オール電化
2023/03/23
東北電力の電気代値上げ率をプラン別に解説!値上げ後の対策まで
東北電力が電気料金の値上げを発表しました。多くの方が今後の費用負担を不安に思っているのではないでしょうか。 今回は東北電力が電気代を値上げする背景、さらに主要な料金プランの値上げ率を解説します。そして、電気代を節約する方法も解説します。今後の電気代を抑えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
東北電力が電気代を値上げする背景
東北電力はこれまで再生可能エネルギーの導入拡大などによって東北や新潟地域の電力供給の安定化を図ってきました。
しかし、2022年2月や3月に発生した福島県沖を震源とする地震により、同社の火力発電所などに甚大な設備被害が発生しました。さらに2022年2月からはロシアによるウクライナ侵攻により、燃料価格や卸電力取引市場の価格高騰に至っています。
その結果、同社は安定的な燃料調達や電力設備の更新、修繕を十分に行うことができない懸念から電気代の値上げに踏み切りました。2023年4月からは平均で32.94%の値上げとなります。
東北電力の値上げ後の値上げ率や支払額
東北電力は各プランで電気料金の値上げを行います。主な料金プランを列挙し、値上げ率や支払額の一例を解説します。
従量電灯B
従量電灯Bは、主に一般家庭向けのプランとして提供されています。10A、15A、20A、30A、40A、50A、60Aから契約電流を選べます。契約電流それぞれに基本料金が設定され、電力量料金や再生可能エネルギー発電促進賦課金が加えられて電気料金が確定します。
また、電力量料金の内訳として使用電力量と燃料費調整額があります。そのうち使用電力量は電力の使用量に応じて3段階の料金設定がなされています。
契約電流/使用量 | 値上げ前の支払額 | 値上げ後の支払額 | 影響額/値上げ率 |
---|---|---|---|
10A/30kWh | 1,094円 | 1,441円 | 347円/31.72% |
15A/70 kWh | 2,279円 | 3,043円 | 764円/33.52% |
20A/120 kWh | 3,720円 | 4,998円 | 1,278円/34.35% |
30A/210 kWh | 6,952円 | 9,175円 | 2,223円/31.98% |
40A/280 kWh | 9,540円 | 12,509円 | 2,969円/31.12% |
50A/380 kWh | 13,411円 | 17,444円 | 4,033円/30.07% |
60A/450 kWh | 16,274円 | 21,072円 | 4,798円/29.48% |
上表は契約電流ごとの平均的な電力料金を値上げ前後で比較し、値上げ率を示した内容です。平均すると30%を超える値上げ率となります。使用状況によっては、さらに電気料金がかかる可能性があります。
従量電灯C
従量電灯Cは、主に商店や事務所など向けのプランです。契約容量が6kVA(キロボトルアンペア)から50kVA未満の方が対象となります。
従量電灯Bと同様で基本料金、電力量料金、再生可能エネルギー発電促進賦課金で電気代が計算されます。電力量料金の使用電力量も3段階で設定されています。
契約電流/使用量 | 値上げ前の支払額 | 値上げ後の支払額 | 影響額/値上げ率 |
---|---|---|---|
10kVA/810kWh | 31,616円 | 40,450円 | 8,834円/27.94% |
上表は値上げ率の一例であり、30%前後の値上げが見込まれます。
低圧電力
低圧電力は、主に工場のモーターや商店の大型冷蔵庫、事務所クーラーなどの動力機器を使用する場合のプランです。契約電力が50kW(キロワット)未満の場合が対象となります。
基本料金、電力量料金、再生可能エネルギー発電促進賦課金で電気代が計算されます。ただし、電力量料金の使用電力量は、夏季とその他の季節で料金が異なります。
契約電流/使用量 | 値上げ前の支払額 | 値上げ後の支払額 | 影響額/値上げ率 |
---|---|---|---|
6kW/340kWh | 14,493円 | 18,181円 | 3,688円/25.45% |
上表は値上げ率の一例ですが、25%前後の値上げが見込まれます。また、低圧電力プランは電気代が高額になりやすいため、節電に努める必要があります。
よりそう+eネットバリュー
よりそう+eネットバリューは、従量電灯Bを契約している方に向けたプランです。従量電灯Bと比べて、1ヶ月あたりの基本料金が55円(税込)お得になります。
また、どの時間帯に電気を使っても電気料金単価が変動しない点も特徴です。6人暮らしまでであれば、従量電灯Bよりも電気料金が安くなるケースが多いです。ただし、オール電化プランがないため、オール電化の場合は電気代が高くなる可能性があります。
契約電流/使用量 | 値上げ前の支払額 | 値上げ後の支払額 | 影響額/値上げ率 |
---|---|---|---|
10A/30kWh | 1,312円 | 1,386円 | 74円/5.64% |
15A/70 kWh | 2,861円 | 2,988円 | 127円/4.44% |
20A/120 kWh | 4,757円 | 4,943円 | 186円/3.91% |
30A/210 kWh | 8,808円 | 9,120円 | 312円/3.54% |
40A/280 kWh | 12,033円 | 12,454円 | 421円/3.50% |
50A/380 kWh | 16,814円 | 17,389円 | 575円/3.42% |
