蓄電池
2022/04/27
蓄電池選びで失敗しないポイントは?蓄電池がおすすめの人、おすすめできない人も紹介
家庭用向け蓄電池は年々出荷台数を増やしています。卒FIT後の太陽光発電パネルと併用すれば電気料金の節約を見込められるため、需要が高まっています。また、災害に備えて、蓄電池単体での運用を考えている方もいます。
しかし、蓄電池は高価な製品のため、購入してから後悔するケースも珍しくありません。
そこで今回は、蓄電池の購入で失敗しないためのポイントを解説します。蓄電池がおすすめの人、おすすめできない人も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
蓄電池の役割
蓄電池の役割は、電力を貯めることです。パソコンやスマートフォンに使用されているバッテリーに近い仕組みで、貯めた電力を必要に応じて住宅に給電します。主に、次のような時に役立ちます。
- 太陽光発電パネルの余剰電力を蓄える
- 停電時でも普段通りに近い生活を送れる
- 電気自動車に充電できる
蓄電池はメーカーや種類によって、機能や蓄電容量は異なります。しかし、基本的には「電力を蓄えることができる機器」だと覚えておきましょう。
蓄電池には太陽光発電パネルが必要なの?
蓄電池は太陽光発電パネルで発電した電力以外に、電力会社の電力を購入して蓄えられます。そのため、太陽光発電パネルを持っていない方でも蓄電池を購入して運用することはできます。
また、太陽光発電パネルも蓄電池が無くても単独で運用して、住宅に給電できます。なので、蓄電池だけ、あるいは太陽光発電パネルだけ購入して運用することは可能です。
しかし、蓄電池に太陽光発電パネルがあれば、停電時でも自家発電による余剰電力を蓄電できるので、普段通りに近い生活を送れます。また、蓄電池だけを運用するよりも太陽光発電パネルとセットで運用した方が電気代の節約につながります
蓄電池がおすすめの人、おすすめできない人
蓄電池のメリットやデメリットから、おすすめできる人、おすすめできない人を順番に解説します。
蓄電池がおすすめできない人
蓄電池のメリットやデメリットを考えると、次に当てはまる人は購入をやめた方が良いかもしれません。
- 電気代が安い人
- 家にいる時間が短い人
- 太陽光発電パネルの発電量が少ない人
蓄電池は単独で運用する場合と、太陽光発電パネルとセットで運用する場合では次のような違いがあります。
運用方法 | |
---|---|
蓄電池だけで運用する | 夜間に安い電力を蓄えて、電気料金が高い昼間に消費する |
太陽光発電パネルとセット | 日中は太陽光発電パネルの電力を消費し、余剰電力を夜間に使用する |
蓄電池だけを運用した場合のメリットは、電気料金が安い時間帯に電力を蓄えて、日中に消費して家庭の電気代を節約できることです。しかし、月々の電気代が安い家庭だと、蓄電池だけを導入しても節約できる電気代が少ないので、あまりメリットを感じられません。
また、蓄電池は太陽光発電パネルとセットで利用するかどうかで運用方法が異なりますが、共通しているのは「家にいる時間帯の電気料金を節約できる」ことです。つまり、家にいる時間帯が短い家庭だと、蓄電池があってもあまり節約にはなりません。
そして、太陽光発電パネルの発電量が少ない家庭だと、日中の消費電力量によっては余剰電力が発生せず、夜間や停電時に利用できるほどの電力が貯まらない可能性があります。
上記に当てはまる方は蓄電池を購入すると後悔してしまう可能性があるので、本当に必要かどうか検討してみましょう。
蓄電池がおすすめの人
蓄電池のメリットやデメリットを考えると、次に当てはまる人は購入をおすすめします。
- 電気代が高い人
- 家にいる時間帯が長い人
- 太陽光発電パネルの発電量が多い人
- 災害に備えたい人
