オール電化
2025/09/19
【2025年版】エコキュート補助金ガイド!東京都練馬区の補助金制度を解説
エコキュートは空気中の熱を効率的に使うことで、少ない電力でお湯を沸かせる省エネ給湯器として、近年注目を集めています。東京都練馬区でも、エコキュートの導入を検討している人は多いのではないでしょうか。ところがエコキュートは、導入費用の高めな点がネックとなっています。そのウィークポイントを解消できるのが、エコキュート向け補助金の存在です。そこで今回は、東京都練馬区でエコキュートを導入したい人向けに、利用できるエコキュート向け補助金について徹底解説していきます。
1.エコキュートとは?基本を押さえてから補助金を理解しよう
まずは、給湯器の一つであるエコキュートについて、仕組みや基本性能、なぜ選ぶ人が増えているのかなどを押さえましょう。
1-1.エコキュートを選ぶ人が増えている?
近年、家庭用給湯器にエコキュートを選ぶ人が増えています。2025年の3月末には、累計出荷台数が1千万台を突破しました。とくに新築住宅において、エコキュートが多く選ばれています。
1-2.エコキュートの仕組みと基本性能
お風呂やキッチンなどで使うお湯を沸かす給湯器は、ガス式や電気式、石油式などがあります。その中でもエコキュートは、電気を使ってお湯を沸かす給湯器です。さらにエコキュートは、外気の熱も利用してお湯を沸かすので、電気の使用量が少なくて済む「ヒートポンプ式電気給湯器」です。
また、給湯器にはお湯を使うたびに沸かす瞬間式と、沸かしたお湯をタンクに貯める貯湯式があります。エコキュートは、タンクに1日分のお湯を沸かして貯めておく、貯湯式です。
1-3.エコキュートを導入するメリット
エコキュートを採用する住宅が増えているのには、エコキュートにさまざまなメリットがあるからです。まずエコキュートの大きな魅力は、光熱費の節約につながる点です。外気の熱も利用するため、従来の電気温水器と比べて、電気の使用量は3分の1ほどと少なくて済み、月々の光熱費が抑えられます。さらにエコキュートは、1日分のお湯をまとめて沸かす貯湯式なので、単価の安い深夜電力を利用することで、節電効果が最大になります。
さらに二酸化炭素を排出する都市ガス・LPガス式の給湯器と異なり、エコキュートは電気を使用するため二酸化炭素を排出しません。電気を作る発電所では二酸化炭素も発生するものの、使用電力量が少ない分、全体での二酸化炭素の排出量は、ガス給湯器と比べて抑えられます。
1-4.なぜ補助金が用意されている?
エコキュートの導入に当たって、国や自治体では補助金を用意しています。それは、補助金を用意することでエコキュートの導入を促進させたいという狙いがあるのです。エコキュートは二酸化炭素排出量が大幅に少ないため、家庭部門からの温室効果ガス削減に大きく貢献します。国は2050年カーボンニュートラルを掲げており、達成に向けて省エネ・高効率なエコキュートの普及を後押ししているのです。
日本ではエネルギー資源の大部分を輸入に頼っている側面もあるため、エコキュートが広く普及すれば燃料輸入量を減らし、エネルギー安全保障の強化につなげたい狙いもあります。
2.エコキュート補助金を活用するメリットとは?
