太陽光発電
2023/01/26
太陽光発電は7割の人が損をする?損をする理由や対策を解説
「太陽光発電は多くの場合で損をする?」など、お悩みではないでしょうか。ときには「7割の人が損をしている」と目にする場合もあります。しかし、7割の人が損をするのであれば、太陽光発電を設置する意味はなくなるでしょう。 本記事では太陽光発電の設置で7割の人が損をするのか、損をする理由や対策などを解説します。
太陽光発電で7割の人が損をするのは本当?
「太陽光発電を設置しても7割の人が損をする」と、Webメディアなどで取り上げられることがあり、本当にそうなのかと思う方もいるでしょう。
環境省は太陽光発電など再生可能エネルギーによる発電に関する資料を公開していますが、明確に「太陽光発電を設置した7割が損をする」とは示していませんでした。
よって、太陽光発電の設置で多くの方が損をするは言い切れません。しかし、なかには太陽光発電の設置で損をする場合が考えられます。その理由を次章でご紹介します。
太陽光発電の設置で損をする理由
太陽光発電の設置で損をする理由として6つの内容を解説します。
発電量が少ない
まずは発電量の少なさが挙げられます。当然のことながら太陽光発電は、晴天の際に最も恩恵を受けます。しかし、曇天や雨天の場合は思ったような発電が見込めません。特に日本では梅雨など中長期的に曇天や雨天が続く時期があります。降雪地域であれば冬の発電は期待できないでしょう。
そのため、1年単位でみると思ったような発電量にならない可能性があるのです。発電量が少なければ、買電する際の単価が高くても初期費用を回収できる発電量にならないことも考えらえます。
通常、太陽光発電を設置する前には発電シミュレーションをしますが、それでも実際の発電量が下回るケースもあります。理由としては地域ごとの日射量ではなく、単純に日照時間で計算していたり変換ロスが計算されてなかったりするからです。
修理費用が多額になった
次に挙げられるのは修理費用の問題です。例えば、台風や大雨、大雪などで太陽光システムに故障が起こると、修理することになります。修理費用はケースバイケースであり、一概に言えませんが、想定以上の金額になることもあるでしょう。
結果として初期費用と修理費用を回収するまでに時間を要することになるのです。メーカーによっては自然災害補償がついている場合がありますが、無償と有償があります。補償期間も10年や15年など、太陽光発電の寿命である20年~30年に比べると短いデメリットがあります。
売電価格が低下した
また、買電価格の低下も損をする理由です。売電価格は年々、下落しており収益性も低下しています。太陽光発電はFIT制度と呼ばれ、設置から10年間の余剰電力を電力会社が高値で買い取ってくれる制度があります。
制度開始後は高額だったものの、その金額が下落し、設置後10年を超えると制度適用の売電価格より低水準になります。場合によっては売電する意味がないと感じる方もいるでしょう。
高額で設置した
太陽光発電を高額で設置した場合も損をする可能性があります。仮に電気代が下がったり売電価格が上昇したりしても、それ以上の費用で太陽光発電を設置すれば損をしてしまうでしょう。
太陽光発電の相場前後で設置すれば損をすることは考えにくいものの、条件の良い屋根であっても高額な費用で設置すると損をする可能性が高いです。高額な費用で設置することは考えにくいと感じるかもしれませんが、太陽光発電に知識がない状態だといわれるままに契約するケースがあります。
補助金を受け取れなかった
太陽光発電の設置において、補助金を受け取ることで費用を抑えることが可能です。国による補助金制度は2014年で終了していますが、都道府県や市区町村の各自治体では補助金制度を整備している場合があります。
補助金制度に関しては、各自治体のホームページや担当窓口で確認することが可能です。補助金を受け取るには条件がありますので、誰でも受け取れるわけではありませんが、制度を知らなければもったいないといえるでしょう。
施工に問題がある
発電シミュレーションを正しく行い、相場で太陽光発電を設置しても施工に問題があると、別途費用が必要となります。通常は施工会社などが費用を負担しますが、その施工会社が倒産するなど請求先が存在しなければ自費で賄う必要があります。結果として自分が損をするわけです。
なお、太陽光パネルなどモノに問題がある場合は、メーカーの保証期間内ならば無償交換・修理をしてもらえます。
太陽光発電の設置で損をしないための対策
太陽光発電で設置しないために7つの対策をご紹介します。ひとつずつ確認して損をしないようにしましょう。
自社施工の業者に依頼する
