オール電化
2026/06/24
エコキュートの排水はなぜ起こる?異常な垂れ流しを見分けるポイントや対処法などを解説

エコキュートの周りが濡れていても水漏れとは限りません。なぜなら、エコキュートは構造上、排水が起きるからです。
ただし、異常な垂れ流しは水漏れが起きている可能性を否定できないため、早めに対処しましょう。
そこで今回は、エコキュートの排水が起きる理由や異常な垂れ流しを見分けるポイント、対処法などを解説します。ぜひ最後までご覧ください。
そもそもエコキュートの排水はなぜ起こる?

エコキュートから水が流れ出ていると、水漏れや故障を疑って不安に感じる方は少なくありません。しかし、その多くは、運転の仕組み上どうしても発生する正常な排水です。
エコキュートは「貯湯タンクユニット」と「ヒートポンプユニット」という2つの装置でお湯をつくっており、それぞれから異なる理由で水が出ます。
| 種類 | 発生場所 | 出やすいタイミング | 正常性 |
|---|---|---|---|
| 膨張水 | 貯湯タンク側 | 沸き上げ中・直後 | 正常な場合が多い |
| ドレン水 | ヒートポンプ側 | 運転中・外気温差時 | 正常な場合が多い |
| 水漏れ | 本体・配管・接続部 | 時間帯を問わず続く | 点検が必要 |
さらに、その排水を安全にコントロールしている部品も備わっています。まずは水がどこから、なぜ出るのかを順に見ていきましょう。
貯湯タンクから出る「膨張水」
水には温められると体積がわずかに増える性質があり、エコキュートも例外ではありません。
貯湯タンクにためた水を夜間に高温まで沸き上げると、増えた体積の分だけ水の置き場がなくなり、余った水が膨張水として外へ押し出されます。これは、密閉されたタンクが内部の圧力上昇によって傷むのを防ぐための仕組みです。
そのため、膨張水が出ること自体は不具合ではなく、エコキュートが安全に動いている証拠ともいえます。
ヒートポンプから出る「ドレン水(結露水)」
ヒートポンプから出る水は、膨張水とは発生の仕組みが異なります。ヒートポンプは空気中の熱を集めてお湯をつくる装置で、熱を奪われた熱交換器の表面が冷たくなり、そこに触れた空気中の水分が結露します。
こうしてできた水滴がドレン水で、夏場にエアコンの室外機から水が垂れるのとまったく同じ原理です。空気を取り込んで運転している間に自然と生じるものなので、こちらも基本的には心配いりません。
逃し弁・減圧弁も排水に関係する
膨張水を実際に外へ逃がしているのが、貯湯タンクの上部に取り付けられた逃し弁です。
逃し弁は安全弁とも呼ばれ、タンク内の圧力が高まると自動的に開き、余分な水と圧力を外に逃がす役割を担います。
一方の減圧弁は、水道からタンクへ流れ込む水の圧力を適切な強さまで下げ、過剰な圧力がかからないように調整する部品です。これらが正しく働いている範囲の排水であれば、特に問題はありません。
ただし、部品の劣化やゴミの詰まりといった不具合が起きると、排水が止まらない状態を招きます。
正常な排水と異常な垂れ流しの見分け方
エコキュートの排水は正常なものが多い一方で、なかには放置できない異常な垂れ流しも紛れています。両者は見た目が似ているため、いくつかのポイントを押さえて切り分けることが大切です。
ここからは、正常な排水と異常な垂れ流しを見分けるためのチェック項目を順番に解説していきます。
一時的・夜間中心の排水なら正常な可能性が高い
エコキュートのお湯の沸き上げは、電気料金の安い深夜帯に行われるのが一般的です。
そのため、排水も深夜から早朝に集中し、朝方にヒートポンプや排水口の周辺が濡れているのは、ごく自然な状態だといえます。日が昇って気温が上がるにつれて地面は乾いていき、昼前後には乾いているのが正常なリズムです。
短時間で出て自然に止まり、その後は乾いていくという一連の流れが見られるなら、まずは心配のいらない正常な排水と考えてよいでしょう。
「出続けている」かどうかを確認する(時間帯・継続時間)
正常な排水と異常な垂れ流しを分ける最大のポイントは、水が「出続けているかどうか」です。
先述したとおり、正常な排水は沸き上げに合わせて一時的に出て自然に止まります。これに対し、時間帯を問わず一日中ちょろちょろと流れ続けていたり、昼を過ぎても地面が濡れたままだったりするなら、正常な範囲を超えている可能性が高いといえます。
