オール電化
2023/08/18
IHクッキングヒーター(ビルトイン型)のメリット・デメリット
IHクッキングヒーターは電気の力で調理を行なうため、ガスコンロと違ったメリットやデメリットがあります。 そのため、新築やリフォームの際にIHクッキングヒーターとガスコンロで迷う方もいるかもしれせん。
そこで今回は、IHクッキングヒーターのメリットやデメリット、ガスコンロと違いなどをわかりやすく解説します。IHクッキングヒーターに興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
IHクッキングヒーターの仕組み
IHクッキングヒーターはトッププレート(結晶化ガラス)の下にある磁力発生コイルに電流が流れると磁力線が発生し、磁力線が金属の鍋を通るときに電気抵抗が発生するため熱が生まれます。
つまり、ガスコンロのようにガスを燃やして火を生み出しているのではなく、磁力を発生させて上に置いてある鍋を熱して調理を行なっています。
そのため、IHクッキングヒーターは火を使わないので安全性が高く、掃除が楽になるなどのメリットがあります。
IHクッキングヒーターのメリット
IHクッキングヒーターならではのメリットを順番に解説します。
お湯を沸かしたりする時間はガスの約半分以下!時短調理!
IHクッキングヒーターはメーカーや機種によって火力は異なります。しかし、ビルドインIHクッキングヒーターは2.5kW~3.0kWが主流となっており、設定によってはガスコンロよりも火力が強いです。
たとえば、パナソニックのIIHクッキングヒーターで200Vの機種なら、複数ある出力のうち、7段階目でガスコンロの強火と同程度で、8段階目・9段階目ではさらに強い火力で炒め物や煮物などを作ることができます。
中部電力ミライズが過去に行った実験によれば、同量のお湯を沸かすのにガスコンロは62秒かかったのに対して、IHクッキングヒーターは31秒と約半分の時間です。
100Vの機種や据え置き型のIHクッキングヒーターは出力が弱い傾向はありますが、ビルドイン型のIHクッキングヒーターなら出力が高い場合が多いです。出力の調整はボタン式なので、調理が苦手な方でも安心できます。
フラットだから掃除が楽!
IHクッキングヒーターはガスコンロのような五徳が付いてない、フラットな形状をしています。そのため、吹きこぼれたり、油が飛び散ったりしても、サッと拭くことができます。
ただし、長く使い込んでいくと鍋の焦げや汚れが蓄積していきます。その時は、「クリームクレンザー」と「アルミホイル」の組み合わせで汚れを除去することができます。
クリームクレンザーをIHクッキングヒーターの汚れの周辺に垂らし、丸めたアルミホイルでこする様に汚れを取り除きます。IHクッキングヒーターの調理面は結晶化ガラスの為、クレンザーで擦っても傷などはほとんど付きませんので、汚れが取れにくくなって来たら試してみてください。
チョコレートが湯煎なしに溶かせる
火力調整が上手なため、高温で一気にお湯を沸かすこともでき、低温の状態を一定に保つことも得意です。
たとえば、パナソニックのIHクッキングヒーターでは「とろ火」のモードがあり、火力を常に一定に保つことができます。そのため、ガスコンロと違ってチョコレートを湯煎なしに直火で溶かすことができます。
火を使わないから安心・快適
IHクッキングヒーターはコイルに電流を流して磁力線を発生させて、鍋自体を発熱させます。そのため、調理に火を付かわないので安全性が高いです。
たとえば、鍋やヤカンが吹きこぼれてもガスコンロと違って立ち消えてしまう心配がありません。また、火を使わないので引火のリスクや、台所が暑くなるようなリスクが少ないです。
炒め物や天ぷらでの油の拡散が少ない
台所の壁や天井、床などに油が飛び散っているのは、ガスの火の上昇気流によって、油が拡散されているためです。
IHクッキングヒーターの場合、上昇気流が発生しないので、油の拡散が少なく台所周りは汚れにくいです。そのため、IHクッキングヒーターは、お掃除をされる主婦の方の強い味方になります。
ビルドイン型は高性能で多機能な機種が多い
メーカーにもよりますが、ビルドイン型のIHクッキングヒーターは次のような機能を搭載している場合があります。
- IHと遠赤外線ヒーターを組み合わせたグリル
- 10段階に調整できる出力
- 10℃刻みで油温をコントロール
- 料理によって最適な温度を設定可能
- 様々な料理が簡単に作れる自動調理機能など
ガスコンロと違い、IHクッキングヒーターは火力の調整が行いやすいです。そのため、IHクッキングヒーターにはガスコンロにない自動調理機能や便利機能などが搭載されます。
IHクッキングヒーターのデメリット
IHクッキングヒーターのデメリットについて順番に解説します。
鍋を振る調理には適していない
IHクッキングヒーターは磁力によって鍋自体を発熱させる仕組みなので、常にフライパンや鍋をトップコートに付けておく必要があります。そのため、炒め物のように鍋を振る調理には適していません。
また、機種によっては調理中に鍋をIHクッキングヒーターから離すと、異常検知してストップする場合があります。
