太陽光発電
2025/08/18
オクトパスエナジーは一人暮らしにおすすめ?料金プランやメリット、デメリットをわかりやすく解説
オクトパスエナジーは後発の電力会社ながら、一人暮らしにおすすめの料金プランを展開して注目を集めています。
住んでいる場所やライフスタイルによっては、現在の電気料金よりも安くなる可能性があるため、一人暮らしの方はチェックしてみましょう。
本記事では、オクトパスエナジーで一人暮らしにおすすめの料金プランやメリット、デメリットなどをわかりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。
オクトパスエナジーってどんな会社?
オクトパスエナジーとは、英国で誕生し、2021年に東京ガスとの合弁で日本進出した再生可能エネルギーに特化した電力会社です。
日本国内では、開始からわずか約3年で契約件数が30万件を突破しています。市場投入から急速に成長した証であり、2024年末時点の調査では、「契約者の90%以上が料金の安さを実感」と回答しており、信頼感も高まっています(※)
また、オクトパスエナジーが提供する電力は、非化石証書を活用し「実質再生可能エネルギー100%」かつCO₂排出ゼロを実現している点も注目されています。
一人暮らしでも節電意識や地球負荷軽減に関心のある方にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
(※)出典:オクトパスエナジー「2025年1月最新:電気料金比較、オクトパスは安い?安くない?」
一人暮らしで電力会社を見直すべき理由
電気料金は「基本料金+電力量料金+燃料費調整額(+再エネ賦課金)」で構成され、電力会社やプランによって単価設定が異なります。つまり、基本料金や従量料金の違い次第で、月々の負担額に大きな差が生じるのです。
例えば、契約時に標準プランを選んだまま使い続けると、本来よりも高い料金になる可能性があります。
また、契約当初に設定されたアンペア数や昼間・夜間の使い方が現在のライフスタイルとずれていると、無駄な支出になりかねません。
総務省の家計調査(単身世帯)によれば、2024年の一人暮らしの電気料金の平均は月額6,756円(年間換算:約81,072円)でした(※)。
あくまでも平均的な金額ではありますが、月額6,756円(年間換算:約81,072円)よりも高い電気料金を支払っている方は、電気料金プランの見直しで大幅な節約が期待できます
一人暮らしで電気料金を節約したいなら、自分に合ったプランへ乗り換えましょう。
(※)出典:総務省「家計調査 家計収支編 単身世帯」
オクトパスエナジーの一人暮らし向けプラン比較
記事執筆時点でオクトパスエナジーの料金プランは、主に以下のとおりです。
- グリーンオクトパス
- シンプルオクトパス
- オール電化オクトパス-サンシャイン
- オール電化オクトパス
- EVオクトパス
- ソーラーオクトパス
一人暮らし向けの料金プランは、グリーンオクトパス、シンプルオクトパス、オール電化オクトパス-サンシャインの3つです。次項より、それぞれ、順番に解説します。
なお、オクトパスエナジーの料金プランは申し込むエリアによって内容や金額が異なる場合があるため、注意しましょう。
グリーンオクトパス
グリーンオクトパスは、オクトパスエナジーが提供するスタンダードな電気料金プランで、家庭用の一般的な契約に対応しています。
次の表は、関西電力管内での電気料金単価をまとめたものです。
区分 | 単価 | ||
---|---|---|---|
基本料金 | 6kVA未満 | 12.40円/日 | |
6kVA以上 | 13.93円/日/1kVA | ||
電気料金単価 | 6kVA未満 | 0~15kWh | 0.00円/kWh |
16~120kWh | 20.08円/kWh | ||
121~300kWh | 22.70円/kWh | ||
301kWh超 | 26.61円/kWh | ||
6kVA以上 | 0~120kWh | 16.15円/kWh | |
121~300kWh | 19.55円/kWh | ||
301kWh超 | 21.80円/kWh |
関西電力管内の場合は、契約容量に応じて異なるメリットがあります。
6kVA未満のプランでは、月15kWhまでの電気使用量が無料となるため、電気の使用が非常に少ない方にとって非常に経済的です。
例えば、外出が多く在宅時間が短い方や、電気をあまり使わないミニマルな暮らしをしている一人暮らしに適しています。
