オール電化
2024/10/19
【2024年最新版】主要エコキュートメーカーの最新セミオートタイプを徹底解説!
エコキュートにはセミオートタイプ、フルオートタイプ、給湯専用タイプの3種類があり、メリットやデメリットが異なります。 そのため、エコキュートを選ぶ前に、給湯方法のメリットやデメリットを知っておくと良いです。 また、同じ給湯方法でも、メーカーごとに製品の性能や搭載している機能も異なるので、一緒に確認しておきましょう。
今回は、セミオートタイプのエコキュートについて解説します。セミオートタイプのエコキュートに興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートの仕組みは共通している
エコキュートとは、電気と空気の熱でお湯を沸かす貯湯式給湯器です。
メーカーによって搭載している機能や給湯効率に違いはありますが、お湯を沸かすためのヒートポンプユニット、お湯を溜めておく貯湯タンクユニット、湯温や湯量をコントロールするリモコンユニットの3つで構成されていることは共通しています。
空気の熱を圧縮して生まれる高熱を利用しているため、他の給湯器に比べてお湯を沸かすための年間ランニングコストが抑えられていることが特徴です。
エコキュート | ガス給湯器 | 電気温水器 | 石油給湯機 | |
---|---|---|---|---|
北海道電力エリア | 約54,000円 | 約104,400円 | 約184,800円 | 約78,000円 |
東北電力エリア | 約48,000円 | 約98,400円 | 約189,600円 | 約70,800円 |
北陸電力エリア | 約42,000円 | 約112,800円 | 約166,800円 | 約70,800円 |
東京電力エナジーパートナーエリア | 約37,200円 | 約73,200円 | 約158,400円 | 約81,600円 |
中部電力エリア | 約25,200円 | 約81,600円 | 約100,800円 | 約67,200円 |
関西電力エリア | 約20,400円 | 約75,600円 | 約87,600円 | 約63,600円 |
中国電力エリア | 約43,200円 | 約108,000円 | 約176,400円 | 約67,200円 |
四国電力エリア | 約44,400円 | 約93,600円 | 約193,200円 | 約66,000円 |
九州電力エリア | 約20,400円 | 約102,000円 | 約84,000円 | 約64,800円 |
沖縄電力エリア | 約27,600円 | 約62,400円 | 不明 | 約55,200円 |
実際のランニングコストは給湯器の性能やお湯の消費量によって異なりますが、エコキュートは省エネ性能が高いため、お湯を沸かすためのコストを節約できます。
ただし、エコキュートは給湯方法が3種類あり、お湯を入れる際の操作方法や搭載している機能に違いがあると覚えておきましょう。
セミオートタイプのエコキュートとは?
セミオートタイプとは、ボタン1つでお湯はりが可能な給湯方法を搭載した種類のエコキュートです。
設定した湯量と湯温のお湯を自動で張るため、簡単にお風呂に入ることができます。
なお、メーカーによってはオートタイプやエコオートタイプと呼称して販売しているケースもありますが、本記事では理解のしやすさを優先してセミオートで統一します。
セミオートタイプのエコキュートを選ぶメリット
セミオートタイプのエコキュートを選ぶメリットは以下のとおりです。
- フルオートタイプよりも初期費用が抑えられる
- 入浴剤の制限がない
上記を順番に解説します。
フルオートタイプよりも初期費用が抑えられる
エコキュートの給湯方法はセミオートタイプ以外に、フルオートタイプと給湯専用タイプがあります。
概要 | |
---|---|
セミオートタイプ | ボタン1つでお湯はりが可能 |
給湯専用 | 手動で給湯する |
フルオートタイプ | ボタン1つでお湯はりが可能 自動保温機能により、浴槽内の湯温を一定に保てる |
セミオートタイプに対して、フルオートタイプは自動保温機能や追い焚き機能を搭載しているため、価格が高いです。