とくに、いつまでも水が止まらない状態は、逃し弁や減圧弁の不具合、あるいは配管の水漏れを示すサインです。「少し水が出ている」こと自体よりも、「止まらずに出続けている」ことに注目して確認してみてください。
排水量を確認する
出ている水の量も、正常か異常かを判断する手がかりになります。正常な排水でも、沸き上げる湯量や使用状況によっては一晩で数リットルから10リットル前後になることがあり、ある程度まとまった量が出るのは珍しくありません。
問題は、その量が普段の範囲を超えていないかどうかです。バケツがすぐにいっぱいになるほど勢いよく流れ続けたり、明らかに以前より排水量が増えたと感じたりするなら、正常とは言い切れません。
普段どのくらいの排水があるかをなんとなくでも把握しておくと、異常に気づきやすくなります。
水が出ている「場所」を確認する
水が出ている場所を特定すると、原因の見当をつけやすくなります。正規の排水経路である逃し弁のドレンやヒートポンプの下から出ているのか、それとも本体の下部や配管の接続部といった、本来水が出ないはずの箇所からにじんでいるのかを確認しましょう。
後者であれば、水漏れの疑いが濃厚です。逃し弁のあたりから水が出ている場合は、簡単な切り分け方があります。
エコキュートへの給水元栓(給水配管専用止水栓)をいったん閉じてみて、水が止まればタンク側の減圧弁や逃し弁のトラブル、止まらなければお湯と水を混ぜる混合水栓側のトラブルと判断できます。
原因の場所がわかれば、業者へ相談する際の説明にも役立ちます。
エラー表示がなくても水漏れの場合がある
リモコンにエラーコードが表示されていないからといって、必ずしも正常とは限りません。エコキュートのエラー表示は、主に内部のセンサーや運転に関わる異常を検知して点灯するものです。
逃し弁や配管の外側からじわじわと漏れているような水漏れは、機器が異常として感知しないまま進行することもあります。そのため、エラーの有無だけで判断するのは禁物です。
これまで見てきた水量・出ている時間帯・水が出ている場所に加え、水道メーターの動きもあわせて確認すると、より確実に状態を見極められます。蛇口をすべて閉めた状態でメーターが回り続けていれば、どこかで水が漏れているサインといえます。
冬場は凍結・霜取りによる水滴に注意
寒い時期には、凍結や霜取りによる水滴を水漏れと勘違いしやすいので注意が必要です。冬場は外気との温度差でヒートポンプの配管の外側に霜や氷がつくことがあり、気温が上がるとそれが溶けて、まとまった量の水滴となって落ちます。
これは内部から水が漏れているわけではなく、外側に付着した霜が解けただけなので、機器の異常ではありません。とくに朝晩の冷え込みが厳しい日に起こりやすく、暖かくなる時間帯に水が垂れるのが特徴です。
気温の変化と連動して一時的に出ているのであれば、過度に心配する必要はないといえます。
異常な垂れ流し・水漏れの主な原因
エコキュートで起こりやすい異常排水・水漏れの原因は、主に以下のとおりです。
- 逃し弁・減圧弁の不具合
- ドレンホース・排水穴・排水配管の詰まり
- 配管の外れ・破損・経年劣化
- 本体・タンク内部の水漏れ
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それぞれ、順番に解説します。
逃し弁・減圧弁の不具合
エコキュートには、タンク内の圧力を安全に保つために逃し弁と減圧弁が組み込まれています。このうち逃し弁にゴミやサビが挟まって閉じきらなくなると、本来止まるはずの水が漏れ続けてしまいます。
また、水道圧を下げる減圧弁が故障してタンク内の圧力が必要以上に高まると、それを逃がそうとして安全弁である逃し弁から水が出続けることもあります。
やっかいなのは、この水の流出が、危険を防ぐために安全装置が正常に働いている状態なのか、それとも部品自体の不良なのかを、見た目だけでは判断しにくい点です。
圧力を逃がすための一時的な作動とは違い、止まらずに流れ続けるようであれば、部品の劣化や故障が原因と考えられます。
ドレンホース・排水穴・排水配管の詰まり
ヒートポンプから出るドレン水は、ドレンホースや排水穴、ドレンソケットを通って排出されます。これらの排水経路に、砂やほこり、落ち葉、虫などの異物が詰まると、水がうまく流れずにあふれ出てしまいます。
屋外に設置されているヒートポンプは、こうしたゴミの影響を受けやすい環境に置かれています。
排水経路が塞がれると、本来スムーズに流れるはずの水が行き場を失い、ホースの接続部やすき間からあふれ、水漏れのように見えます。詰まりによる水漏れは、正規の排水口以外からじわじわとにじみ出るかたちで現れやすい点も覚えておきましょう。