次に、エコキュートを導入するのに当たって補助金を活用するメリットを紹介します。
2-1.初期費用の負担軽減
エコキュートは、導入時の本体価格や工事費用がおよそ50~70万円と、高めな点がネックです。補助金を受け取れれば、初期費用の負担を軽減できます。
2-2.ランニングコストの削減
補助金で初期費用を抑えてエコキュートを導入できれば、毎月の光熱費削減も可能です。
2-3.脱炭素社会への貢献
近年、環境問題に配慮した生活を送る人が増えています。そのような人に、エコキュートは多く選ばれています。二酸化炭素の排出量を大幅に抑えられるエコキュートなら、脱炭素社会の実現に貢献できることでしょう。
2-4.資産価値向上の可能性も
エコキュートは省エネ性能の高い設備として、高く評価され、住宅の資産価値向上も期待できます。将来的に売却や賃貸の可能性がある場合にも、エコキュートを選ぶのがおすすめです。
3.東京都練馬区のエコキュート向け補助金を徹底解説
ここからは、東京都練馬区の設けているエコキュート向け補助金について、詳細を解説していきましょう。
3-1.補助金の名称
東京都練馬区のエコキュート向け補助金の名称は、「練馬区カーボンニュートラル化設備設置等助成金」です。
3-2.申請の受付期間
令和7年度における練馬区カーボンニュートラル化設備設置等助成金の申請受付期間は、令和7年4月15日から令和8年3月31日です。ただし、予算が無くなり次第受け付けは終了すると予告されており、実際に令和7年度の補助金については、9月5日に予算額に達したため、申請受け付けは終了しました。
3-3.対象設備の施工完了日
補助金を受ける対象となる設備は、令和7年2月1日から令和8年3月31日までに施工を完了したものに限ります。令和7年度の補助金については終了してしまいましたが、令和8年度の補助金については、令和8年4月1日から令和9年3月31日に施工完了した設備を対象にする予定だと発表されています。
3-4.対象となる機器
練馬区カーボンニュートラル化設備設置等助成金の対象となる設備は次の通りです。
- 太陽光発電設備
- 蓄電システム(太陽光発電設備と同時設置・申請の場合のみ対象)
- エネファーム
- エコキュート
- V2H
- LED照明(マンションの共有部分)
- 高断熱窓・ドア
3-5.補助金申請の対象者
練馬区カーボンニュートラル化設備設置等助成金の補助金申請は、「個人」または「事業者(管理組合)」で、それぞれ次のような条件があります。
個人
- 練馬区内に居住、かつ練馬区に住民登録のある人
- 設置にかかる費用を自ら支払っている人
- 住民税を滞納していない人
- 過去に同一種類の設備で補助金を受け取っていない人
- 暴力団関係者でない人
事業者
- 事務所登録を練馬区内でし、従業員数20名以下の法人か、事業主が練馬区内に居住し、練馬区に住民登録をしている個人事業主
- 設置にかかる費用を自ら支払っている
- 法人なら法人住民税、個人事業主なら住民税を滞納していない
- 過去に同一種類の設備でこの補助金の交付決定を受けていない
- 暴力団関係者でないこと
管理組合
- 練馬区内にあるマンションの管理組合(管理者)である
- 設置にかかる費用を自ら支払っている
- 過去にこの補助金を同一種類の設備で受け取っていない
- 暴力団関係者でない
3-6.エコキュートを設置する建築物の要件
エコキュートを設置する建築物の要件は、個人・事業者(管理組合)でそれぞれ次のように定められています。
個人
- 申請時に申請者が実際に居住している練馬区内の住宅である
- 申請者が単独所有しているか、所有者全員の承諾を得た共有の住宅
- 補助対象設備を、居住部分に設置していること
- 過去に補助金を受けた同一種類の設備がないこと
- 施工完了日が新築年月日(登記事項証明書に記載)から1年以上経過していること
事業者
- 申請時に申請者が自ら実際に事業を営む練馬区内の事業所
- 申請者が単独所有しているか、所有者全員の承諾を得た共有の住宅
- 補助対象設備を、居住部分に設置していること
- 過去に補助金を受けた同一種類の設備がないこと
- 施工完了日が新築年月日(登記事項証明書に記載)から1年以上経過していること
管理組合
- 練馬区内のマンションの共有部分のみに使われるように補助対象の設備が設置されている
- 総会等で承認の議決を得て設置された補助対象設備であること
