蓄電池

2021/12/13

蓄電池の補助金はもらえるの?補助金制度の仕組みや注意点も解説

蓄電池の補助金はもらえるの?補助金制度の仕組みや注意点も解説

蓄電池は卒FIT後の買電から自家消費へシフトするのに役立つことから、太陽光発電パネルに必須とも呼べる機器になっています。また、台風や災害によって停電が起きた場合の備えとして用意しておきたいです。

しかし、機種によっては工事費込みで100万円前後もする場合があるため、蓄電池を購入するなら補助金制度を利用するのがおすすめです。

そこで今回は、家庭用蓄電池の補助金制度について解説します。補助金制度の仕組みや注意点も解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

蓄電池の補助金はもらえるの?

蓄電池の補助金はもらえるの?

結論から申し上げますと、住んでいる地方自治体で蓄電池の補助金制度があれば、貰える可能性はあります。しかし、時期や予算額によっては、本年度の補助金は終了している場合もあるので、必ず貰えるとは限りません。

日本政府は環境問題の解決や災害対策などの理由により、省エネ性能の高い機器を購入する際に補助金を給付していました。

政府が大規模に行っていた補助金制度は終了していますが、都道府県や地区町村レベルでは2021年時点でも補助金を給付している自治体があります。また、一般社団法人や公益財団法人が実施している補助金制度を利用するという選択肢もあります

ただし、蓄電池の補助金の相場は地方と都心部でかなり差があります。例えば、地方で行われている補助金額は1台あたり5万円が相場ですが、東京都が給付する補助金は1台あたり10万円~20万円、あるいは60万円以上の補助金も珍しくありません。

蓄電池の補助金の事情

蓄電池の補助金は都市部と地方で金額に差はありますが、蓄電池の補助金制度自体は太陽光発電パネルの補助金に比べると数は多いです。

蓄電池の補助金制度が自治体レベルで積極的に行われている理由は、太陽光発電の卒FIT後が関係しています。

FITとは、再生可能エネルギーの固定価格買取制度のことで、太陽光発電システムを設置して売電を始めたら、最初の10年間は一定額で売ることができる制度になります。この10年間をFIT期間と呼びます。

しかし、10年が経過すると、売電価格は大幅に下落します。FIT期間が終了することを卒FITと呼び、太陽光発電システムを設置している方は売電から自家消費にシフトした方が、電力消費量を少なくできてお得になります

自家消費を行うなら、蓄電池があると大変便利です。発電中に自家消費しきれなかった余剰電力を蓄電することができ、夕方や深夜などの時間帯に蓄電した電力を給電するので、電力消費量を少なくできます。

日本政府は卒FIT後を見据えて蓄電池を普及したいという狙いがあるため、補助金制度を実施しています。

蓄電池の補助金制度の仕組み

蓄電池の補助金制度の仕組みは次の3つで構成されています。

  • 補助金額の決定方法
  • 補助金の給付条件
  • 補助金の申請方法

今回は、公益財団法人東京都環境公社が行っている「令和3年度 自家消費プラン事業」を例に解説します。

補助金額の決定方法

蓄電池の補助金額を決定する条件は次のようなパターンになります。

  • A…蓄電容量〇万円/kWhで上限制
  • B…諸経費の〇%で上限制
  • C…複数の条件のどちらか小さい方
  • D…1台当たり〇万円で上限制

例えば、「令和3年度 自家消費プラン事業」では補助金額の決定方法が次になります。

  • 機器費の1/2まで
  • ただし1戸当たりの上限額は次のいずれか小さい額
  • (ア)蓄電池システムの蓄電容量(kWhを単位とし小数点以下第3位を四捨五入)に1kWh当たり70,000円を乗じた額
  • (イ)420,000円

「令和3年度 自家消費プラン事業」の補助金額の条件から逆算すると、蓄電池の本体価格が最大84万円までの製品ならば、補助金上限として42万円が給付されることになります。

なお、地方自治体の給付金に比べて、公益財団法人などの団体が給付する補助金は高額になりやすいです。2021年には一般社団法人環境共創イニシアチブが進めているDER実証事業に参加すると最大66.8万円の補助金が貰えました。

ただし、公益財団法人や一般社団法人の補助金制度は補助金額が高額な代わりに、給付条件が厳しくなっています

補助金の給付条件

「令和3年度 自家消費プラン事業」の補助金の重要な給付条件は次になります。

  • ①蓄電池システムの機器費が蓄電容量1kWh当たり17万円以下であること
  • ②別途公社によって登録されている蓄電池システムであること
  • ③太陽光発電システムが同時導入又は既に設置されていること
  • ④助成金の交付を決定した年度から起算して6か年度の間、データの提供に同意すること

補助金額の条件から逆算した結果、84万円の蓄電池なら補助金を限度額まで貰うことができます。ただし、①の条件で「1kWh当たり17万円以下の蓄電池であること」となっているため、84万円以上の蓄電池なら最低でも蓄電容量が5kWh以上は必要になります。