一方で6kVA以上の契約になると、電力量料金の単価が全体的に割安に設定されており、一定量以上を安定して使う方に向いています。
具体的には、冷暖房や家電をよく使う在宅ワーク中心の生活や、夜間に家事をまとめて行うスタイルなど、日常的に電気を多めに使う人におすすめです。
関西電力管内でグリーンオクトパスを申し込む場合、電力使用量が非常に少ないなら「6kVA未満」、日常的に家電を多く使う生活なら「6kVA以上」が適しています。
シンプルオクトパス
シンプルオクトパスは完全従量制の電気料金プランで、最大の特徴は基本料金と燃料費調整額がともに0円であることです。
つまり、電力使用量に対してのみ支払いが発生する、非常にシンプルでわかりやすい料金体系になります。なお、関西電力管内では、電気料金単価が一律26.40円/kWhです。
シンプルオクトパスは、電気の使用量がごく少ない一人暮らしの方に特に適しています。
例えば、平日は外出が多く自宅にいる時間が短い方や、オール電化でなく電気使用が限定的な住環境に住んでいる方にとっては、無駄な固定費を一切支払わずに済むためコストパフォーマンスが高くなります。
ただし、電気を多く使う傾向がある方にとっては、単価がやや割高なため注意が必要です。電力量が月100kWhを超えるようであれば、グリーンオクトパスや後述するオール電化オクトパス-サンシャインのほうが割安になる可能性があります。
電力使用量が少なく、料金を明確に管理したい方にぴったりのプランだと覚えておきましょう。
オール電化オクトパス-サンシャイン
オール電化オクトパス-サンシャインは、オール電化住宅向けに設計された時間帯別料金制のプランで、生活スタイルに応じて電気料金を効率的に抑えられるのが特徴です。
次の表は、関西電力管内での電気料金単価をまとめたものです。
区分 | 単価 | |
---|---|---|
基本料金 | 10kWまでの基本料金 | 79.21円/日 |
10kWを超える1kWあたりの追加料金 | 13.71円/日/1kW | |
電気料金単価 | デイタイム (9:00~15:00) |
13.39円/kWh |
スタンダードタイム (0:00~9:00、 15:00~24:00) |
22.31円/kWh |
オール電化住宅向けの時間帯別料金制のプランは、日中の電気料金単価が高く、夜間に安くなる傾向が見られます。
しかし、オール電化オクトパス-サンシャインは毎日9:00~15:00までのデイタイムが13.39円/kWhで、残りのスタンダードタイムが22.31円/kWhとなっており、日中のほうが電気料金単価は安いです。
そのため、一人暮らしで、なおかつ在宅ワークや自宅での作業が多く、日中の電力使用量が多い人に適しています。
一人暮らしでオクトパスエナジーを使うメリット
一人暮らしでオクトパスエナジーを使うメリットは、主に以下のとおりです。
- 解約金・契約期間の縛りなし
- アプリで使用量を可視化
- 再エネ電気でCO₂排出ゼロ
それぞれ、順番に解説します。
解約金・契約期間の縛りなし
オクトパスエナジーの大きな特徴のひとつが、「解約金や契約期間の縛りが一切ない」という点です。多くの電力会社では1年〜2年の契約期間が設定されており、途中で解約すると違約金が発生するケースもあります。
しかし、オクトパスエナジーではそのような制限がないため、ライフスタイルの変化にも柔軟に対応が可能です。
一人暮らしでは、就職や転勤、転居といった事情で急に引っ越すことも少なくありません。そうした場面でも、契約の縛りがないため手続きがスムーズに行え、余計な費用の心配をせずに済みます。
気軽に始められて、必要に応じていつでも見直せるという自由度の高さは、一人暮らしの方にとって非常に大きな安心材料となるでしょう。
アプリで使用量を可視化
オクトパスエナジーでは、専用のスマホアプリを通じて電気の使用状況を簡単にチェックできます。このアプリは、日別・週別・時間帯別といった細かい単位で電力量をグラフ表示できる機能があり、自宅での電力消費の傾向を「見える化」することが可能です。
一人暮らしでは「自分ひとりの電気使用量が多いのか少ないのか」がわかりにくいこともありますが、このアプリを活用すれば、ピーク時間や無駄遣いしている時間帯が一目で把握できます。
さらに、使いすぎた月にはその傾向が視覚的にすぐにわかるため、翌月以降に調整もしやすく、電気料金の節約につながるのが魅力です。
再エネ電気でCO₂排出ゼロ
オクトパスエナジーの「グリーンオクトパス」で提供する電気は、非化石証書を活用した「実質再生可能エネルギー100%」の電気です。