- 施工完了日が新築年月日(登記事項証明書に記載)から1年以上経過していること
3-7.補助金の対象になるエコキュートの要件
どのようなエコキュートでも補助金を受け取れるわけではありません。次のように、補助金の対象になるエコキュートの要件が定められています。
「冷凍空調機器性能検定制度」に合格した製品
一般社団法人日本冷凍空調工業会の定める「冷凍空調機器性能検定制度」に合格し、登録されているエコキュートである必要があります。この検定制度に合格したエコキュートかどうかは、一般社団法人日本冷凍空調工業会の公式ホームページで確認できます。
新品のエコキュートであること
中古品やリースのエコキュートでは、補助金は受けられません。
施工業者が設置したもの
申請者自らが取り付けたものは、補助金の対象になりません。施工業者に設置してもらったものに限ります。
3-8.エコキュートの補助金額
要件を満たしたエコキュートを設置し、補助が確定した場合、補助対象経費の2分の1が補助されます。上限額は2万5千円です。
4.練馬区のエコキュート補助金申請の流れを徹底解説
ここからは、練馬区のエコキュート補助金を申請する際の、実際の流れを解説していきます。
4-1.エコキュートの購入・設置工事の完了
まずは、エコキュートの購入と設置工事を完了させます。補助金の対象になるエコキュートの機器選定や、申請条件に合った設置方法など、補助金制度に精通している業者に依頼するのがおすすめです。
4-2.申請書の入手と記入
設置工事が完了したら、提出書類の準備をします。申請書は、練馬区役所窓口や公式サイトから申請書を入手して、必要事項を記入していきます。工事完了日やエコキュートの型番、設置場所など、正確に記入することが重要です。
4-3.必要書類をそろえて申請する
窓口または郵送で、必要書類をそろえて提出します。郵送の際には宛名を正確に記入し、書留やレターパックなど配達記録の残る発送方法を選ぶのがおすすめです。窓口に提出する際には、受け付け時間を確認しましょう。
4-4.不備があった場合の対応
提出した書類に不備がある場合は、差し戻されることもあります。差し戻された場合には、修正した書類を再提出する必要があります。
4-5.受付・審査と決定通知の受領
書類が受け付けられると、1か月ほどで審査され、補助が決定した場合には「決定通知」が送付されます。
4-6.補助金の交付
交付決定通知の発送から通常およそ1か月で、申請書に記載した口座に補助金が交付されます。ただし申請が集中している際などは、審査に時間がかかるため、補助金の交付にも時間のかかる場合があります。
5.練馬区のエコキュート補助金の申請書類と注意点
練馬区のエコキュート補助金を申請するのに必要な書類と、申請書類を用意する際の注意点を解説していきます。
5-1.申請書類一覧
練馬区の補助金を申請するには、次の書類をそろえましょう。
書類名 | 内容 | 注意点 |
---|---|---|
補助金交付申請書 | 住所・指名・設置機器の型番・工事完了日などを記入する、練馬区所定の申請書 | 練馬区の公式サイトまたは窓口で入手する |
領収書 | エコキュートの本体代および工事費用の支払いを証明する書類 | 申請者本人の宛名であること、内訳・日付も明記されていることを確認 |
機器カタログ・仕様書 | 設置したエコキュートの型番や性能を確認するための資料 | 型番の記載部分をコピーして提出する |
設置写真 | 機器の全体写真と型番ラベルのアップ、設置状況のわかるフルカラー写真 | 撮影日時のわかる写真が望ましい |
工事完了報告書 | 施工業者が作成する、工事完了の証明書 | 申請者本人の名義である通帳やキャッシュカードのコピーを添付する |
5-2.書類作成で注意するべきポイント
補助金申請でもっとも多いトラブルが、記入漏れや添付書類の不足です。領収書の宛名が家族の名前になっていたり、日付が工事完了日と一致していなかったりすると、差し戻されてしまいます。申請書に記入する際には必ず原本を確認し、提出書類のコピーを取っておくと安心です。
また、カタログや仕様書は、エコキュートの型番の明記された部分のコピーが必要です。複数のページに渡る場合には、該当部分をマーカーで示すなどすると、審査しやすくなるでしょう。
6.練馬区のエコキュート補助金以外にも補助金はある?