60A/450 kWh | 20,314円 | 21,017円 | 703円/3.46% |
上表のようにさまざまな電力使用量をシミュレーションしても、値上げ利率は3〜5%程度にとどまります。従量電灯Bに加入中の場合は、よりそう+eネットバリューの契約を考えてもいいでしょう。
よりそう+ファミリーバリュー
よりそう+ファミリーバリューは、季節や時間に関わらず単価が変わらないプランです。子育て世代や二世帯住宅、三世代住宅など、日中にも多く電気を使う場合に向いているプランです。
3kVA(100Vの電圧の電気を使っている場合は30A)まで基本料金が990円となります。また、従量電灯Bよりも120kW以上の電力量料金が安くなる点が特徴です。ただし、20A以下の契約は基本料金が割高になりますのでご注意ください。
契約電流/使用量 | 値上げ前の支払額 | 値上げ後の支払額 | 影響額/値上げ率 |
---|---|---|---|
6kVA/600kWh | 26,238円 | 27,122円 | 884円/3.37% |
上表のように同プランの電気代値上げのシミュレーションでは、3%台にとどまります。よりそう+eネットバリューと同様で、値上げ率は低い水準です。
よりそうB総合高稼働
よりそうB総合高稼働Bは、飲食店や商店などで低圧供給の電気機器(テレビや照明など)と動力機器(大型の冷蔵庫やエアコンなど)をあわせて使い、機器の稼働率が高い方向けのプランです。契約電力は30kWh以上から50kWhまでとなっています。
また、契約プランは2種類(実量契約と主開閉器契約)から選択でき、基本料と電力量料金が異なります。
契約電流/使用量 | 値上げ前の支払額 | 値上げ後の支払額 | 影響額/値上げ率 |
---|---|---|---|
39kW/5,710kWh | 249,117円 | 256,858円 | 7,741円/3.11% |
※主開閉器契約の基本料金と「その他季」の電力量料金を適用したシミュレーション
上表のように同プランの電気代の値上げ率は3%台です。ただし、契約プランによっては多少の違いが生じる可能性があります。
東北電力の値上げ後の対策
東北電力の電気代値上げへの対策として4つ内容を解説します。それぞれの特徴を比較して、電気代の値上げに対策していきましょう。
節電に努める
まずは節電に努めることです。使わない電気製品のコンセントを抜いたり照明のスイッチを切ったりなど、一般的に言われている方法で節電に努めましょう。
また、省エネ性能に優れた電気製品に買い換える方法もあります。場合によっては月々1,000円以上の電気代を節約することが可能です。
他にも電気料金の契約プランの見直しも検討しましょう。先述のとおり、電気代の値上がり率は30%の場合もあれば3%で済む場合もあります。現状の電気の使い方を見直して、適するプランを選んでください。
エコキュートを導入する
エコキュートの導入も電気代を抑えられます。エコキュートとは、再生可能エネルギーを活用した給湯器です。電気でお湯を沸かすため、ガス代の節約にもつながります。
電気代に関しては、料金が安い時間帯に稼働することで費用を抑えられます。そのため、総合的なランニングコストを3分の1程度にすることも可能です。
ただし、設置するための初期費用が割高です。エコキュート使用中のランニングコストと、初期費用を含めた総合的な費用のシミュレーションをして導入する必要があります。
太陽光発電を導入する
太陽光発電により電気代を節約する方法もあります。太陽光発電は太陽の光エネルギーから直接電気を作る発電方法です。
自家発電によって作った電気をそのまま自家消費をすることで、電気代を抑えます。年間で数万円以上の電気代を節約することも可能です。
ただし、エコキュートと同様で初期費用が高額になりやすいです。発電量が天候や季節に左右されることもあり、1年を通じて安定した電力を作れないこともあります。
初期費用の負担には国や自治体の補助金や助成金を利用して対策しましょう。また、発電量に関してはシミュレーションができます。事前に発電量を予測して電気代の節約ができるか、中長期的な視点で検討してください。
蓄電池を導入する
太陽光発電で作った電気を効率的に使いたい場合は、蓄電池の導入が適します。蓄電池は太陽光発電で作った電気や深夜電力(電気代が安い)を蓄えられる設備です。
蓄えた電気を電気代が高い時間に使うことで、電気代の節約につながります。蓄電池の設置にも割高な費用がかかるものの補助金や助成金を活用すれば、初期費用を抑えることが可能です。
なお、蓄電池は充放電の回数に制限があり、長く適切に使える製品を選ぶ必要があります。メーカーの保証期間なども含めて製品を選んでください。
まとめ
東北電力の電気料金の値上げにより、これまでよりも30%以上の電気代になる可能性があります。現状の電気の使い方や電気料金を振り返り、電気代を節約する方法を考えましょう。
日々、節電に努めることに加えてエコキュートや太陽光発電、蓄電池などの導入も検討してください。効率的に運用できれば、電気料金の値上げの影響を受けにくくなります。
さまざまな設備の導入は初期費用がかかりますが、補助金などを活用することで負担を抑えることが可能です。ただし、補助金や助成金は予算や期間が決まっているため、スムーズに対応できる事業者で購入する必要があります。
「エコ突撃隊」は仲介業者を介さずメーカーと直接取引できるため、低価格で提供できます。豊富な機種の取り扱いもあり、最適な提案も可能です。電気代の節約のために、各種設備の導入をご検討の際は、ぜひご相談ください。
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