、1994年の住宅用太陽光発電システムモニター事業(補助制度)の開始から、徐々に一般家庭へ普及していきました。
太陽光発電システムについて
太陽光発電システムは、仕組み自体は単純で、馴染みのあるソーラー電卓と同じです。
ただし、住宅で使う太陽光発電の場合、太陽電池モジュールで発電させた直流電力を使用するためには、家庭用の交流電力に変換してあげる必要があります。
太陽電池1枚のことをセルと呼び、セルを何枚もまとめて一定量の電力を生成できるようにしたものを太陽電池モジュール(ソーラーパネル)と呼びます。
このソーラーパネルを屋根に設置し、ソーラーパネルに光が当たると電力が発生します。発生した電力は接続箱を通してパワーコンディショナーに送られ、直流電力から交流電力へ変換されます。そして、このパワーコンディショナーで交流へ変換された電力が、分電盤を通じて各部屋のコンセントへ送られ、実際に電気を使用できるようになります。
太陽電池の原理
さて、太陽光発電の肝と言うべき太陽電池ですが、その仕組はどうなっているのでしょうか。
太陽電池は半導体であるn型シリコンとp型シリコンが組み合わさった仕組みとなっています。
この2つの半導体の接合部分に光が当たると、マイナス電子とプラス電子が発生し、マイナス電子はn型半導体へ、プラス電子はp型半導体側へ引き寄せられます。
その結果、マイナス電子が押し出され、回路を回ってプラス電極側へ移動する過程で電気エネルギーが作られるのです。
一日の日射量が多いときに、発電量が増えるのはこのためです。
また、太陽電池は、シリコン系、化合物系、有機系があり、それぞれに発電効率が異なります。現在、シリコン系が世界の生産量の約8割を占めています。
太陽電池の種類
- 単結晶シリコン太陽電池:最も古くから利用されている太陽電池で、太陽光を電気に変換する変換効率は高めだが、シリコン結晶を多く使用するため製造コストが高くなるのがデメリット。
- 多結晶シリコン太陽電池:結晶の粒が小さなシリコンを使った太陽電池。単結晶シリコン太陽電池と比較して面積あたりの発電効率は落ちるが、その分価格が安く、製造コストも安いため、近年生産量が増えている。
- アモルファスシリコン太陽電池:アモルファスシリコンを利用した太陽電池で、薄膜シリコン太陽電池の一種。非常に薄く作れて、高温時でも出力が可能。ソーラー電卓などで使われていたが、近年は屋外用として改良されている。
- CIS・CIGS系太陽電池:非シリコン系の化合物系で、量産化に適している。低コスト品から高性能品にまで幅広いニーズ対応できる。
- HIT太陽電池:アモルファスシリコン太陽電池と単結晶シリコン太陽電池を組み合わせたハイブリッドタイプ。発電効率が最も高いが、価格も高いため、屋根が狭い住宅などに向いている。
太陽光発電にまつわる機器の名称
- 太陽電池モジュール(ソーラーパネル):太陽光エネルギーを電気に変換するための装置。
- 接続箱(接続ユニット):エネルギーロスが少ない配線計画ができるように、太陽電池モジュールをつないでいる回線をひとつにまとめ、パワーコンディショナーへ送電するための装置。
- パワーコンディショナー:太陽電池モジュールで発電した直流電力を、家庭などの環境で使用できるように変換する機器で、インバータの一種。
- 電力量計:使用した電気と、太陽光発電で発生した電気量を計測するための機器で、一般的に買電メーターと並べて売電用メーターが設置される。
- 分電盤:サービスブレーカー、漏電ブレーカー、安全ブレーカーなどがまとめられた箱。屋内配線の安全確保や、電気容量のチェックといった役目を担っている。
太陽電発電システムの寿命
太陽電池モジュール(ソーラーパネル)の寿命は、種類によっても多少は異なりますが、おおむね20年以上と言われています。
その理由として、太陽電池はまったく動かないため、摩耗することがなく、また太陽光があたる部分は強化ガラスに守られているので、耐久性に優れているのです。
また、ソーラーパネルで作った電気を変換する役割を担っているパワーコンディショナーの寿命は、10年~15年と言われており、こちらに関しては時期がきたら交換が必要になります。
まとめ
- 太陽光エネルギーは二酸化炭素を出さず、騒音も無く、とてもクリーンなエネルギー。今後、研究が進めば、世界のエネルギー資源問題解決にも期待できる。
- 2つの半導体の接合部分にに光が当たって発生するプラス電子とマイナス電子の働きにより、電気が発生する。
- 太陽電池モジュールで発電させた直流電力を使用するためには、パワーコンディショナーで家庭用の交流電力に変換してあげる必要がある。
- 太陽電池を選ぶ際のポイントは、「①発電効率(変換効率)」と「②出力1Wあたりの単価」だが、屋根の形状や住んでいる地域によっても、最適な太陽電池は変わってくる。
- 太陽電池モジュールの寿命は20年以上で、パワーコンディショナーの寿命は10年~15年程度。
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