配管の外れ・破損・経年劣化
排水にかかわる配管そのものが外れたり傷んだりして、水漏れを起こすこともあります。
例えば、ヒートポンプのドレン用の管は、人や物がぶつかった衝撃や、機器を動かした際のはずみで接続部が外れ、そのまま排水が垂れ流しになってしまいます。
さらに、エコキュートの寿命は一般的に10年から15年程度とされ、長く使うほど配管や接続部の劣化は避けられません。
金属部分のサビや樹脂部分のひび割れが進むと、その隙間から少しずつ水が漏れるようになります。設置から年数が経った機器ほど、経年劣化による水漏れのリスクは高まっていきます。
本体・タンク内部の水漏れ
目に見える配管や弁ではなく、本体や貯湯タンクの内部で水漏れが起きているケースもあります。
内部の部品や接合部分が劣化・破損すると、そこから漏れた水がユニットの底や周囲ににじみ出てきます。見分けの目安になるのが、機器の周りが常に濡れている、あるいは床が水浸しになっているといった状態です。
夜間の排水後も乾くことがなく、一日を通して本体の下が湿っているようなら、内部での水漏れが疑われます。内部のトラブルは外側から原因を見極めにくく、ほかの原因に比べて気づくのが遅れやすいのも特徴といえます。
異常な垂れ流し・水漏れの対処法

異常な垂れ流しや水漏れに気づいたら、被害を広げないために、次の対処法を試してみましょう。
- エコキュートの止水栓、または水道の元栓を閉める
- 本体の電源を切る
- 自分で分解や修理をしない
- 漏れている水にむやみに触れない
最初に行いたいのが、エコキュートへの給水を止めることです。本体の止水栓を閉めれば、機器に水が送られなくなり、それ以上の流出を抑えられます。
止水栓の場所がわからないときは、水道メーター付近にある水道の元栓を閉める方法もありますが、こちらを閉めると家全体の水が使えなくなり、トイレなども止まってしまうため、あくまで最終手段と考えてください。
あわせて、漏電などのリスクを避けるために本体の電源も切っておくと安心です。
ここで注意したいのが、水漏れ箇所を自分で直そうとしないことです。エコキュートは電気と高圧の水を扱う精密機器のため、配管を無理に触ると状態を悪化させたり、思わぬケガにつながったりするおそれがあります。
さらに、タンク内の高温のお湯がそのまま出てくることもあるので、漏れている水にはむやみに触れないようにしましょう。
応急処置はあくまで一時的な対応であり、水漏れそのものを解決するものではありません。原因を正確に特定して修理するには、専門的な知識と技術が欠かせません。
状態が落ち着いたら、無理をせず、メーカーや専門業者へ点検・修理を相談することを検討しましょう。
業者に相談するときに伝えるべき情報
いざ業者へ連絡する際は、状況を具体的に伝えられるほど、原因の特定や見積もりがスムーズに進みます。相談する前に、次のような情報を整理しておくと安心です。
- メーカー名・型番
- 使用年数
- 水が出ている場所
- 出続けている時間帯
- おおよその水量
- エラー表示の有無
- 水道代・電気代の変化
- 写真や動画
これらをメモや画像にまとめておくと、電話やメールでのやり取りが一度で済みやすく、その後の対応も早くなります。
正常な垂れ流しを放置するリスクと正しい排水処理
これまで見てきたように、正常な排水そのものに有害性はありません。とはいえ、「害がないなら流しっぱなしでよい」と考えるのは早計です。
問題になりやすいのは排水そのものではなく、その水がどこへ、どのように流れているかという点だからです。
ここでは、正常な排水を放置したときに起こりうるトラブルと、それを防ぐための正しい排水処理について見ていきます。
苔・地面の凍結・コンクリート劣化・近隣トラブルにつながる
正常な排水でも、流しっぱなしにしておくと、設置場所の周囲にさまざまな影響が出てきます。代表的なのが、湿った状態が続くことで地面に苔が生え、足元が滑りやすくなるトラブルです。
さらに、地面に直接水を落とし続けると土が削られてえぐれたり、コンクリート部分が傷んだりすることもあります。
加えて、寒冷地や冬場の冷え込みが厳しい地域では、流れ出た水が地面で凍りつき、転倒の原因になりかねません。隣家との境界に近い場所であれば、排水が敷地外へ流れ込んでご近所トラブルに発展する可能性も見過ごせません。
なお、ここでいう凍結は、見分け方で触れた配管の霜取りとは別で、流した水そのものが地面で凍るという話です。
