太陽光発電
2021/05/17
太陽光発電の国内メーカーと海外メーカーの違いは?メーカーごとの特徴についても解説
国内の太陽光発電市場は2012年にFIT制度を導入して以降、国内メーカーと海外メーカーがしのぎを削っています。
そのため、2021年以降に太陽光発電を始めるなら、自家消費を考えてPVシステムを購入するべきです。
新規参入が増えるということは価格競争や補償内容の充実などが起きるため、購入者にとって喜ばしいことではあります。一方で、国内メーカーと海外メーカーが合わせて30社以上もあると、どのメーカーを選べばいいのか迷ってしまいます。
そこで今回は、太陽光発電の国内メーカーと海外メーカーの違いや、エコ突撃隊で扱っているメーカーごとの特徴についても解説します。
目次
PVとは?
PVとは、太陽パネルで発電し、発電した電気を自宅で消費したり、蓄電・売電したりできるように変換などを行うシステム全体を指す用語です。
英語で「Photovoltaic」と書き、日本語に訳すると光起電性となります。海外では太陽電池を「Photovoltaic」、あるいはPVと呼びます。
工務店やメーカーで、「PVシステム」とあるときは太陽光パネルやインバーター、蓄電池、系統連系システムといった太陽光発電システムに関係した周辺機器すべてがセットになった商品になります。
以前は太陽光発電を指す名称としては、「太陽光発電システム」や「ソーラーパネル」が一般的でした。最近ではPV、あるいはPVシステムが一般的になりつつあるのは、海外メーカーの躍進が著しいのと、蓄電池の重要性が高まったのが理由です。
太陽光発電の歴史
太陽光発電の世界市場は2000年代前半までは日本のメーカーがけん引していました。先頭を走っていたのはシャープで、1959年の段階で太陽電池の研究を始め、1975年に三洋電機(現パナソニック)と京セラも開発に着手しています。
1980年に三洋電機が世界で初めて太陽光発電を内蔵した電卓を開発。続いて京セラが1993年に住宅用太陽光発電システムを発売すると、シャープなどのほかのメーカーも太陽光発電市場でシェアを伸ばすようになり、日本メーカーが太陽電池生産量で世界一になったのです。
しかし、日本が大躍進を遂げている間に、外国のメーカーも成長していました。
2001年、ドイツが太陽光発電システムの普及促進のためにFIT制度を導入しました。名称こそ日本のFIT制度と同じですが、内容は日本の固定買取制度よりも手厚く、固定買取期間が20年間と長い制度になっています。
結果として、ドイツで太陽光発電システムの普及は大きく進み、2003年にはドイツのメーカーが太陽電池生産量と導入量で日本を追い抜いたのです。
2008年ごろになると世界的に太陽光発電システムの需要が増加し、素材であるシリコンの品薄状態が続いて価格が高騰する事態にまでなりました。同時に、ドイツ以外の海外メーカーも進出するようになり、日本の太陽光発電市場における影響力は減少していったのです。
2008年から現在において太陽光発電市場でトップシェアを獲得しているのは中国や台湾です。太陽電池の年間生産量は指数関数的に拡大しているなか、太陽電池モジュールの供給量と、太陽電池セル製造のシェアで上位を占めているのは中国のメーカーになります。
日本国内市場でも海外メーカーの躍進は止まらず、2018年時点での国内市場における国内メーカーの出荷量は52%、海外メーカーの出荷量は48%と非常に拮抗しています。
背景には2012年よりスタートした日本のFIT制度により、太陽光発電の需要が高まると見込んで海外メーカーが次々と新規参入したことが原因と考えられています。
PVの国内メーカーと海外メーカーの違い
PVに関する技術革新は目覚ましく、国内メーカーと海外メーカーで発電量や発電効率に大きな差はありません。では、国内メーカーと海外メーカーの違いは何かというと、実績と価格になります。
国内メーカーは日本で実証実験を行っており、日本の住宅事情や気候についても熟知しており、これまでに日本の住宅用太陽光発電システムを販売してきたという実績があります。また、海外メーカーよりも手厚い保証内容を用意している国内メーカーも多く、トラブルが起きた時のサポートも充実しています。
一方、海外メーカーは国内メーカーに比べて価格が安いというメリットがあります。国内メーカーよりも価格が安いのは大量生産が可能ということと、海外では日本よりも早くにFIT制度を導入したことにより事業者間の競争が活発になり、PVの製造コストやマージンが低下したことが理由に上げられます。
実績や保証を重視するなら国内メーカー、価格を重視するなら海外メーカーを選ぶのがおすすめです。
PVの国内メーカーの特徴
日本国内で太陽光発電システムやPVシステムを扱っているメーカーは15社以上もあります。今回はエコ突撃隊で扱っている下記の国内メーカーの特徴を順番に紹介します。
- パナソニック
- 長州産業株式会社
- 三菱電機
- シャープ
- 東芝
- 京セラ
- ソーラーフロンティア
- マクサ
パナソニック(旧三洋電機)
