オール電化
2024/06/13
【2024年版】知っておきたい!エコキュート購入に使える補助金と手続き方法
オール電化住宅を目指しエコキュートを設置すれば、光熱費が削減出来てお得です。 しかし初期費用が高いという難点があり、工事費込みで30万円以上は見込む必要があるため導入を躊躇う方も多いのではないでしょうか。 そのため、オール電化住宅を目指すならエコキュート補助金を活用すべきです。
今回は、オール電化住宅を目指してエコキュートを導入する際に使える補助金についてご紹介いたします。
オール電化住宅とは?
オール電化住宅とは、調理や空調、電気、給湯などの生活に必要な熱源(エネルギー)を全て電力で賄っている住宅のことを指します。主に下記の設備を設置、導入することをオール電化と呼びます。
- キッチンにガスコンロではなくIHクッキングヒーターを設置
- 給湯器をエコキュートや電気温水器にする
- 暖房はガスや灯油を用いないエコキュートの床暖房にする
住宅をオール電化にすることで、光熱費を安く抑えることができ、震災が起きたときに停電や断水が発生しても日常に近い生活を送ることができます。
ただし、オール電化住宅は設置コストが高くなる傾向にあります。新築物件なら導入費用、オール電化住宅にリフォームする場合は既存の設備を撤去、関連した追加工事費用が発生します。
オール電化住宅の相場は購入する機器や施工業者、家の状態によって異なりますが、IHクッキングヒーター、エコキュート、床暖房をリフォームする場合は60万円~300万円程度は掛かります。
そのため、オール電化住宅を検討している方は、オール電化補助金の申請も検討しておくべきです。
オール電化補助金の基礎知識
政府は温暖化対策や二酸化炭素の排出量削減のために、クリーンエネルギーを利用する住宅設備機器の導入・設置工事に対する補助金を出す方針です。
簡単に言ってしまえば、環境に優しいオール電化住宅にする場合は補助金が出るということです。
しかし、国の補助金は2010年頃を境に実施されることが少なくなりました。
2023年、2024には給湯省エネ事業という補助金事業が実施されていますが、エコキュートに関する国の補助金が実施されるのは実に13年ぶりのことです。
一方で、各地方自治体では独自のオール電化補助金を出しており、現在でも利用できる可能性があります。
ただし、「オール電化補助金」という表記ではなく、「新エネルギー及び省エネルギー機器等導入助成」や「太陽光発電システム設置助成事業」など、別の名称で告知している場合があります。
オール電化補助金で確認するべきポイント
各自治体で補助金の条件や支給される金額などは異なります。そのため、オール電化住宅の補助金を利用しようとしている方は、次の点について確認をしましょう。
プロパンガス給湯器とエコキュートはどちらも給湯器ではありますが、次の点で違いがあります
- 住んでいる自治体でオール電化住宅関連の補助金があるかチェック
- 都道府県と市区町村の補助金が併用可能な場合もある
- 補助金は予算を使い切ると給付されない
基本的に各自治体で行っている補助金は住んでいる方が対象になります。自分の住んでいる自治体の窓口やホームページでオール電化住宅関連の補助金があるかチェックしましょう。
この時、補助金の金額や受け取るための条件、設置期限についても確認をしましょう。
次に、都道府県レベルで出している補助金と、市区町村レベルで出している補助金が併用可能な場合があります。例えば、2022年度に東京都北区に住んでいる方は次の補助金が併用可能でした。
給付内容 | |
---|---|
東京都の補助金 | オール電化住宅に関連した設備を導入する場合、ゼロエミポイント10,000円分を給付 |
東京都北区の補助金 | オール電化住宅に関連した設備を導入する場合、50,000円を給付 |
東京都北区に住んでいる方がエコキュートを導入しようとすると、合計6万円分の補助金が給付されることになります。
ただし、申し込み時期によっては上記の併用ができない場合もあります。なぜなら、補助金は予算を使い切る、あるいは期限を迎えてしまうと給付されないからです。
自治体の補助金は大抵が年度ごとに行われます。4月~5月頃に補助金の告知や受付が始まり、2月までにオール電化機器の設置を済ませ、3月までに工事完了報告書を提出するのが一般的なスケジュールとなります。
自分の住んでいる自治体のオール電化補助金を調べる際は、上記3つのポイントを確認しましょう。
エコキュート・電気水温器のオール電化補助金の相場
エコキュートや電気温水器などの給湯器をオール電化にする補助金の大体の相場は1万円~10万円です。