また、蓄電池ならどれでも良いわけではなく、公益財団法人東京都環境公社に登録されている蓄電池でないと補助金の対象にはなりません。

そもそも、「令和3年度 自家消費プラン事業」は家庭における太陽光発電の自家消費のデータなどを収集するのが目的のため、太陽光発電システムが導入されていることと、データを数年に渡って提供することが条件に含まれています。

地方自治体の補助金制度では④の条件はほとんど無く、地域によっては②や③もありません。そのため、地方自治体が給付する補助金の方が、対象となる蓄電池の種類が幅広くなるので、自分にピッタリな蓄電池が選びやすくなります

補助金の申請方法

基本的に補助金の申請は手続き代行が認められているので、蓄電池を購入した工務店に依頼して代わりに済ませてもらうことは可能です。ただし、工務店によっては受け付けていない場合もあるので、申し込み方法はきちんと確認しましょう。

「令和3年度 自家消費プラン事業」の申請はオンライン、もしくは紙で行います。申請方法が分からない場合は、ホームページや窓口に問い合わせてみましょう。

蓄電池の補助金の注意点

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蓄電池の補助金の注意点は次の2つです。

  • 全ての蓄電池が対象とは限らない
  • 蓄電池の補助金は早い者勝ち

それぞれ、順番に解説します。

全ての蓄電池が対象とは限らない

上記でも触れましたが、補助金の給付条件はそれぞれ異なっており、全ての蓄電池が補助金制度の対象になるとは限りません。最新機種や基準に合わない機種だと補助金の対象外となる場合があります。

利用したい補助金制度があるが、どの蓄電池が対象になるか分からないときは工務店や自治体の窓口に問い合わせてみましょう。

蓄電池の補助金は早い者勝ち

基本的に補助金は早い者勝ちです。用意していた予算を使い切ると、申請期限前であっても補助金制度は終了となります。予算が少ない補助金制度は早めに終了する傾向にあるため、利用したい補助金がある方はなるべく早く申請を始めましょう

また、補助金制度は年度ごとに行われるため、10月~3月頃になると申し込み期限を迎えます。補助金制度によっては、取付工事を規定日時までに終了しないと、申請できない場合もあります。

補助金制度を考えている方は、申請時期にも注意しましょう

蓄電池の補助金は将来どうなるのか?

結論から申し上げますと、蓄電池の補助金は2021年から数年間でピークを迎え、その後は件数・予算規模を縮小される可能性があります

最近の蓄電池の補助金制度を調べると、「令和3年度 自家消費プラン事業」やDER実証事業の補助金のように、太陽光発電システムの自家消費に関するデータを提供するのが条件になった制度が増えています。

上記の補助金制度はデータ収集が目的です。

卒FIT後の太陽光発電システムは売電から自家消費に切り替える方が良いとされていますが、「本当に自家消費が良いのか」「自家消費にすることで電力消費量がどの程度減るのか」「環境問題の改善にどの程度有効なのか」などのデータを収集します。

そのため、データが十分に集まれば補助金を出す必要が無くなってしまいます。また、太陽光発電パネル同様に、蓄電池の普及率が高まれば、普及促進のために補助金を出す必要も無くなります。

以上の理由から、蓄電池の補助金制度は将来的に規模が縮小する可能性があると考えられています。

ただし、蓄電池の補助金制度が完全に無くなる可能性は少ないです。なぜなら、蓄電池の販売価格は原材料の高騰化や需要の増加などにより、今後下がっていく可能性は少ないと予想されています。

蓄電池の価格が下がらないため、個人住宅に設置するには自治体の補助金が必要になるので、支給額は少なくなっても補助金制度自体は存続する可能性は高いです。

蓄電池の補助金制度は規模や数は少なくなっても、存続する可能性はあります。ですが、将来的に補助金が少なくなることを考えたら、補助金制度が充実している今のうちに蓄電池を購入しておく方が良いです。

まとめ

以上が、家庭用蓄電池の補助金制度の解説になります。蓄電池の補助金制度は都市部と地方で相場は異なりますが、一定金額の補助金が貰えます。特に蓄電池は卒FIT後や災害対策に役立つ機器のため、多くの自治体で補助金制度があります。

また、政府は蓄電池があることで太陽光発電の自家消費にどれだけの影響を与えるのかデータ収集を行っており、幾つかの団体を通じて金額の大きい補助金制度を行っています。

補助金制度は条件や期限、予算が決まっているので、利用するなら早めに行いましょう。また、補助金制度や蓄電池に興味があっても、どれを選べばいいのか迷ってしまう場合は、エコ突撃隊のような工務店に相談してみましょう。

エコ突撃隊ではメーカー正規品の蓄電池を低価格で販売しております。創業23年、総施工件数25,000件を突破しており、丁寧な工事によりこれまでに多くのお客様に喜んでいただきました。蓄電池や補助金制度についてご相談がありましたら、ぜひエコ突撃隊までご連絡ください。

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