一般的にセミオートタイプのエコキュートが50万円前後で購入できるのに対して、フルオートタイプは50万円~70万円が相場です。
全てのケースで当てはまるとは限りませんが、フルオートタイプを購入するよりも、セミオートタイプを購入したほうが初期費用を抑えられる可能性があります。
入浴剤の制限がない
フルオートタイプのエコキュートは追い焚き機能が搭載されています。
追い焚き機能とは、浴槽内部のお湯を専用の配管で循環させ、貯湯タンクユニット内部で溜めてあるお湯と熱交換をして温めなおして戻す機能です。
貯湯タンクユニットにて溜めてあるお湯と混ぜる機能ではないので、お湯を汚さずに温めなおすことができます。
しかし、浴槽内部にとろみや固形物が含まれている入浴剤が混じっていると、専用の配管を通過する際にゴミや不純物が混ざってしまい、劣化させる可能性が高いです。
そのため、フルオートタイプのエコキュートでは入浴剤の制限があります。
セミオートタイプは追い焚き機能が搭載されていないので、入浴剤の制限はありません。好きな入浴剤を自由に使えるので、入浴剤にこだわりがある方はフルオートタイプよりもセミオートタイプのエコキュートを選びましょう。
セミオートタイプのエコキュートを選ぶデメリット
- 機能が少ない
- 選択肢が少ない
- 補助金の対象になりにくい
機能が少ない
セミオートタイプのエコキュートを選ぶデメリットは、搭載されている機能が少ないことです。
例えば、三菱エコキュートのセミオートタイプとフルオートタイプでは、搭載している機能が次の表のとおり異なります。
セミオートタイプ | フルオートタイプ | |
---|---|---|
機能 | 自動風呂給湯 こだわりの先進仕様 スマートリモコン 安心設計 電力自由化対応 省エネ制御 あったかリンク MyMU お天気リンク |
自動風呂給湯 こだわりの先進仕様 スマートリモコン 安心設計 電力自由化対応 省エネ制御 あったかリンク MyMU お天気リンク ホットあわー キラリユキープPLUS バブルおそうじ おそうじ湯はリンク ホットりたーん ハイパワー給湯 |
メーカーやシリーズによって多少は異なりますが、基本的にセミオートタイプに搭載されている機能は、同メーカーの他機種で標準装備されている機能です。
セミオートタイプのエコキュートでは、メーカーごとの独自機能を利用することができません。
お風呂の時間を快適に過ごしたいと考えている方は、機能を多く搭載している傾向があるフルオートタイプを選びましょう。
選択肢が少ない
セミオートタイプのエコキュートを選ぶデメリットとして、選択肢が少ないことが挙げられます。
次の表は、主要メーカーで販売されているセミオートタイプのエコキュートのラインナップをまとめたものです(※)。
セミオート(オート・エコオートを含む) | |
---|---|
三菱 | Aシリーズ |
パナソニック | Jシリーズ |
ダイキン | Aシリーズ |
コロナ | CHP-37SAZ1 CHP-46SAZ1 CHP-37SAY4 CHP-46SAY4 |
エコキュートのラインナップは、メーカーごとに生産力や技術力が異なるため数に違いがあります。
しかし、フルオートタイプは主力商品のため、各メーカーでラインナップが充実していますが、セミオートタイプは各メーカーで1種類程度です。
主要メーカーの1つである日立では、給湯専用タイプを販売していますが、セミオートタイプは販売していません。
選択肢が少ないということは、選ぶときに迷わなくて済みますが、ライフスタイルや敷地スペースに合わせて最適な機種を選ぶことが難しいです。
貯湯容量や貯湯タンクユニットの形状、機能などを比較したい場合は、フルオートタイプのエコキュートを選びましょう。
※2024年10月時点での情報になります。
補助金の対象になりにくい
エコキュートは省エネ性能の高い給湯器のため、購入する際に国や地方自治体が補助金を出す傾向があります。
ただし、全てのエコキュートが補助金の対象にはならず、年間給湯効率が高い機種が対象になりやすいです。
例えば、経済産業省が行っている給湯省エネ2024事業では、次の基準値を超えているエコキュートが補助金の対象です。
区分名 | 想定世帯 | 貯湯缶数 | 貯湯容量 | 仕様 | 2025年度目標基準値 |
