蓄電池
2022/05/18
V2H補助金とは?2022年の補助金額や制度内容を分かりやすく解説
電気自動車を所有しているなら、V2H機器の導入を検討してみましょう。V2H機器があれば、電気自動車の充電時間が短くなり、バッテリーを蓄電池として使用できるようになります。 ただし、V2H機器は高額な傾向があるので、導入するならV2H補助金の活用をおすすめします。
そこで今回は、V2H補助金について解説します。記事執筆時点で最新のV2H補助金の制度内容を分かりやすく説明しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
V2Hとは?
V2Hとは「Vehicle to Home」の略称で、電気自動車(EV)に蓄電されている電気を住宅に給電して、照明やテレビ、冷蔵庫などの家電製品を動かすシステムのことです。
つまり、V2H機器があれば電気自動車のバッテリーを蓄電池代わりに使用できます。蓄電池があれば、災害で停電が起きたとしても、住宅に給電できるので普段に近い生活を送ることができます。
V2H補助金とは?
V2H機器は電気自動車を蓄電池として使用できるだけでなく、複数のメリットがあるシステムです。一方で、設置するV2H機器の種類や配線の長さ、太陽光発電システムの有無などによって費用が大きく異なります。
機種や工事内容によって異なりますが、V2H機器の相場は工事費用を含めて約80万円~約140万円です。
V2Hの導入費用は高額な傾向があるため、購入を考えている方はV2H補助金の申請をおこないましょう。
国は環境問題解決の一環として、電気自動車やプラグインハイブリッド車などの導入と普及を応援しており、V2H機器の導入に補助金を出しています。2022年度のV2H補助金も始まっており、記事執筆時点だと個人住宅向けとして下記のようなV2H補助金があります。
- 経産産業省「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」
- Sii「DER補助金」
- Sii「DP補助金」
上記以外に、都道府県レベルでおこなっているV2H補助金もあります。V2H補助金は種類によって限度額や内容が異なるため、順番に解説します。なお、記事執筆時点での情報をまとめているので、最新の情報と異なる場合があります。
クリーンエネルギー自動車導入促進補助金
「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」は経済産業省が主導しているV2H補助金で、個人住宅に設置するV2H機器の購入費や工事費の一部を負担します。補助上限額は次の表のとおりです。
V2H充放電設備 | 補助上限額 |
---|---|
設備費 | 上限75万円(補助率1/2) |
工事費 | 上限40万円(補助率1/2) |
開始時期は5月下旬を予定しており、これから新規にV2H機器を購入、設置する方を対象しています。そのため、交付決定通知書発行日以前に購入したV2H機器は補助対象外となるので、先に設置するのは止めましょう。
また、補助金は放電機能のあるV2H機器のみとなっています。放電機能のない充電設備の補助金は令和 3 年度補正「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」の対象ですが、個人住宅は対象外となっていますので、間違えないようにしましょう。
申請はオンラインから可能となっているので、受け付けを開始したら申込ページで手続きを行いましょう。
DER補助金
Siiとは、一般社団法人環境共創イニシアチブの略称で、クリーンエネルギー関連の様々な補助金を出している団体です。DER補助金は個人住宅でV2H機器を設置する場合に貰えるV2H補助金の1つです。
令和4年度(2022年)も補助金が出ると予想されていますが、記事執筆時点では正確な情報が出ていません。そのため、下記の内容は令和3年度DER補助金の内容を参考にしております。
DER補助金のV2H機器への補助上限額は以下のとおりです。
V2H機器 | 補助上限額 |
---|---|
設備費 | 上限75万円(1/2) |
工事費 | 上限40万円(定額) |
開始時期は6月を予定しておりますが、注意点は3つあります。
- HEMS(IoT機器)を設置していること
- Siiの実証実験に協力すること
- 一般社団法人次世代自動車センターもしくはSiiに登録されているV2H機器が対象
Siiが高額な補助金を出しているのは、個人住宅の太陽光発電システムを活用して、地域の電力需給を賄うDER実証実験に協力してもらうことが狙いです。
そのため、DER補助金を受け取る条件に、HEMS(IoT機器)の設置や実証実験に協力することが含まれています。また、特定のV2H機器のみが補助金の対象となっています。
DP補助金
DP補助金もSiiが出しているV2H補助金の1つです。令和4年度(2022年)も実施されることは決まっていますが、記事執筆時点だと詳しい情報が不明です。そのため、下記は令和3年度のDP補助金の内容を基にまとめています。
DP補助金の補助上限額は以下のとおりです。
V2H機器 | 補助上限額 |
---|---|
設備費 | 上限75万円(1/2) |
工事費 | 上限40万円(定額) |
実証協力 | 6万円 |
開始時期は6月を予定しておりますが、注意点は3つあります。
- 電気自動車を所有しており、指定された電気プランに変更する
