オール電化
2020/06/27
知っているつもり!?ビルトインIHヒーターの原理や基本
最近ではメジャーになってきたIHですが、知っているつもりのIHの原理や基本を徹底解説!オールメタルIHの原理や、特徴は?ラジエントヒーターとは?といった基本情報はもちろん、知っておきたい最新IHの特徴的なグリルの特徴などを紹介します。
IHクッキングヒーターが加熱する原理
IHクッキングヒーターが鍋が加熱する原理から解説していきます。
IHとは正確には、「Induction Heating」の略ですが、日本語で訳すと「電磁誘導加熱機器」となります。
ガスは見た通り、直接鍋を火で温めますが、IHは加熱部分の機器内に渦巻になっているコイルが埋め込んであります。そのコイルに高周波の電流を流すと、コイルの周辺に磁力線が生まれます。そこに磁力を通す鍋があると、鍋底に渦電流が発生しますが、鍋自体が抵抗になって熱になります。
ガスの場合は、鍋が火から熱をもらう半面、IHは化学変化で鍋自体が発熱することが、違いになってきます。
IHの原理を利用した、よくある使い方の注意点
IHは、「鍋自体が発熱する」という原理を解説しました。
火を使っていないことと、この原理を利用して、揚げ物等の際にIHと鍋の間に新聞紙などを挟んで調理される方がいらっしゃいます。確かに、揚げ物料理など油が飛んだ調理後は、新聞紙を捨てるだけでお掃除が簡単!と、一見なりますが、おすすめできません。
理由としては、油温度での新聞紙からの発火が考えられなくはないことや、鍋底のセンサーが反応しないことがあり、正常に動作しなことがありますので、鍋底には何も敷かずに使用しましょう。
オールメタル対応と通常のIHの違いは?
IHは上記で解説したとおり、磁力を通す鍋を、電流抵抗で熱するという原理を解説しました。そのため基本的には磁石がくっつく鍋が、磁力で発熱しますので、IHを購入したい際に新しく購入する鍋には注意しましょう。
しかし、IHの中には金属鍋であれば基本的には全て使用できる「オールメタルIH」というものが存在します。
このオールメタルIHと、通常のIHの原理上の違いは「コイルの量の違い」です。
通常のIHより、内蔵されているコイルの量が多いことが違いになります。磁石につく鍋が熱することができるのは、電気抵抗がしっかりあり、熱に変換することができます。しかし、磁石につなかい金属は、磁力で発生する電気抵抗が少ないのですが、コイルの量を多くして、通常のIHに比べて加熱させるための電流を大きくすることで、電気抵抗の少ない銅鍋やアルミ鍋でも熱することができます。
この技術は、当初よりあった技術ではなく、パナソニックは20年近く研究した上に生まれた技術になります。
オールメタルIHのメリットとデメリット
オールメタルのIHは、当然金属鍋の種類を選ぶことなく調理に使うことができるため、お気に入りの鍋をIHでも使うことができます。デザインを重視している鍋は、IH非対応の鍋もありますので、材質に左右されずご自身のデザインの好みで選べます。
反対にデメリットは、ズバリ高額になることです。各メーカーでは、ラインナップの中で高級機種にオールメタルが採用されております。また、左右どちらかしかオールメタルになっていない、という機種も多く存在します。
左右どちらもオールメタルになってくると、多くの機種が各シリーズの最高級機種に位置づけされ高額になってきます。
金額を抑えたいけど、オールメタルは1箇所ほしい!という方は、キッチンのコンロが向かって左右どちらかの向きになっているか、また左右どちらが使いやすいかは、ご自身のキッチンの左右と普段の使い方によって選んでみてください。
IH・オールメタルで使える鍋、使えない鍋と注意点
すべてのIHで使える鍋は、鉄とステンレス製の鍋になります。またオールメタルIHでは、それに加えて銅鍋・アルミ鍋が使用することができます。
また共通する注意点としては、鍋の形状はフラットな状態の鍋でないと反応が悪くなります。また反応が悪くなってしまうだけでなく、鍋底が剥がれていたり、部分的にへこみや変形があると、その部分だけ異常加熱する原因になってしまうことがありますので、変形した鍋は使用しないようにしましょう。
ラジエントヒーターとは?
