オール電化
2024/02/23
エコキュートは地震で転倒するの?転倒防止のポイントや転倒した場合の対処法などを解説
エコキュートの貯湯タンクユニットは基礎工事や転倒防止措置を行っていても、地震が発生すると転倒する可能性があります。 そのため、地震が起きたらエコキュートの様子を見に行きましょう。また、転倒防止のポイントや転倒した場合の対処法を知っておくと良いです。
本記事では、エコキュートの転倒について解説します。転倒した事例や転倒防止のポイントなども解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートとは?
エコキュートとは、ヒートポンプ技術を用いてお湯を沸かす給湯器のことです。
エアコンにも用いられているヒートポンプ技術は、電気と空気の熱の力を利用しています。そのため、電気温水器やガス給湯器に比べてお湯を沸かすための年間ランニングコストが抑えられることが特長です。
実際のランニングコストはエコキュートの性能や家族の人数などによって異なりますが、基本的にエコキュートのほうがランニングコストを抑えることができます。
エコキュートは転倒リスクがある
一般的なガス給湯器は瞬間式給湯器と呼ばれており、水道管を直接温めてお湯を沸かします。号数にもよりますが、小型で壁に取り付けてあることが多いです。
一方、エコキュートは夜間に沸かしたお湯を溜めておいて翌日以降に消費する貯湯式給湯器に分類されます。
お湯を沸かすためのヒートポンプユニット、沸かしたお湯を溜めておく貯湯タンクユニット、湯温や湯量をコントロールするリモコンユニットの3つの機器で構成されている給湯器です。
ヒートポンプユニットとリモコンユニットは地震が起きても転倒する可能性は低いですが、貯湯タンクユニットは背丈よりも大きく、地震の規模や施工状況によっては転倒する可能性を否定できません。
エコキュートの転倒事例
実際にエコキュートの転倒事例として、次のような相談が国民生活センターに寄せられています。
「2016年に発生した熊本地震で貯湯タンクユニットが倒れてしまい、買い替え費用は自己負担になると言われています。しかし、2日前の前震の時点ですでに傾いており、販売業者に現場を見てもらったが転倒防止措置の対応せずに帰ってしまった。その時に何らかの措置をしていれば倒れることは無かったのではないかと考えています」
上記の事例では、調査によって施工時当初から設置説明書の指示に従った固定がされていない可能性が浮上しています。
販売業者は非を認めていませんが、被災者支援としてローン残積相当額の返金という形で上記の事例は決着しました。
エコキュートの転倒防止のポイント
エコキュートは地震によって転倒する可能性はあるため、国民生活センターは次のポイントに注意するように呼び掛けています。
- エコキュートの設置時期を確認する
- メーカーの設置説明書通りに施工しているか確認する
- 転倒防止措置を検討する
上記のポイントを順番に解説します。
エコキュートの設置時期を確認する
エコキュートや電気温水器のように貯湯タンクユニットがあり満水時の質量が15kgを超える給湯器には転倒防止等の措置の基準が定められています。
建築基準法施行令第129条の2の4に基づき、建築設備の構造耐力上安全な構造方法を定める告示として、「建築設備の構造耐力上安全な構造方法を定める件(平成12年建設省告示第1388号)」があります。
上記の告示は改正され、2013年4月1日以降に施行されて、現在の措置基準を守るようにガイドラインが設定されました。
つまり、2013年4月1日以前に設置したエコキュートは転倒防止等の措置の基準を満たしていない設置をされている可能性があります。
告示の改正前にエコキュートを設置した方は、販売業者や施工業者に問い合わせてみましょう。
メーカーの設置説明書通りに施工しているか確認する
エコキュートはメーカーにもよりますが、耐震性能の高い機種が一般的となっております。
例えば、パナソニックのエコキュートは貯湯タンクユニットの脚部を4本脚にしており、理論上は震度7相当の地震にも耐えられる設計です。
しかし、メーカーの設置説明書通りに施行されていなければ、本来の耐震性能を発揮することはできません。
エコキュートの説明書に施行手順が掲載されているため、施工後にご自身で正しく施工されているか確認しておくことも重要です。
転倒防止措置を検討する