給湯器の種類によって補助金額が異なり、エコキュートだと2万円~10万円ですが、エコジョーズや電気温水器だと1万円~5万円が上限になります。
また、エコキュート関連の補助金額は、自治体にもよりますが次のパターンのどちらかが条件になります。
- A…補助金は1台につき〇万円
- B…補助金は諸経費の〇%で上限制
Aのパターンの場合、条件に合う機器を購入すれば補助金が全額支給されます。一方、Bのパターンだと支払った諸経費によっては上限金額まで給付されない可能性があります。
エコキュートのオール電化補助金の事情
一昔前まではエコキュートの本体価格が50万円~70万円と非常に高額でしたが、現在は価格競争の影響もあって30万円~40万円で購入できるようになっています。
価格が下がったことと、エコキュートがガス給湯器に比べて環境に非常に良いということもあり、オール電化補助金のなかでは実施している自治体が多いです。
全ての自治体でエコキュートの補助金を給付しているとは限りませんが、導入する際は必ずチェックしましょう。
オール電化住宅のメリット
オール電化住宅のメリットは次になります。
- 給湯や暖房器具のコストが抑えられる
- ガス代金が発生しなくなる
- ガスによるトラブルや火災が無くなる
それぞれ、順番に解説します。
給湯や暖房器具のコストが抑えられる
オール電化住宅の最大のメリットは、給湯や暖房器具のランニングコストを抑えられることです。特にエコキュートはガス給湯器や電気水温器に比べると、圧倒的に給湯効率が高いです。
- エコキュート…約24,000円
- 電気温水器…約102,000円
- 石油給湯器…約54,000円
- ガス給湯器…約58,800円
上記は4人家族の1年間の給湯にかかるランニングコストをパナソニックが比較した物になります。エコキュートの年間ランニングコストを1とすると、ガス給湯器は約2倍、電気温水器は約4倍にもなります。
エコキュートの給湯効率が圧倒的に良いのは、電気と空気の熱の力を使ってお湯を沸かしていることと、夜間の時間帯に電気代が安くなる料金プランでお湯を夜に沸かして貯めているからです。
オール電化住宅にすると、給湯や蓄熱を夜間に行うようになり、ランニングコストが安くなる可能性があります。
ガス代金が発生しなくなる
オール電化住宅は給湯や調理をするのに必要なエネルギーを電気に集約した住宅のことです。そのため、ガス代や石油代が発生しなくなります。
大抵のガス会社が、ガスを契約する際に基本料金を設定します。ガスを全く使っていなくても、基本料金だけは請求される仕組みとなります。
オール電化住宅にすれば、ガス会社との契約を解除できるので、基本料金を支払う必要が無くなるため、節約につながります。
ガスによるトラブルや火災が無くなる
ガス会社との契約を切るということは、ガスによるトラブルや火災が発生するリスクが無くなるということです。
調理もIHクッキングヒーターを用いるので、炎を使う機会がほとんどありません。火災や一酸化炭素中毒といったトラブルが発生するリスクがなくなるので、安心して暮らせます。
オール電化住宅のデメリット
オール電化住宅のデメリットは次になります。
- 本体費用や設置費用が掛かる
- 昼間の電気代は高くなる可能性がある
それぞれ、順番に解説します。
本体費用や設置費用が掛かる
オール電化住宅のデメリットは、エコキュートやIHクッキングヒーターなどの機器を導入するのに本体費用や設置費用が掛かることです。
新築物件の場合は本体費用や設置費用だけで済みますが、リフォームの場合は既存の機器の撤去工事、処分費用なども発生する可能性があります。
オール電化住宅の本体費用や設置費用は購入する機器の種類にもよりますが60万円~300万円程度はかかり、設置費用とは別に住宅をリフォームするのに60万円~100万円程度も必要になります。
エコキュートやIHクッキングヒーターは以前に比べると本体価格が低下し手に入りやすくなっていますが、それでも高い買い物になります。
そのため、オール電化住宅を目指している方は、オール電化住宅に関連した補助金を積極的に活用するべきです。
昼間の電気代は高くなる可能性がある
オール電化住宅のもう1つのデメリットは、昼間の電気代が高くなってしまう可能性があることです。
エコキュートのような機器を導入すると電気料金プランを変更するのですが、夜間の電気料金が安くなる代わりに、昼間の電気料金が高くなる場合があるのです。
日中に人がいると、昼間の電気料金が上がってしまい、トータルで支払う電気料金が高くなってしまうという可能性があります。
オール電化住宅に太陽光発電や蓄電池は必要?
