オール電化

2022/06/08

こどもみらい住宅支援事業の対象者は?補助金の内容を分かりやすく解説

こどもみらい住宅支援事業の対象者は?補助金の内容を分かりやすく解説

こどもみらい住宅支援事業とは、子育て世帯や若者世帯が省エネ性能の高い新築住宅の取得やリフォームをおこなう際に補助金を出す事業になります。 国が主導している事業で、補助金の予算額や貰える補助金額が大きいので、該当する方は利用をおすすめします。

そこで今回は、こどもみらい住宅支援事業について分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

こどもみらい住宅支援事業の概要

こどもみらい住宅支援事業は国土交通省が主導している事業で、子育て世帯や若者世帯が新築住宅(注文・分譲)を購入する際に最大100万円、あるいは省エネ性能の高い機器にリフォームした場合に世帯を問わずに最大60万円までの補助金が出ます。

補助金の申請は「こどもみらい住宅事業者(施工業者や販売業者)」が代わりにおこなうので、一般消費者(購入者)が手続きをする必要はありません

こどもみらい住宅支援事業で補助金の対象となる製品は以下のとおりです。

  • 開口部(省エネ・防音・防犯)…ガラスや窓など
  • 外壁、屋根・天井又は床の断熱改修…断熱材
  • エコ住宅設備の設置…太陽熱利用システムや高効率給湯機など
  • 子育て対応改修…ビルドイン食洗器やビルドインコンロ(IH)など
  • バリアフリー改修…ホームエレベーターや衝撃緩和畳
  • 空気洗浄機能・換気機能付きエアコンの設置…エアコン

こどもみらい住宅支援事業の対象者

こどもみらい住宅支援事業の対象者

 

こどもみらい住宅支援事業の対象者は以下のとおりです。

対象者
注文住宅の新築 子育て世帯や若者世帯の建築主
新築分譲住宅の購入 子育て世帯や若者世帯の購入者
リフォーム 全世帯の工事発注者

表の子育て世帯や若者世帯の定義は次のとおりです。

定義
子育て世帯 申請時点において、子(年齢は令和3年4月1日時点で18歳未満であること。つまり、平成15(2003)年4月2日以降出生の子)を有する世帯
若者世帯 申請時点において夫婦であり、令和3年4月1日時点でいずれかが39歳以下(つまり昭和56(1981)年4月2日以降出生)の世帯

上記に当てはまる方が注文住宅を新築する、あるいは新築分譲住宅を購入する場合はこどもみらい住宅支援事業の対象者となります。

そのため、次のようなケースでは対象者と認められないことがあります。

  • 新築注文住宅の建築主が別の方
  • 中古住宅の購入

なお、リフォームに関しては年齢の定義がありません。そのため、老後に向けてのリフォームでも、こどもみらい住宅支援事業の対象となる可能性があります。

ただし、年齢とは別に、事業ごとに対象となる条件や補助金額が異なるので注意しましょう。

こどもみらい住宅支援事業のリフォームの場合

住宅のリフォームでこどもみらい住宅支援事業を申請する場合の条件や補助金額などを順番に解説します。

リフォームの条件と補助金額

リフォームでこどもみらい住宅支援事業の対象となる条件は、リフォームする住宅の所有者がこどもみらい住宅支援事業者と工事請負契約を締結して、リフォーム工事をおこなうことです。

なお、対象となるリフォーム工事は以下のとおりです。

対象となるリフォーム工事
A 開口部(省エネ・防音・防犯)
外壁、屋根・天井又は床の断熱改修
エコ住宅設備の設置
B 子育て対応改修
耐震改修
バリアフリー改修
空気洗浄機能・換気機能付きエアコンの設置
リフォーム瑕疵保険等への加入

表にあるAのリフォーム工事はこどもみらい住宅支援事業に申請するために必要です。しかし、Bのリフォーム工事はAのリフォーム工事とセットでないと補助の対象とはなりません

例えば、エコキュート(エコ住宅設備の設置)だけで申請することはできても、IHクッキングヒーター(子育て対応改修)だけでは申請できませんので注意しましょう。

また、リフォーム工事は全ての世帯が対象ですが、補助金額は世帯の年齢によって次の表のとおりに上限があります。

子育て世帯・若者夫婦世帯 既存住宅購入 1戸あたりの上限額
該当する 該当する 60万円
該当しない 45万円
該当しない 該当する 45万円
該当しない 30万円