実質再生可能エネルギー100%とは、太陽光や風力、水力といった再生可能エネルギーを使った発電に相当する電力を供給していることを意味し、CO₂の排出量が実質ゼロであるという環境面での大きなメリットがあります。
つまり、オクトパスエナジーなら、特別な手間や設備の導入は必要なく、電力会社を切り替えるだけで、地球温暖化対策への貢献が可能です。
「環境にいいことをしたいけど何から始めればいいかわからない」という方にとって、オクトパスエナジーの電気は身近で実践しやすい選択肢になります。
オクトパスエナジーのデメリット
一人暮らしでオクトパスエナジーのデメリットは、主に以下のとおりです。
- 燃料費調整額に上限がない
- セット割がない
- ポイント還元などの特典が少ない
それぞれ、順番に解説します。
燃料費調整額に上限なし
燃料費調整額とは、発電に必要な燃料(石油・LNG・石炭など)の価格変動に応じて、毎月の電気料金に自動的に加算または減算される金額のことです。
燃料費調整額があることで、電力会社は燃料価格の変動リスクを反映しやすく、利用者側も市場の状況に応じた料金で電気を使うことができます。
ただし、オクトパスエナジーでは燃料費調整額に「上限」が設けられていません。世界的な燃料価格の高騰や為替の急変動といった社会情勢の影響を、利用者の電気料金にそのまま反映する可能性があります。
オクトパスエナジーを含めた新電力会社では、燃料費調整額に上限を設けないことは珍しくありません。過去には、ウクライナ情勢や原油価格の高騰により、多くの家庭で燃料費調整額が大幅に上昇し、月々の電気料金が想定以上に高くなったケースも見られました。
燃料費調整額の変動が家計に与えるインパクトは大きくなる可能性があるため、電気料金の推移を定期的に確認することが重要です。
セット割がない
電力自由化により、電力事業にはさまざまな業種の企業が参入するようになりました。
例えば、東京ガスや大阪ガスなどのガス会社、あるいはソフトバンクやauといった通信会社も電気料金プランを提供しており、「電気+ガス」や「電気+スマホ」のセット契約で割引を受けられる「セット割」を展開しています。
セット割を活用すれば、月々の固定費を効率よく削減することが可能です。
一方、オクトパスエナジーでは基本的にセット割は用意されていません。
例外として「電気ガスセット割」を提供する特設ページが存在しており、そこから申し込むことで電気と都市ガスをまとめて契約し、一定の割引を受けられる仕組みがあります。
しかし、電気とガスのセットは、記事執筆時点では東京23区内の一部エリア限定で提供されているテスト運用中のサービスであり、全国的に展開されているわけではありません。
そのため、実質的にはオクトパスエナジーはセット割がない電力会社と考えたほうがよいでしょう。
ポイント還元などの特典が少ない
電力自由化以降、電力会社の中にはポイントサービスやキャンペーン特典を強化する動きが活発になっています。
例えば、楽天でんきでは楽天ポイント、東京ガスではTポイントといったように、電気料金の支払いに応じてポイントが貯まる仕組みが整っており還元を受けることが可能です。
一方、オクトパスエナジーでは、2025年8月時点で独自のポイント還元サービスは行われていません。
ただし、電気料金の単価が抑えられており、コストそのもので還元するスタイルが特徴です。「毎月ポイントを貯めたい」という方にはやや物足りないかもしれませんが、シンプルで分かりやすい料金体系を好む方にとっては、逆に魅力といえるでしょう。
また、期間限定のキャンペーンや「友達紹介割」などのお得になるサービスは随時実施されています。
オクトパスエナジーが向いている一人暮らしの人
オクトパスエナジーが向いている一人暮らしの人の特徴は、主に以下のとおりです。
- 電気使用量が少ない人
- リモートワーク中心で昼間在宅が多い人
- 環境志向・再エネ重視の人
それぞれ、順番に解説します。
電気使用量が少ない人
一人暮らしで外出が多く、電気を使うのは主に夜間だけという方には、オクトパスエナジーの「グリーンオクトパス」や「シンプルオクトパス」が特におすすめです。
これらのプランは、基本料金が安く抑えられており、使用した分だけ支払う従量課金制がベースとなっているため、日中にあまり電気を使わない生活スタイルとの相性が優れています。
家計を見直したい一人暮らしの方は、まず自分の電気使用量を確認し、電気料金プランとの相性をチェックしてみると良いでしょう。
