オール電化
2021/06/14
オール電化で後悔しないためにできることは?注意点と対策を徹底解説
オール電化はエコで経済的なシステムでるあるうえ光熱費の節約にもなるため住宅への導入に注目が集まっていますが、その一方でリスクもあるのではないかと不安を感じる人もいることでしょう。導入を後悔しないためには事前にリスクを把握し、注意点を正しく理解しておくことが必要です。
そこで、この記事ではオール電化を導入した後に後悔しやすいポイントや各ポイントに対する効果的な対処法について解説します。
目次
そもそも「オール電化」とは?
オール電化とは、生活に必要となるエネルギーをガスなどに頼らず、すべて電気でまかなうシステムです。生活のなかでエネルギーが必要となるものにはキッチンや空調、給湯、電化製品などの設備があり、これらの設備の熱源に電気だけを使用している住宅を「オール電化住宅」といいます。オール電化住宅では、たとえば、コンロはガスコンロではなくIHクッキングヒーターにし、湯の供給にはエコキュートと呼ばれる電気式の給湯器を設置するなど、導入されるすべての設備が電気対応です。
富士経済が調査したデータによるとオール電化住宅の数は今後上昇することが予想されています。2015年度には累計627万戸だったオール電化住宅が2025年には939万戸となる予測です。住宅に使用されるエネルギー源には電気のほかに都市ガスやLPG、灯油などもありますが、全エネルギー源におけるオール電化の普及率の割合も今後増えると考えられています。2015年度は普及率が11.8%であったのに対して2025年度は17.9%まで上がる予測です。
住宅のオール電化で後悔しやすいポイント
オール電化住宅は人気がありますが、システムや使い方を理解せずに導入することには注意が必要です。ここでは、住宅にオール電化などの導入をするにあたり後悔しやすい3つのポイントについて解説します。
昼間の電気代が割高になる
電気代には各電力会社が用意するさまざまな料金プランがあり、どのプランで契約するかによって生活にかかる電気代が変わってきます。オール電化住宅においても電力会社ごとにいろいろな料金プランが用意されていますが、全体的にみると夜間よりも昼間の電気代を割高に設定しているプランが多い傾向です。オール電化に多くみられる昼間の電気代が割高なプランで契約した場合、電気を夜間に多く使用すると電気代を安くできますが、昼間に多く使用すると電気代は高くなります。電気を夜間でしかほとんど使用しない家であれば昼間が割高なプランでも問題ありませんが、日中も誰かしらが電気を使用するような家庭の場合だと使用量によっては電気代の負担が大きくなる恐れもあるため要注意です。
また、従量電灯で契約していた人が、以前と同じ感覚で昼間に多く電気を使用すると想像以上に電気代が高くなる場合があるため気を付けなければなりません。従量電灯とは電気代が24時間同一料金となっている料金システムで、最も一般的な電気料金プランです。
導入コストが高い
オール電化の導入時には初期費用が想像以上にかかることを知っておかなければなりません。初期費用がかかるのはオール電化にするための専用設備を新たに購入しなければならないからです。また、設置のための工事にもお金がかかります。たとえば、オール電化では給湯にエコキュートを導入しますが、エコキュートのための機器は一般的な家庭で使用される370L程度のタイプでも本体代だけで40万円以上です。さらに、実際に使用するための工事に約15万円以上の費用も必要となります。
ほかにも、キッチンにIHクッキングヒーターを導入したり、浴室に浴室乾燥機や必要各所に床暖房を設置したりとオール電化を活用するシステムを多く導入するほど初期費用の負担は大きくなります。加えて、一度導入しても、10~15年が設備の寿命です。寿命を迎えたらその都度交換が必要となり、随時メンテナンスも行わなければなりません。このようなことから、オール電化を検討する際には導入時の初期費用だけではなく、先々までかかるコストについてもきちんと考えてトータルな資金計画をすることが必要です。
湯切れ・騒音トラブルのリスクがある
オール電化では夜間に電気代が安くなるプランが多いため、風呂や炊事などに使用する湯は前日の夜間に沸かしてエコキュートのタンクに溜めておきます。このシステムは電気代を節約できる点が魅力ですが、湯量がきちんと管理できていないと湯切れのリスクがあるため気を付けなければなりません。溜められている量をすべて使い尽くしてしまうと、風呂や炊事などで使おうとしたときに湯が足りず寒い思いをする可能性があります。また、必要以上に沸かしてしまい使用しきれず長時間溜められた湯は飲用の安全基準からは外れるため、蛇口からそのまま飲むことができません。
このようなことからも、各家庭に適した量の湯を沸かすことは重要です。普段の使用量を学習して適した湯量を沸かす機能を持ったエコキュートもありますが、そもそも、タンクのサイズが小さすぎると必要量の湯を溜めることもできません。そのため、導入の際には使用する人数などに適したサイズのものをきちんと選ぶことが大事です。さらに、エコキュートは稼働音が大きい点にも注意しなければなりません。音の捉え方は人によって異なるため、自分では気にならないと思っても隣家の感じ方によっては騒音トラブルに発展する可能性もあります。
オール電化で失敗しやすい人