基本的に、メーカーの設置説明書通りに施工されていれば、地震が発生しても貯湯タンクユニットが倒れる可能性は抑えられます。
しかし、大規模な地震が発生した場合に倒れてしまう可能性は否定できないため、追加の転倒防止措置を検討してみましょう。
例えば、市販製品でエコキュート用の架台があります。架台には幾つか種類があり、ヒートポンプユニットを浸水から守るシンプルなタイプもあれば、貯湯タンクユニットごと包み込むようなタイプもあります。
架台を設置する際も転倒防止措置が必要で、大抵は基礎部分や住宅の壁などに固定します。
つまり、架台を設置することで更に強固に固定されるため、地震が起きたときの転倒リスクを減らすことが可能です。
地震による転倒が不安な方は、エコキュートを取り付ける際に販売業者に相談してみましょう。
地震でエコキュートが転倒した場合の対処法
地震で貯湯タンクユニットが転倒した場合は、現場の状況を確認して、速やかに販売業者かメーカーに修理・買い替えの相談を申し込みましょう。
貯湯タンクユニットの重量は種類にもよりますが本体だけでも60kg~90kg、満水時には400kg~600kgになるため、一般の方が持ち上げるのは難しいです。
また、持ちあげたとしてもタンクがへこみ、亀裂や破損が発生している可能性もあるため、使用するのは止めましょう。
可能であれば、エコキュートへの通電と給水を止めて、販売業者やメーカーが到着するまで近づかないようにしましょう。
地震が発生して転倒しなかったとしても販売業者やメーカーには相談するべき
地震が発生して貯湯タンクユニットが転倒しなかった場合でも、販売業者やメーカーには相談しましょう。
地震が発生すると、地盤が低下して基礎部分が沈下、あるいは傾くなどのケースがあります。基礎が不安定な状態では、次の地震に耐えられない可能性があるため、基礎を修正、あるいは交換するべきです。
そのため、大きな地震が発生したら、エコキュートが転倒しなかったとしても販売業者やメーカーに相談することを忘れないようにしましょう。
転倒に強いエコキュートメーカーは?
エコキュートの主要メーカーは以下のとおりです。
- 三菱電機
- パナソニック
- ダイキン
- コロナ
- 日立
各メーカーとも独自の耐震設計を施しており、病院や学校、避難所などの災害時に活用される場所に設置できる「耐震クラスS」を達成しています。
そのため、どのメーカーも転倒に強いと言えますが、なかでもおすすめはパナソニックとダイキンのエコキュートです。
エコキュートの貯湯タンクユニットは3本脚が多いですが、パナソニックとダイキンは4本脚の製品を販売しています。
パナソニックよると、3本脚では地震の揺れる方向によっては加重が1本に集中してしまうため、転倒するリスクが高いです。一方で、4本脚は揺れの方向に関わらず、複数の脚で分散して受けることができます。
震度6強を再現した耐震性実験でも、3本脚よりも4本脚のほうが1本あたりにかかる荷重は少ないと判明しており、地震によるダメージを抑えられます。
そのため、地震に強いエコキュートを購入したいなら、パナソニックとダイキンの4本脚となっている機種を選ぶと良いです。
信頼できる販売業者を選ぶことも重要
耐震性能に優れたエコキュートでも、基礎工事や転倒防止措置が杜撰だと地震の時に転倒してしまう可能性は高くなります。
そのため、信頼できる販売業者を選ぶことも重要になります。
エコキュートの販売業者を選ぶ際は、施工実績や施工事例を公開しており、実施調査をきちんと行い、エコキュートに関する知識が豊富な業差を探してみましょう。
まとめ
以上が、エコキュートの転倒に関する解説です。2013年4月1日以前に設置されたエコキュートは現在の基準を満たしていない可能性があるため、告示の改正前に設置した方は販売業者や施工業者に相談してみましょう。
最新のエコキュートはどのメーカーでも「耐震クラスS」相当の機種を販売しており、基本的に地震に強いです。なかでも、パナソニックとダイキンは4本脚の機種を販売しているため、地震対策を考えている方におすすめのメーカーになります。
「エコ突撃隊」はメーカー正規品を低価格で販売しており、創業25年で総施工件数28,000件を突破しております。これまでに培った技術力で満足して頂けるように努めますので、エコキュートに関するご相談がありましたら、ご連絡ください。
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