まずは自社施工の業者に依頼することです。太陽光発電に関しては、施工を行わず販売のみを行う業者が存在します。販売のみを行う業者は受注後に下請け会社などに施工を依頼します。
そのため、販売会社と施工会社の利益が発生するため、販売価格も高くなるのです。一方で販売も施工も行う業者であれば、1社分の利益のみとなるため高く買わなくても済みます。
特に販売のみを行う業者には悪徳業者も存在する可能性があるため、あらかじめ相場などを把握しておくことも必要でしょう。
発電シミュレーションでだまされない
先述のとおり、発電シミュレーションと実際の発電量の違いが生じないように、シミュレーションの信ぴょう性を確認することが必要です。
発電量は屋根の方角や角度、地域などによって変わりますが、1kWあたりの1年間の発電量は1,100kWhほどです。よって、5kWhの太陽光システムならば1年間の発電量は5,500kWhと予想できます。
このような目安を事前に把握しておくことで、発電シミュレーションの信ぴょう性が判断できます。目安と著しくかけ離れるシミュレーションの場合は、その理由をしっかりと確認しましょう。
業者の実績を確認する
施工不良などに対策するために業者の実績を確認しましょう。自分と同様の条件での施工実績を中心に、どれだけ経験があるかを確認します。
施工実績がある業者であれば、不明点にも的確な回答をしてくれます。また、自社施工に加えて業者が工事保険に入っていることも確認しましょう。工事保険に入っている業者であれば、施工期間中に発生した突発的な事故にも補償がなされます。
信頼できる業者であるかを総合的に判断しましょう。
複数の業者から見積もりを取る
信頼できる業者を判断するには、複数の業者を比較することも必要です。同じ条件で見積もりを取っても、金額や内容が異なる場合があります。それぞれの業者の見積書を比較して、納得できる業者を選びましょう。
また、金額の高低だけではなく対応範囲や対応内容、保証などを総合的に考慮して依頼する業者を選んでください。単に安ければいいというものではないからです。金額が安いだけでアフターフォローなどがなければ、不具合が生じた際に損をする可能性があります。
設置条件を確認する
太陽光発電の設置は、さまざまな条件から発電量が異なり、誰もが得をするわけではありません。屋根の形状や向きなどによっては太陽光発電を設置しても損をする可能性があります。また、屋根の素材によっては設置できない場合もあるでしょう。
さまざまな事前チェックを怠ると、設置が適さないにも関わらず設置する可能性があります。結果的に大きく損をする可能性があるわけです。まずは信頼できる業者に設置できるかどうかを見てもらいましょう。
屋根に適したパネルメーカーを選ぶ
設置条件を満たしたら屋根に適したパネルメーカーを選んでください。太陽光発電は基本的に屋根に目いっぱいパネルを設置して発電量を増やすことがお得です。さらに太陽光パネルの性能を示す「変換効率」が高ければ、より多くの発電量が期待できます。
しかし、変換効率が高ければいいかと言うと、そうでもありません。理由は設置する屋根の大きさや形状などと太陽光パネルの大きさや形状の相性があるからです。よって、業者選びと同様に複数のパネルメーカーを比較する必要があります。
パネル選びに不安がある場合は、業者に相談しつつ決めていきましょう。
発電量をこまめにチェックする
太陽光発電を設置した後は、発電量をこまめにチェックしましょう。毎日、こまめにチェックしていくと「これくらい晴れていると〇kWhの発電がある」とわかってきます。発電量が理解できるようになると、極端に少ない発電量に気づき不具合も分かってきます。
設置から何年も経つと発電量のデータが蓄積されるため、前年同月と比較して異常に気付くことができるでしょう。
太陽光発電の効果をより高める方法
太陽光発電の効果をより高めるために、蓄電池と併用しましょう。蓄電池と併用すると太陽光発電で発電した電池を貯めておくことができます。
そのため、昼に発電した電力を夜に使うことができるなど、電気代を抑えることにつながります。蓄電池に電気を貯めておけば災害時に使うことが可能です。ただし、設置費用や設置スペースなどの問題がるため、予算などに応じてご検討ください。
まとめ
太陽光発電の設置で多くの場合で損をするとの情報が出回っていますが、設置条件を確認して信頼できる業者を選ぶことで対策ができます。
正しい発電シミュレーションを行い、設置後は発電量のチェックから不具合などを確認しましょう。
エコ突撃隊では太陽光発電や蓄電池など、住宅設備の施工を行っています。太陽光発電の設置を検討している場合は、ぜひ一度ご相談ください。
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