オール電化は、使用する人の生活スタイルや住宅環境などによって導入が失敗となる場合もあります。失敗しやすいのは、たとえば、昼間に家にいる人が多い家庭です。学校などがなく家でほとんどの時間を過ごす子どもや在宅で仕事をしている人などがいると、導入を後悔しやすくなります。電気代が割高な昼間に電気を多く使用することになり、夜間の電気代が割安となるオール電化のメリットを生かせなくなるからです。また、そもそもガス代が割安な地域に住んでいる場合には、オール電化を導入する効果は出にくくなります。失敗しないためには、近隣の都市ガスやガス会社のプランを見てオール電化を導入した場合とどちらが節約できるかを事前に確認しておくことが必要です。
また、家の敷地内に一定以上のスペースがない家も設置やメンテナンスが困難となるため注意しなければなりません。エコキュート自体が大きな機器であるうえ、工事やメンテナンスをするためには周囲にある程度の作業スペースも必要となります。そのほか、料理にこだわりがある人も失敗する恐れがあるため気を付けましょう。オール電化で導入するIHクッキングヒーターは火力がガスと比べて弱いため、強い火力が必要な料理はできなくなります。また、IH対応の専用調理器具しか使用できず、今まで使用していた器具は総買い替えしなければなりません。持っている調理器具に愛着がある人には不向きです。
オール電化を後悔しないための対処法
オール電化の導入で後悔しないためには失敗しやすいポイントへの対処法を知っておくことが大切です。ここでは、先で紹介した3つの失敗しやすいポイントに対する対処法について紹介します。
ライフスタイルに合う電気料金プランを選ぶ
オール電化の導入による大きなメリットである節約効果を出せない失敗への対処法としては、電気料金のプランをライフスタイルに合わせて選ぶ方法が有効です。一般的にオール電化では、夜間の電気料金は安く、昼間の電気料金は高くなるプランを契約します。しかし、昼間に電気の使用量が多い家庭でこのプランを契約すると節約どころか通常よりも電気代が高くなるため要注意です。多くの家庭で契約しているプランが必ずしもお得であるわけではありません。自分の家の電気の使用が昼と夜でどちらが多いかを確認し、家族のライフスタイルに合った料金プランを選ぶことが大切です。また、料金プランは電力会社ごとに内容が異なります。自分の家により最適な料金プランを選ぶためには複数の電力会社のプランを比較することがポイントです。なかにはオール電化住宅向けに割安なプランを出している会社もあるためしっかりとチェックしておきましょう。
国・自治体の補助金を利用する
オール電化の導入にかかる費用負担を少しでも抑えたいなら国や自治体が提供している補助金を利用するのも方法です。エコキュートは空気中の熱を利用して湯を沸かすヒートポンプ技術を利用した機器で、ほかの給湯設備と比べて二酸化炭素の排出量を削減できます。このようなことからエコキュートの使用は環境にやさしいとして自治体のなかには設置に補助金を支給しているところもあり、利用するとお得です。また、新たに家を建てたり、リフォームをしたりした際に太陽光発電や省エネ機器を導入すると支給される補助金もあります。補助金の支給の有無や利用条件などは自治体によって異なるため、利用したい人は事前に確認しておくことが必要です。
使用人数に合わせたタンク容量を選ぶ
湯切れを起こすトラブルで失敗しないためにはエコキュートのタンクの容量を使用人数に合わせて選ぶことがポイントです。タンクの容量は一般的に3つのタイプから選びます。1つ目は2~3人家族向けの320L、2つ目は3~5人家族向けの370L、3つ目は4~7人家族向けの460Lです。これを目安とし自分の家族の人数に加えて使用する湯量なども考慮したうえで適したサイズを選べば湯切れを防ぐことができます。子どもがまだ小さく今後成長して使用量が変わる可能性がある場合や、来客や湯を使用する頻度が日によって変わる場合には、目安となるサイズより一回り大きなものを選んでおくと湯切れの心配がなく安心です。
オール電化にはメリットも満載!
オール電化には気を付けなければならない点がいくつかありますが、導入するとそれ以上に大きなメリットが期待できます。まず、オール電化にすると電気代に一本化できるため光熱費を節約できてお得です。ガス代が高い地域では特に節約効果は高くなります。また、生活において電気は必須となるため、ガスを使用するとガス代と電気代の両方の基本料金を支払わなければなりません。しかし、ガスを使用しなければ必要となる基本料金の支払いは電気の分のみです。さらに、電気代だけになれば家計の管理も楽になります。
加えて、火の使用がなくなることもメリットです。特に子どもやペットがいる家庭では安心につながります。火によるリスクがなくなる分、子どもに進んで調理の経験をさせることもできるでしょう。そのほか、災害時の活躍に期待できる点もオール電化の魅力です。地震などでライフラインがストップしてしまっても、タンク内に溜まっている湯を利用できます。太陽光発電を導入している家であれば、日中に普段通りの生活を送ることも可能です。復旧もガスより早いことが通常です。
注意点を押さえてオール電化を有効活用しよう!
オール電化の導入は人によっては不安点もありますが、気を付けるべきポイントを事前に把握しておけば対策を取ることができます。しっかりと対策さえ取っておけば不安につながるようなことは解決できるケースが多く、導入すればメリットが期待できるため検討してみるとよいでしょう。「エコ突撃隊」なら安さに定評があるうえ豊富な施工実績もあります。エコキュートの導入を検討しているなら一度問い合わせをしてみるのも方法です。
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