オール電化
2026/06/24
エコキュートがずっと沸き上げ中になるケースは?チェックする方法や対処法などを解説

エコキュートが日中でもずっと沸き上げ中になる場合は、いくつかの原因が考えられます。
大抵は自分で対処できるケースですが、なかには水漏れや機器の不調などもあるため、早めにチェックしましょう。
そこで今回は、エコキュートがずっと沸き上げ中になるケースの原因やチェックする方法、対処法などを解説します。ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートの「沸き上げ中」とは?

リモコンに「沸き上げ中」と表示されると、故障やトラブルではないかと不安になる方は少なくありません。
しかし、この表示は、ヒートポンプユニットが稼働し、貯湯タンクにためるお湯をつくっている最中であることを知らせる正常な動作です。
つまり、表示が出ていること自体は異常ではなく、注意すべきなのは本来終わるはずの時間を過ぎても沸き上げが終わらないときに限られます。
慌てて修理を依頼する前に、まずは正常な範囲なのか、それとも異常のサインなのかを切り分けて考えていきましょう。
「沸き上げ」と「沸き増し」の違い
エコキュートには「沸き上げ」と「沸き増し」というよく似た言葉があり、混同されがちです。両者はお湯をつくる点では共通しますが、作動するきっかけと操作方法に違いがあります。
沸き上げは、その日の使用量を見込んで必要な量をまとめて自動で沸かし、タンクにためておく運転です。
これに対して沸き増しは、タンクのお湯が不足したとき、または不足しそうなときに追加で沸かす運転を指し、リモコンのスイッチから手動で操作できます。
通常は夜間に沸き上げるが日中に動くこともある
沸き上げが夜間に行われるのは、エコキュートが電気料金の安い時間帯を活用してお湯をつくるよう設定されているためです。
多くの家庭では、契約している電力プランの割安な時間帯に合わせて沸き上げの時刻が決まります。そのため「夜間」が具体的に何時から何時を指すかは一律ではなく、プランごとに変わってきます。
また、夜間につくったお湯だけでは足りないと判断されると、日中に追加の運転が作動することもあります。日中にヒートポンプが動いていても、それがそのまま故障を意味するわけではない、という点は押さえておきたいところです。
故障ではないのにエコキュートがずっと沸き上げ中になるケース
エコキュートがずっと沸き上げ中になっていても、必ずしも故障とは限りません。機器が正常に動いていても、長時間の沸き上げが起こる状況はいくつか存在します。代表的なケースは主に以下のとおりです。
- 冬場など外気温が低く沸き上げに時間がかかっている
- お湯を使いすぎて追加で沸き上げている
- 学習機能により沸き上げ量が増えている
- 沸き上げ温度や運転モードが高めに設定されている
それぞれ、順番に解説します。
冬場など外気温が低く沸き上げに時間がかかっている
気温が下がる冬場は、エコキュートが沸き上げにかける時間が普段より長くなります。
エコキュートは空気中の熱を集めてお湯を沸かす仕組みのため、外気温が低いほど熱を取り込みにくく、効率が下がるからです。
その結果、夜間に始まった沸き上げが朝までに終わらず、日中まで続くこともあります。これは寒い時期に起こりやすい現象で、外気温が上がって沸き上げが完了すれば、表示は自然に消えます。
なお、沸き上げにかかる具体的な時間は機種やタンク容量、その日の外気温によって幅があるため、一律の目安としては捉えないほうが安全といえます。
お湯を使いすぎて追加で沸き上げている
普段より多くのお湯を使った日は、日中に追加の沸き上げが行われ、表示が長引くことがあります。
エコキュートは夜間につくったお湯をタンクにためて使う仕組みのため、来客や続けての入浴などでお湯が想定以上に減ると、タンクが空に近づきます。すると湯切れを防ぐために、昼間でも自動的に沸き上げが作動します。
一時的にお湯を使いすぎたことがきっかけであれば、機器の不具合ではなく正常な働きだと考えてよいといえます。
学習機能により沸き上げ量が増えている
エコキュートには、過去の使用量を学習して翌日に必要な湯量を予測する機能が備わっています。この機能によって、日々の使い方に合わせて夜間に沸かす量が自動で調整されます。
そのため、家族が増えたりお湯を多く使う生活に変わったりすると、学習結果として沸かす量そのものが増え、夜間の沸き上げが普段より長くかかるようになります。
前述のように一時的な使いすぎで日中に追加運転が入るのとは異なり、こちらは継続的な使用量の変化が反映された結果である点が特徴です。生活パターンに学習がなじめば、沸き上げ時間も使用量に見合った長さへ落ち着いていきます。
