太陽光発電
2026/01/19
太陽光の買取価格とは?現在の早見表やシミュレーションなどをわかりやすく解説

太陽光発電システムを設置する場合、現在の買取価格をチェックし、売電と自家消費による経済効果をシミュレーションしましょう。
本記事では、2026年時点での太陽光の買取価格やシミュレーションなどをわかりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。
太陽光の「買取価格」とは?

太陽光の「買取価格」とは、太陽光発電システムで作り出した電力のうち、自宅で消費しきれなかった余剰分を電力会社に売却する際の1kWh当たりの単価を指します。
たとえば、1kWhあたりの買取単価が15円で月間200kWh売電した場合、売電収入は3,000円となる計算です。
この買取価格は大きく2つのパターンに分類されます。1つ目は国が定める制度に基づいて単価が固定される「FIT期間中」で、2つ目はFITの買取期間が満了した後に各電力会社が独自に提示する単価で取引する「卒FIT」の状態です。
どちらの状況に該当するかによって、売電単価の決定方法や電力会社選びのポイントが大きく変わってきます。
余剰売電と全量売電の違い
余剰売電と全量売電の違いは、発電した電力を自宅で活用するか、それともすべて売却するかという運用方針にあります。
余剰売電では、太陽光発電で作った電気をまず家庭内で優先的に使用し、消費しきれなかった分のみを電力会社へ売る仕組みです。日中に家電製品を稼働させたり在宅時間が長かったりすれば自家消費量が増加し、電力会社から購入する電気料金を抑えられます。
ただし、売電できる量は余剰分に限定されるため、発電量すべてが収入源となるわけではありません。FIT期間中の場合は余剰売電となります。
一方、全量売電は発電した電力を原則としてすべて電力会社に売却する方式で、自宅で使う電気は別途購入する形になります。
発電量の全量が売電対象となることから収入計算は明快ですが、自家消費による電気料金削減効果は期待できません。後述しますが、買取価格が低い場合は得られる経済効果も低くなるため注意しましょう。
採用される方式は設備容量や契約内容によって決まるため、契約書類や売電明細で「余剰」なのか、「全量」なのかは確認しておく必要があります。
現在の買取価格の早見表
次の表は、2026年度の住宅向け(10kW未満)FIT制度における買取価格をまとめたものです。
| 1kWhあたりの買取価格(10kW未満) | |
|---|---|
| 1年~4年 | 24円 |
| 5年~10年 | 8.3円 |
現在のFIT制度は「初期投資支援スキーム」の考え方に基づいて、前半を高く・後半を低くする二段階単価になっています
このスキームが導入された背景には、太陽光発電システムの初期投資額が大きく、従来の単一価格では投資回収に10年以上かかるケースが多かったという課題があります。
運転開始から最初の4年間を24円の高単価に設定することで早期に投資費用を回収しやすくし、5年目以降は8.3円に引き下げることで国民負担の増大を抑える仕組みです。
10年間の加重平均で計算すると約14.6円となり、近年の買取価格下落傾向の中では比較的有利な水準といえます。
卒FIT後の買取価格の早見表
FITの買取期間が満了した卒FIT後は、国が単価を決める「FITの固定単価」ではなく、各社が用意する任意の買取プランに切り替わります。
次の表は、卒FIT後の買取価格をエリアや事業者ごとにまとめたものです。
| エリア・業者者 | 1kWhあたりの買取価格(2026年1月時点) |
|---|---|
| 北海道電力管内 | 8円 |
| 東北電力管内 | 9円 |
| 東京電力管内 | 8.5円 |
| 中部電力管内 | 7円 |
| 北陸電力管内 | 8円 |
| 関西電力管内 | 8円 |
| 中国電力管内 | 7.15円 |
| 四国電力管内 | 7円 |
| 九州電力管内 | 7円 |
| 沖縄電力管内 | 7.7円 |
| 株式会社エネクスライフサービス | 7.1~12.5円 9.1~14.5円(条件を満たした場合) |
| 丸紅新電力株式会社 | 9.0~11.0円 13.0~15.0円(条件を満たした場合) |
