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オール電化

2025/12/26

エコキュートの新たな選択肢「レンタル」とは?「購入」と徹底比較し最適な導入を

エコキュートは光熱費を抑えられる設備として多くの家庭で選ばれており、近年「レンタル」も広がりつつあるのはご存知でしょうか。レンタルなら初期費用を抑えられ、家計の状況や住まい方によっては、購入よりレンタルの方がお得になるケースもあるのです。そこでこの記事では、エコキュートのレンタルと購入について、違いや費用、それぞれのメリット・デメリットを総合的に比較し、家庭ごとにどちらが適しているか判断できるように詳しく解説していきましょう。

1.エコキュートには、「購入」以外に「レンタル」という選択肢もある


エコキュートは、購入する以外にも「レンタル」という選択肢もあるのはご存じでしょうか。ここではまず、エコキュートのレンタルとはどのようなサービスなのか、なぜレンタルサービスが誕生し普及し始めているのかなどを押さえましょう。

1-1.エコキュートの「レンタル」とはどのようなサービス?

エコキュートのレンタルとは、本体を購入せずに月額料金を支払うだけで利用できるサービスのことです。エコキュートのレンタル会社がエコキュート本体と工事をセットで提供し、契約期間中は修理・点検などのメンテナンスも含めてサポートする仕組みが大部分です。エコキュート購入に必要な初期費用をまとめて用意する必要がなく、月々の料金を支払うだけで給湯設備を維持できます

一般的なレンタルプランの場合、設置工事費・修理費・定期点検費用などが含まれているので、突然故障した場合にも追加費用が発生しません。ただし契約期間が5年・7年・10年などと定められているケースが多く、途中解約したい場合など注意が必要です。また、レンタル会社が用意している機種の中から選ばなければならず、購入に比べて自由度が制限される特徴もあります。

1-2.そもそも「エコキュート」とは?広く普及している理由とは?

購入以外にレンタルも登場している「エコキュート」ですが、そもそもどのような給湯機なのでしょうか。

エコキュートは空気中の熱を取り込み給湯に使う「ヒートポンプ式」の給湯器です。電気でお湯を沸かす際に、空気中の熱も活用するため、電気の使用量を抑えながら効率よく給湯できるのが特徴です。ガス給湯器や従来の電気温水器と比べても消費エネルギーが少なくて済み、月々の光熱費の負担を抑えられます。電気代の高騰が続く近年、電気料金プランの見直しだけでは節約効果を得にくい家庭も多く、設備自体を節電効果の高いエコキュートに変えたいというニーズが高まっています。

さらに、エコキュートは一日分のお湯をまとめて沸かしておいてタンクにためておく「貯湯式」なのも特徴です。電気料金の安い深夜帯にまとめてお湯を沸かしておけば、昼間の電力を使うのに比べて電気料金を大幅に抑えられます。エコキュートが広く普及している背景には、このような光熱費の削減効果と、消費エネルギーを抑えて環境に配慮できる点が挙げられます。

1-3.なぜエコキュートの「レンタル」サービスが登場したのか?

これまでエコキュートといえば「購入」が一般的だったものの、近年、月額定額で利用できる「レンタル」方式が登場しました。生活費が上がっていく中で、初期費用をなるべく抑えたい家庭が増えているのが、理由の一つでしょう。エコキュートは本体価格だけでなく工事費用もかかり、予期せぬ故障が重なることもあるため、大きな出費が必要になりやすい設備なのです。

レンタルの場合は初期費用がゼロに近い形で導入できるため、家計を圧迫せずに最新の給湯設備が使えることから注目が高まっています。ただし月額料金が毎月かかり続ける点や、契約期間中の制約がある点など注意しなければならない部分も少なくありません。そのため、レンタルと購入それぞれのメリットとデメリットを知ったうえで決める必要があるでしょう。

2.エコキュートをレンタルするメリットとは?

エコキュートを購入ではなくレンタルすると得られるメリットには、次のような点が挙げられます。

2-1.初期費用を大幅に抑えられる

エコキュートをレンタルする最大のメリットは、導入時の支払い負担を減らせることです。エコキュートは本体価格が高いため、買い替えのタイミングが突然やってきた時など、家計への負担が大きくなってしまいます。レンタルであれば、まとまった費用を用意しなくてもすぐに設置できるため、急ぎで交換が必要な場合でも対応しやすくなります。

2-2.故障によるリスクを気にしなくて済む

レンタル料金には、修理や点検のメンテナンスを含んでいるケースが大部分です。給湯器は消耗する部品が多く、とくに10年を過ぎると故障の可能性も高まります。レンタルなら修理費用を別途で支払う必要がなく、突然の故障による出費を心配しなくて済みます