沸き上げ温度や運転モードが高めに設定されている
沸き上げの温度や運転モードの設定も、沸き上げ時間を左右します。設定温度が高いほど、また「おおめ」や「満タン」のように多めに沸かすモードを選んでいるほど、つくるお湯の量や目標温度が大きくなり、その分だけ沸き上げに時間がかかります。
実際の使用量に対して設定が過剰だと、必要以上にお湯を沸かし続け、表示が長く残る原因になります。省エネモードやおまかせモードでは使用量に合わせて自動で最適化されるため、どの設定で運転しているかが沸き上げ時間に直結します。
なお、以前と同じ設定なのに沸き上げ時間が長くなってきたときは、経年による効率の低下が背景にある可能性も考えられます。
エコキュートがずっと沸き上げ中のときに疑うべき故障・異常
正常な範囲では説明がつかないほど長時間の沸き上げが続く場合は、機器のトラブルが隠れている可能性があります。疑うべき故障・異常は主に以下のとおりです。
- 貯湯タンクや配管から水漏れしている
- 配管が凍結している
- ヒートポンプユニットが不具合を起こしている
- センサーや基板の不具合
それぞれ、順番に解説します。
貯湯タンクや配管から水漏れしている
貯湯タンクや配管から水が漏れていると、お湯を沸かしてもタンクに十分にたまらず、沸き上げが終わらなくなります。
エコキュートは設定した量に達するまで沸き上げを続けるため、漏れによってお湯が外へ逃げ続けると、いつまでも完了しないからです。
貯湯タンクからの水漏れであればリモコンにエラーが表示されることが多い一方、配管からの水漏れではエラーが出ないこともあります。いずれにしても、放置すると機器の故障や水道代の増加につながるため、早めの確認が欠かせません。
配管が凍結している
気温が氷点下まで下がる日には、エコキュートの配管が凍結し、沸き上げが終わらなくなることがあります。配管が凍って水が流れなくなると、タンク内の湯温がうまく上がらず、設定温度に達しようとして運転が長時間続いてしまうためです。
凍結は寒冷地で起こりやすいものの、普段あまり冷え込まない温暖な地域でも発生します。凍結したときは、多くの場合、その状態を知らせるエラーコードがリモコンに表示されるため、確認しましょう。
ヒートポンプユニットが不具合を起こしている
お湯を沸かす心臓部であるヒートポンプユニットに不具合があると、十分な加熱ができず、沸き上げが長引きます。具体的には、ファンの故障や熱交換器の劣化、コンプレッサーの能力低下などが挙げられます。
これらが起きると本来の加熱能力を発揮できなくなり、設定温度に達するまで運転を続けてしまいます。とくに、普段は聞こえない異音や振動を伴うときは、異常が進んでいるサインと考えられます。
放置するとさらに負荷がかかって故障が進むため、早めの点検が望ましいといえます。
センサーや基板の不具合
エコキュートは、温度や残湯量を検知するセンサーと、それらを制御する基板によって沸き上げを管理しています。
これらに不具合が生じると検知や制御が乱れ、実際にはお湯が足りているのに不足していると誤って判断し、沸き上げを続けてしまうことがあります。
エラーコードが表示されるケースもあれば、目立った表示が出ないまま症状だけが続くケースもあります。経年だけでなく突発的に起こることもあり、内部の電子部品に関わるトラブルのため、自分で直すことはできません。
専門的な診断と修理が必要になる部分だと押さえておきましょう。
正常か異常かを自分で見分けるチェック方法
エコキュートが正常かどうかチェックする順番は、主に以下のとおりです。
- リモコンにエラーコードが表示されていないか確認する
- 残湯量が増えているか確認する
- 水道メーターで水漏れの可能性を確認する
- 季節・使用量・設定変更の心当たりを確認する
それぞれ、順番に解説します。
リモコンにエラーコードが表示されていないか確認する
最初に確認したいのが、リモコンにエラーコードが表示されていないかどうかです。水漏れや凍結、機器の不具合などが起きていると、多くの場合は数字やアルファベットの組み合わせでエラーが知らされます。
表示が出ているなら、故障やトラブルが起きている可能性が高いと判断できます。その際は、画面に出ているコードをメモに控えておきましょう。
残湯量が増えているか確認する
エラー表示がない場合は、貯湯タンクの残湯量が少しずつ増えているかを見てみましょう。沸き上げが正常に進んでいれば、時間の経過とともにリモコンに表示される残湯量も増えていきます。
逆に、沸き上げ中と表示されているのに残湯量がいっこうに増えない、あるいは減っていくようなら、せっかく沸かしたお湯がどこかへ逃げているか、量を正しく検知できていない状態が疑われます。