現在の電気代が高い人や、家にいる時間帯が長い人は蓄電池だけの購入をおすすめします。特に、仕事(リモートワーク)や子育てで日中に電力を多く消費する家庭では、蓄電池だけ購入しても一定の節約効果を期待できます。
電力会社の料金プランは大きく分けると「24時間いつでも同じ料金」プランと「夜の電気料金が安くなる」プランの2種類があります。
蓄電池を設置して「夜の電気料金プラン」に変えれば、電力が安い夜の時間帯に蓄電し、料金が高い日中の買電量を減らせるので、一日の電気代を節約できます。
また、太陽光発電パネルの発電量が多いと、売電と自家消費だけでは発電した電力を使いきるのは難しいです。また、太陽光発電パネルの発電量は常に一定とは限らず、天候によっては減ってしまう場合があります。
太陽光発電パネルと蓄電池がセットであれば、余剰電力を蓄えることができます。また、太陽光発電パネルの発電量が下がりそうなときは、AIが自動で判断して、蓄えた電力を消費するなど、最適な運用方法を実行します。
ほかにも、蓄電池があれば台風や地震で停電が起きても、冷蔵庫や照明などの家電製品を利用できます。普段通りに近い生活を送れる機能を搭載した蓄電池もあるので、防災対策を考えている人におすすめです。
蓄電池の購入で失敗しないためのポイント
- 適切な蓄電容量を見極める
- 耐用年数やサイズを把握する
- 太陽光発電パネルとセットで運用すると注意するポイントが増える
- 自分に合った蓄電池を選ぶ
上記のポイントを順番に解説します。
適切な蓄電容量を見極める
蓄電容量とは、蓄電池に蓄えられる電力量のことです。単位はkWh(キロワットアワー)で、蓄電容量5kWhは5kW=5000Wの家電製品を1時間動かすことができる、という意味です。kWhを求める計算式は次のとおりです。
- (出力(W)×時間(h))÷1000(k)=kWh
例えば、停電中に次の家電製品を動かしたいとします。
- 40Lの冷蔵庫:200W
- エアコン:650W
- 照明:100W
上記の家電製品を4時間動かすのに必要な電力量は次の式のとおりです。
- {(200W+650W+100W)×4h}÷1000=3.8kWh
つまり、蓄電容量が3.8kWh以上の蓄電池があれば、上記の家電製品を4時間動かすことができます。
蓄電池の購入で失敗しないためには、使用する電化製品の出力と時間から、適切な蓄電容量を見極めましょう。
なお、蓄電池には定格容量と実効容量の2種類の容量があります。定格容量は「蓄電池全体の蓄電容量」で、実効容量は「実際に使用できる蓄電容量」です。蓄電池は全ての電力を使いきってしまうと劣化が進んでしまうので、常にある程度の電力を残しています。
機種によって異なりますが、定格容量に対して実効容量は80%~90%となっています。蓄電容量を比較する際は、実効容量も確認しましょう。
耐用年数やサイズを把握する
蓄電池は満充電状態から電力を使いきるまでを1サイクルとカウントします。メーカーによって異なりますが、蓄電池はおおよそ6,000サイクル~12,000サイクルで、蓄電できる量が70%前後まで低下します。
1日1サイクルだった場合、単純計算すれば15年~30年程度は利用できます。ただし、機種によっては1日2サイクルという場合もあるので、長持ちできるタイプの蓄電池を探してみましょう。
また、蓄電池は蓄電容量が多いほど、サイズが大きくなる傾向があります。基礎工事が必要な場合も機種もあれば、壁に取り付けられるほどコンパクトな製品や屋内に設置できる物もあります。
住環境は家庭によって異なるので、蓄電池を購入する際は施工業者に見積もりに来てもらい、適切なサイズの製品を選んでもらうのも選択肢の1つです。
太陽光発電パネルとセットで運用すると注意するポイントが増える
蓄電池の購入で失敗しないためには、太陽光発電パネルとセットで運用するかどうか、事前に決めておくことが大事です。なぜなら、太陽光発電パネルと蓄電池を併用する場合、次の注意点があります。