IHは金属鍋に対応しており、土鍋などは熱することができないのですが、ラジエントヒーターは、IHの天板自体が熱くなります。
原理としては、こちらもIHの内部に渦巻状のニクロム線が埋め込まれています。電気が流れると、このニクロム線自体が発熱し、ガスと同じようにIHの天板自体が熱くなり、鍋に直接を熱を伝えます。
ラジエントヒーター搭載の機種は、ほとんどの機種で真ん中の奥側にある発熱部分に採用されています。
ラジエントヒーターのメリットとデメリット
ラジエントヒーターのメリットは、IH対応していない土鍋やガラス鍋などでも、鍋自体を直接温めて調理することができたり、海苔をパリパリに乾燥させることもできたり、餅を焼いたりすることもできます。
また、真ん中奥側のコンロはあまり使わない!という方は、3つともIHの機種に比べて本体価格が安上がりになります。
デメリットとしては、IHに比べるとパワーが少し弱めになることと、電気代が高くなります。
鍋自体を発熱させるIHの方式は、熱効率が非常によいのですが、ラジエントヒーターの場合はニクロム線を温める→IHの天板を温める→鍋を温める、と間接的に鍋を温めるので、比較すると効率は落ちてしまいます。
使い方をよく理解して、ご自身にあった機種を選んでみてください。
最近のIHのグリルの種類は?
IHはガスコンロと同様に、魚焼きグリルが搭載されている機種が多くあります。
しかし最近のIHは進化しており、みなさんが想像する網状のグリルだけではありません。
プレート状のグリルで、調理の幅が広がり掃除も簡単!
具体的にはパナソニックのラクッキングリルや、日立のラク旨グリル&オーブンは、網状ではなくオーブンに近い使い方ができるプレートで調理を行います。
魚を焼くだけでなく、グリルでグラタンや、ピザ、パエリア等の多くの種類の料理を自動火加減で調理してくれる機種もあります。
食材と調味料を規定通りセットして、指定のメニューボタンを押すと料理ができる機種もあり、料理のレパートリーを広げてくれます。
また、グリルで最も嫌われる理由としては「掃除が大変」ということです。
魚を焼いた後の、グリルにこびりつく汚れを取るのが難しく、ゴシゴシ落としたり、グリル内部に魚の匂いが付着した汚れを落とすのが大変ですね。
プレート型のグリルであれば、プレート自体の掃除もラクであることに加えて、庫内を雑巾で拭いたりすることもラクになります。
ガスとの火力の違い
IHとガスで悩まれている方で、多くで心配される点は「IHは火力が弱いのでは?」という疑問です。結論から申し上げると、「ビルトインIHであれば、ほとんどの機種でガスより高火力」です。
例えばガスとIHで、同じ水温・同じ量の水を、同時に熱した場合、機種などにもよりますがIHの方がガスの半分~3分の2程度の時間で沸騰します。
具体的に数字で比較してみましょう。
IHの場合は出力が3kW前後です。それに対してガスコンロは4kW前後~.4.5kW前後の出力があります。鍋に当てているエネルギーはガスコンロの方が高いのですが、なぜ沸騰する時間はIHの方が早いか?です。
理由は効率の違いです。
ガスは例えば4kWのエネルギーで鍋を熱していても、鍋に伝わっているエネルギーは約40%~半分程度といわれています。ガスコンロの場合は、火を使っているので当然近くに行くと熱いですよね。その熱さが、無駄になっているエネルギーになります。
そのため、4kWで鍋を熱していても、実質は約半分の2kW程度の熱しか鍋には伝わっていません。
それに対してIHは、約90%以上が熱に変換されるので、3kWでのエネルギーは、2.7kWの熱が鍋に伝わっていることになります。
そのため、IHの方が火力が強くなります。
IHは電気代が心配!?
結論から申し上げると、1か月のIHにかかる電気代は約800円~1000円です(4人家族での一般的な使用量)
IHは確かに電気を一時的にたくさん消費します。ブレーカーの容量が低い契約になっていると、IHを使いながらエアコンなどを複数の部屋で、可動さえたりするとブレーカーが飛んだりすることがありますが、頻繁に起きる場合は電力会社に相談して、契約アンペア数をあげてもらいましょう。(基本料金が上がる場合があるので、金額は確認してみてください)
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