沸かしているのにたまらない、という食い違いが、異常を見抜く大きな手がかりになります。
水道メーターで水漏れの可能性を確認する
残湯量が増えないときに、水漏れの有無をはっきりさせる方法が、水道メーターの確認です。家中の蛇口をすべて閉め、しばらく時間を置いてからメーターを見てみます。
どこも使っていないのにメーターが回っているなら、配管のどこかで水が漏れている疑いが濃厚です。特別な道具がなくても自宅でできるチェックなので、残湯量に違和感を覚えたときに試してみるとよいでしょう。
季節・使用量・設定変更の心当たりを確認する
ここまでで異常のサインが見当たらないなら、正常な範囲で長引いているだけの可能性が高まります。判断材料になるのが、思い当たる事情があるかどうかです。
寒い冬の朝だった、前日に来客や続けての入浴でお湯を多く使った、設定や運転モードを最近変えた、といった心当たりがあれば、正常な範囲の沸き上げと考えてよさそうです。
目安として、こうした事情に当てはまり、その日のうちに沸き上げが終わるのであれば、過度に心配する必要はありません。
逆に、思い当たることがないのに丸一日以上、あるいは何日も沸き上げ中が続くときは、これまで挙げた異常を疑い、早めに対応を検討しましょう。
エコキュートがずっと沸き上げ中になったときの対処法

原因の見当がついたら、状況に応じてできる対処を進めていきましょう。対処法は、主に以下のとおりです。
- 沸き上げ温度や運転モードを見直す
- リモコンの時刻設定を確認する
- 室外機(ヒートポンプ)まわりの障害物を取り除く
- 凍結が疑われる場合は自然解凍を待つ(熱湯は使わない)
- 水漏れやエラーが続く場合はメーカー・専門業者に相談する
それぞれ、順番に解説します。
沸き上げ温度や運転モードを見直す
まず見直したいのが、沸き上げの温度や運転モードの設定です。給湯温度が生活に対して高めなら、無理のない範囲まで下げてみましょう。
あわせて、省エネモードやおまかせモードへの切り替えも効果的です。これらのモードは使用量に合わせて沸かす量を自動で調整するため、設定が現状に合っているか分からないときに頼りになります。
ただし、極端に低くすると湯切れを招くので、家族の人数や使い方に見合った範囲に整えるのがポイントです。
リモコンの時刻設定を確認する
次に確認したいのが、リモコンに表示される時刻が正しく合っているかです。時刻がずれていると、本来は割安な夜間に行うはずの沸き上げが日中にずれ込み、表示が長く残る原因になります。
特に、停電やブレーカーの入れ直しがあったあとは時刻が初期化されていることがあるため、心当たりがあればチェックしておきましょう。
ずれていた場合は、取扱説明書に沿って現在時刻を設定し直すだけで改善します。数分で終わる作業なので、見落とさずに確認しておくと安心です。
室外機(ヒートポンプ)まわりの障害物を取り除く
屋外のヒートポンプユニットは、吸い込み口や吹き出し口が落ち葉やゴミ、雪などでふさがれると、熱をうまく取り込めず沸き上げに時間がかかります。ユニットの周囲に植木鉢や物が置かれていないか、汚れがたまっていないかを確認しましょう。
障害物を取り除いて風通しを確保するだけで、沸き上げ効率が戻ることもあります。雪の多い地域では、積雪でふさがっていないかも合わせて見ておくと安心です。
凍結が疑われる場合は自然解凍を待つ(熱湯は使わない)
凍結が疑われるときに、慌てて熱湯をかけるのは禁物です。急激な温度変化で配管が破損するおそれがあるため、避けてください。
エラー表示が出ているなら、漏電ブレーカーをいったん切り、少し時間を置いてから入れ直すと解除されることがあります。時間に余裕があれば、外気温が上がるのを待って自然に解凍させるのがもっとも安全です。
すぐにお湯が必要な場合に限り、凍結した配管にタオルを巻き、30〜40℃程度のぬるま湯を少しずつかける応急処置もありますが、メーカーが推奨していない方法であり、自己責任で行うことになります。
毎冬のように凍結するなら、配管に保温材を巻くなどの予防策を講じておきましょう。
水漏れやエラーが続く場合はメーカー・専門業者に相談する
ここまでの確認や対処を試しても改善しないとき、特に水漏れやエラー表示が続く場合は、メーカーや専門業者に相談しましょう。
やみくもに連絡する前に、これまでのセルフチェックを済ませておくと、不要な出張費をかけずに済みます。
水漏れが疑われるなら、貯湯ユニットの脚部カバー内にある給水配管の止水栓を閉め、それ以上の使用は控えてください。
ヒートポンプ内部や電子部品のトラブルは、無理に分解しようとすると状況を悪化させるため、自分で修理しないようにしましょう。
エコキュートがずっと沸き上げ中だと電気代は上がる?