2-3.最新モデルが使いやすい

レンタル会社によっては高機能の最新モデルを扱っているケースもあり、購入しなくても新しい機器を利用できる環境を整えられます。省エネ性能が高いモデルや、追い炊き・自動湯張りなど便利な機能が付いたタイプのエコキュートを月額の範囲内で使えることは、大きなメリットです。

2-4.短期居住・仮住まいなどに導入しやすい

転勤が多い家庭や建て替え中の仮住まいでは、長期間使う前提でエコキュートを購入するよりも、レンタルの方が合理的でしょう。必要な期間だけ使えるため、無駄な費用を抑えられます。

2-5.設備管理(メンテナンス)を任せられる

エコキュートは見た目以上に細かい部品が多く、適切に使うには定期的な点検が必須です。レンタルの場合はメンテナンスが込みになっていることが多く、プロが状態をチェックしてくれるため、設備の管理に慣れていない人でも安心です。

2-6.ローン審査不要で導入できる

購入のためにローンを組む場合は、審査が必要になるものの、レンタルなら基本的にローン審査は不要です。過去のローン履歴や収入条件が気になる人でも、エコキュートを導入しやすいのです。

3.エコキュートをレンタルするデメリットとは?

エコキュートをレンタルするのには、先に紹介したメリット以外に、次のようなデメリットも考えられます。

3-1.長期的に見ると総支払額が高くなることも

エコキュートの月額料金は数千円から1万円前後となっており、高額な初期費用なしで気軽に利用できる点がレンタルのメリットです。ただし数年から十数年利用し続けるとなると、購入するより返って費用が大きくなる可能性も見逃せません。

3-2.機種を自由に選べないことが多い

レンタルは取り扱いの機種が限定されていることが多く、希望するメーカーやグレードが選べないことがあります。デザインや機能でこだわりたい部分のある人は、不便さを感じることがあるでしょう。

3-3.契約期間の縛りがあるケースも

レンタル契約には、最低利用期間が設けられているケースが大部分です。1ヶ月からレンタル可能なサービスを提供しているレンタル会社もあるものの、数ヶ月だけレンタルしたいといった希望を叶えるのは、難しいケースが多いでしょう。また、途中解約すると違約金が発生するケースもあります。引っ越しが多い家庭や、将来的にリフォームを予定している場合などは、注意が必要です。

3-4.設置場所や電気工事の制限が発生することも

レンタル会社によっては、設置できる住宅の条件が細かく決められています。基礎スペースが狭い、配管の位置が特殊などの場合設置不可と判断されてしまう可能性もあります。

3-5.対応エリアが限られ、地方では利用しにくい

エコキュートのレンタル事業はまだまだ新しいサービスであり、レンタル対応は都市部に集中しているのが現状です。全国どこでも同じようにレンタルできるわけではなく、地方ではサービス自体提供されていないことも多いのです。

4.エコキュートを購入するメリットとは?

次に、エコキュートをレンタルではなく購入することで得られるメリットには、次のような点が挙げられます。

4-1.長期的に見ると費用を抑えやすい

購入した場合、初期費用と故障の際の修理費用がかかるものの、本体価格と工事費用を合わせても長期的に見ればレンタルより安くなるケースが大部分です。長く使うほど、家計全体でみるとメリットが大きくなります

4-2.好きな機種を自由に選べる

購入であれば、メーカーやグレードの選択肢は広く家族構成やライフスタイルに合った機種を自由に選べますタンク容量や欲しい機能、騒音レベルや節電性能など、自分に合ったポイントを詳細に比較して検討できます。

4-3.資産として残る

購入したエコキュートは家庭の資産となるため、住宅を売却する際にもプラスに働く可能性があります。設備が新しいほど住宅の印象自体がよくなるため、家の価値を維持しやすいというメリットもあります。

4-4.ランニングコストが安定しやすい

修理費用は自己負担になるものの、月々の大きな支払いが続かないため、導入後は家計の見通しが立てやすくなります

4-5.補助金を利用して導入比喩王を抑えられることも多い

エコキュートは環境に配慮した省エネ設備として、各家庭への導入を推進するため多くの自治体や国では補助金制度を設けています。これは住宅にエコキュートを設置する初期費用に対する補助であることが多く、レンタルは対象になりませんエコキュートを購入するからこそ受けられる恩恵だと言えます

5.エコキュートを購入するデメリットとは?