リモートワーク中心で昼間在宅が多い人
リモートワークを中心とした生活を送っており、昼間も冷暖房やパソコンなどを長時間使用する一人暮らしの方には、オクトパスエナジーの「オール電化オクトパス」シリーズが特に効果的です。
「オール電化オクトパス」シリーズは時間帯別に電力量料金が設定されており、生活スタイルに応じた電気料金の最適化が可能です。
例えば、「オール電化オクトパス – サンシャイン」では、日中の9時〜15時に設定された「デイタイム」の単価が他の時間帯より割安に設定されており、リモートワーク中のエアコン使用や家電稼働が多い方でもコストを抑えやすくなっています。
さらに、2025年8月時点では、毎日11:00〜13:00の電気料金が割引になる「夏のハッピーアワー」も実施されており、電力使用が集中しがちな時間帯の負担を軽減できます。
在宅時間が長くなることで光熱費が気になる方にとっては、料金の仕組みを活かして賢く節約できる点が大きなメリットです。
環境志向・再エネ重視の人
環境への配慮を重視する一人暮らしの方には、オクトパスエナジーの「グリーンオクトパス」が最適な選択肢です。
「グリーンオクトパス」では、実質再生可能エネルギー100%でCO₂排出ゼロの電気を利用できます。
電気を使うだけで自然と脱炭素に貢献できる仕組みになっており、日常生活の中で無理なく環境意識を取り入れることが可能です。
さらに、オクトパスエナジーのアプリを使えば、電気使用量をグラフで「見える化」することができ、自分の使い方を客観的に振り返るきっかけにもなります。
節電意識が自然に身につくことで、環境貢献の実感も高まり、日々の暮らしがより充実したものになるでしょう。
オクトパスエナジーの契約・切り替え手順
オクトパスエナジーの契約で必要なものは、主に以下のとおりです。
- 契約者の氏名・連絡先(メールアドレス、電話番号)
- 契約先の住所(郵便番号を含む)
- 電気の使用開始日(引越し日)
- 支払い方法(クレジットカードまたは口座振替)
- スマートメーターの有無(通常は自動で確認される)
なお、申し込み手順は新規契約と契約変更で若干異なります。それぞれ、順番に解説します。
新規契約の場合
一人暮らしの新居でオクトパスエナジーと新規契約を結ぶ場合の手順は以下のとおりです。
- オクトパスエナジー公式サイトにアクセスする
- 新居の住所で見積もりを行う
- 申し込みたいプランを選択する
- 「引越し先でご利用」を選択する
- 必要な情報を入力して申し込みを完了する
- 引越し完了後にブレーカーを上げる
引越し当日にブレーカーを上げても通電しない場合は、オクトパスエナジーに連絡しましょう。
契約変更の場合
現在住んでいる場所でオクトパスエナジーに契約を変更したい場合の手順は以下のとおりです。
- オクトパスエナジー公式サイトにアクセスする
- 現在の住所で見積もりを行う
- 申し込みたいプランを選択する
- 「現住所でご利用」を選択する
- 必要な情報を入力して申し込みを完了する
- 検針日が来たら自動的に切り替わる
契約を変更する場合は、現在のご契約情報が必要です。事前に、電力会社の検針票や契約内容が記載されている書面で、契約中の電力会社とお客さま番号、供給地点特定番号を確認しましょう。
賃貸住宅でオクトパスエナジーを利用する際の注意点
賃貸住宅でオクトパスエナジーを利用する際には、原則として管理会社や大家さんへの連絡は不要で、自分の判断で電力会社を切り替えることができます。
しかし、賃貸住宅が「高圧一括受電契約」の場合は注意が必要です。
高圧一括受電とは、マンション全体で1つの電力会社と高圧契約を結び、建物全体に電力を供給したうえで、各戸に再分配する契約になります。
マンション全体で同じ電力会社と契約するため、居住者が個別に電力会社を選ぶことができません。
一人暮らしでオクトパスエナジーを申し込みたい場合は、住んでいる賃貸住宅が高圧一括受電契約を結んでいないか管理会社に聞いてみましょう。
まとめ
以上が、オクトパスエナジーで一人暮らしにおすすめの料金プランの解説になります。
一人暮らしをしていて電力使用量が少ない方は「グリーンオクトパス」や「シンプルオクトパス」が、日中に電力使用量が多い方は「オール電化オクトパス-サンシャイン」がおすすめです。
ただし、オクトパスエナジーは住んでいる地域によって料金単価が異なるため、申し込む前に見積もりを取って確認しましょう。
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