オール電化
2020/08/24
IHクッキングヒーター(ビルトイン型)の電気代はいくら?
IHクッキングヒーター(ビルトイン型)の電気代はいくら?強・中・弱での電気代の差はどれくらい?ガスとの比較は?節約方法は?といった、IHの電気代や、電気代の基礎知識にまつわる話を徹底解説!客観的な目線で、データをもとに解説していきます!
オール電化にしたいと考えられている方、またはIHを使うことが初めての方は、実際電気代はいくらかかるのか?気になるポイントを徹底解説していきたいと思います。
ガス寄りの業者、電気寄りの業者が書いた記事では、各所誇張してある部分があることがありますので、この記事では客観的な目線で見ていきたいと思います。
IHクッキングヒーター(ビルトインIH)の電気代は1,000円前後
ズバリ答えから申し上げると「1,000円程度」が、一般的なご家庭で月にかかる電気代になります。
これは、JEMA(一般社団法人・日本電機工業会)のIH調理機技術委員会の調査結果としても、1,020円/月となっております。算出根拠となる電力料金単価としては、27円/kWhの計算となっています。
強・中・弱での電気代は?
機種やメーカーにより異なりますが、
強:約2500~3000W
中:約1000~1500W
弱:約200~500W
程度の電力を消費します。
これを電気代に計算する際は、WをkWに変換すると計算がしやすくなります。
仮に、使用時の電力単価が27円だったとします。使用時間は15分お湯を沸かしていたと仮定します。そうすると、
強:3.2kW×1/4(h)×27円=21.6円
中:1.0kW×1/4(h)×27円=6.75円
弱:0.5kW×1/4(h)×27円=3.375円
となります。
※パナソニック・KZ-YP77Sの場合
火力9:3200W
火力8:2500W
火力7:2000W
火力6:1450W
火力5:1000W
火力4:700W
火力3:500W
火力2:370W
火力1:235W
電力単価とは?
電力単価を理解すると、ご自宅のIHの電気代の算出が可能になってきます。
ご自宅の電力単価を理解することは、様々な電気製品の節約や、電気代の節約をする方法がわかりますので、ここはしっかり読んで理解しましょう。
節約方法は後ほど記載いたします。
△電力料金の成り立ち
まずは、ご自宅が「従量電灯」なのか「時間帯別契約(オール電化)」なのか?どちらか分りますでしょうか?ここで、どちらかしっかり分っている方は、第1ステップクリアです。
分らない、という方もご安心ください。1つ1つ理解していきましょう。
電気料金は、自由化された後、様々な電気料金のプランが出ていますが、大きくは先述の「従量電灯」「時間帯別契約」のどちらかです。
どちらも「基本料金」+「使った電気の使用量」+「再生可能エネルギー賦課金」+「燃料調整費」という4つの構成になっていますが、「使った電気の使用量」の箇所の計算方法が異なってきます。
△従量電灯とは
従量電灯は、使った分だけ加算方式で電気の単価が上がっていきます。
例えば、東京電力の従量電灯B(最も一般家庭で採用が多いプラン)というケースでは、
最初の120kWhまで:19.88円
121kWh~300kWhまで:26.48円
301kWh~:30.57円
になっています。
簡単に説明します。今月の電気料金のカウントが分かりやすいように1日から始まったとしましょう。
1日から電気を使い始めて、累積で120kWhまでは19.88円で使えます。例えば、その月の10日で120kWhに達したとします。10日まで使った電気代は、120kWh×19.88円=2385.6円になります。
次に、121kWhからは、電気の単価が上がります。そのため、例えば11日~20日までで300kWhまで電気を使ったとしましょう。
121kWh~300kWhまでの179kWhの金額は、26.48円という単価で、その間に使った電気代は4739.92円になります。
続いて、21日~30日までで150kWhの電気を使ったとします。
21日から3段階目に上がるため、150kWh×30.57円=4585.5円になります。
この3段階での、金額を合算した金額が「使用電力料金」です。