---|---|---|---|---|---|
A | 少人数 | — | — | 一般地 | 3.0 |
B | 寒冷地 | 2.7 | |||
C | 標準 | 一缶 | 320L未満 | 一般地 | 3.1 |
D | 寒冷地 | 2.7 | |||
E | 320L以上550L未満 | 一般地 | 3.5 | ||
F | 寒冷地 | 2.9 | |||
G | 550L以上 | 一般地 | 3.2 | ||
H | 寒冷地 | 2.7 | |||
I | 多缶 | —- | 一般地 | 3.0 | |
J | 寒冷地 | 2.7 |
フルオートタイプのエコキュートは給湯効率を高める機能を搭載していることが多く、上記の数値を超えているので補助金の対象になりやすいです。
しかし、セミオートタイプは搭載している機能数が少なく、給湯効率が低い傾向があるので機種によっては補助金を貰えません。
フルオートタイプのエコキュートに比べて初期費用を抑えられますが、機種によっては補助金が貰えない可能性があると覚えておきましょう。
主要メーカーで販売している最新のセミオートタイプのエコキュート
2024年時点で、主要メーカーで販売している最新のセミオートタイプのエコキュートは以下のとおりです。
セミオート(オート・エコオートを含む) | |
---|---|
三菱 | Aシリーズ |
パナソニック | Jシリーズ |
ダイキン | Aシリーズ |
コロナ | CHP-37SAZ1 CHP-46SAZ1 CHP-37SAY4 CHP-46SAY4 |
上記をメーカーごとに順番に解説します。
三菱のセミオートタイプ
三菱では、セミオートタイプのエコキュートとしてAシリーズを販売しています。
おもに、次のような機能を搭載しているシリーズです。
概要 | |
---|---|
こだわりの先進仕様 | 高効率にお湯を上手に沸かせる |
スマートリモコン | 機能が一目で分かり、家族が使いやすいリモコン |
安心設計 | 非常時でも使いやすい設計 |
電力自由化対応 | 多様な電力料金契約に対応 |
省エネ制御 | AIによって無駄なくお湯を沸かせる |
あったかリンク | 脱衣所や浴室に暖房がある場合に連携可能 |
MyMU | スマホと連携可能 |
お天気リンクEZ | 太陽光発電システムがある場合に連携可能 |
上記の機能は、三菱の全てのエコキュートに搭載されている標準機能です。Aシリーズは上記以外の機能が搭載されていません。
貯湯容量は370Lと460Lの2種類のみです。
Aシリーズにはセミオートタイプ以外にフルオートタイプと給湯専用タイプはありますが、そちらには貯湯容量550Lの機種と、給湯専用タイプには少人数世帯向けの180Lがあります。
同シリーズの他機種と比べると、給湯機能や貯湯容量の種類などで劣っている面があるため、予算の都合でフルオートタイプを選べず、給湯専用タイプは購入したくない場合に検討しましょう。
なお、三菱のセミオートタイプのエコキュートは、給湯省エネ2024事業の補助金の対象ではありません。
パナソニックのセミオートタイプ
パナソニックでは、セミオートタイプのエコキュートとしてJシリーズを販売しています。
おもに、次のような機能を搭載しているシリーズです。
概要 | |
---|---|
エコキュート専用アプリ | スマホでエコキュートを操作可能 |
ソーラーチャージ | 太陽光発電システムがある場合に連携可能 |
清潔・便利機能 | 貯湯タンクユニットにコーティングやステンレス管を採用 |
真空断熱材 | 給湯効率を向上させる素材を用いている |
4本脚 耐震設計技術 | 地震に強い設計 |
AiSEG2と連携 | AiSEG2がある場合に連携可能 |
無線LANリモコン | LAN機能を搭載したリモコンユニット |
上記の機能は、パナソニックのフルオートタイプエコキュートに搭載されている標準機能です。Jシリーズは上記以外の機能が搭載されていません。
貯湯容量は370L、460Lの角型タイプのみです。
パナソニックのセミオートタイプは、他メーカーのセミオートタイプに比べて給湯効率が高く、給湯省エネ2024事業の補助金の対象になっています。