鍋は置いたまま調理を行なう必要があるので、ガスコンロに慣れている方は戸惑う可能性があるので注意しましょう。
使える鍋が制限される
ガスコンロでは鍋の制限はありませんでしたが、IHクッキングヒーターでは次のような鍋が利用できません。
- アルミや銅、ガラス、陶磁器(土鍋)、直火用焼網
- 鍋底が反っている、脚がある、丸いもの
IHクッキングヒーターでは、鉄やステンレスなどを使用しており、底が平らな鍋だけが使用できます。そのため、IHクッキングヒーターを導入する際は、調理器具をIH対応の物に交換する手間が発生します。
なお、IHクッキングヒーターのなかにはオールメタル対応となっている機種があり、アルミのフライパンや銅鍋などを温めることが可能です。
ただし、オールメタル対応IHクッキングヒーターは通常のIHクッキングヒーターよりも高額な傾向があるので注意しましょう。
直火調理ができない
IHクッキングヒーターは火を使わない調理器具なので、直火調理ができません。たとえば、海苔を直接炙って乾かすような調理方法が出来なくなると覚えておきましょう。
調理中とすぐに分からない場合がある
IHクッキングヒーターは火を使わない調理器具なので、調理中だとすぐに分からない場合があります。しかし、調理中や調理後のIHクッキングヒーターや鍋は熱を持っているので、触れてしまうと火傷を負う可能性は否定できません。
そのため、子どもやご高齢の方が居る家庭では、注意しましょう。
天板のガラスが割れることがある
IHクッキングヒーターのトッププレートは耐熱強化されたガラスなので、通常の使用で割れることは少ないです。
しかし、サンドペーパーや金属製のたわしでこすったり、空焼きをしたり、強い衝撃を与えたりすると割れる可能性はあります。
また、ホーロー鍋を空焚きしたり、焦げ付かせたりすると底面のホーローが溶けて焼き付き、トッププレートが破損する原因になります。
IHクッキングヒーターとガスコンロの違いは?
IHクッキングヒーターとガスコンロの大きな違いは以下のとおりです。
- 調理方法
- 機能性
- ランニングコスト
上記の違いを順番に解説します。
調理方法の違い
IHクッキングヒーターは内部のコイルに電流を流して、鍋やフライパン自体を発熱させます。一方、ガスコンロはガスを燃焼させて発生した火で鍋やフライパンを加熱します。
ガスを燃焼させて加熱する方法は熱の伝達に若干の時間がかかります。そのため、同じ湯量を沸かそうとする場合、ガスコンロよりもIHクッキングヒーターのほうが短時間で行えます。
ただし、IHクッキングヒーターは鍋底を発熱させるため、使用できる鍋の種類や形状に制限があり、ガスコンロは特に制限がありません。
機能性の違い
IHクッキングヒーターは電子制御が可能なので、高い精度で温度をコントロールできます。高温から低温までを幅広く、なおかつ細かく設定できるので、ガスコンロではできなかった調理方法や料理に対応可能です。
また、メーカーや機種によっては、調理の種類に合わせて加熱パターンを自動で切り替える機能や、一定温度を維持する機能などが搭載されています。
一方で、ガスコンロは電子制御を搭載していない機種が大半のため、IHクッキングヒーターに比べて機能が少ないです。直感的な火力操作が可能なのは魅力的ですが、自動調理機能や火加減をキープする機能が少ないので、ある程度のスキルが求められます。
ランニングコストの違い
調理のためにIHクッキングヒーターは電気が、ガスコンロはガスが必要になります。電気とガスは事業者によって料金単価や仕組みが異なるので一概には断言できませんが、IHクッキングヒーターのほうがガスコンロよりランニングコストが高い傾向はあります。
中部電力ミライズが過去に行った実験によれば、水200mLをヤカンで沸かす場合のランニングコストは、IHクッキングヒーターは0.594円、ガスコンロは0.444円です。お湯を沸かすための所要時間はIHクッキングヒーターのほうが短いですが、ガスコンロよりもコストはかかってしまいます。
実際のランニングコストはIHクッキングヒーターやガスコンロの性能、事業者、料金メニューなどによって異なりますが、IHクッキングヒーターのほうがコストは高くなると覚えておきましょう。
まとめ
以上が、IHクッキングヒーターのメリットやデメリットなどの解説になります。IHクッキングヒーターのメリットやデメリットを踏まえたうえで、ガスコンロとの違いを挙げるとすると、以下のとおりです。
- IHクッキングヒーターは火を使わないので安全性は高い
- IHクッキングヒーターは台所周りが汚れにくく、暑くなりにくい
- IHクッキングヒーターは火力が強く、調整しやすい
- IHクッキングヒーターは機能性に優れている
- IHクッキングヒーターは使用できる鍋やフライパンの種類が制限される
- IHクッキングヒーターはランニングコストがガスコンロより高い場合がある
IHクッキングヒーターはガスコンロより優れている点はありますが、デメリットもあるので購入したい方は販売店と相談して決めましょう。
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