パナソニックは1992年に日本で初めて住宅用系統連系発電システムを設置し、1994年に住宅用太陽光発電システムを販売するようになった老舗メーカーです。
ほかの国内・海外メーカーと比べても高い技術力が特徴で、独自開発した「HIT太陽電池モジュール」は発電効率が高く、高温多湿の環境に強いという特徴があります。
また、発電効率が高いということは、設置できる面積が狭くても発電量が多くなるため、狭い屋根や特殊な形状の屋根にも強いメーカーになります。
エコ突撃隊ではパナソニック製の太陽光発電システムとして、HITP247アルファプラスやVBHN244SJ33を販売しています。どちらも「HIT太陽電池モジュール」で発電ロスを低減しており、高性能な太陽光発電システムになります。
また、PVシステムとして「Panasonic創蓄連携セット」も扱っています。太陽光発電システムに加えて蓄電池まで揃っているセットで、これから太陽光発電を始めようとしている方におすすめです。
長州産業株式会社
長州産業株式会社は山口県にあるメーカーで、1981年に太陽光発電システムの販売を始めた国内でも老舗にあたるメーカーです。2009年から太陽光パネルの自社生産を始めており、全工程を自社内で手掛ける唯一の国内メーカーになります。
独自技術の「フルスクエアセル」は受光面積を従来製品よりもアップさせており、高い技術力を発揮しています。また、太陽光発電のメーカーとしては珍しく施工補償(雨漏り補償)を行っているのも特徴です。
エコ突撃隊では長州産業株式会社製の太陽光発電システムとしてCS-N245SJ03とCS-274B61 を扱っております。また、PVシステムとして長州産業株式会社の創蓄連携セットを扱っています。
弊社は2015年より長州産業株式会社の正規メンテナンス施工店に認定されています。長州産業株式会社の太陽光発電システムに何かあれば対応いたしますので、ぜひご相談ください。
三菱電機
三菱電機は1974年から太陽電池の開発・研究を行っており、1996年に住宅用太陽光発電システムの販売を始めています。太陽電池モジュールから周辺機器のパワーコンディショナまで、すべてのパーツを国内で生産しており、堅実なメーカーになります。
発電効率よりもパワーコンディショナの変換効率や太陽光パネルの耐久性の高さが特徴的で、「マルチルーフシリーズ」はパネルの種類が豊富ということもあり、どのような屋根でも効率よく設置することができます。
エコ突撃隊では、三菱電機製の太陽光発電システムとしてPV-MA2500N-2とPV-MA2300N-2を扱っています。どちらも電力変換効率98%とほかのメーカーと比べて高い数値を誇っております。
シャープ
シャープは国内で最も早くに太陽光発電の研究・開発に取り掛かったメーカーで、2000年にはパネルの生産量が世界一になるなど、日本を代表する太陽光発電メーカーです。確かな実績と高い技術力から海外メーカーの太陽光発電システムをOME販売することもあります。
代表機種である「ブラックソーラー」は電極を裏側に設置することで、美観を向上させるのと同時に、表面は太陽光を多く受けられるようになって発電効率も向上しています。ブラックソーラー以外にも多くの太陽光発電システムを販売しており、選択肢が多いのもシャープの特徴と言えます。
エコ突撃隊では、シャープの太陽光発電システム「サンビスタ」のNU-240AHを扱っています。高効率化技術で発電量がアップしており、低反射ガラスを採用することで光の取り込む量がアップしている製品です。
東芝
東芝が太陽光発電市場に参入したのは2010年と比較的最近ですが、すでに全国10万戸以上の住宅に提供しており、高い実績を獲得しています。最大の特徴は変換効率が業界でもトップクラスに高いことです。
代表機種である「プレミアムモデル」と「エクセレントモデル」はバックコンタクト方式とARコートを採用しており、太陽光を最大限取り込めるように開発されています。また、国内メーカーとしては、低価格な太陽光パネルの販売に成功しているのもポイントです。
エコ突撃隊では、東芝製の太陽光発電システムのSPR-253NX-WHT-Jを販売しています。Sシリーズの1つで、最大モジュール変換効率が業界でもトップクラスの製品になり、モジュール単体の無償保証が25年間というのも魅力的です。
京セラ
京セラは住宅用太陽光発電システムを日本で初めて販売したメーカーで、多結晶パネルの量産化に成功した初めてのメーカーでもあります。自社内で周辺機器も含めた生産工程を管理しており、性能試験もほかのメーカーに比べると厳しい内容となっています。
京セラの太陽光発電システムは高い技術力により開発され、厳しい性能試験をクリアした製品になります。そのためか、30年以上が経過しても出力低下率がわずか13%と低く、長期にわたって使い続けられる太陽光発電システムになります。
エコ突撃隊では、京セラ製の太陽光発電システム「サムライ」や「エコノルーツ」を扱っています。サムライは外観が美しい多結晶パネルとなっており、ほかのメーカーと比べても軽量のため屋根への負担が軽いです。エコノルーツは京セラの標準パネルで、3種類のパネルを組み合わせることで特殊な形状の屋根にも対応いたします。
