オール電化
2026/09/28
エコキュートの買い替えで補助金はいくら?買い替え前の機器で変わる金額を解説

エコキュートの買い替えでは、国の補助金を使って1台あたり最大10万円の補助を受けられます。
ただし、すべての機種が対象になるわけではなく、2026年度からは対象となる機種の条件も変わりました。
さらに、買い替え前に設置していた機器の種類によって、最終的に手元に残る金額には差が出ます。
この記事では、エコキュートの買い替えに使える補助金制度の全体像から、ケース別の補助額、対象になる機種や工事の条件、申請の流れと注意点までを解説します。ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートの買い替えで使える主な補助金制度

エコキュートの買い替えに使える補助金は、国が実施する制度と、住んでいる地域の自治体が独自に設けている制度に分かれます。買い替えで関係してくるのは、主に次の制度です。
- 給湯省エネ2026事業
- みらいエコ住宅2026事業
- 自治体独自の補助制度
給湯省エネ2026事業は、高効率給湯器の導入を支援する国の制度です。エコキュートの交換工事だけで対象になるため、買い替えを検討する際はまずこの制度から確認します。
一方のみらいエコ住宅2026事業は、住宅の省エネ改修を幅広く支援する制度で、対象は平成28年以前に新築された住宅に限られます。
エコキュートも「特定エコ住宅設備」として位置づけられていますが、交換工事だけでは補助を受けられません。居室を1つ選び、その部屋の窓と断熱材を改修する「要件化工事」を実施することが前提になります。
補助額も1戸あたり45,000円で、1台あたり7万円以上が設定されている給湯省エネ2026事業を下回ります。
なお、同じエコキュート1台について両方の制度から補助を受けることはできません。また、給湯省エネ2026事業で交付決定を受けると、みらいエコ住宅2026事業では要件化工事の設備部分を実施したものとして扱われます。
断熱改修も同時に行う場合は、エコキュートを給湯省エネ2026事業、窓や断熱材をみらいエコ住宅2026事業、という形で申請先を分けましょう。
自治体の制度は、国の補助金への上乗せを目的として独自に設けられたものであれば併用できます。ただし、国費が充てられている制度とは重複できないため、申請前に自治体の窓口へ確認しておくと確実です。
エコキュート本体への補助金額は最大10万円/台
給湯省エネ2026事業の補助額は、導入する給湯器そのものに対する定額と、そこに上乗せされる加算で構成されています。内訳は次のとおりです。
- 基本額
- 性能加算額
- 撤去加算額
基本額は、対象製品を設置した時点で受け取れる定額です。エコキュートの場合は1台あたり7万円が設定されています。
性能加算額は、基本の性能要件より高い水準を満たす製品を選んだ場合に上乗せされる金額で、エコキュートでは1台あたり3万円です。基本額と合わせると、本体への補助は最大10万円/台となります。
撤去加算額は、エコキュートの設置に伴って古い電気式の機器を撤去する場合に加わる金額です。本体への補助とは別枠で計算されるため、条件に当てはまれば10万円/台にさらに上乗せされます。
給湯器の種類ごとの補助額を整理すると、以下のようになります。
| 設置する給湯器 | 基本額 | 性能加算額 | 補助上限 |
|---|---|---|---|
| ヒートポンプ給湯機(エコキュート) | 7万円/台 | 3万円/台 | 戸建住宅:いずれか2台まで 共同住宅等:いずれか1台まで |
| 電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機) | 10万円/台 | 2万円/台 | |
| 家庭用燃料電池(エネファーム) | 17万円/台 | 加算なし |
補助を受けられる台数は、戸建住宅で2台まで、共同住宅等で1台までです。この上限は給湯器の種類ごとではなく、表に挙げた3種類を合わせた台数で判定されます。
エコキュートの補助金について「最大12万円」という金額を見かけることがありますが、これはハイブリッド給湯機の基本額10万円と性能加算額2万円を合計したものです。
エコキュート本体への補助は10万円/台が上限であり、混同しないよう注意してください。
ケース別に見るエコキュートの買い替えでもらえる補助金額
エコキュートの買い替えで実際に受け取れる金額は、本体への補助だけで決まるわけではありません。買い替え前に設置していた機器の種類によって、撤去加算が付くかどうかが変わります。撤去加算の内容は次のとおりです。