| 大和ハウス工業株式会社 | 10.0円 22.0円(条件を満たした場合) |
| ENEOS | 7.5~11.0円 |
| 株式会社 縁人 | 11.0~14.6円 |
FIT期間中は国の制度で固定された高単価が保証されていましたが、卒FIT後は市場価格を反映した水準まで大幅に下落するのが一般的です。
また、住んでいるエリアや事業者によって買取価格は変動します。たとえば、新電力会社の中には、電力プランとのセット契約や蓄電池導入などの条件を満たすことで単価が上昇するプランもあります。
しかし、FIT期間中の買取価格と比べると、卒FIT後の買取価格は全体的に抑えられているのが現状です。
自分の太陽光発電システムの買取価格を調べる方法
現在太陽光発電システムを設置しており、発電した電力の買取価格を調べたい場合、確実なのは、売電の明細(検針票・Web明細)で買取単価(円/kWh)を確認する方法です。
多くの場合、買取電力量(kWh)と買取金額(円)が並んで記載されており、単価が明記されているか、もしくは「買取金額÷買取電力量」で逆算できます。
次に、いつの単価(年度)なのかを確認します。FITの単価は、基本的に認定を受けたタイミングで決まるため、同じ家庭用太陽光でも設置年によって単価が大きく変わります。
| 1kWhあたりの買取価格 | |
|---|---|
| 2020年度 | 21円 |
| 2021年度 | 19円 |
| 2022年度 | 17円 |
| 2023年度 | 16円 |
| 2024年度 | 16円 |
| 2025年度 | 上期:15円 下期:24円(〜4年)/8.3円(5〜10年) |
| 2026年度 | 24円(〜4年)/8.3円(5〜10年) |
認定年度は、契約書類(売電契約書・接続契約・認定通知)や、電力会社のマイページに表示されることが多いです。わからない場合は、確認してみましょう。
なお、パネルの増設・一部更新をしている場合は注意が必要です。
当初設備相当分は元の単価を維持しつつ、増設分はその時点の最新単価が適用される扱いになり、単価が1本にならないケースがあります。単価が思ったより低い、または高いと感じたら、このパターンを疑うのが早いといえます。
FIT制度の変更点
FIT制度(固定価格買取制度)は、太陽光発電などの再生可能エネルギーで作った電力を、電力会社が一定期間にわたって固定価格で買い取ることを国が保証する仕組みです。
10kW未満の住宅用太陽光発電の場合は10年間、事業用では20年間の買取期間が設定されており、この期間中は単価が変わらないのが従来の特徴でした。
しかし、2025年度から、住宅向けFIT制度に大きな変更が加えられています。これまで10年間一定だった買取価格が、運転開始後の経過年数によって変動する二段階方式に移行しました。
具体的には最初の4年間を高単価、5年目以降を低単価に設定する「初期投資支援スキーム」が導入され、設備導入費用の早期回収を支援する狙いがあります。
2026年度についても同様の二段階価格が継続され、前半の高単価期間に投資費用を効率的に回収できる仕組みが定着しつつあります。
この変更により、太陽光発電システムの導入判断において、従来以上に申請時期やキャッシュフローの計画が重要になってきました。
卒FIT前に自家消費率を高めることを検討するべき
2026年度に太陽光発電システムを設置した場合、最初の4年間は1kWhあたり24円で買い取られますが、5年目以降の2030年からは1kWhあたり8.3円まで下落します。
一方で卒FIT後の買取価格は、事業者や住んでいるエリアによって7円から15円程度まで幅がありますが、条件次第ではFIT期間の後半よりも、卒FIT後の価格のほうが高くなるケースが存在します。
従来は、FIT期間中は高単価で売電し、卒FIT後に自家消費率を高めるのが一般的な考え方でした。
しかし、現在の二段階価格制度では、FIT期間の後半の買取価格が低水準に設定されているため、FIT期間中であっても、後半の低単価期間に入ったら積極的に自家消費を増やしたほうが経済的メリットは大きくなる可能性があります。
たとえば、蓄電池の導入やエコキュートとの連携など、自家消費を高める対策をFIT期間の後半から検討することが賢明といえます。
売電と自家消費のどっちがお得?