排水溝など適切な排水経路へ流す
トラブルを防ぐ基本は、排水を適切な経路へ確実に流すことです。エコキュートの排水は、住宅の排水桝や雨水桝に接続して流すのが理想的とされています。
地面にそのまま放流するのではなく、決められた排水設備へ導くことで、苔や土の流出といった問題を抑えられます。
注意したいのは、排水の流し先が自治体のルールで定められている点です。雨水として扱うか汚水として扱うかは地域によって決まりが異なるため、自己判断で流さず、お住まいの自治体の基準にしたがって処理することが欠かせません。
ホース延長・砂利敷きなど自分でできる対策
排水設備が近くにない場合や、いますぐできる対策を考えたいときは、自分で行える方法もあります。
まず、手軽なのが、ドレンホースを延長して、近くの排水溝まで水を導いてやる方法です。ホースの出口を排水溝に向けるだけでも、水が一か所にたまるのを防げます。
また、排水が落ちる地面に砂利を敷いておくと、土がえぐれるのを抑えつつ、泥はねや水たまりを軽減できます。これらに使う砂利やホースはホームセンターで手に入り、本格的な排水工事に比べれば費用を抑えやすいのが利点です。
ただし、ホースは水がたまらないよう下り勾配を意識して配置するのがポイントになります。
設置時の排水経路設計も重要
そもそも、こうした排水トラブルの多くは、設置の段階で排水経路をきちんと設計しておくことで未然に防げます。
ドレンホースに適切な下り勾配をつける、排水を確実に排水桝へ導く、必要に応じて排水受けを設けるといった配慮があれば、水が一か所にたまったり逆流したりするリスクは大きく下がります。
逆に、設置時の施工が不適切だと、排水がうまく流れずに建物の周囲へ悪影響を及ぼしかねません。これからエコキュートを設置・交換する場合は、本体の性能だけでなく、排水経路の設計まで含めて施工業者に相談しておくと安心です。
エコキュートの排水量の目安と水道代・電気代への影響
エコキュートから排水があると、水道代や電気代への影響を気にする方もいるでしょう。結論からいえば、正常な範囲の排水であれば、料金が大きく跳ね上がることはほとんどありません。
膨張水やドレン水はお湯をつくる仕組み上どうしても発生するもので、その量は正常であれば限られた範囲にとどまるのが通常です。構造上避けにくい排水であり、毎月の請求額を急増させるほどの規模にはなりません。
ただし、排出されている水はあくまで水道から供給された水です。まったく無駄が生じていないわけではないため、「料金にいっさい関係しない」とまでは言い切れない点も押さえておきましょう。
水漏れの場合は水道代・電気代が上がる可能性
水漏れが起きている場合は話が別です。本来止まるはずの水が流れ続ければ、その分だけ水道の使用量が増え、水道代は高くなります。
やっかいなのは、その影響が水道代だけにとどまらないことです。エコキュートは漏れて減った分のお湯を補おうとして再び沸き上げを行うため、電気代まで上乗せされてしまいます。
漏れの程度が大きいほど、また放置する期間が長いほど、その負担はさらに大きくなる点も見逃せません。
こうした料金の急な変化は、水漏れを早期に見つける手がかりにもなります。使い方を変えていないのに水道代や電気代が急に高くなったときは、どこかで水が漏れていたり、弁の不具合が起きていたりするサインかもしれません。
心当たりがあれば、これまで紹介した見分け方を参考に、排水の状態を一度確認してみましょう。
なお、水漏れによって水道料金が大きく増えてしまった場合、自治体によっては料金の減免制度が利用できることがあります。対象となる条件や申請の方法は地域ごとに異なるため、まずは管轄の水道局に確認してみましょう。
まとめ
以上が、エコキュートの排水が垂れ流しになっている状況の解説になります。基本的に、膨張水やドレン水はエコキュートの構造上発生する排水のため、問題ありません。排水先がきちんとしており、隣家や周りに迷惑をかけないようになっていれば安心です。
一方、通常なら濡れていない場所が濡れている、水道代が不自然に高いなどのケースでは、水漏れが起きている可能性があります。エコキュートの周囲を確認し、場合によっては給水栓を閉めて修理を依頼しましょう。
「エコ突撃隊」では経験豊富なスタッフが対応いたします。エコキュートの設置や購入に興味がある人は、ぜひご相談ください。






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