結論から申し上げますと、正常な範囲で沸き上げが長引いているだけなら、電気代が極端に跳ね上がることはほとんどありません。
ただし、電気代が上がりやすくなる状況が2つあります。それぞれ順番に見ていきましょう。
日中に沸き上げると電気代が高くなりやすい
電気代が上がりやすい代表的な状況が、沸き上げが日中に行われるケースです。オール電化向けのように時間帯で電気代が変わるプランでは、割安な夜間に対して、日中の電力単価は高めに設定されています。
そのため、本来夜間に終わるはずの沸き上げが日中までずれ込んだり、日中に追加で沸き上げが動いたりすると、割高な時間帯の電力を使うことになり、電気代がかさみます。
とはいえ、寒い日や使いすぎといった正常な範囲で一時的に日中へずれ込む程度なら、家計を大きく圧迫するほどの差にはなりにくいといえます。
気になるときは、まず契約している料金プランの時間帯別の単価を確認しておくと、実際の影響を把握しやすくなります。
冬場は沸き上げ効率が下がり電気代が増えやすい
もうひとつ、電気代が増えやすいのが冬場です。エコキュートは外気温が低いほど空気から熱を取り込みにくくなり、同じ量のお湯を沸かすにも多くの電力を必要とします。沸き上げ時間が長引くこと自体も、冬の電気代が高くなる一因です。
この季節的な増加をやわらげるには、使用量に合った運転モードへの調整が役立ちます。
なお、太陽光発電を導入している家庭では、昼間の余剰電力を使って沸き上げる機能を備えた機種もあり、こうした設定を活用すれば日中の沸き上げでも電気代を抑えられることがあります。
ただし、使える機能は機種や発電の状況によって変わるため、まずは自宅の設備で何ができるかを確かめておくことが大切です。
メーカー別にエラーコードや問い合わせ先を確認する方法
リモコンにエラーコードが表示されていたら、その意味を調べたうえで適切な相談先に連絡することが、解決への近道です。
ただし、エラーコードはメーカーや機種によって意味が異なり、共通の決まりがあるわけではありません。そのため、自分が使っている機種の情報を、正しい方法で確認することが欠かせません。
コードの意味を調べるには、まず手元の取扱説明書に目を通すのが確実です。説明書が見当たらない場合でも、各メーカーの公式サイトに型番ごとのエラーコード一覧が掲載されているほか、リモコンの画面表示から確認できる機種もあります。
問い合わせ先の電話番号や受付窓口は変更されることがあるため、古い書類の情報をうのみにせず、公式サイトで最新の連絡先を確かめておくと安心です。
問い合わせる時に調べておきたい情報
実際に問い合わせるときは、事前にいくつかの情報を手元にそろえておくと、やり取りがスムーズに進みます。控えておきたいのは主に以下のとおりです。
- 機種の型番
- 表示されているエラーコード
- 現在起きている症状
- 設置からの使用年数
型番は、本体やリモコンに貼られたシールで確認できます。エラーコードと症状を具体的に伝えれば、原因の特定が早まります。使用年数は、保証期間内かどうかや、修理と買い替えのどちらが適しているかを判断する材料になります。
これらをまとめておけば、何度も問い合わせをやり直す手間も省けます。
まとめ
以上が、エコキュートがずっと「沸き上げ中」になる場合の解説です。沸き上げ中が表示されているからと言って、故障とは限りません。お湯の消費量が増えた、季節や経年劣化によってお湯の沸き上げに時間がかかるなどの可能性が考えられます。
まず、リモコンにエラーコードが表示されていないか確認し、残湯量や水漏れ、季節などを確認して故障しているかどうかをチェックしましょう。そして、故障している可能性が高い場合は、メーカーや施工業者に依頼して修理してもらうとよいです。
ただし、エコキュートは10年以上経過していると経年劣化して、給湯効率が低下しやすくなります。経年劣化は修理やメンテナンスで対応するのは難しいため、買い替えも視野に入れましょう。
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