結論から申し上げますと、オール電化住宅に太陽光発電システムや蓄電池は必要です。なぜなら、太陽光発電システムや蓄電池があれば、日中の電気代を抑えたり、震災時にも日常に近い生活を送ったりできます。
太陽光発電システムや蓄電池があると、日中は発電した電力をそのまま自家消費できます。家に人がいても電力は太陽光発電システムが発電するため、日中の電気代が高くなるのを抑えられます。
また、余剰電力は蓄電池に蓄電され、夜間の給湯や蓄熱のために使用されます。そのため、夜間の電気代も節約できるのです。
オール電化住宅の弱点は電力が無くなると給湯も調理もできなくなってしまうことです。電力は災害時に停止しても真っ先に回復されるライフラインですが、災害の被害規模によっては停電が数日続くことも考えられます。
実際、2019年の台風15号で千葉県では約93万戸が停電し、復旧までに最大12日も掛かった住宅があります。
太陽光発電システムと蓄電池があれば、停電時でも自家発電をして、住宅に電力を給電できます。種類にもよりますが、200Vに対応している蓄電池があるなら、エアコンやIHクッキングヒーターのような家電製品も動かせるので、限りなく日常に近い生活を送れます。
以上の理由から、オール電化住宅を目指すなら太陽光発電システムと蓄電池も一緒に導入しておきたいです。
補助金を受け取るための条件
エコキュートをお得に設置するために、是非とも受けたい補助金交付ですが、誰でも、何でも無条件で補助金を受ける事ができるわけではありません。
公募する自治体や、補助金によって対象者や条件が変わり、その条件を満たす必要があるのです。
主に、製品についての条件と、申請者についての条件があります。
以下に、その一例を紹介いたします。
製品について
- 自治体の指定する対象商品、年間の給湯効率基準を超える製品
- 中古品ではなく、新品未使用のエコキュートであること
- 年間を通して-10℃を超える地域では、寒冷地仕様の製品であること
申請者について
- 申請する自治体エリア内にエコキュートを設置
- エコキュートの補助金制度を一度も利用したことがない(※過去、同世帯住まいの方が利用したことがあると対象外)
- 申請予定のエリアに居住している(別地域から転居するタイミングでも、補助金申請はできることがあります)
- 税金(市町村税など)を滞納していない
- 政治体制などに危険を及ぼす可能性のある団体や組織ではない
上記のように製品ならびに申請者に関する条件は自治体によって様々です。
つつがなく補助金を受け取るために、事前の確認は怠らないようにしましょう。
補助金申請のタイミング
補助金の申請には、書類のやり取りなども含め、即日完了というわけにはいきません。
時間がかかることを見越して、エコキュートの購入する気持ちが固まり次第、早めに動き出した方が良いでしょう。
まずは国やお住いの自治体で補助金が公募されているか調査し、自分が対象となるかを確認しましょう。
特に年度替わりの4月、5月は狙い目です。新たな補助金の予算が組まれ、公募が開始される事が多いです。
そして、一気に手続きを進めることをおすすめいたします。
何故なら、補助金公募は予算が尽き次第、早期でも終了してしまうからです。
これは蓄電池の話となりますが、時には公募開始から数日の内に予算枯渇で終了ということもありました。
受けられる補助金があれば、即契約、即手続きを心がけると補助金を受けられる可能性が高まります。
申請時に必要な主な書類(自治体により異なる)
- エコキュート設置費補助金交付申請書
- エコキュート設置工事に必要な費用の見積書、あるいは契約書の写し
- 申請者本人の本人確認書類(住民票や免許証の写し等)
- 納税証明書(市町村税の滞納がないことを証明する書類)
- 工事内容報告書(自治体により異なる)
- 委任状(販売店に申請を委託する場合)
※あくまで一例としてご参照ください。
審査が無事通りましたら「ヒートポンプ給湯器設置費補助金交付決定通知書」という書面が送られてきます。
自治体によっては「工事内容報告書」という書面を求められるケースがあります。
当書面を提出したのちに、確定通知書が届きましたら、その書面を使用して補助金の請求が行えます。
地方自治体への補助金申請方法・主な流れ
補助金の受給には、申請を行う必要があります。
下記に、申請時の一般的な流れを記載致します。あくまで一例としてご参照下さい。
①在住エリアの自治体の担当部署へ補助金制度の有無を問い合わせ
インターネットで「○○県 エコキュート 補助金」などで検索するのも有効です。
ただし、前年度以前の古い情報が出てくる事もあるので注意しましょう。
②必要書類を準備して提出
※書類の種類、提出期限は自治体によって異なります。
③承認が下りたのちに、工事
②で提出した書類の審査が通れば、10日程で「決定通知書」が届きます。