メーカーとしての知名度や技術力も高いため、安心して購入したい方はパナソニックのセミオートタイプがおすすめです。
ダイキンのセミオートタイプ
ダイキンでは、給湯専用タイプのエコキュートとしてAシリーズを販売しています。
おもに、次のような機能を搭載しているシリーズです。
概要 | |
---|---|
無線LAN対応リモコン | 無線LANに対応したリモコン |
Daikin Smart APP 対応 | 専用アプリでスマホと連携可能 |
ECHONET Lite 規格&AIF認証対応 | HEMSと連携可能 |
昼間シフト機能 | 太陽光発電システムがある場合に、昼間にお湯を沸かす設定 |
電力抑制設定 | 沸き上げ時の消費電力を抑制する設計 |
ツイン給湯 | お湯はりと台所・シャワーの温度を別々に管理できる機能 |
上記の機能は、ダイキンのフルオートタイプエコキュートに搭載されている標準機能です。Aシリーズでは上記以外の機能が搭載されていません。
貯湯容量は370L、460Lの角型タイプのみです。
ダイキンのセミオートタイプのエコキュートには、次の特徴があります。
- 給湯効率が高い
- 水圧が強い
ダイキンのセミオートタイプのエコキュートは給湯効率が高く、パナソニックのセミオートタイプと同様に給湯省エネ2024事業の補助金の対象となっています。
さらに、Aシリーズはパワフル高圧タイプで、水圧が330kPaです。
エコキュートは貯湯式給湯器で、夜間に沸かしたお湯を貯湯タンクユニットで溜めておき、翌朝以降に使用します。貯湯タンクユニットに溜めておく際にタンクが水圧で壊れないように減圧するため、ガス給湯器に比べて水圧が弱いことが課題です。
最近はパワフル高圧タイプが増えており、300kPa前後に達していますが、ダイキンの330kPaはトップクラスの数値です。
パナソニックのセミオートタイプは280kPaなので、水圧にこだわりたい方はダイキンのAシリーズを検討しましょう。
なお、2024年版のAシリーズは給湯省エネ2024事業で補助金の対象です。
コロナのセミオートタイプ
コロナでは、給湯専用タイプのエコキュートとしてCHP-37SAZ1、CHP-46SAZ1、CHP-37SAY4、CHP-46SAY4を販売しています。
おもに、次のような機能を搭載している機種です。
概要 | |
---|---|
今日の湯増し休止 | お湯の沸き増しを行わない設定 |
使いきりモード | お湯を沸かす量を減らす設定 |
ダブル温調 | お湯はりと給湯で、違う温度のお湯が同時に使える |
貯湯ユニット内ステンレス配管 | 貯湯タンクユニットにステンレス配管を使用 |
汚れんコート | 貯湯タンクユニットにコーティングを施す |
高圧力(最高使用圧力170kPa) | 水圧が170kPa |
ecoガイド | リモコンの操作方法などを説明する機能 |
インターホンリモコン | 湯温や湯量をコントロールできるリモコン |
コロナのセミオートタイプでは、インターホンリモコンが無線LANに搭載されていないバージョンとなっています。そのため、セミオートタイプではスマホアプリとの連携ができません。
貯湯容量は370L、460Lの角型タイプのみです。
CHP-37SAZ1とCHP-46SAZ1は給湯効率が高く、給湯省エネ2024事業の補助金の対象となっています。
そのため、コロナのセミオートタイプを購入するなら、CHP-37SAZ1とCHP-46SAZ1がおすすめです。
まとめ
以上が、セミオートタイプのエコキュートの解説になります。セミオートタイプのエコキュートはフルオートタイプに比べて初期費用を抑えことができ、入浴剤の使用に制限がありません。
しかし、商品の選択肢が給湯専用タイプよりも少なく、2023年までに販売したモデルでは給湯効率が低く、補助金が貰えない可能性があると覚えておきましょう。
「エコ突撃隊」では、メーカー正規品のセミオートタイプのエコキュートを低価格で販売しております。フルオートタイプや給湯専用タイプも扱っているので、エコキュートを購入したいと考えている方は、ぜひご相談してください。
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