上記の例で示した1ヶ月の「使用電力料金」は、2385.6円+2385.6円+4739.92円=9511.12円です。
従量電灯では、電気の検針があってリセットされてからが安い、ということと、トータルで使いすぎると後半に割高になってくる、という構図が分かってもらえましたでしょうか。
△時間帯別契約(オール電化)
時間帯別契約は、以前はオール電化しか契約できない等がありましたが、今はオール電化でなくとも契約が可能になっています。
時間帯別契約は、文字通り「1日の時間で単価が変わる」契約になります。「深夜電力が安い」というのは、この時間帯別契約でのパターンです。また、最近は様々なプランが出ていますので、お住まいの在宅時間に合わせて、ご自身にあったプランを選択すると、割安に電気料金を抑えることも可能です。
今回は、東京電力の「電化上手」というプランに基づいて説明をします。
基本料金は、契約するアンペア数によって6kVAまでは1296円。7kVA~10kVAが2160円、11kVA以上は、2160円に1kVAごとに280.80円加算されていきます。
そして、使用電力は1日を3つに電力単価が分類されています。
・朝・夜(7時~10時と17時~23時):25.92円
・昼(10時~17時):夏季38.63円・その他季31.64円
・深夜(23時~7時):12.16円
上記のような形となっているため、「どの時間帯に電気を使うか」、で単価が異なります。
そのため、例えばIHを1時間3000W(強運転)で15分沸かしただけでも、
強(夏季昼間):3.0kW×1/4(h)×36.63円=27.47円
強(深夜):3.0kW×1/4(h)×12.16円=9.12円
と、時間帯によって最大3倍ぐらい金額が変わってきます。
ガスと比べた場合は?
結論から申し上げると、使用料金だけであれば都市ガスとは大差なし、プロパンガスであれば若干IHの方が得という計算になります。
ガスコンロは、都市ガスとプロパンガスで金額が大きく異なります。
1時間での使用料は、都市ガスが約35~20円/h、プロパンガスで約55~30円/hと言われています(強火~中火での使用)。単純に1日1時間、30日使ったとすると、
都市ガス:約1000円~約600円/月
プロパンガス:約1500円~約1000円/月
※IHは2000W(火力7)~1000W(火力5)で1時間使用した場合、27円単価であれば約54円~27円/hになり、約1500円~800円/月 になります。
計算上は、都市ガスであればIHクッキングヒーターと差はそこまでないと想定されます。プロパンガスの場合は、プロパンガスの方が高くなる可能性が高いです。
あと、IHの場合はエネルギー効率が良いので、ガスより調理時間が単純に短くなるので、一概には比較できませんが、「仮に同じ時間運転させた場合」としています。
実際には、IHの方が調理時間が短縮できるので、金額は減る可能性があり、おおよそ月額1000円程度が実際の使用した金額となると思われます。
しかし重要なポイントとして、一番差が出る点が「基本料金」です。
オール電化にする場合は、基本料金が1つで済みますが、ガスと併用している場合、基本料金が電気・ガスと2つになるので、その料金が変わってきます。
ガスの火で調理したい!という方以外は、IHにした方が経済面ではお得と言えるケースが多いです。
電気代を節約する方法
上記の電気の契約プランと単価をまずしっかり理解して、ご自身のプランに合わせて賢く使うことが一番の節約につながります。
従量電灯であれば、「IHに限らず全体的に電気を節約する」ことが一番の方法です。検針日から数日のうちに、料理を作りだめしておくわけにはいかないので、第3段階までに到達しないように、全体的に節電することが良いでしょう。
時間帯別契約の方であれば、できれば深夜の時間帯(夜21時から安くなる契約プランもあります)に料理をする、もしくは夕方の時間帯に入ってから、IHを使うことで節約することができます。
少し難しい話だったかも知れませんが、各電力会社の契約プランを、リフォームと共に見直してみると良いでしょう。
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