- 電気蓄熱暖房機の撤去は4万円/台で、2台まで
- 電気温水器の撤去は2万円/台で、本体の補助を受ける台数まで
エコキュートの撤去は加算の対象に含まれていません。つまりエコキュートからエコキュートへの買い替えでは加算が付かず、受け取れるのは本体分の最大10万円/台にとどまります。
電気温水器からエコキュートへ入れ替える場合は、撤去加算2万円が上乗せされて1台あたり最大12万円です。
オール電化住宅で電気蓄熱暖房機も一緒に撤去するなら、1台につき4万円、2台までで最大8万円がさらに加わります。ガス給湯器からの買い替えは対象機器の撤去に該当しないため、本体分のみとなります。
主なケースごとの上限額をまとめると、以下のようになります。
| 買い替え前の機器 | 本体分 | 撤去加算 | 合計(1台あたり) |
|---|---|---|---|
| エコキュート | 最大10万円 | なし | 最大10万円 |
| 電気温水器 | 最大10万円 | 2万円 | 最大12万円 |
| ガス給湯器・石油給湯器 | 最大10万円 | なし | 最大10万円 |
| 上記+電気蓄熱暖房機を同時に撤去 | 最大10万円 | 4万円/台(2台まで) | 最大18万円 |
撤去加算を受けるには、2025年11月28日以降に撤去した工事であることに加え、給湯器設置の交付申請とあわせて申請する必要があります。撤去だけを後から申請することはできません。
なお、電気蓄熱暖房機を撤去すると、契約中の電気料金プランが変更になることがあります。深夜電力を前提としたプランを利用している住宅では月々の負担額に影響が出るため、撤去を決める前に電力会社へ確認しておくと安心です。
補助金の対象になるエコキュートの条件

給湯省エネ2026事業は、事務局にあらかじめ登録された製品を使った工事だけを補助の対象としています。設置するエコキュートが登録製品でなければ、他の条件をすべて満たしていても補助金は受け取れません。2026年度に求められる主な要件は次のとおりです。
- インターネットに接続できること
- 昼間に発電した太陽光などの電気でお湯を沸かせる機能を備えていること
この2点は2026年度から新たに加わった条件です。従来は省エネ性能だけで判定されていましたが、現在は通信機能と昼間沸き上げ機能の有無も問われます。無線LANアダプターが別売りの機種では、本体だけを設置しても要件を満たしません。
旧モデルや在庫処分品を選んだ場合、対象外になる可能性がある点にも注意が必要です。
さらに性能加算の3万円を受け取るには、基本の性能要件を上回る水準を満たす製品を選ぶ必要があります。基本額の対象製品と加算の対象製品は範囲が異なるため、10万円を狙う場合は加算まで対応した型番かどうかを確認してください。
対象製品かどうかは、給湯省エネ2026事業の公式サイトにある補助対象製品の検索機能で、メーカー名や型番から調べられます。登録製品は随時追加されるため、検討中の機種が見つからない場合も、契約前に最新の情報を確認しておくと確実です。
太陽光発電を設置している住宅では、余剰電力を昼間の沸き上げに回せるため、光熱費の削減効果をより大きくできます。
ただし、太陽光発電がなくても、登録された対象製品を設置すれば補助金は受け取れます。要件はあくまで機種が持つ機能であり、太陽光発電の有無が条件になっているわけではありません。
エコキュートの買い替えで補助金を受け取るための条件
補助金を受け取るには、設置する機種だけでなく、工事の時期や契約の形、依頼先についても条件が定められています。満たすべき主な内容は次のとおりです。
- 2025年11月28日以降に着工していること
- 工事請負契約が着工日より前に締結されていること
- 給湯省エネ事業者として登録された業者に依頼していること
- J-クレジット制度への参加を意思表明していること
- 給湯省エネ2025事業で補助金の交付を受けた事業でないこと
着工日は、リフォームの場合はエコキュート1台目の設置を開始した日を指します。現地調査や見積もり、資材の搬入は着工に含まれません。この日付より前に契約が結ばれている必要があるため、契約と工事の順序が逆になると対象から外れます。
依頼先については、給湯省エネ事業者として事前に登録された施工業者や販売事業者であることが必須です。補助金の申請手続きはこの登録事業者が行い、消費者本人が直接申請することはできません。
関連して、工事発注者が本体を購入し、取り付けだけを業者に依頼する工事、いわゆる施主支給や材工分離の工事も対象外とされています。本体をインターネットの通販サイトで安く購入して工事だけ頼む方法では、補助金を受け取れないということです。