④設置工事完了後、自治体へ報告
※報告は工事後、1ヵ月以内と定められております。期日を過ぎると無効になってしまいますのでお早めに行って頂くことを推奨します。
報告後、自治体より「確定通知書」が届いた場合には、請求の書類提出が必要です。
⑤自治体より、所定の口座へ入金
補助金の申請には、自治体が指定する必要書類を提出するだけです。
書類の種類、提出期限などは自治体によって異なりますので、念のため、直接問い合わせていただくことを推奨いたします。
補助金申請に関する注意点
確実に支給されるわけではない
上記、記載した条件をすべてクリアしスムーズに申請を行ったとしても、必ず補助金が受給されるわけではありません。
自治体には、エコキュートの補助金に伴う予算が組まれており、予算が尽き次第終了してしまいます。
そのため、対象者を選ぶ際は以下の方法がとられる事があります。
- 先着順(予算が消化された段階で、補助金の支給が終了)
- 抽選方式(一定期間内の申請者からランダムに選定。抽選漏れのリスク有。)
条件や申請方法について
補助金受給には、自治体によって条件や申請手順が変わってきます。
一例を申し上げますと、工事が全て終わった段階で申請が必要になるケース、全ての条件をクリアしていても申請のタイミングを逃してしまい対象外になってしまうケースもあります。
また、施工業者を指定する自治体もありますので、詳しくは自治体の担当部署までお問い合わせいただくのが確実です。
エコキュートの工事費込み価格と補助金の目安
エコキュートの買替や交換を行う際の相場は、工事費を含め35~60万円ほどになることが多いです。エコキュートの性能や給湯方式、タンクのサイズなどグレードの高い機種を選定しますと金額は高くなります。
上記を踏まえ、受給できる補助金額は約1~3万円ほどがほとんどです。
支給されない地域、最大で10万円支給される地域、自治体によって異なりますので、事前に確認を進めましょう。
補助金の実例を紹介
この項目では、エコキュートを対象に補助が受けられる制度をご紹介いたします。
東京都 東京ゼロエミポイント(令和6年度)
東京都が実施している補助金制度です。
対象期間中に、年間給湯保温効率又は年間給湯効率が3.0以上(寒冷地仕様は2.7以上)という基準を満たしたエコキュートを購入した方が対象になります。
また、エコキュートに限らず、エアコンや冷蔵庫といった省エネ家電製品を買い替えたいといった方も対象となっています。
注意して欲しいのは、東京ゼロエミポイントの補助内容は現金支給ではないという点です。
名前の通り、東京ゼロエミポイントというポイントが付与されます。
エコキュートを含む高効率給湯器を購入することで、10,000ポイントを入手でき、商品券(JTBナイスギフト)・LED割引券と交換することができます。
2022年3月31日で終了の予定でしたが、2024年9月30日まで延長されました。
東京都にお住まいの方で、省エネ製品に買い替えたいという人は是非とも確認してみましょう。
給湯省エネ2024事業
給湯省エネ2024事業は、2023年に13年ぶりに行われた給湯器補助金 給湯省エネ事業の後継事業です。
一定以上の給湯効率、性能を備えたエコキュートやハイブリッド給湯器、エネファームといった高効率給湯器を対象が助成対象となります。
補助される金額は非常に大きく、エコキュートでは基本額が8万円も補助されます。
さらに、特定の要件を満たすことで最大18万円も補助されるため、条件を満たす上位機種のエコキュートが下位機種よりお得に手に入ることもあります。
給湯省エネ2024事業についてもっと詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
最後に
エコキュートに使用できる補助金について、ご紹介させていただきましたが、お役に立ちましたでしょうか。
国が行っていた補助金制度が復活し、エコキュートに使える補助金は増加しています。
国の補助金である給湯省エネ2024事業を筆頭に、今回ご紹介した東京ゼロエミポイントだけでなく、一部の県、一部の自治体では、独自に補助金制度を導入しているケースはあるため、調べてみる価値は十分です。
なお、ご利用の際には、エコキュート購入、着工前に問い合わせをすることを推奨します。
条件をクリアしていても、申請のタイミングによっては補助金を受けられない可能性があります。地方自治体へ問い合わせてお得な買い替え、購入を進めていただけますと幸いです。
エコ突撃隊では、エコキュートの施工販売、補助金の申請代行を行っております。
お困りの際は、創業25年、施工件数28,000件を越える弊社エコ突撃隊にに是非ご相談下さい。
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