- 太陽光発電パネルの発電量と蓄電池の蓄電容量のバランス
- 太陽光発電パネル側のパワーコンディショナー
- 太陽光発電パネルとの相性
太陽光発電パネルと蓄電池をセットで運用するなら、発電量と蓄電容量のバランスが重要です。発電量と消費電力量に対して蓄電容量が少ないと、余剰電力が増えてしまい、発電した電力が無駄になってしまいます。
一方で、発電量と消費電力量に対して蓄電容量が大きすぎると、初期費用が高くなってしまう場合があります。太陽光発電パネルとの併用の際には、発電量と蓄電容量のバランスを考えましょう。
次に、パワーコンディショナーは太陽光発電パネルで発電した電力を住宅や蓄電池に送る際に変換する機器で、太陽光発電パネル側と蓄電池側にそれぞれ必要です。
最近では太陽光発電パネルと蓄電池のパワーコンディショナーが一体になったハイブリッド型がありますが、太陽光発電パネルを先に設置していれば、太陽光発電パネル用のパワコンが設置されています。
上記の場合、ハイブリッド型パワコンを設置する際に太陽光発電パネルのパワコンを外す必要があります。そのため、蓄電池を後から購入する際は、太陽光発電パネルのパワコンを使用するかどうかで、蓄電池の種類を決める必要があります。
また、太陽光発電パネルと蓄電池は、メーカーが違うと接続できない可能性があります。基本的に同じメーカーなら問題ありませんが、別々に購入すると回路数が違うので発電量が下がってしまうなどのトラブルが発生しやすくなります。
太陽光発電パネルと蓄電池をセットで運用する場合は気を付けるべきポイントが多いので、太陽光発電システムに詳しい業者に相談してみましょう。
自分に合った蓄電池を選ぶ
蓄電池には幾つかの仕様や種類があるので、機種によってはおすすめできない人もいます。次の表は、蓄電池の仕様や種類を簡単にまとめたものです。
名称 | 特徴 | おすすめの人 | |
---|---|---|---|
仕様 | 特定負荷型 | 停電時、特定の部屋にのみ給電する | 停電時でも最低限の生活を送りたい人 |
全負荷型 | 停電時、全ての部屋に給電できる 200Vまでの家電製品を動かせる |
停電時でも普段通りの日常生活を送りたい人 | |
種類 | スタンドアロン型 | 太陽光発電パネルを必要としない | 太陽光発電パネルとの併用を考えていない人 |
単機能型 | 太陽光発電システムの種類やメーカーを選ばない | 太陽光発電パネルに後付けしたい人 | |
ハイブリッド型 | 停電時の出力が高く、多機能な機種が多い | 太陽光発電パネルとセットで購入したい人 |
例えば、停電時でも全ての部屋の家電製品が利用でき、太陽光発電パネルとセットで購入したい方は、全負荷型・ハイブリッド型の蓄電池を選ぶと後悔しません。
まとめ
以上が蓄電池選びで後悔しないポイントの解説です。電気料金の節約を考えている方や太陽光発電パネルを使用している方、災害に備えたい方は蓄電池の購入をおすすめします。
蓄電池の購入で後悔しないためにも、適切な蓄電容量を見極め、耐用年数やサイズを把握し、
太陽光発電パネルとのセットでの運用した場合の注意点などを考え、自分に合った蓄電池を選ぶようにしましょう。
エコ突撃隊は、創業23年、総施工件数25,000件を突破しており、これまでに多くのお客様に喜んでいただいております。メーカー正規品を低価格で販売しており、様々なメーカーの蓄電池も扱っています。蓄電池選びで迷ったときはエコ突撃隊にご相談ください。
こちらの記事もおすすめ!
お見積り・ご相談はこちら
「ダイキン空調機特約店」
エコ突撃隊 お客様相談窓口
当店の自社施工は、
ダイキンの空調機特約店に認定されています。
安心してお任せいただけるよう、迅速・丁寧にご対応させていただきます。
お電話でのお問い合わせ
10時00分~19時00分