J-クレジット制度への参加意思表明は2026年度から加わった要件で、申請時に取り交わす共同事業実施規約のなかで行います。手続きそのものは業者が案内するため、消費者側で特別な準備は要りません。
なお、給湯省エネ2025事業で補助金の交付を受けた事業は、2026年事業の対象になりません。前年度に補助を受けて設置した給湯器を、続けて2026年度の制度で申請することはできない仕組みです。
エコキュート補助金の申請期間と予算の消化状況
給湯省エネ2026事業には申請の受付期間が設けられていますが、期限まで待てば必ず申請できるわけではありません。予算の上限に達した時点で受付は終了します。スケジュールと予算の枠組みは次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業者登録の開始 | 2026年3月10日 |
| 交付申請(予約を含む)の受付開始 | 2026年3月31日 |
| 交付申請の予約期間 | 受付開始~予算上限に達するまで(遅くとも2026年11月16日) |
| 交付申請期間 | 受付開始~予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日) |
| 予算総額 | 570億円(うち撤去加算分36億円) |
予算のうち36億円は、電気蓄熱暖房機と電気温水器の撤去加算に充てられています。この枠は本体への補助とは別に管理されており、撤去加算分が先に上限へ達すれば、本体の予算が残っていても撤去加算だけが終了します。
撤去加算を見込んで計画している場合は、本体以上に早い判断が求められます。
申請額が予算に対してどこまで進んでいるかは、公式サイトで毎日更新されています。
2026年8月30日午前0時時点では、本体分が40%、撤去加算分が20%に達しました。9月以降は年度末に向けて申請が増える傾向があるため、この数字は今後速いペースで動く可能性があります。
交付申請の予約を行えば、提出から3か月間は予算が確保されます。工事の完了が先になる場合でも枠を押さえられる仕組みですが、予約できるのは11月16日までです。
年内の買い替えを考えているなら、契約と工事の日程をこの期日から逆算して組み立てておくと安全です。
エコキュート補助金の申請の流れと必要書類
補助金の手続きは登録事業者が主体となって進めますが、工事の各段階で消費者側が関わる場面もあります。契約から補助金の交付までは、次の順に進みます。
- 登録事業者と工事請負契約を締結する
- 着工前に工事前の写真を撮影する
- エコキュートの設置工事を行い、工事後の写真を撮影する
- 登録事業者が交付申請を提出する
- 審査を経て交付が決定する
この流れのなかで最も注意が必要なのが、着工前の写真です。交付申請では工事前と工事後の両方の写真が求められ、着工してしまうと工事前の状態は二度と撮影できません。
撮り忘れれば、他の条件を満たしていても申請できなくなります。契約の時点で、撮影の段取りを業者に確認しておいてください。
交付申請で提出する主な書類は以下のとおりです。
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 共同事業実施規約 | 給湯省エネ事業者と取り交わす書面 |
| 工事請負契約書 | 契約日と工事内容が確認できるもの |
| 製品の型番が確認できる書類 | メーカー発行の保証書など |
| 工事前・工事後の写真 | 設置場所と設置した機器が確認できるもの |
| 本人確認書類 | 運転免許証や住民票など |
性能加算を申請する場合は、追加部品の設置によって要件を満たすときに限り、その部品の写真も必要です。撤去加算を申請する場合は、撤去する機器の写真の提出が求められます。いずれも撮影のタイミングを逃すと後から補えないため、加算を狙うかどうかは工事前に決めておく必要があります。
書類の作成と提出は登録事業者が行いますが、本人確認書類のように消費者側で用意するものもあります。必要なものを早めに聞いておくと、手続きが滞りません。
エコキュートの買い替えで補助金を使うときの注意点
補助金は交付されて終わりではなく、登録事業者から消費者へ還元されて初めて手元に届きます。還元の方法と業者選びについて、押さえておきたい点は次のとおりです。
- 還元方法は工事代金への充当か現金での支払い
- 還元方法は共同事業実施規約で事前に合意する
- 現金の場合は交付から2か月以内に還元される
- 依頼先が登録事業者かどうかを見積もり段階で確認する