つまり、子育て世帯が既存住宅を購入して、リフォームをする場合の補助金額は最大60万円になります。一方で、子育て世帯や若者夫婦世帯に該当しない一般世帯が、現在住んでいる住宅をリフォームする場合の補助金額は最大30万円になります。

なお、既存住宅は次の条件を全て満たしている場合のみ適用されます。

  • 不動産売買契約の締結時に完成から1年以上経過している住宅である(不動産登記で確認します)
  • 不動産売買契約の締結が、2021年11月26日(令和3年度補正予算案閣議決定日)以降である
  • 売買代金が100万円(税込)以上である
  • リフォーム工事の工事請負契約の締結が、不動産売買契約の締結から3ヶ月以内である
  • リフォーム工事発注者が子育て世帯・若者夫婦世帯に該当しない場合、購入する住宅が安心R住宅である

リフォームの手続き期間

こどもみらい住宅支援事業のリフォームの手続き期間は2023年3月31日までです。期間までに工事が完了していることが条件なので、なるべく早めにリフォームに取り掛かりましょう。

リフォームの注意点

リフォーム工事で補助金を申請する際は、次のことに注意しましょう。

  • 1申請あたり合計5万円以上のリフォーム工事が対象
  • 補助金額は工事の種類によって異なる

こどもみらい住宅支援事業の対象となるリフォーム工事は、1申請あたり合計5万円以上でないと補助対象となりません。5万円以下のリフォーム工事だと対象と見なされないので、複数の工事を一緒に申請すると良いです。

また、補助金額は工事の種類によって異なり、IHクッキングヒーター(ビルドインコンロ)だと13,000円、エコキュートは24,000円となっています。

こどもみらい住宅支援事業の新築注文住宅の場合

注文住宅の新築で、こどもみらい住宅支援事業を申請する場合の条件や補助金額などを順番に解説します。

新築注文住宅の条件と補助金額

新築注文住宅でこどもみらい住宅支援事業の対象となる条件は、こどもみらい住宅支援事業者と工事請負契約を締結した建築主が子育て世帯、または若者夫婦のいずれかであり、なおかつ次の条件を満たしている場合です。

  • 1. 建築主自らが居住する
  • 2. 土砂災害防止法に基づく土砂災害特別警戒区域外に建てる
  • 3. 未完成または完成から1年以内であり、人の居住の用に供したことのないもの
  • 4. 住戸の床面積が50 ㎡以上である
  • 5. 一定の省エネ性能を満たした住宅であること
  • 6. 交付申請時、一定以上の出来高の工事完了が確認できる

注意したいのが5の条件です。

5の「一定の省エネ性能を満たした住宅であること」とは、次のいずれかを満たしている住宅のことを指します。

特徴 補助金額
ZEH住宅 建物の断熱性能が高く、高効率設備を導入し、なおかつ太陽光発電などの創エネにより年間のエネルギー収支を正味ゼロとすることを目指した住宅 100万円
高い省エネ性能等を有する住宅(認定住宅) 省エネ住宅よりも省エネ性能等を有している下記のいずれかの住宅
認定長期優良住宅
認定低炭素住宅
性能向上計画認定住宅
80万円
一定の省エネ性能を有する住宅(省エネ住宅)(※) 断熱等性能等級4かつ一次エネルギー消費量等級4の性能を有する住宅 60万円

(※) 2022年6月30日までに工事請負契約を締結したものに限ります。

簡単に説明すると、こどもみらい住宅支援事業では省エネ性能が高く、創エネ(自分でエネルギーを創る)が可能な住宅ほど補助金額は大きくなります

新築注文住宅の手続き期間

こどもみらい住宅支援事業の新築注文住宅の手続き期間は次のとおりとなっています。

手続き期間
交付申請の予約 2022年3月28日~2023年2月28日
交付申請期間 2022年3月28日~2023年3月31日
完了報告期間 2023年10月31日まで

ただし、6の条件が「交付申請時、一定以上の出来高の工事完了が確認できる」となっているので、少なくとも基礎工事は2023年3月31日までに終わっている必要があります