エコキュートを購入するのには、メリット以外に次のようなデメリットもある点を把握しておきましょう。

5-1.初期費用が高額

購入の最大のハードルとなるのが、初期費用の高さです。少なくとも数十万円を用意する必要があります。突然の故障で買い替えなければならないケースでは、予期せぬ大きな出費になりかねません。

5-2.修理費用が突然かかる

レンタルの場合、月額費用に修理費用も含まれるケースが多いため、突然故障した際にも修理費用を別に用意する必要はありません。ところが購入の場合、保証期間を過ぎれば、修理費用がすべて自己負担になります。とくにヒートポンプ部分の故障は高額になりやすいため、想定外の出費が発生する恐れもあります。

5-3.古い給湯機の撤去費用が必要なケースも

エコキュートの設置に当たって、工事費用の中に撤去費を含んでいない工務店もあります事前に確認しないと、想定外に古い給湯機の撤去費用を請求される恐れもあります。

6.どちらを選ぶ?エコキュートのレンタルと購入を徹底比較


ここからは、「初期費用」や「総コスト」など、いくつかの観点でエコキュートのレンタルと購入を比較していきます。

6-1.初期費用

エコキュートを導入する際、最初に気になるのが初期費用でしょう。購入とレンタルでは、この負担が大きく異なるのです。

購入の場合、本体価格と工事費用が必要です。エコキュート本体価格は約25~45万円、工事費用は約15~25万円が相場で、合計で40~70万円ほどかかるケースが大部分でしょう。さらにハイグレード機種や寒冷地仕様を選ぶと、80万円を超えるケースもあり得ます。

一方でレンタルの場合、初期費用は多くても3万円ほどで、完全無料のプランも多くあります。初期費用の面では、圧倒的にレンタルがお得だと言えるでしょう。

6-2.月額支払い・総コストの比較

レンタルの場合の月額料金は、レンタル会社によって異なるものの、およそ月4,000円~6,000円程度のベーシックなプランから、月額5,000円~1万円程度で容量の多いものや高性能モデルのレンタル、保証・メンテナンスが込みのプランなどがあります。

月に5,000円のレンタル料だとすると、1年間のランニングコストは6万円です。ただし、10年間使い続けるとなると、60万円かかることになります。レンタルの場合、機種やサービス内容、契約条件によって金額は異なるものの、毎月一定額の出費が必要になり、長期間レンタルしていると購入より割高になるのは避けられません

初期費用は圧倒的にレンタルが安いものの、長く使うと購入よりレンタルの方が高くつきやすいといえるのです。総コストで考えると、長期利用の場合は購入の方が家計にやさしいと言えるでしょう。

6-3.メンテナンス性と故障時の負担

故障のリスクを完全に避けたい人は、修理費込みのレンタルが優勢です。一方で、購入でも長期保証を付ければ修理費を抑えられます。また、不調を感じたらすぐ点検・修理を依頼するように心がければ、十分に長く安全に使い続けられるでしょう。

6-4.設置の制限と自由度

レンタルは設置可能な住宅や場所に制限があり、特殊な設置場所は断られることもあります。購入の場合も、設置に向かない場所への取り付けは難しいでしょう。それでも購入の場合には、依頼主の意向に沿って、なるべく希望に沿う設置方法を検討してもらえるはずです。

7.家庭タイプ別!おすすめの選び方

エコキュートのレンタルまたは購入を選択するのに当たって、1~2人暮らし家庭か大家族か、持ち家か仮住まいかなど家族のタイプによって、どちらがおすすめかは変わります。そこで家庭のタイプ別に、おすすめの選び方を紹介していきましょう。

7-1.1~2人暮らしで給湯量の少ない家庭

一人暮らしや共働き夫婦など、普段の給湯使用料がそこまで多くない家庭の場合、レンタルが候補として十分に考えられるでしょう。初期費用を抑えつつ適正な容量のエコキュートを使えるため、負担の少ない点が理由です。ただし、今後も同じ住宅に長く済む予定のある場合は、総額でみると購入の方が安くなる点には注意が必要です。

7-2.子育て世帯・4~5人家族など使用湯量が多い家庭

家族の人数が多い家庭では、200リットルから460リットルまで、幅広いタンク容量の中から選べる購入が有利でしょう。とくに子育て中は、お風呂や食器洗いなど大量にお湯を使うため、節電性能の高い最新モデルを選べるのも魅力です。レンタルでは選択できる機種が限られるため、家庭によっては湯量が足りなくなったり、使い勝手を悪く感じたりする可能性もあります。

7-3.持ち家で長く済む予定の家庭

持ち家にこれから10年以上住む予定であれば、結論としては購入がもっとも合理的です。エコキュートの耐用年数は10~15年が一般的であり、長期的に使う前提であれば、レンタルより購入の方が総支払額を抑えられるケースが大部分です。補助金が使えるタイミングで導入すれば初期費用の負担を軽減でき、家全体の資産価値の向上にもつながります。