売電と自家消費のどちらがお得なのかは、電力の買取価格と電気料金単価によって異なります。
今回は、下記の条件で買電と自家消費のどちらがお得なのか、ケースごとにシミュレーションします。
- エリア:東京電力管内
- 太陽光発電システム:4.5kW
- 年間発電量:4,500kWh/年
- 自家消費率:30%(1350kWh/年を家で使用する)
- 売電量:70%(3,150kWh/年を売電する)
- 購入電気の単価:35円/kWh
FIT期間の前半の買取価格と自家消費のシミュレーション
2026年の住宅向けFIT制度における最初の4年間は、買取価格が24円と高単価に設定されています。この期間における経済メリットをシミュレーションすると、以下のとおりです。
- 自家消費の節約分:1,350kWh×35円= 47,250円/年
- 売電収入:3,150kWh×24円= 75,600円/年
- 合計:122,850円/年
- 4年間合計:491,400円
FIT制度では、最低でも発電量の30%までは自家消費することが定められています。
そのため、最初の4年間では年間発電量の30%を自家消費することで約4.7万円の電気料金削減効果が生まれ、残りの70%を売電に回すことで約7.6万円の収入を得られます。
自家消費と売電を合わせた年間の経済メリットは約12.3万円となり、4年間では約49.1万円の累積効果が期待できます。
後の期間に比べると、FIT期間の前半では発電した電力の自家消費の割合を増やさなくても、一定の利益を得ることが可能です。
FIT期間の後半の買取価格と自家消費のシミュレーション
FIT期間の5年目以降は、買取価格が8.3円まで下落します。この期間における経済メリットをシミュレーションすると、以下のとおりです。
- 自家消費の節約分:1,350kWh×35円= 47,250円/年
- 売電収入:3,150kWh × 8.3円 = 26,145円/年
- 合計:73,395円/年
- 6年間合計:440,370円
自家消費による電気料金削減効果は前半と変わらず約4.7万円ですが、売電収入は約2.6万円まで大幅に減少します。
年間の経済メリットは約7.3万円となり、前半の12.3万円と比べて4割近く低下する計算です。6年間の累積効果は約44万円にとどまります。
累積効果自体は前半に近いですが、年間での経済メリットは半額近くとなっているため、売電するよりも自家消費したほうが経済的メリットは大きくなりやすいです。
卒FIT後の買取価格と自家消費のシミュレーション
FIT期間の10年が経過した後は、各電力会社が独自に設定する買取価格での取引に移行します。ここでは卒FIT後の買取価格を1kWhあたり8.5円として、経済メリットをシミュレーションすると、以下のとおりです。
- 自家消費の節約分:1,350kWh×35円= 47,250円/年
- 売電収入:3,150kWh × 8.5円 = 26,775円/年
- 合計:74,025円/年
自家消費による電気料金削減効果は引き続き約4.7万円を維持しますが、売電収入は約2.7万円にとどまります。年間の経済メリットは約7.4万円となり、FIT期間の後半とほぼ同水準です。
この状況では、売電よりも自家消費を優先したほうが圧倒的に経済的メリットは大きくなります。蓄電池を活用して日中に発電した電力を夜間に使用したり、エコキュートを日中に稼働させたりするなど、自家消費率を高める工夫が重要になります。
発電した電気の自家消費率を高める方法
発電した電気の自家消費率を高めるには、太陽光で発電している昼間に電気を使う量を増やすのが基本的なアプローチとなります。
自家消費が増えれば売電に回る電力量は減少しますが、その分だけ電力会社から購入する電気(買電)を削減できるため、結果として電気料金の節約につながります。
特に買取価格が低い時期や卒FIT後は、売電収入よりも自家消費による電気料金削減効果のほうが大きくなるケースが多いため、自家消費率を意識的に高める運用が経済的に有利です。
次項から、自家消費率を高める方法を順番に解説します。
家電の稼働時間を昼に寄せる
たとえば、洗濯機・乾燥機、食洗機、掃除機、炊飯器、電子レンジなど、使用タイミングを調整しやすい家電は、太陽光で発電している時間帯に動かすだけで自家消費率が向上します。