ソーラーフロンティア
ソーラーフロンティアは名前だけだと海外メーカーの印象がありますが、国内の昭和シェルの100%子会社のため、国内メーカーの1つになります。数少ない非シリコン系の薄膜ソーラーパネルを製造しており、日陰に強いメーカーとして知られています。
ソーラーフロンティアの太陽光発電システムは国内メーカーにも関わらず、中国メーカーとそん色ない低価格を実現しており、初期費用を安く済ませたい方におすすめです。また、保証期間が20年と長く、安心して使える国産品というのも人気の高い理由です。
エコ突撃隊では、ソーラーフロンティア製の太陽光発電システムとしてSF175-Sを扱っています。上記にもあるように1kWあたりの単価が安く、それでいて実発電量が多いためコストパフォーマンスに優れた製品になります。
マクサ
マクサは国内企業WWB株式会社の太陽光発電システムのブランドになります。
国際共通基準に基づいて開発設計された太陽光発電システムで、毎年1回~3回のペースでモデルチェンジをしており、品質の向上を続けています。
エコ突撃隊では、マクサの太陽光発電システムのWS-320M-6CS40を扱っています。発電量を極限まで最大化しつつ、クールな美観を両立しており、メーカーの公称最大出力は320Wとかなりの数値となっています。
PVの海外メーカーの特徴
日本の住宅用太陽光発電市場に参入しているメーカーは20社以上もあります。今回はエコ突撃隊で扱っている下記の海外メーカーの特徴を順番に紹介します。
- カナディアンソーラー
- Qセルズ
- インリーソーラー
カナディアンソーラー
カナディアンソーラーはカナダの太陽光発電メーカーになります。世界150カ国で導入実績を持ち、日本の国内住宅だと設置累計12万棟を突破しており、知名度が最も高い海外メーカーになります。
カナディアンソーラーの太陽光発電システムは単価が安く、変換効率が高くて発電量が多いため、コストパフォーマンスに優れているのが特徴です。また、モジュール出力保証が25年と保障内容が充実しているのもポイントです。
エコ突撃隊では、カナディアンソーラー製の太陽光発電システムのMOD-CS6K-300MSやMOD-CS6V-250MS、MOD-CS6A-240MSを扱っています。ダブルガラスとアルミフレームを採用した製品で、塩害や水などに強い製品になります。
Qセルズ
Qセルズは1999年に設立したドイツのメーカーです。ヨーロッパで生産量6年連続1位を記録しており、2008年ごろは太陽光発電市場のトップシェアを獲得していました。ですが、2012年には多額の赤字で破産申請をしており、現在は韓国のハンファグループの傘下に入っています。
Qセルズの太陽光発電システムの特徴は高温多湿に強いことと、ほかのメーカーに比べて同じ最大出力でもパネルが大きいことです。パネルが大きいと、多くの太陽光を受け止められますが、特殊な形状の屋根にはやや不向きなサイズとなります。
エコ突撃隊では、Qセルズ製の太陽光発電システムのQ.PEAK-G4.1 300を扱っています。低照度下でも最大限の発電力を発揮できるようになっており、様々な気候条件でも対応可能となっています。
また、エコ突撃隊では、Qセルズの創蓄連携セットを販売しています。これから太陽光発電を始めようとしていて、海外メーカーのPVシステムに興味がある方におすすめです。
インリーソーラー
インリーソーラーは中国の太陽光発電システムのメーカー「インリー・グリーンエナジー社」のブランド名です。2010年ごろから供給量を一気に増やしており、2012年にはパネル供給量世界一を獲得しています。
インリーソーラーの太陽光発電システムの特徴は低コストで設置できることです。また、製品の保障内容も充実しており、変換効率は国際的に見ても高い水準なのも高評価につながっています。
エコ突撃隊では、インリーソーラー製の太陽光発電システムのYL215C-24bを扱っています。日本での知名度はそれほど高くなく、ほかのメーカーに比べて発電量はそれほど高くありませんが、低価格で購入できます。
まとめ
以上が、PVの国内メーカーと海外メーカーの違いやメーカーごとの特徴になります。国内メーカーは日本で太陽光発電システムを販売してきた実績があり、海外メーカーは価格が安いというメリットがあります。
発電量や変換効率に大きな差はありませんが、日本の電力買取価格は年々下落傾向にあることを考えると、蓄電池の重要性は高まっています。そのため、これから太陽光発電を始めようとしている方は、蓄電池が含まれているPVシステムがおすすめです。
エコ突撃隊は国内メーカー・海外メーカーの太陽光発電を扱っております。創業22年・総施工数25000件を突破しており、これまでに多くの方にご満足して頂いているという実績もあります。メーカー正規品を低価格でご提供しておりますので、PVシステムや太陽光発電に関するご相談がありましたら、ぜひエコ突撃隊までご連絡ください。
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