練馬区にお住まいの人がエコキュートを導入する際に利用できる補助金は、練馬区の補助金以外にも東京都の補助金、そして国の補助金があります。
6-1.東京都の「熱と電気の有効利用促進事業」
東京都では、練馬区の補助金制度とは別に「熱と電気の有効利用促進事業」という補助金制度を実施しています。この制度は、省エネ性能の高い太陽光設備やエコキュートを設置する住宅に対して、費用の一部を助成する制度です。
対象者 | 東京都内に住宅を所有、または居住する個人・法人・リース事業者 |
---|---|
申請条件 | 省エネ性能を満たした家庭用エコキュートを新規設置すること |
対象機種・対象工事 | 指定の高効率エコキュートの本体と工事費 |
助成額 | 昼間沸き上げ機能付きエコキュートで14万円(再エネ電力契約で5万円、DR実証参加で8万円プラス)最大22万円 |
申請手続き | 事前申し込みし、工事後に本人または施工業者が申請 |
6-2.東京都の「ゼロエミポイント」
「ゼロエミポイント」は東京との実施している制度で、家庭における省エネルギー性能の高いエアコンや冷蔵庫、給湯器などの家電製品を購入・買い換えをした際に、ポイント相当分を値引きしてもらえる制度です。購入・買い換えは、事前登録された事業者・店舗に限られます。
対象者 | 東京都在住の個人(法人・事業者は対象外) |
---|---|
申請条件 | 対象機種を購入し、古い機器を適切に廃棄すること |
対象機種・対象工事 | エコキュートを含む高効率化電(機種指定あり) |
助成額 | エコキュートの場合、購入時に1万2千円の値引きが行われるのが一般的 |
申請手続き | 購入後に申請書・領収書・設置写真を提出 |
6-3.給湯省エネ2025
国(経済産業省)の行っている「給湯省エネ2025事業」は、省エネ性能の高いエコキュートを購入・設置した家庭に対し、1台当たり最大13万円を補助する制度です。
対象者 | 全国の住宅にエコキュートなどを導入する個人 |
---|---|
申請条件 | 補助対象の性能基準を満たしたエコキュートであること |
対象機種・対象工事 | 登録された高効率エコキュート(設置工事費を含む) |
助成額 | 基本的に1台6万円(高機能モデル・条件により最大13万円) |
申請手続き | 施工業者が代理申請 |
7.練馬区・東京都・国のエコキュート補助金は併用できる?
ここまで練馬区のエコキュート補助金、そして東京都・国のエコキュート補助金も紹介してきましたが、これらは併用可能なのでしょうか。また、どのように組み合わせれば、フルで補助金を活用できるのでしょうか。
7-1.併用できる補助金制度
練馬区カーボンニュートラル化設備設置等助成金は、公式サイトで「国や東京都の補助金制度と併用することができます」と記載されています。ただし、国と東京都の補助金額を差し引いた残額に対して、練馬区の補助額を算出することになります。つまり、満額が支給されるわけではないということです。
東京都の「熱と電気の有効利用促進事業」では国の制度との併用が公式に認められており、国の「給湯省エネ事業」も、全国で統一的に利用でき東京都役の制度と組み合わせても問題ありません。
ただし、東京都の「ゼロエミポイント」は、東京都の「熱と電気の有効利用促進事業」との併用が認められていません。
7-2.どの補助金を併用すれば一番お得?
より多くの補助金制度を利用するには、練馬区と国の補助金を併用し、もう1つ東京都の「ゼロエミポイント」か「熱と電気の有効利用促進事業」、どちらかを併用することになります。どちらがお得になるのでしょうか。
ゼロエミポイントが1万2千円円の補助なのに対し、熱と電気の有効利用促進事業は最大22万円の補助が得られるため、熱と電気の有効利用促進事業の方がお得だと言えます。
7-3.3つの補助金併用時のシミュレーション
ここでは、本体代と工事費用で70万円かかった場合に、練馬区・東京都・国3つの補助金を併用した場合をシミュレーションしてみましょう。
まずは国の補助金最大13万円を差し引いて、自己負担対象が57万円になります。次に、東京都の「熱と電気の有効利用促進事業」を適用し、最大22万円を差し引くと、残り自己負担額は35万円になります。さらに練馬区の補助金を適用すると、上限2万5千円を差し引け、最終的な自己負担額は、32万5千円の計算です。
ただし、最大限の補助を受けるには、エコキュートの性能や型番など細かな条件を満たす必要があります。また、今回のシミュレーションはあくまで試算なので、実際の補助金額は担当窓口などで確認することをおすすめします。
8.まとめ
東京都練馬区の人がエコキュートを導入する際には、練馬区・東京都・国の3つのエコキュート補助金が利用できます。ただし、令和7年度の「練馬区カーボンニュートラル化設備設置等助成金」は、すでに終了しました。令和8年度の補助金を利用するか、東京都と国の2つの補助金を利用するか、タイミングを計って損のないようにしましょう。
「エコ突撃隊」では、エコキュートをはじめとしたオール電化設備の販売・設置はもちろん、補助金申請もワンストップで提供する、エコキュートの専門店です。メーカー正規品を大量仕入れすることで、低価格を実現します。「ご購入者さま専用窓口」もございますので、メンテナンスや修理、アフターフォローなどもお気軽にお問い合わせいただけます。補助金制度についても精通しておりますので、東京都練馬区で補助金を最大限に活用しながらエコキュートを導入したい方も、ぜひお気軽にお問い合わせください。