タイマー機能を搭載している機器であれば、夜間にセットして日中に自動稼働させる方法も効果的です。
特に電力消費量の大きい洗濯乾燥機や食洗機は、使用時間を午前10時から午後3時頃の発電ピーク時に集中させることで、購入電力を大幅に削減できます。
在宅勤務やライフスタイルによっては調整が難しい場合もありますが、週末だけでも実践すれば一定の効果が期待できます。日常的な家電の使い方を少し見直すだけで、追加投資なしで自家消費率を高められる点が大きなメリットといえます。
エコキュートを導入する
効果が出やすいのが、エコキュートを導入して日中にお湯を沸かす方法です。
エコキュートとは、電気と空気の熱を利用してお湯を沸かす給湯器で、ガス給湯器に比べて省エネ性能に優れています。導入するだけでも、太陽光発電システムの自家消費率を高めることに役立つ機器です。
また、エコキュートは設定を変更すれば、沸き上げ時間を夜間中心から日中に変更できます。お湯をつくるタイミングを発電時間帯に合わせることで、太陽光の余剰電力を効率的に自家消費することが可能です。
加えて、浴室乾燥機や床暖房といった電力消費量の多い設備を日中に稼働させれば、さらに自家消費を増やせます。
これらの設備を組み合わせて昼間に集中的に使用することで、購入電力への依存度を下げながら、発電した電力を無駄なく活用できる環境が整います。
HEMSで発電と消費を把握する
HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)は、家庭内のエネルギーの流れを可視化・管理するシステムです。
太陽光発電の発電量、家庭での電力消費量、電力会社への売電量などをリアルタイムで確認でき、専用のモニターやスマートフォンアプリで時間帯別のデータを把握できます。
発電量・消費量・売電量を時間帯別に確認できれば、何時に余剰電力が発生しているのか、どの家電製品がどれだけ電力を消費しているのかが明確になります。
たとえば、午前中に余剰が多く出ているなら洗濯機を午前に回す、午後に余剰が集中しているなら食洗機を午後に使うといった具体的な調整が可能です。
データに基づいて無駄なく行動できるため、結果として自家消費を増やすための効果的な対策が取りやすくなります。感覚ではなく数値で判断できる点が、HEMSを活用する最大のメリットといえます。
蓄電池を導入する
導入コストはかかりますが、エコキュートと同様に経済効果が大きいのが蓄電池の設置です。蓄電池があれば、昼間に余った電気を貯めて夜間に使用できるため、自家消費率を大幅に引き上げられます。
特に、夜間に電力消費量のピークを迎える家庭におすすめの機器です。
さらに、蓄電池は停電時のバックアップ電源としても機能するため、災害対策の観点からも注目されています。
一方で機器代や設置費用が数十万円から百万円以上かかるため、初期投資の負担は小さくありません。
導入を検討する際は、夜間の電力使用量が多いか、在宅時間はどの程度か、目的が節約重視なのか防災重視なのかといった点を整理することが重要です。ライフスタイルや優先順位に応じて、費用対効果を慎重に見極める必要があります。
まとめ
以上が、太陽光の買取価格の解説です。太陽光の買取価格は、国が定めるFIT期間中と、買取期間満了後の卒FITで決まり方が異なり、導入時期によっても単価が大きく変わります。
2026年度の住宅向けFITでは、1〜4年目が1kWhあたり24円、5〜10年目が1kWhあたり8.3円という二段階方式が採用されています。
前半は売電収入を得やすいですが、後半は売電単価が下がる分、自家消費の重要性が高まります。さらに卒FIT後は、各社の任意プランへ移行することで買取価格が低下しやすく、売電収入だけに頼るのは難しいです。
そのため、太陽光発電システムでは売電と自家消費のバランスをシミュレーションし、自宅のライフスタイルに合った運用方針を決めることが大切です。
まずは、ご自宅の売電明細や契約書類で現在の単価を確認し、今後の買取価格の推移も踏まえながら、無理のない計画で太陽光発電を活用していきましょう。
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