還元方法は、工事代金から補助金相当額を差し引く形と、工事代金を全額支払ったうえで後日現金を受け取る形の2種類です。
原則は前者で、この場合は補助金を立て替える必要がありません。どちらの扱いになるかは契約前に取り交わす書面で決めるため、資金の準備に関わる部分として必ず確認してください。
現金で受け取る場合、登録事業者は補助金の交付から遅くとも2か月以内に還元を完了することとされています。
業者選びも補助金の可否を左右します。エコキュートの工事を扱う業者であっても、給湯省エネ事業者として登録していなければ申請できません。登録の有無は公式サイトの事業者検索で調べられるため、見積もりを取る段階で確認しておくと確実です。
もう一点、2025年12月2日に経済産業省が複数の事業者に対して指名停止などの措置を行っており、対象となった事業者と一定の期間内に契約した場合は補助対象外となります。
措置の内容は公式サイトで公表されているため、契約先が該当しないかどうかも見積もり時にあわせて確かめておくと安心です。
補助金を利用したエコキュートの買い替え費用の目安
エコキュートの買い替え費用は、本体価格と工事費を合計した総額で考えます。総額を左右する主な要素は次のとおりです。
- タンク容量
- 機能のタイプ
- 給湯圧力のタイプ
- タンクの形状
タンク容量は家族の人数に対応し、3人から5人向けの370Lが標準的な選択肢です。機能のタイプは、湯はりから保温まで自動で行うフルオート、湯はりのみのセミオート、蛇口からお湯を出すだけの給湯専用に分かれ、この順で価格が下がります。
給湯圧力は高圧タイプほどシャワーの勢いが強くなり、価格も上がります。形状は設置スペースに合わせて角型と薄型があり、薄型はやや高めです。
工事費は、同じエコキュートからの入れ替えであれば既存の基礎や配管を流用できるため抑えられます。一方、電気温水器やガス給湯器からの入れ替えでは、ヒートポンプユニットを置く基礎工事や配管の引き直し、電気工事が加わり、その分だけ上がります。
補助金を差し引いた実質的な負担額は、この総額から本体分と撤去加算分を引いた金額です。補助額が大きい機種を選んでも本体価格がそれ以上に高ければ、負担が軽くなるとは限りません。見積もりを比較するときは補助額だけを並べず、工事費を含めた総額から補助金を引いた金額で判断してください。
エコキュートは故障する前に買い替えを検討する
エコキュートの寿命は、貯湯タンクでおおむね10年から15年、ヒートポンプユニットで5年から10年程度が目安とされています。設置から10年を過ぎたら、次のような変化が買い替えを考え始める合図です。
- お湯の温度が安定しない
- 湯量が以前より早く足りなくなる
- リモコンにエラー表示が出る頻度が増えた
- 運転音が大きくなった
これらの症状が出ている段階なら、まだ時間に余裕を持って動けます。問題は完全に故障してからです。お湯が出なくなってから業者を探すと、対象機種の在庫確保、契約、工事、申請という一連の流れを落ち着いて進められません。急ぎで手配した結果、補助金の対象外だった機種を設置してしまうケースも起こり得ます。
補助金は予算の上限に達した時点で終了するため、故障のタイミングによっては制度そのものが使えないこともあります。動いているうちに見積もりを取り、対象機種と登録事業者かどうかを確認しておけば、いざというときも慌てずに済みます。
まとめ
以上が、エコキュートの買い替えで使える補助金の解説になります。エコキュートの買い替えでは、給湯省エネ2026事業によって本体1台あたり最大10万円の補助を受けられます。
受け取れる金額は、買い替え前に設置していた機器によって変わります。エコキュートからの入れ替えでは撤去加算が付かず本体分のみですが、電気温水器や電気蓄熱暖房機を撤去する場合は、その分が上乗せされます。
2026年度からは、インターネットに接続でき、昼間の太陽光などの電気でお湯を沸かせる機種であることが要件に加わりました。旧モデルでは対象外になることもあるため、契約前に登録製品かどうかを確かめておく必要があります。
申請できるのは給湯省エネ事業者として登録された業者だけで、本体を自分で購入して取り付けだけを頼む方法では補助を受けられません。依頼先選びが、補助金を使えるかどうかを大きく左右します。
補助金は予算の上限に達した時点で受付が終了します。故障してから動くと機種選びも申請も間に合わないおそれがあるため、設置から10年を過ぎたら早めに検討を始めておくと安心です。
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