7-4.仮住まい・転勤族・賃貸住宅の場合

数年以内に転居の予定がある家庭や、建て替え中など一時的な住居にエコキュートが必要な場合は、レンタルが現実的な選択肢になります。購入すると、撤去費用や運搬費用、再設置費用などがかかり、返って高くついてしまいかねません。ただし、契約期間の縛りや解約金の条件はサービスごとに異なるため、短期利用を前提に検討する場合には注意しましょう。

7-5.修理対応や設備管理が不安な家庭

エコキュートは構造が複雑で、年数が経つほど故障のリスクも高まります。そのため、設備管理が苦手な家庭や、急なトラブルへの対応が難しい人には、レンタルの方が安心でしょう。修理費・点検費が月額内に含まれているタイプを選べば、予想外の出費の心配は不要です。

8.総合的に考えて「購入」がおすすめになる理由とは?

ここまでエコキュートをレンタルするか購入するかについて比較してきました。どちらがいいかは家庭のタイプによって異なるものの、総合的に考えると「購入」がおすすめになるのは、次のような理由からです。

8-1.長期利用では総支払額に大きな差が生まれる

レンタルの月額はおよそ4,000円~1万円程度に設定されています。仮に10年間継続した場合、総支払額は約48万円~120万円です。一方、エコキュートを購入する場合の総額は、本体と工事費を合わせておよそ40~70万円ほどかかるケースが大部分です。つまり、長期間済む住まいでレンタルを選ぶと、8~50万円以上割高になるケースが珍しくありません。

エコキュートは平均して10~15年ほど使用できるため、「長く使う設備ほど購入が有利になる」構造に当てはまります。費用差が10年でこれほど開く以上、10年以上長く住み続ける家でレンタルを選択するメリットは限定的だと言えます。

8-2.自分の暮らしに合った機種を選びやすい

エコキュートは、メーカーやシリーズによって、性能や使い勝手が大きく異なりますお湯がよく使われる家庭ならタンク容量が大きな機種、騒音を抑えたい場合は静穏性の高いモデルが安心でしょう。家族の入浴時間に開きがあるライフスタイルの家庭なら、追い炊きや足し湯機能のあるエコキュートがおすすめです。購入であれば、このようなポイントを細かくこだわりながら、自分たちの生活に最適なモデルを選べます

一方でレンタルは対象機種が限られており、「使いたいメーカーが選べない」「最新グレードはレンタル対象外」というケースも多々あります毎日使う給湯器だからこそ、自由に選べる購入の方が、毎日の満足度は高くなるでしょう。

8-3.補助お金の活用でさらに購入が有利

国や多くの自治体では、省エネ設備の導入を支援するため補助金制度を実施しています。省エネ性能に優れ、環境にやさしいエコキュートは補助金の対象になることが多く、年間を通じて多くの家庭が、補助金を利用してエコキュートを導入しているのです。

一方でエコキュートのレンタルの場合、設備の所有権はレンタル会社にあるため、補助金の対象外となるケースが大部分です。補助金の有無を考慮すると、購入の方がコスト面でさらに有利になるでしょう。

8-4.裕宅設備としての資産価値を残せる

購入したエコキュートは、住宅の付帯設備として資産に計上されます。エコキュートは、将来リフォームを行う際の査定や、住まいを売却する際の査定でも、一定の評価を受けやすい設備なのです。とくに省エネ性能のエコキュートは住宅の魅力を高める要素として扱われることが多く、住み替えを考える人にもエコキュート付きの中古住宅は人気です。

これに対してレンタルの場合、所有権は契約会社にあるため、資産として残りません設備価値が住宅に蓄積されない点は、長く住む住宅ではデメリットになりがちです。

8-5.修理費の不安は延長保証でカバーできる

レンタルのメリットに、修理費が無料だという点があるものの、購入でもメーカー保証に延長保証をプランすすれば、同じような安心感を得られます。延長保証は5年・10年などを選べるプランが多く、費用も数千円から2万円前後が一般的です。これを利用すれば、保証時の大きな出費のリスクは十分に抑えられるでしょう。

9.まとめ

短期買いの仮住まいや、3~5年程度の利用なら、エコキュートのレンタルは有効な選択肢です。しかし、10年以上住む予定の住宅では、購入の方が費用や機種選択の自由度、資産価値や補助金の面などメリットが大きいでしょう。家族が長く暮らす家、毎日使う給湯器だからこそ、エコキュートは資産として購入するという選択の方が、理にかなっているのです。

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