新築注文住宅の注意点

新築注文住宅でこどもみらい住宅支援事業を活用する際は、次のことに注意しましょう。

  • こどもみらい住宅支援事業の重複
  • 財産を処分する際の制限
  • 経理書類の保管

原則として、こどもみらい住宅支援事業の「新築注文住宅」で補助金を受け取った場合、別の新築注文住宅を取得、あるいは新築分譲住宅を購入しても補助金は貰えません。ただし、リフォームで補助金を申請することは可能です。

また、補助金を受け取った新築注文住宅は10年間、国か事務局の承認なく売却、担保、取り壊しなどはできません。そして、補助金に関する経理書類などは補助金を受け取った年度終了後5年間は保管する義務があります

こどもみらい住宅支援事業の新築分譲住宅の場合

新築分譲住宅の購入で、こどもみらい住宅支援事業を申請する際の条件や補助金額などを順番に解説します。なお、条件や補助金額などは新築注文住宅とほとんど同じです。

新築分譲住宅の条件と補助金額

新築分譲住宅でこどもみらい住宅支援事業の対象となる条件は、こどもみらい住宅支援事業者と工事請負契約を締結した購入者が子育て世帯、または若者夫婦のいずれかであり、なおかつ次の条件を満たしている場合です

  • 1. 購入者自らが居住する
  • 2. 土砂災害防止法に基づく土砂災害特別警戒区域外にある住宅
  • 3. 不動産売買契約締結時点において、未完成または完成から1年以内であり、人の居住の用に供したことのないもの
  • 4. 住戸の床面積が50 ㎡以上である
  • 5. 一定の省エネ性能を満たした住宅であること
  • 6. 交付申請時、一定以上の出来高の工事完了が確認できる

基本的に新築注文住宅と条件は同じで、補助金額も以下のとおりです。

特徴 補助金額
ZEH住宅 建物の断熱性能が高く、高効率設備を導入し、なおかつ太陽光発電などの創エネにより年間のエネルギー収支を正味ゼロとすることを目指した住宅 100万円
高い省エネ性能等を有する住宅(認定住宅) 省エネ住宅よりも省エネ性能等を有している下記のいずれかの住宅
認定長期優良住宅
認定低炭素住宅
性能向上計画認定住宅
80万円
一定の省エネ性能を有する住宅(省エネ住宅)(※) 断熱等性能等級4かつ一次エネルギー消費量等級4の性能を有する住宅 60万円

(※) 2022年6月30日までに工事請負契約を締結したものに限ります。

新築分譲住宅の手続き期間

こどもみらい住宅支援事業の新築分譲住宅の手続き期間は次のとおりとなっています。

手続き期間
交付申請の予約 2022年3月28日~2023年2月28日
交付申請期間 2022年3月28日~2023年3月31日
完了報告期間 2023年10月31日まで

手続き期間も、新築注文住宅と同じです。

新築分譲住宅の注意点

新築分譲住宅でこどもみらい住宅支援事業を活用する際は、次のことに注意しましょう。

  • こどもみらい住宅支援事業の重複
  • 財産を処分する際の制限
  • 経理書類の保管

原則として、こどもみらい住宅支援事業の「新築分譲住宅」で補助金を受け取った場合、別の新築分譲住宅を購入、あるいは新築注文住宅を取得しても補助金は貰えません。ただし、リフォームで補助金を申請することは可能です。

また、補助金を受け取った新築分譲住宅は10年間、国か事務局の承認なく売却、担保、取り壊しなどはできません。そして、補助金に関する経理書類などは補助金を受け取った年度終了後5年間は保管する義務があります

まとめ

こどもみらい住宅支援事業の対象者まとめ

以上が、こどもみらい住宅支援事業の解説になります。こどもみらい住宅支援事業は子育て世帯や若者夫婦世帯向けの事業ではありますが、省エネ性能の高い機器導入のリフォーム工事なら、全ての世帯が対象となっています

例えば、エコキュートなら24,000円、IHクッキングヒーターなら13,000円の補助金が受け取れます。ただし、こどもみらい住宅支援事業で補助金を貰うには、条件を全て満たしている必要があります。

交付申請は事業に登録された事業者が行う必要があります。
エコ突対象ではこどもみらい住宅支援事業を取り扱っておりませんが、対象となる方はご利用の事業者に問い合わせてみるとよいでしょう。

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