- DP実証実験に参加する
- 一般社団法人次世代自動車センターもしくはSiiに登録されているV2H機器が対象
DP補助金は電力需給が高い時間帯を避けて電気自動車に充電した場合、電力ひっ迫の抑制や電気代の節約につながるかどうか確かめるDP実証実験への参加を求められます。
DER補助金と違って、実証実験に参加する際に指定された電気プランへ切り替え、指定された時間帯に電気自動車への充電を求められます。そのため、実証協力への謝礼金として、一律6万円の補助金が貰えます。
都道府県レベルのV2H補助金
住んでいる都道府県によっては、V2H補助金を出している場合があります。例えば、神奈川県では「令和4年度神奈川県V2H充給電設備導入費補助金」があり、V2H機器の設備費を補助します。
神奈川県のV2H補助金の補助上限額は以下のとおりです。
V2H機器 | 補助上限額 |
---|---|
設備費 | 20万円(1/3) |
工事費 | なし |
神奈川県のV2H補助金の場合、工事費の補助はありませんが、電気自動車(新車)を購入する場合、一律10万円の補助が受けられます。
ほかにも、東京都では「FCV・EV・PHV外部給電器(燃料電池自動車等の導入促進事業・電気自動車等の普及促進事業)」が始まっており、特定のV2H機器の購入に補助金が出ます。
地方自治体の補助金は住んでいる方を対象としている、同じ地方自治体のほかの補助金と併用できないなどの注意点があります。一方で、経済産業省やSiiが主導しているV2H補助金との併用が可能なケースが多いです。
V2H機器の導入を考えている方は、住んでいる地方自治体の補助金もチェックしてみましょう。
V2H補助金の注意点
V2H補助金の注意点は以下のとおりです。
- 補助金の予算額は決まっている
- V2H補助金ごとに条件が異なる
V2H補助金の注意点を順番に解説します。
補助金の予算額は決まっている
V2H補助金で注意すべきことは予算額が決められており、予算が尽きたら補助金は終了となることです。つまり、V2H補助金は早い者勝ちという面があります。
V2H補助金によって予算額は異なります。公式で発表されていることもあれば、発表されていない場合もあります。しかし、過去のV2H補助金の例を考えると、予算が潤沢なケースは少ないです。
実際、過去のV2H補助金では予算額を使いきったため、申込期間の途中で終了したことがあります。V2H補助金を考えている方は、なるべく早めに申し込み手続きを行いましょう。
V2H補助金ごとに条件が異なる
V2H補助金は補助金ごとに条件が異なります。Siiが出しているV2H補助金はDER補助金とDP補助金の2種類ですが、受け取れる条件は下記の違いがあります。
条件 | |
---|---|
DER補助金 | 太陽光発電と蓄電池、HEMS(IoT機器)を設置していること Siiの実証実験に協力すること 一般社団法人次世代自動車センターもしくはSiiに登録されているV2H機器が対象 |
DP補助金 | 電気自動車を所有しており、指定された電気プランに変更する DP実証実験に参加する 一般社団法人次世代自動車センターもしくはSiiに登録されているV2H機器が対象 |
Siiの実証実験に参加し、対象のV2H機器を購入するという条件は同じですが、太陽光発電システムや電気自動車の有無に違いがあります。
また、神奈川県のV2H補助金の場合は、審査に1.5月ほどかかるため、着手予定日の1.5ヵ月前までに申請書を提出するように求めています。
V2H補助金は補助金ごとに条件が異なるので、V2H機器を購入したいと考えている方は、しっかりと内容を確認しましょう。
V2H機器のメリット
V2H機器のメリットは次のとおりです。
- 電気自動車を停電時の蓄電池として利用できる
- 電気料金の節約につながる
- 家庭用の充電器よりも充電時間が短くなる
V2H機器は電気自動車のバッテリーを蓄電池として使用できるシステムです。そのため、停電が起きた時は、電気自動車のバッテリーに蓄えられた電力で家電製品を動かすことができます。
蓄電池としての働きは日常生活でも役立ちます。例えば、料金の安い深夜電力を蓄えて、日中に消費すれば、電気代の節約につながります。
また、V2H機器は最大出力が家庭用の充電器よりも高いため、電気自動車の充電時間が短くなるというメリットもあります。
まとめ
以上が、V2H補助金の解説になります。V2H機器は種類にもよりますが、工事費込みで80万円~120万円と高額な傾向があります。そのため、購入するならV2H補助金を活用しましょう。
個人住宅向けのV2H補助金で高額なのは、下記の3つです。
- 経済産業省「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」(※)5月下旬予定
- Sii「DER補助金」(※)6月開始予定
- Sii「DP補助金」(※)6月開始予定
記事執筆時点だと、実施は決定していますが、制度内容や金額が本記事とは異なる場合があります。また、申し込み手続きが複雑で分かりづらい場合があります。
エコ突撃隊では、Siiの補助金の対象となっている「ニチコン EVパワー・ステーション」を販売しています。V2H機器の知識を持ったスタッフがおり、V2H補助金の相談も受け付けております。V2H機器の導入を考えている方は、ぜひエコ突撃隊までご連絡ください。
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